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これは明らかにキャスティングミスです(7)

 その頃、私は十歳でお兄様とともにまだ領地にいた。

 当時十三歳だったお兄様は、この頃はまだ第二王子殿下であったスハイル殿下の御学友にもかかわらず、何故か私が領地にいる間はずっと一緒に領地にいて、お父様たちがいない寂しさを紛らわせてくれた。

 今から思えば、超シスコンの片鱗を見せるどころか、すでに惜しげもなく全面的に押し出していたお兄様にとっては、ただの通常運転にすぎなかったのかもしれない。

 そして私はこの頃から……いえ、生まれた時から今に至るまで、筋金入りの箱入り令嬢だった。

 なんせ十三歳になるまで、一人で屋敷内の庭園を歩くことは疎か、自分の部屋の窓にすら近寄ることを禁じられていたのだから。

 そのため、私はずっと外の世界に憧れていた。

 部屋の真ん中から見やる窓。

 私にとってそれは、季節毎に色を変える風情豊かな絵画を飾る額縁。

 その額縁に収まるのは、刻々と色を変えていく空と、そこをぐんぐんと流れ泳いでいく群雲。そしてカサカサとくすぐり笑いを零しながら風と戯れる木々。

 それは決して触れてはいけない――――――否、決して私の手が届くことはない美しき羨望の風景画のようだった。

 けれどある日、その窓の向こうの世界――――私にすれば眺めるだけの風景画の中に珍客が現れた。

 最初に気がついたのは鳴き声。

『みゃあ……』というか細き声が聞こえてきたのだ。

『仔猫……?』

 しかしすぐに気のせいだと思い直した。何故なら私の部屋は三階にあったから。

 けれど、もしも本当に仔猫がそこにいるなら、その顔を見てみたいと思った。

 ゆっくりと窓へ近づく。

 部屋に設えられた毛足の長い絨毯の上だけが、この部屋で私が許されている自由領域。

 絨毯の端から大股で三歩、普通に歩けば五歩向こうに窓はある。

 私は絨毯の端ギリギリに立った。

 まるでそこが断崖絶壁の崖であるかのように。

 そして、思っきり背伸びをして窓の向こう側を見ようとした時、仔猫の『みゃあぁぁ』と鳴く声が、今度ははっきりと聞こえた。

 幻聴でも、気のせいでもないその声に、私は絨毯という自由領域から、無我夢中で飛び出していた。

 なんてことはない。

 浮遊感も衝撃もない。

 足元に絨毯があるかないかの違いだけで、依然として部屋の中だ。 

 当然五体満足、怪我一つなく、ただ毛足の長い絨毯から何も敷かれていない床へと降り立ち、飛び出した勢いまま私はピタリと窓に張り付いた。

 

『まぁ、なんて可愛らしい……』

 

 思わずそう呟いた私の瞳に映ったものは、細枝にしがみつく右の瞳に琥珀、左の瞳に碧玉を持つ雪玉のように真っ白な仔猫。

 旺盛な冒険心で木に登ったまではよかったものの、その高さに怖気づき、結局下りられなくなってしまったのだろう。

 まさに“好奇心は猫を殺す”――――――の実践版。

 それにしても、三階にある私の部屋の窓からいつも顔を覗かせていた木の枝は、どうやらこの木の天辺近くから伸びた細枝だったらしい。

 

 これは新発見だわ!

 それにこの子もなかなかの快挙よね!

 

 知らなかった窓の向こうの些細な真実と、この仔猫の無謀なチャレンジャー精神に、少々大袈裟なくらいの感動を覚えつつ、仔猫を助けるための算段を頭の中で巡らせ始めた。

 人を呼べば済む話だったのかもしれない。

 きっと、妹思いのお兄様ならなんなりとしてくれただろうと、今でなら思う。

 けれだ、この時の私は、自分がどうにかしなければという思いに駆られていた。

 だから私は躊躇いなく窓に手をかけた。

 いつだって厳重に閉じられている鍵を憎々しく思いながら――――――

 

『えっ…………』

 

 頑なだと思われた窓の鍵は、実はまったくかけられていなかったかのように、いとも簡単に開いた。

 実際、鍵を外した感覚はなかった。

 力も必要なかった。

 なんなら窓に手を触れただけでその扉は開かれた。

 さぁ、あなたを憧れの世界へとお連れしましょう―――――――と、誘うかのように。

 いざとなれば窓を蹴破るくらいの決意でいた私は(もちろん決意だけだけど)、完全に肩透かしを食らいような気分となり、そのまま呆けた。

 おそらく目も口もぽっかりと開けた、相当な間抜け顔だったと思う。

 とはいえ、それも一瞬のこと。

 すぐさま己の使命を思い出し、細い枝にしがみ付く仔猫に手を伸ばした。

 しかし、目算というものは所詮曖昧で、目測では届くと思われた枝は伸ばした腕よりもほんの少し………いや、正直に言おう。結構遠くにあった。

 如何せん、まず私の身長が足らない。

 それを補う腕の長さもない。

 背伸びなんて、もはやただの徒労だ。

 しかも、仔猫にしがみつかれたその枝は非常に細く、もうこれ以上は無理です!と、ギリギリと音を立てながら大きくしなることで、必死に限界を訴えてきている。

 仔猫もそれをわかっているのか、僅かな振動さえも避けるように、今や鳴き声一つ立てようとしない。

 もしかしたら私という救世主の登場に、もう鳴き声は必要ないと思ったのかもしれない。

 けれど、仔猫にとってはとても残念なことに、助けに現れた救世主はなんとも頼りない者だった。

 おそらく、当時公爵家にいた者の中で一番と言ってもいいほどの…………

 しかしそんなことは、仔猫にとっては窺い知れぬこと。

『ま、待っていてね。今すぐ、助けるからね。だから、絶対に動いちゃだめよ』

 慌てて近くにあった椅子を引き摺るようにして窓際まで運んでくると、私は公爵令嬢としての行儀も品位もすべて絨毯の上に放り出して、椅子の上へと立った。そして窓から身を乗り出し、精一杯腕を伸ばす。

 

 も、もう少しで届きそう………

 

 窓の下枠に右膝を乗せ、窓から落ちないようにと左手で縦枠を握りしめる。さらには『私の腕よ、伸びろ!』と強く念じながら、仔猫に向かってがむしゃらに右腕を伸ばす。

 もちろん1ミリたりとも私の腕が伸びることはなかったけれど、こういうのは気持ちの問題だ。

 しかし、箱入り娘の限界値は、本人が思っていたよりもずっと低かったらしい。

 身体を支える左手も、仔猫へと伸ばす右腕も、私の意思に反しプルプルと震え始める。

 いたずらに空を切る指先。

 そして掴むのは空ばかり。

 それでも、『ううん、まだ行けるわ!』と自分を鼓舞して、さらにぐっと前に身を乗り出す。

 枝の限界が先か、私の限界が先か。

 でも、最後まで諦めないと、宙を掻くようにして腕を伸ばせば、ようやく指先が真っ白な毛に触れる。

 

 よし!

 

 はっきり言って、まったく“よし”なんかではない。

 けれど、この時の私には妙な達成感があった。

 決して届くことはないと思っていた、窓の向こう側にある世界に触れられたという達成感が。

 

 指先に触れた柔かい毛の感触に――――――

 指先だろうと届いたという事実に――――――

 

 そしてそのことに気を取られ、私の脳裏からは自分の状況がごっそりと抜け落ちた。

 箱入り娘の限界値は、とうに超えていたということ事実に。

 結果、抜け落ちた思考を追うようにして、私の身体は物の見事に落ちた。

 我ながら間抜けにもほどがある。

 助けようとした者が、先に落ちてしまうなんて。

 けれどその刹那、視界の端に捉えた真っ白な毛玉。

 仔猫自身も私が落ちたことに驚き、どうやら枝から落ちてしまったらしい。

 必死に枝にしがみついていた仔猫からすれば、完全なる巻き込まれ事故。

 救世主どころか、とんだ厄病神である。

 

 ごめんね、仔猫ちゃん!

 

 私は空中で咄嗟に手を伸ばすと、その真っ白な毛玉を胸に抱き込んだ。

 しかし、何度も言うようだけれども、私の部屋は三階にある。

 下が土とはいえ、無傷で済む高さではない。十歳という子供の身体なら、死んでしまう確率もそれ相応にある。いや、かなりの高確率で死ぬはずだ。

 でも不思議と、この時の私に恐怖心はなかった。それどころか、不変であるはずの時の流れが、酷く緩慢になったとさえ感じていた。

 そして、背中から落ちていきながら、眼前に広がる蒼穹に目を奪われる。

 

 窓の向こうは――――――

 この世界は―――――――

 こんなにも眩しくて美しかったのね…………


 ――――――――――と。

 それはもう、声を上げて泣き出したくなるほどに。

 もちろん初めて空を見たわけじゃない。お兄様と手を繋いで眺めたこともあるし、たくさんのお付きの者を引き連れながらぼんやりと見上げたことだってある。

 けれど、一人無防備に投げ出された世界で見つめた空は、残酷なほど青く美しいと感じた。

 

 このまま空の一部となり消えてしまってもいいと――――――

 そうすることをどうか許してほしいと――――――


 こいねがうほどに。

 しかし次の瞬間―――――――――


『水、風、融合魔法!風を纏え!水龍ッ!!』

 

 どこからか聞こえてきた、お兄様の声。

 その声により地から湧き出で立つものは、つむじ風を纏い天へと立ち昇る水の龍。

 

 助かった…………

 

 漠然とした予感というよりも確信。

 それはお兄様が、私を死なせるはずがないという揺るぎなき信頼からくるもの。

 なのに、幼き身体が水龍に呑まれ、意識が闇へと落ちていく狭間で、私は薄っすらとした笑みを浮かべながら思った。

 

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 何故そう思ったのかなんてわからない。

 ただ――――――――

 お兄様の存在とその魔法で、心に満ちていく安堵感と生への希望。

 それとは逆に、私の心の深淵に潜む生への――――――――

 この世界への――――――――


 

 絶望を垣間見た気がした。



  

 意識を飛ばしたのもほんの数分程度のこと。

 もちろん怪我もない。

 びしょ濡れにはなったけれど、それは水龍に呑まれたせいであって、池に着水したわけでも、局地的大雨に見舞われたわけでもない。

 そのびしょ濡れにしたって、お兄様の魔法によって、意識を取り戻した時にはすっかり乾かされていた。

 なので、私としては五体満足無事だったわけだし、できればこのままお咎めなしにしてほしかったのだけれど、世の中そう甘くはできていないらしい。

 案の定、シスコンお兄様からは、それはそれは念入りにこってりと叱られた………というより、必死に懇願された。

『いいかい、ユフィ。今回は運よくお兄様が間に合ったけれど、毎回毎回間に合うとは限らないんだよ。もしそんなことが起きれば…………いや、そんなこと微塵も想像したくはないのだけれど、何かの間違いでそんなことが起こった場合、僕も生きちゃいない。それだけは覚えておいて』

 あまりにお兄様が深刻な顔でそんなことを告げてくるものだから、私も急に怖くなる。

『…………おにいさまは、ユフィが死んじゃったら、死んじゃうの?』

『あぁ、死ぬ。間違いなくね』

 それこそ間髪入れずに返されて、私はそれが真実だと理解した。途端、涙が一気に込み上げてくる。

 大好きなおにいさまが死んじゃったら嫌だ――――――と。

『おにい……さま、ごめんなさい……ユフィ……おにいさまに心配させるような悪いこと……もうしないから……いい子になるから……死なないで…………』

 顔をくしゃくしゃに歪め、しゃくり上げながら泣き出した私を、お兄様はそっと抱きしめた。

 まるで、少しでも力を加えてしまうと壊れてしまうガラス細工のように。

 そして、殊更ゆっくりと背中を撫でながら、お兄様は言葉を紡ぐ。

『ユフィ、怖がらせてごめん。心配しなくても大丈夫だよ。お兄様がどんな時でもユフィを守るから……だから……だから、お兄様は決して死んだりなんかしないよ』

 とても耳障りのいい柔らかな声。なのに、その声は耳の奥でとても切なげに響いた。そのせいで私はますます不安になる。

 私は少し顔を上げて、涙で溺れそうになっている瞳でお兄様を見つめた。

『本当……に?』

『お兄様が今までユフィとの約束を違えたことはあったかな?』

『な……い』

『……うん、だよね。だからユフィも約束して……お兄様を置いて二度とどこにも行ったりしないって』

 お兄様の言葉に違和感を覚える。

 まるで一度お兄様を置いて、私がどこかへ行ってしまったかのような口ぶりだ。

『わたしは……一度…おにいさまを置いて、どこかに行っちゃったことが……あるの?』

 そんな酷いことをしたの?

 そんなに悪い子だったの?

 私の頰を、新たな雫がポロポロと零れ落ちていく。

 お兄様は私の涙を指で掬い取りながら、少し困ったように笑った。

 そして『あぁ……そうだね。あれは夢の話だったかな……』と、もう一度私を腕の中に閉じ込めた。

 本当にそれがお兄様の言うところの夢の話なのか、それとも私が忘れてしまっているだけなのかはわからない。

 けれど、お兄様にこんな辛そうな顔をさせたくないと思った。


 落ちていきながら感じたあの想いからも――――――

 心の深淵に垣間見た光なき存在からも――――――


 今この時だけは目を逸らして…………


『約束するわ……おにいさまを置いて、ユフィはどこにも行かないし、消えたりなんかもしない。たとえそれが夢のお話であっても……』

 だからもう泣かないで…………

 だからもう苦しまないで…………

 泣いているのはお兄様ではなく私なのに、そんなことも忘れてお兄様にしがみついた。

 私はちゃんとここにいるよと伝えたくて――――――

 

『ありがとう…………ユフィ……』

 

 お兄様の声は微かに震えていた。


 

 ちなみに仔猫も怪我一つなく、どうやら迷い猫だったらしいこの仔猫は、そのまま公爵家で保護されることになった。

 正確に言うなら、私がお兄様にねだりにねだって、飼ってもらえることになったというのが正しいところだけど。

 名前はニクス。

 雪という意味だ。

 見た目そのまんまの安直すぎる名前。それでもシロと名付けるよりは遥かにましだと思う。

 というより、何故か“この子はシロじゃないわ”と、直感的にそう思った。

 一瞬、本当にほんの一瞬、“ニクスでもないかも。ううん、ニクスって名付けたら、誰かがとんでもなく憤慨するかも”なんてことが頭を過ぎったけれど、その誰かがまったく思い当たらなかったため、結局ニクスと名付けることに決めた。

 けれど後日、お兄様に仔猫の名前を伝えたところ、珍しく心底驚いたという顔をされた上に、念押しするように尋ねられた。

『ユフィがそう決めたのなら反対はしないけれど、本当にその名前でいいのかい?ずっとその名前で呼ぶことになるんだよ』

 お兄様の言葉に、コテンと首を傾げた。

 何故そんなことを聞くのだろう?――――――と。

 でも、そういえば……と、名前を決める時にふと脳裏を掠めていったことを思い出し、そのまま口にしてみる。

『もしかしたら“ニクス”って、付けてはいけないお名前だった?この子の名前を“ニクス”にしたら、とても気を悪くする人がいたりするの?それって、おにいさまの知っている人?』

 もしそうであるならば、今すぐ考え直さなければいけないな……と思う。

 自分の名前が猫に付いていたら、嫌な気持ちになる人だって中にはいるだろうと。

 しかしお兄様は『そんなことはないよ』と告げて、私の顔をじっと見つめた。

 何かを探るように、とても慎重に。

 けれどすぐに、何かを打ち消すように小さく首を横に振ると、今度は楽しい悪戯を思いついたとばかりに笑みを見せた。

『ニクス……いいんじゃないかな。なんか面白いことになりそうな気がするし。うん、ニクス……いい名前だよ。これは愉しみだ』

 

 仔猫に“ニクス”と名付けるだけで、面白いことが起こるかもしれない――――――

 

 お兄様の言うところの“面白い”が、誰もが笑顔になるような楽しいことではないくらい、十六歳もなった今の私になら余裕でわかる。

 むしろ思いっきり警戒案件であるということも。

 けれど、あの頃の私は『面白いことが起こるなんて素敵!』と目を輝かせた。

 我ながら、なんとも単純で純粋な少女である(遠い目)。

 それだけ世間から隔離された箱で、純粋培養された公爵令嬢だということなのだろうけれど。

 でもまぁ実際の話として、“ニクス”という名の人とは未だ出会ったこともないし、依然としてお兄様の知り合いにもいなさそうだし、面白いことなど何一つ起こっていない。

 それを良しとすべきか、これから先の不安材料にすべきかは一先ず棚か、物置にでも放り投げておくこととして――――――

 

 今回の件での問題は、仔猫ニクスの処遇でも、名前でもない。

 筋金入りの箱入り令嬢である私が、領地本邸の窓から落ちたということだ。

 それはもう我が公爵家にとっては、天と地がひっくり返るほどの大事件。

 家令のアルファードにはさめざめと泣かれながらお説教をされ、専属侍女のミラとラナからはやっぱりお説教と、追加とばかりにさらなるお説教と、そしてその後には二人からぎゅうぎゅうに抱きつかれてやっぱり号泣された。

 しかしこれは、王都とは離れた公爵領内で起こったこと。

 だからまさか、王都にいるお父様にリアルタイムで知られてしまうなんて夢にも思っておらず―――――――

 

 その結果、由緒正しきデウザビット王国定例会議内で、国王陛下もビックリの珍提案がお父様の口から飛び出すこととなる。

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