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神の子レイの異世界冒険  作者: バーチ君
1章少年期
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1話 その日は突然に

初めての投稿です。初心者の文章ですので、大目に見て読んでいただくと嬉しいです。

保険のためR15としました。

 オレは今、紛争地帯にいる。国際機関によって用意された病院で、医師として患者の治療を行っている。ここにやってくる人々は、軍人だけではない。戦争に巻き込まれて怪我をした人々や、お金がなく病院に行けない人々もいる。


 ある日、朝早くから患者が運ばれてきた。



「先生、昨日の夜の空襲でうちの娘が・・・」


「早くここのベッドに寝かせて」



 7歳ぐらいの女の子が運ばれてきたが、全身にやけどがあり意識がない。



「うちの娘、大丈夫でしょうか。先生お願いです。助けてください。」



 病院といっても十分な薬も器具もない。正直、助けられる自信がない。それでも、できるだけのことをしてあげたい。そう思って治療にあたっていると、



「ウー、ウー、ウー」と空襲警報が鳴り響いた。


 

 遠くで聞こえていた「ドドドドーン」という爆音が、だんだんと近づいてくる。すると突然、雷が落ちたようなすごい音と地響きがして、目の前に建物の屋根が落ちてきた。オレは、とっさに女の子をベッドの下におろし、庇うように上に覆いかぶさった。そして、意識を失った。



 目が覚めると、オレは草の上に寝ていた。



「ここはどこだ。」



 あたりを見渡すと、そこには見たこともない色をした花々が咲いていて、甘い匂いが漂っていた。  



「オレどうしたんだろ? 確か病院で・・・・」



 心地よい音色の音楽が聞こえてくる。



「お帰りなさい。目覚めましたね。」



 見ると、そこには太陽のように光り輝く物体があった。


 

「ここはどこでしょうか?」


「ここは、神々が住まう神界ですよ。」


「私は死んだのでしょうか?」


「そうね。あなたはしっかりと役目を終えて、帰ってきたのですよ。」


「そうですか。ところで、あなたはどなたですか?」


「私はあなたの母ですよ。」



 不思議に思ったオレは聞いた。



「私の母とは、声が違うようですが。」

 

「ごめんなさい。そうよね。覚えているわけないわよね。あなたには封印がかかっているものね。すべて解除するわね。」


「封印?」


「そうよ。あなたは修行のために、何度も転生しているのよ。」


「あの~、信じられない話なんですが。」


「転生の度に、いろいろな経験を積んで、いろいろな能力を身につけてきたのよ。でもね、以前の人生の記憶や能力があるとそれに頼って成長しないでしょ。だから、あなたの記憶と能力はすべて封印していたの。」


・・・・・・?


「封印を解けばわかるわ。じゃ、封印を解くわね。」


 

 目の前の光輝く物体から、オレを包み込むように光が発せられた。真っ白で何も見えない。



“なんだこの光景は!”



 オレは、目の前が真っ白になったと思ったら、いろいろな景色が、走馬灯のように頭の中を駆け巡り、激しい頭痛と吐き気に襲われた。しばらくして、光がおさまり、息苦しさから解放されたオレの目の前には、光輝く物体ではなく、20代と思われる美しい女性がいた。

 


「どう?思い出したかしら?」

 

「はい。思い出しました。母上。」


「私の姿が見えるでしょ?あなたが、本来の神格を取り戻した証拠よ。」



 オレは、何度も転生したことを思い出した。特に前世は印象が強かった。5歳の時に家族で遊園地に行く途中、交通事故に遭い、そこで父と母がなくなった。祖父母に引き取られ愛情いっぱいに育てられたが、小学校も中学校も不登校になった。人と接することが苦手だったオレは、祖父母の勧めで通信制の高校に入学した。そこで出会った先生の影響から世界のことに興味を持ち、医師を目指して猛勉強した。人が変わったようだと喜んでいた祖父母も、オレが大学を卒業して医師になった直後に、安心したかのように相次いで亡くなった。大学病院で4年間働いた後、オレはこの紛争地帯に来たのだ。そこで、貧しいながらも支えあい、励ましあって生きる人々と出会い、彼らのためにオレなりに一生懸命頑張った。


 そして、あの日。



“あの子はどうなったんだろう?”


画面下部の☆☆☆☆☆を★★★★★にして応援して下さると嬉しいです。

よろしければ、ブックマークもお願いします。


「創造神の子が記憶を封印されて修行の旅をする異世界冒険」

「自分探しの異世界冒険」

 も読んでみてください。

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