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Magical Wars ~Legend of Red Dragon~  作者: 口羽龍
第3章 赤い竜の伝説
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第8話 神龍神殿(前編)

 5人はハズタウンにやって来た。ハズタウンは静まり返り、ただの焼け野原と化していた。自分の家も含めて家はみんな崩れた。サラが生まれ育ち、そして自分の記憶を取り戻した場所はもう跡形もない。まるで夢のようだ。地獄のようだ。だが、これが現実だ。神龍教の手によってもたらされた現実だ。


 サラは焼け野原を見て呆然としていた。何もかも失われた。こんなこと許せない。この町を築くのに、何年かかったんだろう。それが一瞬にして奪われた。こんなにも辛いことはない。こんなにも憎いことはない。


「ここがサラ姉ちゃんの故郷なの?」


 レミは信じられないような表情だ。ここが故郷だと聞いていた。こんなにもひどくなっているとは。


「うん。今は跡形もないけど」

「信じられない」


 サラは焼け野原をじっと見ていた。神龍教が憎い。故郷をこんなにしてしまうなんて。絶対に許せない! 必ず王神龍を封印してやる!


「家も崩れちゃった。チクショー、神龍教のバカヤロー!」

「許せない!」


 みんな拳を握り締めた。こんなの許せない。


「俺たちがぶっ飛ばしてやる!」

「そうだそうだ!」

「サラ!」


 突然、青いドラゴンがサラに声をかけた。隣に住んでいるマイクだ。ハズタウンの中で、今生き残っているのはマイクだけだ。何ということだ。これまでに行った場所は、何人か生き残っていたのに、ここは1人しか生き残っていないとは。


「マイク!」


 サラとマイクは久々の再会を喜び、抱き合った。


「戻ってきたんだね!」

「うん」


 マイクは寂しそうな表情だ。空襲で何もかも失ってしまった。ここ何日かは1人で生きていた。


「あんなに美しい町が、こうなっちゃったんだよ」


 マイクは泣き出した。どんなに時が経っても、忘れることができない。こんなに悲しい事はない。


「ひどいよね」

「うん」


 サラはマイクを慰めた。だが、マイクは泣き止まない。よっぽどショックを受けたと思われる。


「家族みんな失ったし、この町の人、みんな死んじゃった!」


 マイクはより一層大声で泣きだした。


「泣かないで!」

「こんなに悲しいことはないよ!」


 マイクは泣き続けた。町の人が一瞬にして奪われた。ちょっと前まであんなに元気だったのに。あんなに賑やかな町だったのに。こんなことになるなんて。


「必ず私が世界を救ってみせるから! 仇は私が取るから!」

「本当?」


 マイクは信じられないような表情だ。サラが仇を取るなんて、信じられなかった。


「うん。私が神龍教の神を封印して、世界を救ってみせる!」


 サラは王神龍を封印するために冒険をしていることを告白した。


「本当? 俺、サラを信じてる!」


 マイクはサラの手を握った。マイクはサラに期待していた。


「ありがとう! だから、待っててね!」

「うん」


 マイクは少し笑顔を見せた。だが、涙であふれていた。


「で、ちょっと聞きたいんだけど、神龍神殿って、どこにあるか知ってる?」


 サラは何としてもその情報が知りたかった。位置を知って、早く行かなければ。


「わからないな」


 だが、マイクは首をかしげた。神龍教のことを全く知らなかった。空襲を起こしたのが神龍教だということも知らなかった。


「そうか」


 サラは肩を落とした。この世界の支配者になるかもしれないので、知ってる人は多いと思っていた。


「それがどうしたの?」

「そこを探さなければ封印しなければならない邪神に会えないんだって」


 サラは焦っていた。早く見つけて王神龍を封印しないと。


「そっか。何もできなくてごめんね」


 マイクは下を向いた。サラは世界を救うために頑張っているのに、自分には何もできない。申し訳ない気持ちでいっぱいだ。


「いいよ」


 サラはマイクの肩を叩いた。世界を救ったらまた会おう!


「それじゃあ、私はサイレスシティに行くから。3日後、絶対に会おう!」

「うん!」


 サラとマイクは世界を救ったら必ず会おうと約束した。


 4人はサラの背中に乗った。サラは翼をはためかせ、サイレスシティに向かった。もう夜だ。聞くのは今日はこれまでにしよう。


 マイクはサラが飛んでいく様子をじっと見ていた。絶対にサラが世界を救ってくれる。だから希望を捨ててはならない。




 夜、5人はサイレスシティに着いた。サイレスシティも跡形もなくなっていた。サンドラだった頃、精霊の声を聞いた翌朝に来たあの頃が懐かしい。


「ちょっと前まで機能していた港がこんなに」


 ここも焼け野原になっているなんて。とても現実とは思えなかった。まるで地獄のようだ。だが、これが現実だ。神龍教によってもたらされた現実だ。許せない! サラは拳を握り締めた。


「信じられないけど、これが現実なんだな」


 マルコスは呆然となっていた。暮らしていたサイレスシティがこうなってしまうなんて。とても現実とは思えない。


「神龍教、許せない!」


 サムは拳を握り締めた。こんなに賑やかだった街を一瞬にして奪った。このままでは人間の未来までも奪われてしまう。絶対に王神龍を封印しなければ。


「サンドラ!」


 突然、白いオオカミが声をかけた。大学の友達、ウェンディだ。夏休みにサイレスシティに里帰りしていた。


「ウェンディ!」


 サラは驚いた。こんな所で再会するとは。


「元気にしてた?」

「うん」


 サラは笑顔を見せようとした。だが、こんな状況では見せることができない。


「突然空襲にあって、家族みんな失っちゃった」


 ウェンディは悲しそうな表情になった。空襲で何もかも失った。あるのはがれきの山だけだ。


「そうなんだ」


 サラは悲しくなった。みんな家族を失った人ばかり。世界がどうしてこんな目にあわなければならないんだ。全部神龍教のせいだ。神龍教さえなければ平和だったのに。


「ウェンディ、ちょっと聞きたいんだけど、神龍教の神殿って、どこにあるか知ってる?」


 サラはウェンディなら知っていると思っていた。自分の学科の中では一番の秀才だから、色々知っていると思っていた。


「知らない。あんまりそんな人に会わないんだ」

「そっか」


 サラは残念そうな表情だ。ウェンディにもわからなかった。いつになったらわかるんだろう。このままでは世界が滅んでしまう。


「早く見つけないと」

「どうして?」


 焦るサラを見て、ウェンディは心配になった。


「世界を救うために、王神龍を封印しないといけないの。でも、そのためには、神龍神殿からアカザ城に行かなければならないの。あと、私、本当の名前がわかったの。私の本当の名前は、サラ」

「そうなんだ。サラっていうのか。まさか、サラが世界を救おうとしてるなんて」


 ウェンディは驚いた。まさか、あのサラが世界を救おうとしているなんて。とても信じられなかった。


「それが私の使命なの」

「そうか。私、サラが世界を救ってくれると信じてる! サラはまっすぐで強い気持ちを持っているから!」


 ウェンディは両手でサラの手を握った。ウェンディはさらに期待した。この世界の未来を創るのは、サラだ。サラは世界を救って、世界の未来を守ってくれる。


「ありがとう! 必ず世界を救って、再び会おう!」

「うん!」


 サラとウェンディは抱き合った。世界を救ったら、再び会おう!そして、世界に平和が戻ったことを、ともに喜ぼう。


「ロブ!」


 突然、サラは白いドラゴンが声をかけた。高校時代のクラスメイトのロブだ。


「サンドラ! 大丈夫だったんだね!」


 ロブはほっとした。サンドラが無事でよかった。


「うん。大丈夫よ。あと、私の本当の名前がわかったの。私の名前は、サラ。そっちはどう?」

「大変だよ。友達も家族もみんな失っちゃった。これからどうすればいいんだろう」


 ロブはうずくまった。空襲で何もかも失ってしまった。これからどうやって生きていけばいいんだろう。


「泣かないで! 希望を捨てないで! 私が世界を救うから!」

「サラが?」


 ロブは驚いた。まさか、サラが世界を救おうとしているなんて。


「うん。今、空襲を起こした神龍教の神、王神龍を封印するために頑張ってるんだ」

「ほ、本当に?」


 ロブは信じられなかった。あのサラが神龍教の神に立ち向かおうとしているなんて。


「うん」

「期待してるよ!」

「ありがとう」


 ロブは両手でサラの手を握った。ロブもサラに期待していた。


「で、ちょっと聞きたいんだけど、神龍神殿って、聞いたことある?」

「うん、聞いたことある。ここが神龍教の総本山なんだって」


 サラは驚いた。まさか、神龍神殿の位置がようやくわかるのでは? これは先に進めるかもしれない。サラは期待していた。


「えっ!? それ、どこにあるの?」

「そこまでは知らないんだ。神龍教のことはほとんど秘密にされているから」


 だが、ロブは位置まではわからなかった。神龍教の施設の位置は秘密にされている。


「そうなんだ」


 サラは肩を落とした。知っていると思ったのに。ようやく進めると思ったのに。


「力になれなくて、ごめんね」


 ロブも肩を落とした。世界を救おうと頑張っているサラの役に立てなかった。自分は何て頼りないんだろう。


「いいよ」


 サラはロブの肩を叩いた。いつかは頼りになる時が来るさ。だから気を落とさないで。


「結局ここでも手掛かりがつかめないのか」

「そうね」


 マルコスもそのことを心配していた。このままでは世界が滅んでしまう。どうすりゃいいんだ。


「どうすりゃいいんだよ! このままでは世界が・・・」


 マルコスはうずくまり、泣きそうになった。サラはそんなマルコスを慰めた。絶対にわかる時が来るから、諦めずに頑張ろう。


「諦めないで! 絶対に手掛かりが見つかるさ!」

「リプコットシティに向かいましょ!」

「うん」


 次はリプコットシティに向かおう。リプコットシティなら多くの人がいるから、知っている人もいるんじゃないかな?


「今日はここで一夜を明かそう」

「うん」


 もう今日は暗い。また明日頑張ろう。


 ウェンディがカップ麺を持ってきた。今残っている食料はこれぐらいだ。空襲でほとんどの食料を失い、これしか残っていないようだ。


「これしかないのか」

「うん」


 バズは残念がった。だが、世界に平和が戻るまで我慢だ。そのためには王神龍を封印しなければ。


「また平和が訪れるといいな」

「私が何とかしなければ!」


 サラは夜空に向かって拳を握り締めた。必ず世界を救って再びみんなに会いに行くんだ。


「絶対に救うと信じてるよ!」

「ありがとう!」


 ウェンディやロブに励まされ、サラは笑顔を見せた。


「星空がきれいだね」

「うん」


 7人はカップ麺をすすりながら、星空を見ていた。


「また来年もこれを見れたらいいね」

「ああ」


 7人は誓った。来年再びこの場所で星空を見よう。そして、世界に平和が戻ったことを実感しよう。




 翌日、あと2日。いつも通りの朝だ。だが、その朝が見られるのも明日が最後になるかもしれない。でも、あさっての朝は自分たちが見られるようにしなければ。


 サイレスシティは静かな朝だ。多くの人が住んでいたのに、ほんの少し前は活気に満ちていたのに、空襲で活気が失われ、焼け野原になってしまった。


「あと2日か」


 マルコスは朝日をじっと見ていた。2日後の朝は俺たちが見せてやる! そのためには王神龍を封印しなければ。


「大丈夫。私たちが未来をつないでいくんだから」


 サラがマルコスの隣にやって来た。


「行っちゃうんだね」


 その隣にロブとウェンディもやって来た。あさって平和な朝が迎えられますように。2人は昇る朝日に向かって祈った。


「うん」

「サラ、世界を救ったら絶対帰ってきてね!」


 2人は笑顔を見せた。必ず世界を救ってここに帰ってきてほしい。


「うん!」


 サラは笑顔で答えた。世界を救ったら必ず会おう!


「また会えたらいいな」

「3日後、また会おう!」


 サラはロブと抱き合い、3日後の再会を約束した。


「うん」


 5人はサイレスシティを後にして、リプコットシティに向かった。ロブとウェンディはその様子を笑顔で見ていた。彼らがきっと世界を救ってくれる。だから希望を失ってはいけない。




 5人はリプコットシティにやって来た。リプコットシティはどこまでも続く廃墟と化していた。ただ、市役所だけが原形をとどめていた。


「ここも廃墟になっている!」


 焼け野原を見て、サラは肩を落とした。大都会が空襲で一瞬にして焼け野原になってしまった。焼け野原は荒野のようにどこまでも続いている。まるで地獄のようだ。まるで世界の終りのようだ。だが、これは現実だ。まだ世界の終わりではない。あさっても、これからも世界は続いていく。


「神龍教め!」

「許さない!」


 サラは拳を握り締めた。空襲で大都会を一瞬にして荒野にした神龍教が許せない。大学も、マンションも失った。


「マンションはもう残ってないだろうな」

「一緒に泊まったあの日が懐かしいよ。でも、もう戻れない」


 4人は先日泊まったマンションのことを思い出した。遠くからで見えないが、荒野になっていて、もうマンションも崩壊したのがここからでもわかる。


「ジェームス!」


 サラは大学の親友、ジェームスを見つけた。ジェームスはトカゲ族の男で、サラと同じく教員を目指している。


「サンドラ!」


 ジェームスは振り向いた。サンドラだ。サンドラが生きていて、ジェームスは喜んだ。


「元気にしてたんだね」

「ああ。あと、私の本当の名前は、サラなの」

「そうか。いい名前だね」


 サラとジェームスは抱き合った。サラはもう死んだと思っていた。


「ほとんどなくなっちゃったんだね」


 ただの荒野のようになったリプコットシティを見て、サラとジェームスは呆然とした。とても現実とは思えない。


「うん」

「まるで悪夢のようだよ」


 空襲にあった時、ジェームスはこれが悪夢のようだと思った。だが、これは現実だ。


「その気持ち、わかる!」

「どうしてこんな目にあわなければならないんだ!」


 ジェームスは崩れ落ち、泣き出した。家族をみんな失った。これからどうやって生きていけばいいんだろう。


 サラはジェームスを慰めた。だが、ジェームスは泣き止まない。


「泣かないで! 私が救ってみせるから!」

「えっ!?」


 ジェームスは驚いた。サラは世界を救おうとしているなんて。信じられない。


「今、世界を救うために旅をしてるの! あとは、空襲を起こした神龍教の神、王神龍を封印するだけなの!」

「そうなんだ、頑張ってね!」


 ジェームスは泣きながら、サラの手を両手で握った。


「うん! で、そのことで聞きたいんだけど、神龍神殿って、どこにあるか知ってる?」

「知らないな。でも、どうして?」


 サラはそろそろわかるんじゃないと思っていた。だが、ジェームスにも知らなかった。


「そこからアカザ城に行って、王神龍を封印しなければならないの」

「そうなんだ」

「じゃないと、あさって、みんないなくなっちゃうんだよ!」

「そんな!」


 ジェームスは驚いた。神龍教があがめているのは王神龍で、こいつが世界の神となろうとしているのか。そんなの許せない! この世界は俺たちの物だ。絶対に作り直して、人間を絶滅させてたまるか!


「王神龍が世界を作り直すんだって! そうなると、みんな消えちゃうんだよ!」


 ジェームスは事の重大さに気付いた。あさって、自分たちが消えてしまうかもしれない。


「それは大変だ! 僕らの世界のために、頑張ってね!」

「うん」


 サラは笑顔で答えた。ジェームスはそんなサラに期待していた。


「必ず未来は来ると信じてるから! 頑張って!」

「ありがとう!」


 ジェームスは泣き止み、笑顔を見せた。


「何もできなくてごめんね!」

「いいよ!」


 サラは笑顔で答えた。ジェームスのためにも、この世界を救ってみせる!


「もう行かなくては!」

「絶対に世界を救って帰ってきて!」

「うん!」


 5人はエリッサシティに飛び立った。今度こそ神龍神殿への手掛かりが見つかることを願って。




 5人はエリッサシティに降り立った。先日と同じように、焼け野原と化したエリッサシティを見ると、心が痛々しくなる。記憶を失ってから過ごした街が、あっという間に焼け野原になってしまった。


「サラ!」


 降り立つと、パウロがやって来た。パウロは、以前会った時よりも痩せこけていた。もう何日も満足な食事をしてないと思われる。あと何日生きていられるだろうか。世界を救うまでに元気でいてくれるだろうか。サラは不安になった。


「パウロ! 元気にしてた?」

「うん。だけど貧しくて大変だよ」


 パウロは元気がなさそうだ。残った人々の多くは飢え死に、もう数えられるほどしかない。これからどうなるんだろう。


「その気持ち、わかるわかる」


 サラはパウロを抱きしめた。あと少し待てば、また平和が訪れるから、その時はともに喜びを分かち合おう。どうか、その時まで生きていて!


「また平和な世界が戻るといいな」

「きっと私が平和を取り戻すから、待っててね!」


 サラは両手でパウロの手をつかんだ。


「うん。サラが世界を救ってくれると信じてるよ!」


 パウロはサラに期待していた。絶対にサラが世界に平和をもたらしてくれる。希望を与えてくれる。


「ありがとう。で、ちょっと聞きたいんだけど、神龍神殿って、どこにあるか知ってる?」

「知らないな」


 パウロでもわからなかった。一体どれぐらいの人に聞けばわかるんだろう。


「そっか」


 サラはがっくりした。いつになったらわかるんだろう。早く見つけないと世界が作り直されて、人間が滅んでしまう。


「どうしたの?」

「そこに行かないと封印しなければいけない王神龍の所に行けないんだって」

「そっか。力になれなくてごめんね」


 パウロはサラに申し訳ない気持ちでいっぱいだ。サラが世界を救おうと頑張っているのに、自分は何もできない。パウロは自分の無力さを感じた。


「いいよ」

「でも、どうしてそこに行かなければならないの?」


 パウロは首をかしげた。どうしてサラがそこに行かなければならないのか。


「空襲を起こした神龍教が世界を作り直そうとしているんだ。そうなると、人間は絶滅してしまう。明日までに王神龍を封印しなければ、世界は作り直されてしまうんだ」

「そんな・・・」


 この世界の危機に、パウロは愕然となった。ひょっとしたら、あさってを迎えることができないかもしれない。そうなってしまったら、どうしよう。この世界は暗黒の世界へと変わってしまうんだろうか。


「本当の話なの」

「それは大変だ!」


 パウロは少し焦っていた。もし、滅亡が本当に怒ってしまったらどうしよう。まだ、やりたいことがいろいろあるのに。まだ、果たせてないこともあるのに。命を終わらせるのは嫌だ。もっと生きたい!


「だから、王神龍に会わなければならないんだけど、王神龍の所に行くには、神龍神殿から行かなければならないの。だから、神龍神殿の場所を探さなければならないの」

「そうなんだ」


 パウロはますます申し訳ない気持ちになった。世界が利きなのに、何も手助けをすることができない。


「でも、どこにあるのかわからないの」

「空襲で大変なのに、この世界自体も大変なことになっているとは」


 パウロは空を見上げた。あさって、この空を見ることができるんだろうか。いや、サラが何とかしてくれるに違いない!


「でも大丈夫! 私がこの世界の未来をつくるから!」


 サラは両手でパウロの手を握った。パウロは笑顔を見せた。


「ありがとう」


 5人はインガーシティに向かった。5人は焦っていた。早く神龍神殿の場所を知らないと。このままでは世界が作り直され、滅んでしまう。早く神龍神殿の位置を知らないと。




 5人はインガーシティに戻ってきた。インガーシティも焼け野原になっていた。水の神殿を探しに来た時と比べると、様変わりしていた。街中を走っていた路面電車は壊滅し、車両は全部原形をとどめていない程だ。大陸横断鉄道の終点も、インガー港も、跡形もなくなっていた。ここがインガーシティだったと言っても信じてもらえないぐらいだ。


「戻ってきたわね」


 サラは焼け野原となったインガーシティを見つめていた。こんなにも変わるとは。こんなことをした神龍教が許せない。絶対に王神龍を封印してやる!


「ここも焼け野原になってる」

「ひどい! ひどすぎる!」


 レミーは肩を落とした。サラと出会った思い出の場所なのに。こんなことあってはならない。絶対に許せない!


「昔はここに島があったのね」


 サラはアカザ島のあった所を見ていた。そこには島があったのに。神龍教が島に城をつくり、島は天高く飛んで行った。


「ああ」

「本当にどこに行っちゃったんだろう」


 マルコスは拳を握り締めた。こんな美しい島を地図から消してしまった。神龍教が許せない!


「もう元のアカザ城には戻れないかもしれない」


 サムは海を見て呆然としていた。一体どこに行ったんだろう。明日、本当に行けるんだろうか。行けなかったら、世界の終わりだ。


「あんなに賑やかだったのに」


 バズは焼け野原を見て呆然としていた。バズはここの旅館で過ごした夜を思い出した。サラと過ごした初めての夜。とても楽しかった。でもその思い出の場所もがれきの山となった。思い出の場所をがれきの山にしやがって!


「水の神殿を探しに来たのが懐かしいよ」


 サラは水の神殿を探しに来た時のことを思い出した。あの時の裏山は今も残っている。でも、グリードの母がいた家はもうない。


「あの活気が戻ってくるのはいつなんだろう」

「いつか戻ってくるさ!」


 呆然となっているバズを見て、サラはバズを肩を叩いた。必ずインガーシティは復興する。元の活気は戻ってくるはずだ。


「デラクルス先輩!」


 誰かの声に気付き、サラは振り向いた。赤い九尾の狐がいる。大学の後輩、キアラだ。夏休みを利用して、インガーシティに里帰りしていた。


「キアラじゃないか!」


 サラは驚いた。まさかここで再会するとは。


「元気にしてましたか?」


 キアラはサラが心配だった。ひょっとしたら死んだのではと思っていた。


「うん。そっちはどう?」

「母を残してみんな失って、母は栄養失調で死んじゃった。結局、生き残ってるのは私だけなの」


 キアラの家族は自分と母以外は空襲で死んだ。だが、満足な食事をすることができずに、母は栄養失調で死んでしまった。


「そうなんだ」


 サラは世界中の人々が心配になった。この先どうなるんだろう。


「私も飢え死にそうだよ」


 キアラは肩を落とした。パウロ同様、キアラも痩せこけていた。


「大丈夫?」

「何とか大丈夫だよ」


 キアラは笑顔で答えた。だが、キアラは明らかに苦しそうだ。


「よかった」

「早く豊かになってほしいな」


 キアラは豊かになった世界を夢見た。インガーシティが復興し、活気にあふれて、誰もが夢と希望を持っている。


「うん。あと、私、本当の名前がわかったの。本当の名前は、サラ。サラ・ロッシ」

「ふーん。いい名前だね」


 キアラは笑顔を見せた。とてもいい名前だ。いつか子供が生まれてきたら、その名前を付けたいな。


「ありがとう。話が変わるけど、神龍神殿って、知ってる?」

「聞いたことあるけど、知らないわ」


 キアラも知らなかった。一体どれぐらい回れば知ることができるんだろう。どれぐらい聞いたら知ることができるんだろう。


「そうか」


 サラは肩を落とした。こんなにも見つからないのは初めてだ。


「それがどうしたの?」


 キアラは首をかしげた。どうしてサラは探しているんだろう。


「今、私、世界を救うために神龍教と戦ってるの。で、世界を救うためには、神龍神殿から神龍教の神、王神龍に会いに行き、王神龍を封印しなければならないの」


 キアラは驚いた。サラが世界を救おうとしているなんて。


「えっ!? ロッシ先輩が?」

「うん」


 サラは自信気に答えた。


「信じられない! でも、どうして?」

「私はそういう運命なの。特別なドラゴンとして生を受けて、世界の危機を救うために必要な力を持ってるの。そして、その力で世界を救うのが私の使命なの」


 サラがこんな運命を背負って生まれてきたドラゴンだったなんて。キアラは感心した。


「そうか。頑張ってね!」


 キアラは両手でサラの手を握った。キアラは世界を救おうとしているサラに期待していた。


「ありがとう」

「あの島、なくなっちゃったんだね」


 キアラはアカザ島のあった場所を見た。キアラはアカザ島出身で、神龍教が城を建設したことで島を追われ、インガーシティーで暮らしていた。


「アカザ島?」

「うん。私の実家があったの」


 サラは驚いた。キアラはアカザ島に住んでいたとは。


「そうなんだ」

「だけど、神龍教がここに城をつくると言い出して、強制退去させられたんだ」


 キアラは下を向いた。神龍教によって故郷を奪われて、島は天高く飛んで行った。


「ひどいよね」


 サラはキアラの肩を叩いた。キアラは元気がなさそうだ。


「もう故郷には帰れない」


 キアラは泣きそうになった。もうアカザ島には帰れない。空飛ぶ城になってしまった。


「もう行かなくては。早く神龍神殿の位置を探さなくては」

「頑張ってね! 私、ロッシ先輩が世界を救うと信じてるわ!」


 サラとキアラは抱き合った。3日後、また会おう! その時まで生きていて! そして、平和が戻った時にはともに喜びを分かち合おう!


「ありがとう。頑張るね!」


 キアラの応援を胸に、5人はペオンビレッジに飛び立った。今度こそ神龍神殿の位置がわかりますように。




 5人はペオンビレッジにやって来た。ペオンビレッジも焼け野原になっていた。大地の祠に向かった時には、数えるほどしかなかった村民は、みんないなくなっているように見えた。人の気配が全くないように見える。みんな死んだんだろうか。


「跡形もない!」

「以前来た時よりずっと寂しくなっている!」


 5人は呆然としていた。村民はいなくなり、村の記憶は時間とともに消えていくのでは? 5人は悲しくなった。


「ノーザみたいにそこの人はみんな死んじゃったのか?」


 5人はノーザのことを思い出した。ノーザ同様、空襲で住民がみんな死んでしまったのでは?

「そんなことない。わしだけ残っとる」


 5人は後ろを振り向いた。そこには長老がいた。


「長老!」

「空襲でわしを残してみんな死んじゃった」


 生き残ったのは長老だけだ。長老はペオンビレッジ最後の生き残りとしてここで誰かを待っていた。


「そんな・・・」

「この村は将来、どうなってしまうんだろうか」


 長老は肩を落とした。この先、ペオンビレッジはどうなってしまうんだろう。村民はいなくなって、村の記憶は消えていくんだろうか。


「大丈夫さ。希望を失わない限り、いつの日か活気は戻ってくるさ。」


 サラは長老の肩を叩いた。希望を失わないでほしい。


「そうかのぉ。こんな険しい所だぞ」

「希望を捨てないで!」


 サラは長老を励まそうとした。だが、長老は肩を落としていた。


「神龍の神殿なんて、どこにあるんだろう」

「わしにもわからん」


 長老にもわからなかった。どれぐらい巡ったら見つかるんだろう。


「そうですか・・・」


 サラは肩を落とした。なかなかわからない。わからないまま、人間は絶滅してしまうんじゃないか?


「どうして探しているんだ?」


 長老は首をかしげた。


「世界を救うために、神龍教の神、王神龍を封印しようとしているんです。でも、王神龍に会うためには、神龍神殿から行かなければならないんです」

「そうか。力になれなくてすまんのぉ」


 長老は申し訳ない気持ちでいっぱいだった。サラが頑張っているのに、自分には何もできない。


「封印しなければ、世界は作り直されて、人間は絶滅してしまうんです」

「そんな・・・、そんなこと許されない! 人間が絶滅なんて、許せない!」


 長老は驚いた。世界がこんなことになっているとは。


「私も! だから私は戦わなければならない!」

「サラ、頑張れよ!」


 長老は両手でサラの手を握った。長老のためにも、必ず世界を救わねば。


「うん!」


 4人はサラの背中に乗った。サラはエムロックタウンに着いた。




 5人はエムロックタウンにやって来た。エムロックタウンは相変わらず焼け野原になっていた。だが、以前に比べて人が少なくなった。飢え死にしたんだろうか? サラは悲しくなった。


「ここも焼け野原か・・・」

「何度見てもひどすぎる・・・」


 5人は呆然としていた。この町に活気が戻るのはいつだろう。


「誰もいない。飢えて死んじゃったのかな?」

「デラクルスさん!」


 突然、誰かが声をかけた。5人は振り向いた。リプコット大学のビル教授だ。服はボロボロになっていた。


「教授!」

「里帰りしていたんだが、空襲にあってこんなことに」


 ビルは痩せこけていた。大学で講義を受けていた時と比べて様変わりしていた。


「大丈夫ですか?」

「何とか大丈夫だよ。でも、空襲で家族全員失ってしまった。満足な食べ物にもありつけずに、もう飢え死にそうだよ」


 ビルは肩を落としていた。もう何日も食べていない。次の炊出しはいつだろう。


「そんな・・・」


 サラは言葉が出なかった。あれだけ収入のあった教授がこうなってしまうなんて。とても信じられなかった。


「私、ようやく本当の名前がわかったの。私の名前はサラ。サラ・ロッシ」

「そうなんだ」


 ビルはサンドラがデラクルスさんの子供じゃないことを知っていた。


「教授、神龍神殿って知ってる?」

「うーん、知らないな」


 あれだけ物知りな教授にも知らなかった。どれだけ巡ったらわかるんだろうか? サラは肩を落とした。


「そうですか・・・」


 サラは肩を落とした。どれだけ巡れば見つかるんだろう。


「でも、どうしてそこに行きたいの?」


 ビルは首をかしげた。どうしてサラは神龍神殿の位置を探しているんだろう。


「今、世界は作り直されようとしているの。そして、作り直されたら、人間は絶滅してしまうの」

「そんな・・・、そんな事、許せない!」


 ビルは拳を握り締めた。人間を絶滅させようとしているなんて、絶対に許せない!


「だから、私、世界を作り直そうという神龍教の神、王神龍を封印して、それを阻止しようとしているの」

「えっ、ロッシさんが?」


 ビルは驚いた。まさか、サラが世界を救おうとしているなんて。


「うん。私、そのために生まれてきた特別なドラゴンとして生まれたの」

「そうなのか」


 サラにはこんな秘められた力があるとは。ビルは信じられなかった。


「必ず世界を救って、平和を取り戻すから、待っててください!」

「わかった!」


 サラは両手でビルの手を握った。必ず平和を取り戻すと誓った。


 4人はサラの背中に乗った。サラは翼をはためかせ、キュラータビレッジに向かった。今度こそ手掛かりがつかめることを願って。




 5人はキュラータビレッジに戻ってきた。もうお昼だ。キュラータビレッジは相変わらず焼け野原になっているが、以前来た時より人少ない。飢え死にしたんだろうか?


「ここもひどいわね」


 サラは肩を落とした。みんなこんな状況だ。どうしてこうなるんだろう。


「人が少なくなってる」

「みんな飢え死にしたんだろうか?」


 マルコスは寂しくなった海岸を見て呆然となった。その近くでは何かが焼かれている。遺体だろうか。


「きっとそうだろうな」


 バズも肩を落とした。どうして人間がこんな目にあわなければならないんだろうか。


「デラクルス先輩!」


 サラは後ろを振り向いた。赤いオオカミがいる。高校の後輩のマリーだ。


「マリー!」


 サラは手を振った。マリーは力がなさそうだ。痩せこけて、何日も食べていないようだ。


「大丈夫?」

「うん。何とか」


 マリーは元気がなさそうだ。家族をみんな失い、何日も食べていないので、元気をなくしていた。


「そっか」

「もう何日も食べてないよ」


 マリーは下を向いた。食べ物が恋しい。毎日3食食べることができたのに、今はなかなか食べることができない。


「そうなんだ」

「もっと食べたいのに」

「わかるわかる」


 マリーは泣きそうになった。サラはそんなマリーを慰めた。


「どうしてこんな目に・・・」


 マリーは泣いてしまった。空襲で家族をみんな失って、これからどう生きていけばいいんだろう。


「大丈夫。私が救うから」

「本当?」


 マリーは顔を上げた。まさか、サンドラが世界を救うなんて。


「うん。あと、私、本当の名前がやっとわかったの。私の本当の名前は、サラ。サラ・ロッシ」

「ふーん」

「で、マリーに聞くんだけど、神龍神殿って知ってる?」

「うん」


 マリーは知っていた。知り合いが神龍教の信者で、神龍神殿のことを知っていた。


「どこにあるか、知ってる?」

「そこまでは知らないな」


 だが、どこにあるかはマリーにもわからなかった。


「そっか」


 サラは肩を落とした。またしてもわからなかった。どれぐらい回ったらわかるんだろう。


「でも、どうして探してるの?」

「あさって、世界が作り直されて、人間が絶滅するかもしれないの。そこから神龍教の神、王神龍に会いに行き、王神龍を封印しなければならないの」

「ロッシ先輩がそんなことをしているなんて」


 マリーは驚いた。この世界が危機にさらされていることを。


「それが私の使命だから」


 サラは拳を握り締めた。それが自分の使命だ。達成しなければ、人間に未来はない。


「ロッシ先輩って、そんな運命を背負って生まれてきたの?」

「うん。世界が危機の時に生まれる特別なドラゴンなの」


 サラがこんな運命を背負って生まれてきたなんて。マリーはすごいなと思った。


「そうなんだ。すごいね」

「ありがとう」


 マリーは両手でサラの手を握った。


「絶対に世界を救ってね!」

「わかった!」


 サラは笑顔で答えた。マリーのためにも、世界を救わねば。


 4人はサラの背中に乗って、シリンドタウンを目指した。あの旅の人は神龍神殿の位置を知っているんだろうか? 5人は不安になった。




 5人はシリンドタウンに戻ってきた。シリンドタウンは相変わらず静かだ。人の気配がない。地獄流しを終えて、天国に行った町の人は、この町を見てどう思っているんだろう。いつになったら再び人が戻るんだろう。生まれ変わったらここにまた住みたいな。


「あの人、どうしてんのかな?」


 サラはここで出会った旅人のことが気になった。今どうしているんだろうか? 飢え死にしてないだろうか?


「もう別の所に行っちゃったのかな?」

「サラ!」


 突然、後ろから男が声をかけた。サラは振り向いた。あの旅人だ。


「あっ、あの時の!」


 サラは驚いた。まだここにとどまっていた。


「また会えて嬉しいよ」


 旅人とサラは握手をして再会を喜んだ。シリンド山に登って以来、会っていなくて、心配していた。


「シリンド山に行ってきた?」

「うん」


 サラは笑顔で答えた。目的を達成し、母に一度だけ会うことができて本当に嬉しかった。


「そうか」


 旅人は笑顔を見せた。無事に戻ってきて嬉しかった。


「一度だけ、お母さんに会えたんだ。地獄流しにあって、ゾンビになっていたけど」

「本当か?」


 旅人は驚いた。母親に一度だけ会えたとは。とても嬉しかっただろうな。


「うん。幸せそうに天国に行った」

「よかったな」


 旅人は死んだ母のことを思い出した。その母も神龍教によって王神龍の生贄に捧げられた。ひょっとして、地獄流しにあった人々の中に母はいたんだろうか?


 旅人は辺りを見渡した。ここにはどんな人の営みがあったんだろう。あった頃に尋ねたかったな。


「いつになったらここに人が戻ってくるんだろう」

「わからないけど、いつかは戻るさ」


 サラは夢に描いていた。いつの日か、再び平和が訪れた時、この町に活気が戻ってくる。


「だったらいいけど」

「大丈夫大丈夫。絶対に戻るよ」


 旅人は肩を落とした。それを見たサラは慰めた。


「そうかな?」

「話が変わるけど、神龍神殿って、どこにあるか知ってる?」

「聞いたことはあるけど、どこにあるかは知らないな」


 旅人は首をかしげた。知ってはいたものの、どこにあるかは知らなかった。


「そうですか・・・」


 結局、旅人にもわからなかった。今日も手掛かりが見つからないんじゃないか? サラは焦っていた。このまま人間が滅亡してしまうのではないか?


「何の力になれなくてごめんね」


 旅人は申し訳ない気持ちでいっぱいだった。


「いいよ」


 旅人は泣きそうになった。サラはそんな旅人を撫でた。


「もう行かなければ」

「世界に平和が戻ったらまた会いたいな」


 サラと旅人は抱き合った。平和が戻ったら再び会おう!


 5人はシリンドタウンを後にして、サイカビレッジに向かった。今度こそ神龍神殿の場所がわかりますように。




 5人はサイカビレッジにやって来た。村か相変わらず雪の中だ。とても寒い。人気は全くと言っていいほどない。空襲で住む所を失った。


「あとどれぐらい生き残ってるんだろう」


 サラは避難している人々のことが気になった。あれからどれぐらいの人々が生き残っているんだろう。つい昨日のことだが、とても気になった。


「心配だね」

「うん」


 5人は辺りを見渡した。空襲前はどれだけの人の営みがあったんだろう。どんなに賑やかだったんだろう。果たして、その時の賑わいは戻ってくるのか?


「サンドラ!」


 突然、黒いドラゴンが声をかけた。高校時代の後輩のトムだ。高校を卒業後、サラとは別の大学に行っていた。夏休みの間、実家のあるサイカビレッジに戻っていた。


「トム!」


 サラは久々の再会に驚いた。まさかここで会えるとは。


「元気にしてた?」

「うん」


 トムはサラのことが気がかりだった。リプコットシティもほぼ壊滅状態だと聞いて、とても心配していた。


「こっちは大変だよ。家族はみんな生き残ったんだけど、飢えと寒さで僕しか生き残ってないんだ」

「そんな・・・」


 サラはここでも飢えに苦しむ人々を見た。どこもかしこもこうだ。あさって、世界が救われるとしたら、どれだけの人々が生き残っているんだろう。どれだけの人々と共に喜びを分かち合えるんだろう。


「何日も食べてないんだよ」

「そうなんだ」


 トムががっくりしていた。今日は何も食べていない。食べることができても1日1食ぐらいだ。


「飢え死にそうだよ」

「諦めないで! 私が世界を救うから!」


 サラは肩を落とすトムの背中を撫でた。何とか世界を救うまで生き延びてほしい。そして、平和が戻った喜びを共に分かち合おう。


「えっ!?」


 トムは驚いた。まさか、サンドラが世界を救おうとしているなんて。


「私、空襲を起こした神龍教の神、王神龍を封印するために頑張ってるの」

「サンドラが?」


 トムはいまだに信じられない表情だ。


「うん。世界を救う使命を持って生まれてきたの。あと、私の本当の名前がわかったの。私の名前は、サラ。サラ・ロッシ」

「そうなんだ」


 サラは世界を救う運命を背負って生まれてきた。こんなドラゴンがいるんだ。魔獣の王といわれるドラゴンにも、こんなドラゴンがいるとは。同じドラゴン族のトムは感心した。


「神龍神殿から王神龍の元に行かなければならないんだけど、神龍神殿の位置が見つからないの」

「そうか。そういえば、今はいないんだけど、神龍教の信者って、決められた時間になるといつも同じ方向に向かって祈りを捧げるんだって」


 トムはこの近くに住む神龍教の信者のことを思い出した。決められた時間になると同じ方向に向かって祈りを捧げる。トムはそれを不思議に思っていたが、全く興味を持たなかった。


「それって、本当?」

「うん。何か意味があるのかな?」


 サラは期待した。ようやく位置がわかるんじゃないか?ならば、今すぐそこに行かねば。


「ねぇ、どこに向かって?」

「よく覚えてないな。あんまり気にしてなかったから」


 だが、トムはどこに向かって祈りを捧げているかわからなかった。


「そうか」


 サラはがっかりした。いい所までわかったのに、またしてもわからなかった。


「その話、何か気になるわね」


 結局、この村でもわからなかった。だが、同じ方向に向かって祈りを捧げるのは何か手掛かりになるんじゃないかと思った。


「うん」


 もう夕方だ。今夜はナツメビレッジに泊まろう。5人はナツメビレッジを後にして、ナツメビレッジに向かった。




 5人はナツメビレッジに戻ってきた。もう夜も遅い。暗くてよくわからない。あの美しい家屋はどうなっているんだろう。長老の家も。


 5人は辺りを見渡した。美しい家屋は空襲で壊滅し、焼け野原になっている。ここも空襲の被害を受けていた。ほとんど人影はない。


「ここも壊滅的な被害を受けたのかな?」

「うん」


 サラは拳を握り締めた。こんな辺境の村にも容赦しない。そんな神龍教が許せない。


「こんな辺境の村にも」

「神龍教は容赦ないわね」


 レミーも拳を握り締めた。レミーも神龍教が許せなかった。


「ひどい!」


 わずかに残った人々がボロボロの服を着て歩いている。彼らは元気がなさそうだ。一体何日食べていないんだろう。


「サンドラ!」


 突然、後ろから赤いオオカミが声をかけた。高校時代の友達、アレンだ。


「アレン!」

「元気だったみたいだね。よかった」


 サラとアレン抱き合い、再会を喜んだ。リプコットシティは壊滅状態だと聞いて、アレンはサンドラのことが気になっていた。


「あんなに美しい風景がこうなるなんて」

「どうしてこんなことが起こるの?」


 アレンは肩を落とした。美しい風景で知られるナツメビレッジがこうなってしまうとは。


「ひどいよね」

「神龍教め!」


 アレンも拳を握り締めた。空襲を起こしたのは神龍教だと聞いて、とても許せなかった。以前から、悪い宗教団体だと知っていたが、まさか、こんなことをするとは。


「大丈夫。私が再び平和を取り戻して見せるから。あと、私の本当の名前はサラ。サラ・ロッシ」

「本当?」


 アレンは驚いた。以前からサラはデラクルスさんの養子だと知っていたが、まさか本当の名前はサラだとは。


「うん」

「私、空襲を起こした神龍教の神、王神龍を封印するために頑張ってるの」

「そうなんだ」


 アレンは信じられなかった。サラが神龍教の神、王神龍を封印しようとしているとは。そんなこと、本当にできるんだろうか?


「あさってまでに封印しなければ、世界が作り直され、人間が絶滅してしまうの」

「そんなことになるんだ! それは大変だ!」


 アレンは開いた口がふさがらなかった。空襲で世界中の市町村が壊滅状態になったというのに、それに加えて世界が作り直されて、人間が絶滅の危機に瀕しているとは。こんなこと、絶対に会ってはならない。もっと生きたい。作り直す必要はない。この世界が好きだ。


「信じられない話だけど、本当なの」

「そうなんだ。頑張ってね!」


 アレンは両手でサラの手を握った。アレンはサラに期待していた。サラなら必ず世界を救ってくれる。世界を救ったらまた会いたいな。


「うん。でも、神龍神殿の場所がわからないんだ。そこから王神龍の元に行くんだけど」

「そうなんだ」


 サラは期待していた。場所はわからなかったものの、今さっき行ったサイカビレッジで手掛かりになりそうなことがわかった。そろそろ位置がわかるんじゃないか?


「知ってる?」

「ううん。全くわからない。ごめんね」

「そっか」


 だが、アレンは手掛かりすら知らなかった。サラは肩を落とした。そろそろわかるんじゃないかと思ったのに。明日までに場所を突き止めて、向かわなければ。5人は不安になった。


 5人とアレンは村を歩いていた。ほとんど人が歩いていない。空襲で多くの人が死に、生き残った人々の多くも飢え死にしたんだろうか?


「ここに長老の家があったんだよね」


 サラは長老の家のあった所をじっと見ていた。天国の長老は空襲で壊滅した村を見てどう思うんだろう。悲しんでいるんだろうか?


「サラ・・・」


 誰かの声が聞こえた。サラが後ろを振り向くと、そこには黒いドラゴンの幽霊がいる。長老だ。


「ネルソンさん!」


 サラは驚いた。まさか、また会えるとは。サラはとても嬉しかった。


「久しぶりだ。ずいぶんたくましくなったな。もう君は世界一強いんじゃないかな? 必ず世界を救うと信じてるぞ!」


 黒いドラゴンは姿を消した。サラは少し元気が出た。天国の長老のためにも、世界を救わねば。


 長老の幽霊のいた場所には、1つの宝玉が落ちていた。その宝玉は炎のように赤く光っている。サラは宝玉を手に取った。


 もう夜も遅い。6人はここで野宿することにした。避難する場所はない。


「もう遅いわね」

「今日はここで寝よう」

「うん」


 6人は目を閉じた。明日、世界を救うことを夢に見ながら。




 その夜、サラは不思議な夢を見た。いつも世界を救う夢なのに、今夜は全く違う。真っ白な場所で、辺りには何も見えない。


「サラ・・・、サラよ・・・」


 誰かの声が聞こえる。サラは顔を上げた。そこには、炎竜神マグスがいる。


「マグス様!」


 サラは驚いた。どうして炎竜神マグスがいるんだろう。サラは首をかしげた。


「サラ、奇跡のドラゴン、サラよ。炎竜神マグスだ。大切な話がある。今すぐ霊峰の神殿に来い!」


 マグスは消えていった。サラは呆然としていた。どうして今更霊峰の神殿に行かなければならないのか?




 翌日、あと1日。まだ太陽は見えていない。少し外が明るくなってきた頃だ。泣いても笑っても今日だ。今日、封印しなければ、人間に明日はない。


 サラは崖からナツメ山を見ていた。昨日の炎竜神マグスの声は何だろう。明日、世界が作り直されようとしているのに。どうして来いと言っているんだろう。


「サラ、どうしたの?」


 マルコスだ。朝早く起きて崖を見ているサラが気になった。


「夢の中で、炎竜神マグスが霊峰の神殿に来いって言ったんだ」

「今頃になって何だろう」


 マルコスも驚いた。どうして炎竜神マグスが読んでいるのか? マルコスは首をかしげた。


「神龍神殿に関する重要なことかもしれない。行ってみよう!」

「うん!」


 5人は霊峰の神殿に行くことにした。もしかしたら、神龍の神殿に関する何かがわかるかもしれない。


「行っちゃうの?」


 アレンがやって来た。まだ眠たいのか、目をこすっていた。


「うん」

「頑張ってね!」


 アレンは両手でサラの手を握った。サラは笑顔を見せた。


「明日、世界が救われたら、リプコットシティで会おう! そして、平和が戻った喜びを共に分かち合おう!」


 サラとアレンは抱き合い、明日、リプコットシティで会おうと約束した。アレンのためにも、そして何より、人間を救うためにも、王神龍を宇封印しなければ! サラは決意を新たにした。


 4人はサラの背中に乗った。サラは翼をはためかせ、ナツメ山の霊峰の神殿に向かった。炎竜神マグスが神龍神殿の位置を知っていると信じながら。




 太陽が昇ってきた頃、5人は霊峰の神殿に着いた。登山客はほとんどいない。空襲で世界中の市町村が壊滅状態の中では、こんなことはしてられないからだろう。


「久しぶりね」

「うん」


 サラは先日炎竜神マグスを解放した時のことを思い出した。村長を追いかけてここまで来たな。


「じゃあ、行きましょ」

「うん」


 5人は神殿の入口にある魔方陣に乗った。5人は光に包まれ、炎竜神マグスの元に瞬間移動した。


 光が収まると、そこには縁竜神マグスがいた。解放した時と変わらない姿だ。


「お久しぶりでございます、炎竜神マグス様」


 サラは上を見上げた。炎竜神マグスの姿は何度見てもかっこいい。


「久しぶりだ。ずいぶんたくましくなったな」


 炎竜神マグスは笑顔を見せた。冒険で成長した5人を見てほれぼれしていた。


「ありがとうございます。で、今日はどうしましたか?」

「そなたら、神龍神殿を探してるそうだな。私は世界のすべてを知ることができる。そして私は神龍神殿の位置を知っている。サイレスシティの港の地下だ」


 ついに、ようやく知ることができた。サイレスシティの港の地下にあるとは。おとといの1夜を過ごした所に神龍神殿があったなんて。どうして気づかなかったんだろう。


「あ、ありがとうございます!」


 5人は炎竜神マグスにお辞儀をした。


「うむ? そ、その宝玉は!」


 炎竜神マグスはサラが持っている赤い宝玉を見た。その宝玉に見覚えがあった。


「その宝玉、知ってるんですか?」

「ああ。それは炎竜の宝玉といって、それを持っていると、巨炎竜を何度でも使えるようになるのだ」


 その宝玉は本来、炎竜神マグスが持っていて、霊峰の神殿に奉納されているものだ。だが、悪事に使われることを恐れてナツメビレッジの長老が代々家宝として守ってきたものだ。


「そうなんだ」


 サラは持っていたオーブをじっと見た。そのオーブにはこんな力あるとは。これは今日の決戦に役立つに違いない! 持っておこう!


「ちょっと待って!」


 突然、バズは何かに気付いたようだ。その後ろにある石板が気になった。


「その石板を見させて!」

「うん。いいけど」


 5人は石板の前にやって来た。その石板には、『邪悪なる神現れし時、我、究極の聖魔法を教えん』と書かれている。


「どうしたの、バズ?」


 バズは石板の前で持っていた杖を天高く掲げた。すると、石板の向こうにある壁が開き、新しい部屋が現れた。そこは何年も誰も入っておらず、閉じていた部屋だが、驚くほどきれいだ。


 5人は部屋に入った。その部屋の中央には魔法陣が描かれている。


 バズはその魔方陣の中心に立ち、つえを高々と掲げた。すると、聖なる光が降りてきて、バズを包み込んだ。バズは究極の聖魔法、天変地異を覚えた。あらゆる自然災害を起こし、敵全体に大きなダメージを打与えることができる。


「また1つ聖魔導を覚えたんだ」

「へぇ」


 サラは感心した。きっとこの力も今日の決戦に役立つに違いない。


「寄り道してごめんね」

「いいよ。それが世界を救うために必要になるんだったら」


 謝るバズを、サラは許した。きっとこれも世界を救うための力になる。決戦を前に準備を万全にしておかねば。


「ありがとう」


 バズは笑顔を見せた。


「さぁ、サイレスシティに行こうか!」

「うん!」


 5人は炎竜神マグスの部屋に戻ってきた。5人が立ち去ると、部屋への壁が再び閉じた。この力は世界が危機の時だけに、世界を救う使命を持った聖魔導だけが使うことを許される。


 5人は魔法陣に乗って霊峰の神殿の入口に戻った。徐々に明るくなってきている。今日が決戦の日だ。向かうはサイレスシティ。港の地下に神龍神殿はある。早くそこへ向かわねば。サラは4人を乗せてサイレスシティに飛んでいった。




 昼下がり、5人はサイレス港にやって来た。辺りは静かだ。ほとんど死んでしまったんだろうか? ロブやウェンディはどうしているんだろうか? サラは心配になった。


「誰もいないわね」


 サラは辺りを見渡した。あの頃の賑やかさが嘘のようだ。


「神龍教の奴ら、来ないかな?」


 サムは神龍教の信者を待っていた。この辺りに神龍神殿があるのなら、出入りするのが見られる。見ることができれば、神龍神殿に入れる。だが、誰も来る気配がない。どうしてだ? バズは首をかしげた。


「私たちがいると来ないのかもしれないな」


 考えてみればそうかもしれない。世界を救うと言われている5人に神龍神殿に入られたら困る。だから出入りせずにじっとしているんじゃないか?


「よし、隠れよう!」

「うん」


 サムは姿を隠して、彼らが来るのを待つことにした。4人はサムの体の中に隠れ、透明になったサムは様子を見ていた。


「来ないわね」

「来ると信じよう!」


 5人はじっと待っていた。必ず信者が来ると信じて。


 数分後、1人の男がやって来た。その男は、神龍教のペンダントを付けていた。サムとバズはその男に反応した。


「誰か来た!」


 その男は持っていたペンダントを噴水の中央のオブジェに掲げた。すると、オブジェが動き出し、何かが出てきた。男はそこから中に入った。男が中に入ると、オブジェは元の位置に戻った。


「あの噴水!」

「ここから入るのか」


 サムは再び姿を現した。4人はサムの中から出てきた。ここから入るのか。5人は噴水の前にやって来た。この噴水は100年以上前からあったものだが、神龍教がこんな仕掛けを施すとは。


「どうやって入るんだろう」


 サラは首をかしげた。どうやったら中に入れるんだろう。


「この印!」


 バズは持っていた神龍教のペンダントを4人に見せた。バズは裏切ったものの、そのペンダントを持っていた。


「どうしたの?」

「このペンダントを印にかざすと動くんだ!」


 バズは少し神龍教のことを思い出した。確か、これは何かへの扉を開くための道具だった。だが、それがどこにあるのか知らなかった。


「そうか」


 バズはオブジェに刻まれた神龍教の印にペンダントをかざした。すると、オブジェが動いた。今さっき動いた時と一緒だ。


「動いた!」


 バズはほっとした。やっと先に進める。


「よし、行こう!」


 5人は階段を降り、暗い通路を進み始めた。まるでこれまで巡った神殿や祠のようだ。


「暗いな」


 サムは辺りを見渡した。何も見えない。ここはどこだろう。


「あっ!」


 サムは前を指さした。その先には光が見える。何かの入口のようだ。


「神殿の入口だ!」


 5人は入口に向かって走り出した。だが、あと少しの所で、敵が襲い掛かってきた。2匹の黒いオオカミと2匹の黒いドラゴンとドラゴンの賢者だ。


「星の裁きを!」


 バズは魔法で大量の隕石を落とした。5匹は大きなダメージを受けたが、びくともしない。


「天の裁きを!」


 続けてバズは強烈な雷を落とした。5匹は再び大きなダメージを受け、1匹の黒いオオカミは体がしびれた。


「炎の裁きを!」


 サムは魔法で巨大な火柱を起こした。5匹は大きなダメージを受けたが、表情は変わらない。


「星の裁きを!」


 ドラゴンの賢者は魔法で大量の隕石を落とした。5人は大きなダメージを受けたが、びくともしない。


「それっ!」


 レミーは空高く飛び上がり、炎を帯びた剣で斬りつけた。ドラゴンの賢者は少し表情が苦しくなった。


「食らえ!」


 マルコスは炎を帯びた爪で何度も引っかいた。ドラゴンの賢者は表情が苦しくなった。


「ガオー!」


 黒いオオカミは鋭い爪で引っかいた。サムはとても大きなダメージを受け、表情が苦しくなった。


「グルルル・・・」


 黒いドラゴンは灼熱の炎を吐いた。5人は大きなダメージを受け、サムは倒れた。


「ギャオー!」


 もう1匹の黒いドラゴンは氷の息を吐いた。4人は大きなダメージを受け、レミーは倒れた。


「不死鳥の力を、我に!」


 サラは不死鳥となって、サムとレミーを復帰させた。


「ガオー!」


 続けてサラは力強く羽ばたき、炎の竜巻を起こした。5人は大きなダメージを受け、ドラゴンの賢者はますます表情が苦しくなった。


「星の裁きを!」


 バズは魔法で大量の隕石を落とした。5人は大きなダメージを受け、ドラゴンの賢者は倒れた。


「炎の裁きを!」


 続けてバズは巨大な火柱を起こした。4人は大きなダメージを受けたが、びくともしない。


「雪の裁きを!」


 サムは魔法で猛吹雪を起こした。4人は大きなダメージを受け、2匹の黒いオオカミは少し表情が苦しくなった。


「えいっ!」


 レミーは空高く飛び上がり、炎を帯びた剣で何度も斬りつけた。体がしびれた黒いオオカミは表情が苦しくなった。


「覚悟しろ!」


 マルコスは炎を帯びた爪で何度も引っかいた。体がしびれた黒いオオカミはますます表情が苦しくなった。


「ガオー!」


 黒いオオカミはマルコスに噛みついた。マルコスは一撃で倒れた。


「グルルル・・・」


 黒いドラゴンはサムに噛みついた。サムは一撃で倒れた。


「ガオー!」


 もう1匹の黒いドラゴンは灼熱の炎を吐いた。3人は大きなダメージを受け、レミーとバズは表情が苦しくなった。


「不死鳥の力を、我に!」


 サラは不死鳥となって、マルコスとサムを復帰させた。


「グルルル・・・」


 続けてサラは灼熱の炎を吐いた。4人は大きなダメージを受けた。体がしびれた黒いオオカミは倒れ、残った黒いオオカミは表情が苦しくなった。


「聖なる光の癒しを!」


 バズは聖なる光で5人を回復させた。


「炎の裁きを!」


 続けてバズは魔法で巨大な火柱を起こした。3匹は大きなダメージを受け、黒いオオカミは倒れた。


「星の裁きを!」


 サムは魔法で大量の隕石を落とした。だが2匹の黒いドラゴンの表情は変わらない。


「それっ!」


 レミーは空高く飛び上がり、炎を帯びた剣で何度も斬りつけた。黒いドラゴンは少し表情が苦しくなった。


「食らえ!」


 マルコスは炎を帯びた爪で何度も引っかいた。黒いドラゴンは表情が苦しくなった。


「ガオー!」


 黒いドラゴンは灼熱の炎を吐いた。5人は大きなダメージを受け、マルコスとサムとレミーは表情が苦しくなった。


「グルルル・・・」


 もう1匹の黒いドラゴンは氷の息を吐いた。5人は大きなダメージを受け、マルコスとサムとレミーは倒れた。


「不死鳥の力を、我に!」


 サラは不死鳥となって、マルコスとサムとレミーを復帰させた。


「ガオー!」


 サラは灼熱の炎を吐いた。2匹の黒いドラゴンは大きなダメージを受けた。1匹の黒いドラゴンは倒れ、残った黒いドラゴンは少し表情が苦しくなった。


「天の裁きを!」


 バズは魔法で強烈な雷を落とした。黒いドラゴン表情が苦しくなった。


「炎の裁きを!」


 続けてバズは魔法で巨大な火柱を起こした。黒いドラゴンはますます表情が苦しくなった。


「とどめだ! 星の裁きを!」


 サムは魔法で大量の隕石を落とした。残った黒いドラゴンは倒れた。


「ここにも敵が!」

「気を抜かずに頑張ろう!」


 サラは4人を鼓舞した。だが、間もなくして、再び敵が襲い掛かってきた。2匹の黒いオオカミと2匹のドラゴンの戦士と黒いドラゴンとドラゴンの賢者だ。


「星の裁きを!」


 バズは魔法で大量の隕石を落とした。6匹は大きなダメージを受けたが、びくともしない。


「雪の裁きを!」


 続けてバズは魔法で猛吹雪を起こした。6匹は大きなダメージを受け、1匹の黒いオオカミは氷漬けになった。


「炎の裁きを!」


 サムは魔法で巨大な火柱を起こした。6匹は大きなダメージを受け、ドラゴンの賢者は少し表情が苦しくなった。


「天の裁きを!」


 ドラゴンの賢者は魔法で強烈な雷を落とした。5人は大きなダメージを受け、レミーは体がしびれた。


「食らえ!」


 マルコスは炎を帯びた爪で何度も引っかいた。ドラゴンの賢者は表情が苦しくなった。


「星の裁きを!」


 ドラゴンの戦士は魔法で大量の隕石を落とした。5人は大きなダメージを受け、マルコスとレミーは表情が苦しくなった。


「天の裁きを!」


 もう1匹のドラゴンの戦士は魔法で強烈な雷を落とした。5人は再び大きなダメージを受けた。マルコスとレミーは倒れ、サムは表情が苦しくなった。


「ガオー!」


 黒いオオカミはサムに噛みついた。サムは一撃で倒れた。


「不死鳥の力を、我に!」


 サラは不死鳥となって、マルコスとサムとレミーを復帰させた。


「ガオー!」


 続けてサラは力強く羽ばたき、炎の竜巻を起こした。6匹は大きなダメージを受けた。ドラゴンの賢者は倒れ、1匹の黒いオオカミと1匹のドラゴンの戦士は目が回った。


「グルルル・・・」


 黒いドラゴンは毒の息を吐いた。5人は大きなダメージを受けたが、毒に侵されない。


「天の裁きを!」


 バズは魔法で強烈な雷を落とした。5匹は大きなダメージを受け、2匹の黒いオオカミは少し表情が苦しくなった。


「炎の裁きを!」


 続けてバズは魔法で巨大な火柱を起こした。5匹は再び大きなダメージを受け、2匹の黒いオオカミは表情が苦しくなった。


「それっ!」


 レミーは空高く飛び上がり、炎を帯びた剣で何度も斬りつけた。黒いオオカミはますます表情が苦しくなった。


「食らえ!」


 マルコスは炎を帯びた爪で何度も引っかいた。黒いオオカミは倒れた。


「ガオー!」


 残った黒いオオカミはサムに噛みついた。サムは大きなダメージを受け、毒に侵された。


「グルルル・・・」


 ドラゴンの戦士は持っていた槍でレミーを突いた。レミーは大きなダメージを受け、表情が苦しくなった。


「ガオー!」


 ドラゴンの戦士は灼熱の炎を吐いた。5人は大きなダメージを受け、レミーは倒れた。


「ギャオー!」


 黒いドラゴンは氷の息を吐いた。4人は大きなダメージを受け、サムは倒れた。


「不死鳥の力を、我に!」


 サラは不死鳥となって、サムとレミーを復帰させた。


「ガオー!」


 続けてサラは灼熱の炎を吐いた。4匹は大きなダメージを受け、黒いオオカミはますます表情が苦しくなった。


「星の裁きを!」


 バズは魔法で大量の隕石を落とした。4匹は大きなダメージを受けた。黒いオオカミは倒れ、2匹のドラゴンの戦士は少し表情が苦しくなった。


「炎の裁きを!」


 続けてバズは魔法で巨大な火柱を起こした。3匹は大きなダメージを受け、2匹のドラゴンの戦士は表情が苦しくなった。


「食らえ!」


 レミーは炎を帯びた剣で何度も斬りつけた。ドラゴンの戦士はますます表情が苦しくなった。


「覚悟しろ!」


 マルコスは炎を帯びた爪で何度も引っかいた。ドラゴンの戦士は倒れた。


「ガオー!」


 残ったドラゴンの戦士はサラに噛みついた。だが、サラにはあまり効かない。


「グルルル・・・」


 黒いドラゴンは灼熱の炎を吐いた。5人は大きなダメージを受けたが、びくともしない。


「ギャオー!」


 サラは力強く羽ばたき、炎の竜巻を起こした。2匹は大きなダメージを受け、ドラゴンの戦士は倒れた。


「グルルル・・・」


 続けてサラは灼熱の炎を吐いた。黒いドラゴンは大きなダメージを受け、少し表情が苦しくなった。


「氷の裁きを!」


 バズは魔法で黒いドラゴンを氷漬けにした。黒いドラゴンは大きなダメージを受け、表情が苦しくなった。


「とどめだ! 雪の裁きを!」


 続けてバズは魔法で猛吹雪を起こした。黒いドラゴンは倒れた。


 5人は神殿の入口に入ろうとした。だが、あと少しの所で、上から誰かが話しかけた。神龍教の司祭、ラファエルだ。


「ふっふっふ、よくぞここまで来た!」


 ラファエルは不気味な笑みを浮かべた。それを見て、サムとバズは拳を握り締めた。


「お前は、ラファエル!」


 サムは怒っていた。自分を洗脳した神龍教が許せない。絶対に倒してやる!


「よくぞ知ってたな裏切り者。私はラファエル。神龍教の司祭で、十二使徒を束ねている。十二使徒を全て倒すとは素晴らしい。やはり世界を救おうとしている奴らだ。侮れないな。だが、私を倒すことはできない。私は最も神に近いドラゴンなのだから。残念だが、勝ち目はない」


 ラファエルは十二使徒を全て殺されたことを憎んでいた。でも、自分がそいつらを倒す。新しい世界を築くためにも。そして何より、偉大なる創造神王神龍様のためにも。


「何を言っている! 私は奇跡のドラゴン! 絶対に負けないわ!」


 サラは拳を握り締めた。新しい世界を築こうとしている神龍教が許せなかった。


「ほほう。ならば私が倒してその強さを証明してみせましょう。そして、明日から私が世界の王者となるのだ!」


 司祭ラファエルが襲い掛かってきた。


「星の裁きを!」


 バズは魔法で大量の隕石を落とした。ラファエルはびくともしない。


「天の裁きを!」


 続けてバズは魔法で強烈な雷を落とした。それでもラファエルはびくともしない。体力が高いようだ。


「炎の裁きを!」


 サムは魔法で巨大な火柱を起こした。ラファエルの表情は変わらない。


「それっ!」


 レミーは空高く飛び上がり、炎を帯びた剣で何度も斬りつけた。それでもラファエルの表情は変わらない。


「食らえ!」


 マルコスは炎を帯びた爪で何度も引っかいた。ラファエルには全く効いていないようだ。


「死ね!」


 ラファエルは目を赤く光らせた。突然、マルコスとサムとレミーは苦しみ出し、倒れた。


「不死鳥の力を、我に!」


 サラは不死鳥となって、マルコスとサムとレミーを復帰させた。


「ガオー!」


 続けてサラは力強く羽ばたき、炎の竜巻を起こした。ラファエルは目を回さない。


「天の裁きを!」


 バズは魔法で強烈な雷を落とした。ラファエルは体がしびれない。


「星の裁きを!」


 続けてバズは魔法で大量の隕石を落とした。ラファエルはびくともしない。


「雪の裁きを!」


 サムは魔法で猛吹雪を起こした。ラファエルは氷漬けにならない。


「えいっ!」


 レミーは空高く飛び上がり、炎を帯びた剣で何度も斬りつけた。ラファエルの体に火が点かない。


「食らえ!」


 マルコスは炎を帯びた爪で何度も引っかいた。それでもラファエルはびくともしない。


「星の裁きを!」


 ラファエルは魔法で大量の隕石を落とした。5人は大きなダメージを受けたが、びくともしない。


「天の裁きを!」


 続けてラファエルは魔法で強烈な雷を落とした。5人は大きなダメージを受けた。レミーは表情が苦しくなり、マルコスとサムは体がしびれた。


「癒しの力を!」


 サラは魔法で5人を回復させた。


「ガオー!」


 続けてサラは灼熱の炎を吐いた。だがラファエルはびくともしない。


「星の裁きを!」


 バズは魔法で大量の隕石を落とした。ラファエルの表情は変わらない。


「炎の裁きを!」


 続けてバズは魔法で巨大な火柱を起こした。ラファエルの体に火が点かない。


「天の裁きを!」


 サムは魔法で強烈な雷を落とした。ラファエルの体はしびれない。


「それっ!」


 レミーは炎を帯びた剣で何度も斬りつけた。だがラファエルには全く効かない。


「食らえ!」


 マルコスは炎を帯びた爪で何度も引っかいた。ラファエルの表情は変わらない。


「死ね!」


 ラファエルは目を赤く光らせた。突然、マルコスとサムとバズは苦しみ出し、倒れた。


「ガオー!」


 続けてラファエルは灼熱の炎を吐いた。2人は大きなダメージを受けたが、びくともしない。


「不死鳥の力を、我に!」


 サラは不死鳥となって、マルコスとサムとバズを復帰させた。


「グルルル・・・」


 サラは灼熱の炎を吐いた。それでもラファエルの体に火が点かない。


「天の裁きを!」


 バズは魔法で強烈な雷を落とした。ラファエルはびくともしない。


「炎の裁きを!」


 続けてバズは魔法で溶岩を起こした。それでもラファエルはびくともしない。


「天の裁きを!」


 サムは魔法で強烈な雷を落とした。ラファエルの体はしびれない。


「それっ!」


 レミーは炎を帯びた剣で何度も斬りつけた。ラファエルの表情は変わらない。


「食らえ!」


 マルコスは炎を帯びた爪で何度も引っかいた。それでもラファエルの表情は変わらない。


「死ね!」


 ラファエルは目を赤く光らせた。突然、マルコスとサムとレミーとバズは苦しみ出し、倒れた。


「これで終わりだ!」


 ラファエルは灼熱の炎を吐いた。サラは大きなダメージを受け、表情が苦しくなった。


「不死鳥の力を、我に!」


 サラは不死鳥となって、マルコスとサムとレミーとバズを復帰させた。


「ガオー!」


 サラは空高く飛び上がり、炎をまとって体当たりした。ラファエルは非常に大きなダメージを受け、一気に表情が苦しくなった。


「とどめだ! 星の裁きを!」


 バズは魔法で大量の隕石を落とした。ラファエルは倒れこんだ。


「くっ、この強さは本物だ! 犬神様、偉大なる創造神王神龍様、こいつらを倒してください!」


 司祭ラファエルは倒れた。


「早く先に行こう!」

「うん!」


 5人は先に進んだ。その先には明るい部屋がある。だが、何があるかはわからない。だが、進んでいこう。その先に人間の未来があると信じて。




 5人は部屋を抜け、次の場所に入った。溶岩が流れている。その端には、狭い崖がある。その崖の先には再び暗い洞窟がある。サイレスシティの地下にこんなのがあるなんて。5人はとても信じられなかった。


「危ないとこだね」

「慎重に進もう!」


 5人は狭い崖を慎重に進み始めた。その下では溶岩がボコボコと音を立てている。とても暑い。


「ここで死にたくないよ!」


 レミーは下を見ていた。足がすくんだ。落ちたら命はない。ここまで来て死にたくない。世界を救うまで死ぬことはできない。


 数分かけて、ようやく対岸に渡ることができた。5人とも大汗をかいていた。


「やっと渡ったわね」

「うん」


 5人は前を見た。その先には暗い洞窟がある。その洞窟はまるで今まで入った祠や神殿のような素掘りだ。いかにも敵が出そうな雰囲気だ。


「ここも暗い洞窟だ」

「進もう!」


 だが、進み始めて間もなく、敵が襲い掛かってきた。2匹の黒いオオカミと2匹のドラゴンの戦士と2匹の黒いドラゴンとオオカミの魔法使いだ。


「大地の裁きを!」


 バズは魔法で大きな地響きを起こした。7匹は大きなダメージを受けたが、びくともしない。


「星の裁きを!」


 続けてバズは魔法で大量の隕石を落とした。それでも7匹はびくともしない。


「風の裁きを!」


 サムは魔法で巨大な竜巻を起こした。だが7匹は目を回さない。


「炎の裁きを!」


 オオカミの魔法使いは魔法で巨大な火柱を起こした。5人は大きなダメージを受け、レミーの体に火が点いた。


「食らえ!」


 レミーは空高く飛び上がり、氷を帯びた剣で何度も斬りつけた。オオカミの魔法使いは少し表情が苦しくなった。


「覚悟しろ!」


 マルコスは炎を帯びた爪で何度も引っかいた。オオカミの魔法使いは表情が苦しくなった。


「死ね!」


 黒いオオカミは目を赤く光らせた。突然、サムは苦しみ出し、倒れた。


「ガオー!」


 もう1匹の黒いオオカミはサラに噛みついた。だが、サラの皮膚は硬く、歯が欠けた。


「死ね!」


 ドラゴンの戦士は光り輝く槍でマルコスを突いた。マルコスは一撃で倒れた。


「ガオー!」


 ドラゴンの戦士は灼熱の炎を吐いた。3匹は大きなダメージを受けたが、びくともしない。


「不死鳥の力を、我に!」


 サラは不死鳥となって、マルコスとサムを復帰させた。


「ガオー!」


 続けてサラは力強く羽ばたき、炎の竜巻を起こした。7匹は大きなダメージを受け、オオカミの魔法使いは倒れた。


「グルルル・・・」


 黒いドラゴンは灼熱の炎を吐いた。5人は大きなダメージを受け、レミーは表情が苦しくなった。


「ギャオー!」


 もう1匹の黒いドラゴンは氷の息を吐いた。5人は大きなダメージを受けた。レミーは倒れ、マルコスは氷漬けになった。


「命の奇跡を!」


 バズは魔法でレミーを復帰させた。


「星の裁きを!」


 続けてバズは魔法で大量の隕石を落とした。6匹は大きなダメージを受け、2匹の黒いオオカミの魔法使いは少し表情が苦しくなった。


「天の裁きを!」


 サムは魔法で強烈な雷を落とした。6匹は大きなダメージを受け、2匹の黒いオオカミは表情が苦しくなった。


「死ね!」


 黒いオオカミは目を赤く光らせた。突然、レミーは苦しみ出し、倒れた。


「ガオー!」


 もう1匹の黒いオオカミは氷の息を吐いた。4人は大きなダメージを受け、マルコスは倒れた。


「グルルル・・・」


 ドラゴンの戦士は毒の息を吐いた。3人は大きなダメージを受けたが、毒に侵されない。


「ガオー!」


 もう1匹のドラゴンの戦士は灼熱の炎を吐いた。3人は大きなダメージを受け、サムは表情が苦しくなった。


「不死鳥の力を、我に!」


 サラは不死鳥となって、マルコスとレミーを復帰させた。


「ガオー!」


 続けてサラは力強く羽ばたき、炎の竜巻を起こした。6匹は大きなダメージを受け、2匹の黒いオオカミは倒れた。


「ガオー!」


 黒いドラゴンは灼熱の炎を吐いた。5人は大きなダメージを受け、サムは倒れた。


「グルルル・・・」


 もう1匹の黒いドラゴンはバズに噛みついた。だが、バズはびくともしない。


「命の奇跡を!」


 バズは魔法でサムを復帰させた。


「星の裁きを!」


 続けてバズは魔法で大量の隕石を落とした。4人は大きなダメージを受け、2匹のドラゴンの戦士は少し表情が苦しくなった。


「食らえ!」


 レミーは空高く飛び上がり、炎を帯びた剣で何度も斬りつけた。ドラゴンの戦士は表情が苦しくなった。


「覚悟しろ!」


 マルコスは炎を帯びた爪で何度も引っかいた。ドラゴンの戦士は倒れた。


「グルルル・・・」


 残ったドラゴンの戦士は光り輝く槍でレミーを突いた。レミーは一撃で倒れた。


「ガオー!」


 サラは力強く羽ばたき、炎の竜巻を起こした。3匹は大きなダメージを受け、ドラゴンの戦士は表情が苦しくなった。


「グルルル・・・」


 サラは灼熱の炎を吐いた。3匹は再び大きなダメージを受け、ドラゴンの戦士は倒れた。


「グルルル・・・」


 黒いドラゴンは氷の息を吐いた。4人は大きなダメージを受け、マルコスは氷漬けになった。


「ギャオー!」


 もう1匹の黒いドラゴンは灼熱の炎を吐いた。4人は大きなダメージを受け、サムは表情が苦しくなった。


「命の奇跡を!」


 バズは魔法でレミーを復帰させた。


「星の裁きを!」


 バズは魔法で大量の隕石を落とした。2匹の黒いドラゴンはびくともしない。


「癒しの力を!」


 サムは魔法で自分を回復させた。


「えいっ!」


 レミーは炎を帯びた剣で何度も斬りつけた。黒いドラゴンは少し表情が苦しくなった。


「食らえ!」


 マルコスは炎を帯びた爪で何度も引っかいた。黒いドラゴンは表情が苦しくなった。


「ガオー!」


 サラは灼熱の炎を吐いた。2匹の黒いドラゴンは大きなダメージを受けた。1匹の黒いドラゴンは倒れ、残った黒いドラゴンは少し表情が苦しくなった。


「グルルル・・・」


 サラは力強く羽ばたき、炎の竜巻を起こした。黒いドラゴンは表情が苦しくなった。


「ガオー!」


 黒いドラゴンは毒の息を吐いた。だが、5人はびくともしない。


「とどめだ! 星の裁きを!」


 バズは魔法で大量の隕石を落とした。黒いドラゴンは倒れた。


「ここにも敵が!」

「どんな敵が出てきても、俺たちがぶっ飛ばしてやる!」


 5人は再び進み始めた。だが、再び敵が襲い掛かってきた。黒いオオカミと3匹のドラゴンの戦士と黒いドラゴンとドラゴンの賢者だ。


「天の裁きを!」


 バズは魔法で強烈な雷を落とした。6匹は大きなダメージを受けたが、びくともしない。


「星の裁きを!」


 続けてバズは魔法で大量の隕石を落とした。6匹は大きなダメージを受け、ドラゴンの賢者は少し表情が苦しくなった。


「炎の裁きを!」


 サムは魔法で巨大な火柱を起こした。6匹は大きなダメージを受け、ドラゴンの賢者は表情が苦しくなった。


「星の裁きを!」


 ドラゴンの賢者は魔法で大量の隕石を落とした。5人は大きなダメージを受けたが、びくともしない。


「それっ!」


 レミーは炎を帯びた剣で何度も斬りつけた。ドラゴンの賢者はますます表情が苦しくなった。


「食らえ!」


 マルコスは炎を帯びた爪で何度も引っかいた。ドラゴンの魔法使いは倒れた。


「死ね!」


 黒いオオカミは目を赤く光らせた。突然、マルコスとバズは苦しみ出し、倒れた。


「ここで息絶えろ!」


 ドラゴンの戦士は光り輝く槍でレミーを突いた。レミーは一撃で倒れた。


「ガオー!」


 もう1匹のドラゴンの戦士は灼熱の炎を吐いた。2人は大きなダメージを受けたが、びくともしない。


「グルルル・・・」


 更にもう1匹のドラゴンの戦士はサラに噛みついた。だが、サラには全く効かない。


「不死鳥の力を、我に!」


 サラは不死鳥となって、マルコスとレミーとバズを復帰させた。


「ガオー!」


 続けてサラは力強く羽ばたき、炎の竜巻を起こした。5匹は大きなダメージを受け、黒いオオカミは表情が苦しくなった。


「グルルル・・・」


 黒いドラゴンは灼熱の炎を吐いた。5人は大きなダメージを受け、サムは表情が苦しくなった。


「星の裁きを!」


 バズは魔法で大量の隕石を落とした。5匹は大きなダメージを受け、黒いオオカミは倒れた。


「大地の裁きを!」


 続けてバズは魔法で大きな地響きを起こした。4匹は大きなダメージを受けたが、びくともしない。


「雪の裁きを!」


 サムは魔法で猛吹雪を起こした。4匹は大きなダメージを受け、1匹のドラゴンの戦士は氷漬けになった。


「それっ!」


 レミーは空高く飛び上がり、炎を帯びた剣で何度も斬りつけた。ドラゴンの戦士は少し表情が苦しくなった。


「食らえ!」


 マルコスは炎を帯びた爪で何度も引っかいた。ドラゴンの戦士は表情が苦しくなった。


「ガオー!」


 ドラゴンの戦士は灼熱の炎を吐いた。5人は大きなダメージを受け、サムは倒れた。


「グルルル・・・」


 もう1匹のドラゴンの戦士は光り輝く槍でサラを突いた。だが、サラの硬い皮膚では歯が立たず、槍が真っ二つに折れた。


「命の奇跡を!」


 サラは魔法でサムを復帰させた。


「ガオー!」


 続けてサラは空高く飛び上がり、炎の竜巻を起こした。4匹は大きなダメージを受け、1匹のドラゴンの戦士が倒れた。


「グルルル・・・」


 黒いドラゴンは毒の息を吐いた。5人は大きなダメージを受けたが、5人は毒に侵されない。


「天の裁きを!」


 バズは魔法で強烈な雷を落とした。3匹は大きなダメージを受け、氷漬けになったドラゴンの戦士は表情が苦しくなった。


「星の裁きを!」


 続けてバズは魔法で大量の隕石を落とした。3匹は大きなダメージを受けた。氷漬けになったドラゴンの戦士は倒れ、残ったドラゴンの戦士は表情が苦しくなった。


「雪の裁きを!」


 サムは魔法で猛吹雪を起こした。2匹は大きなダメージを受け、残ったドラゴンの戦士は倒れた。


「それっ!」


 レミーは空高く飛び上がり、炎を帯びた剣で何度も斬りつけた。黒いドラゴンはびくともしない。


「食らえ!」


 マルコスは炎を帯びた爪で何度も引っかいた。それでも黒いドラゴンはびくともしない。


「ガオー!」


 サラは力強く羽ばたき、炎の竜巻を起こした。黒いドラゴンは少し表情が苦しくなり、目が回った。


「グルルル・・・」


 サラは灼熱の炎を吐いた。黒いドラゴンは表情が苦しくなった。


「ガオー!」


 黒いドラゴンはサムに噛みつこうとした。だが、目が回っていて、簡単によけられた。


「天の裁きを!」


 バズは魔法で強烈な雷を落とした。黒いドラゴンはますます表情が苦しくなった。


「とどめだ! 炎の裁きを!」


 続けてバズは魔法で巨大な火柱を起こした。黒いドラゴンは倒れた。


 5人は前を向いた。光が射している。出口のようだ。


「光が!」

「早く行こう!」


 5人は出口に向かって走り出した。だが、敵が襲い掛かってきた。3匹の黒いオオカミと2匹のドラゴンの戦士と黒いドラゴンとオオカミの魔法使いだ。


「星の裁きを!」


 バズは魔法で大量の隕石を落とした。7匹は大きなダメージを受けたが、びくともしない。


「炎の裁きを!」


 続けてバズは魔法で巨大な火柱を起こした。7匹は大きなダメージを受けた。オオカミの魔法使いは少し表情が苦しくなり、1匹の黒いオオカミの体に火が点いた。


「雪の裁きを!」


 サムは魔法で猛吹雪を起こした。7匹は大きなダメージを受けた。オオカミの魔法使いは表情が苦しくなり、また別の黒いオオカミは氷漬けになった。


「星の裁きを!」


 オオカミの魔法使いは魔法で大量の隕石を落とした。5人は大きなダメージを受けたが、びくともしない。


「それっ!」


 レミーは炎を帯びた剣で何度も斬りつけた。オオカミの魔法使いはますます表情が苦しくなった。


「食らえ!」


 マルコスは炎を帯びた爪で何度も引っかいた。オオカミの魔法使いは倒れた。


「死ね!」


 黒いオオカミは目を赤く光らせた。突然、マルコスとサムとレミーは表情が苦しくなり、倒れた。


「ここで息絶えろ!」


 もう1匹の黒いオオカミはバズに噛みついだ。だが、バズはびくともしない。


「死ね!」


 ドラゴンの戦士はサラを突いた。だが、サラの硬い皮膚では歯が立たず、槍は真っ二つに折れた。


「ガオー!」


 もう1匹のドラゴンの戦士は灼熱の炎を吐いた。2人は大きなダメージを受け、バズは表情が苦しくなった。


「不死鳥の力を、我に!」


 サラは不死鳥となって、マルコスとサムとレミーを復帰させた。


「ガオー!」


 サラは力強く羽ばたき、炎の竜巻を起こした。6匹は大きなダメージを受け、1匹の黒いオオカミは表情が苦しくなった。


「グルルル・・・」


 黒いドラゴンは灼熱の炎を吐いた。5人は大きなダメージを受け、バズは倒れた。


「命の奇跡を!」


 サムは魔法でバズを復帰させた。


「それっ!」


 レミーは空高く飛び上がり、炎を帯びた剣で何度も斬りつけた。1匹の黒いオオカミが倒れた。


「食らえ!」


 マルコスは氷を帯びた爪で何度も引っかいた。黒いオオカミは表情が苦しくなった。


「死ね!」


 黒いオオカミは目を赤く光らせた。突然、サムとバズは苦しみ出し、倒れた。


「ガオー!」


 ドラゴンの戦士は光り輝く槍でレミーを突いた。レミーは一撃で倒れた。


「グルルル・・・」


 もう1匹のドラゴンの戦士は灼熱の炎を吐いた。2人は大きなダメージを受けたが、びくともしない。


「不死鳥の力を、我に!」


 サラは不死鳥となて、サムとレミーとバズを復帰させた。


「ガオー!」


 続けてサラは力強く羽ばたき、炎の竜巻を起こした。5匹は大きなダメージを受けた。1匹の黒いオオカミは倒れた。氷漬けになった黒いオオカミは元に戻ったが、表情は苦しそうだ。


「グルルル・・・」


 黒いドラゴンは灼熱の炎を吐いた。5人は大きなダメージを受け、マルコスは倒れた。


「命の奇跡を!」


 バズは魔法でマルコスを復帰させた。


「星の裁きを!」


 続けてバズは魔法で大量の隕石を落とした。4匹は大きなダメージを受けた。黒いオオカミは倒れ、2匹のドラゴンの戦士は少し表情が苦しくなった。


「大地の裁きを!」


 サムは魔法で大きな地響きを起こした。3匹は大きなダメージを受け、2匹のドラゴンの戦士は表情が苦しくなった。


「それっ!」


 レミーは炎を帯びた剣で何度も斬りつけた。ドラゴンの戦士はますます表情が苦しくなった。


「食らえ!」


 マルコスは炎を帯びた爪で何度も引っかいた。ドラゴンの戦士は倒れた。


「死ね!」


 残ったドラゴンの戦士は目を赤く光らせた。突然、マルコスとサムとレミーは苦しみ出し、倒れた。


「不死鳥の力を、我に!」


 サラは不死鳥となって、マルコスとサムとレミーを復帰させた。


「ガオー!」


 続けてサラは力強く羽ばたき、炎の竜巻を起こした。2匹は大きなダメージを受け、ドラゴンの戦士は表情が苦しくなった。


「グルルル・・・」


 黒いドラゴンは灼熱の炎を吐いた。だが5人はびくともしない。


「星の裁きを!」


 バズは魔法で大量の隕石を落とした。ドラゴンの戦士は倒れ、黒いドラゴンは少し表情が苦しくなった。


「大地の裁きを!」


 続けてバズは魔法で大きな地響きを起こした。黒いドラゴンは表情が苦しくなった。


「とどめだ! 天の裁きを!」


 サムは魔法で強烈な雷を落とした。黒いドラゴンは倒れた。

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