第3話 地底の祠(前編)
その日の夕方、5人はエリッサシティにやってきた。空襲の被害を受けたエリッサシティは焼け野原になっていた。美しい街並みは跡形もなくなくなった。中心駅のエリッサ駅には電車が散乱している。
サラはデラクルス家のことが気になった。今頃どうしてるんだろう。空襲の被害を受けて、家はどうなったんだろう。家族はどうなったんだろう。まさか、全員死んでいたらどうしよう。
サラはデラクルス家の前に来た。デラクルス家はがれきの山だ。サラは家族が気がかりになった。
「誰もいない」
サラはがれきの山を見て呆然となった。みんな死んだのでは?サラは落ち込みそうになった。だが、今は落ち込んでいる場合じゃない。世界を救うまで、弱気を見せてはいけない。
その後ろから、青年が近づいてきた。サラが兄のように慕ってきたパウロだ。
「サンドラ?」
「お兄ちゃん!」
パウロの声にサラは反応した。振り向くと、そこにはパウロがいた。服はボロボロで、汗びっしょりだ。空襲にあって、逃げまどったと思われる。
「あれっ、あの時の?」
バズを見た時、パウロは驚いた。あの時救ってくれた聖魔導だ。こんな所で会うとは。
「バズ? 知ってるの?」
「うん、僕が聖魔導となった時に助けたんだよ」
バズもその顔を知っていた。ダハーカから聖魔導の力を授かったことだけでなく、パウロを救ったことも。
「うん。あの時はありがとう」
バズは笑顔を見せた。パウロに褒められて嬉しかった。
「見ての通り、ここは焼け野原になっちゃったんだよな」
「ひどいよね」
サラとパウロはがれきの山となった家をじっと見つめていた。
「でも、信じてるんだ。いつか、世界は平和になると」
パウロは信じていた。白竜団の一員として、必ず世界が救われる日が来ると。
「ありがとう。王神龍を封印して、必ず世界を救ってみせるから!」
パウロのためにも、そして、この街の人のためにも。王神龍を封印して、世界を救ってみせる。サラは改めて決意した。
「家族はどうなっちゃったの?」
「僕を残してみんな死んだんだ」
パウロは悲しそうだ。昨日まであんなに幸せだった家庭が一瞬で奪われた。
「そんな・・・」
サラは言葉を失った。記憶を失っていた私をここまで育ててくれたのに。こんなことで死ぬなんて。サラは信じられなかった。だがそれ以上に神龍教に対する憤りが強くなった。サラは拳を握り締めた。
「王神龍め、こんなことしやがって」
「こんなことするなんて、許せない!」
サラは拳を握り締めた。必ず王神龍を封印して平和を取り戻す。
「サンドラ! サンドラじゃないか!」
サラの後ろから誰かが声をかけた。サラは後ろを振り向いた。そこには小学校時代の先生がいた。先生の服はボロボロで、片足を引きずっていた。空襲でけがをしたと思われる。
「うん。でも、私、本当の名前はサラだったの」
先生は驚いた。以前から名前のわからない養子だと知っていたが、まさかサラという名前だったとは。
「そうか。でも僕にとってはサンドラだよ」
先生は笑顔を見せた。サンドラという呼び名になれているから、やっぱりサンドラでいいか。
「サンドラ、家が・・・、家が・・」
少年は泣いていた。その少年はデラクルス家の隣に住む少年で、空襲で家族をみんな失った。
「空襲で全焼したの?」
泣いている少年を見て、サラは少年の肩を叩いた。
「うん。生き残った人々はみんな市役所に集まってる。市役所はガラスが割れただけでほぼ大丈夫だったから」
少年は市役所を見た。市役所は外観をとどめていた。ガラスは割れていたものの、焼け残った市役所だけが街の希望の光のように見える。
「もう夕方だから今日は市役所で一夜を過ごそう。みんな崩れたんだから」
「そうね」
5人と少年は市役所に向かった。そのほかにも、市役所に向かう人が何人かいた。彼らはみんな服がボロボロで、元気がなさそうだ。身内を失ったショックで落ち込んでいた。
5人と少年は市役所にやってきた。市役所は騒然となっていた。けがをした人がうめき声をあげている。身内を失った人が泣いていて、あるいは落ち込んでいる。とてもこの世とは思えない光景だ。
サラは神龍教に憤りを感じた。こんなひどいことをするなんて。それでも人間か? こんなことをする奴、絶対倒してやる! そして、王神龍を封印してやる!
「ここだけ残ったのか」
「そうみたいね」
5人は辺りを見渡した、サラは茫然としていた。もし、市役所も崩れてなかったら、彼らはどこに逃げればいいのか。サラは答えられなかった。
「サンドラ! 生きてたのか?」
中に入ると、男が声をかけた。中学校の頃の友人、ジャッキーだ。ジャッキーの服もボロボロだ。母は助かったものの、父と祖父は死んだ。
「うん、ガーデの滝にいたの」
「あそこは人里離れた所だからね」
ジャッキーはサンドラが無事で嬉しかった。空襲を受けた時、サンドラも死んだと思っていた。
「エリッサシティは見ての通りだ。生き残った人々はみんなここに来ている。ほとんどの人が死んじゃったよ。なんでこんなことになるんだろう。ところで、サンドラは何をしてたの?」
「世界を救う旅をしてるの」
ジャッキーは驚いた。サンドラが世界救おうとしているなんて。ジャッキーは信じられなかった。
「そうか! あの神龍教にか?」
ジャッキーは神龍教のことを知っていた。だが、空襲を受けるまでそんなに悪い奴だとは思わなかった。
「うん。そいつらが崇めている王神龍って悪い神を封印するために旅をしているの」
ジャッキーは王支流のことを知らなかった。どういう宗教なのかは深く聞いたことがなかった。
「そうか。期待してるぞ」
ジャッキーはサンドラを励ました。王神龍を封印して、またここに帰ってきてほしい。
「サンドラ姉ちゃん!」
白いドラゴンがサラに声をかけた。小学校の後輩のリサだ。リサはドラゴンの姿で市役所に逃げてきた。
「リサじゃないの! 大丈夫だった?」
「家族みんな死んじゃったの」
それでもリサは悲しい表情を見せなかった。家族の分も生きてみせる。
「そうか、辛かったでしょ?」
「うん。でも、前を向いて生きていかなきゃ。」
リサは涙を見せなかった。家族の分も力強く生きていこう。リサは大きな羽をはためかせた。
「サンドラ姉ちゃんがみんなを幸せにしてやるから」
「サンドラ姉ちゃん、ありがとう!」
サラとリサはドラゴン同士で抱き合った。
「サンドラ、サンドラか? 生きとったんか!」
中年の男性が声をかけた。向かいの家に住むサンチェスさんだ。
「人里離れた所にいたから」
「それはよかったな。エリッサシティはこの通り。それだけじゃない、世界中の市町村は壊滅状態だ。みんな悪いドラゴンに襲われた。」
サンチェスは街の被害状況を説明した。サンチェスはリプコットシティのことも気がかりだった。サンチェスはリプコットシティの会社に勤めていて、出勤日は毎朝電車で通勤している。空襲で交通網が完全に寸断され、鉄道も会社もどうなってしまうのか。
「そう。私、今さっきリプコットシティを上空から見たの。とても先日のリプコットシティとは思えない光景だったわ。ほとんど焼け野原で、見るも無残な姿だったの」
サンチェスはサラから被害状況を聞いてショックを受けた。電車も会社も壊滅状態で、会社はもう廃業になるだろう。ここまで頑張ってきたのに、残念だ。
「それはそれは。あんたが住むマンションは大丈夫だったか?」
「だめ」
サンチェスはサンドラも気の毒に思えた。サンドラも暮らす場所を失ってしまった。
「そうか。これからどうなっちゃうんだろうな」
「きっと明るい未来が来るから。希望を捨てないで!」
「わかった」
サラは泣き崩れるサンチェスを励ました。きっと私が世界を救うから。その時まで元気でいて。
「サンドラ!」
「ギルバートさん!」
後ろから黒いドラゴンが声をかけた。ギルバートだ。高校時代の初恋の人で、別の大学に行ったのを機に離れ離れになっていた。
「生きてたんだな」
「うん、ガーデの滝にいたから」
「そうか。見ての通り、エリッサシティはほぼ全滅だ。リプコットシティの方はどうだった?」
ギルバートはサンドラのことが気がかりだった。サンドラはリプコットシティの大学に通っている。サンドラがリプコットシティに住んでいることを知っていた。あっちの状況が気がかりだった。
「ほぼ全部焼け野原になったわ。私の住んでるマンションも」
サラは残念そうな表情だった。
「そうか。それにしても、神龍教が許せんな。こんなひどいことするとは」
ギルバートは拳を握り締めていた。悪い奴らだと聞いていたが、こんなことをするとは。
「そいつら、私の母を殺したの」
「そうだったのか」
ギルバートは驚いた。サンドラの母が殺されていたとは。
「それから、私の本当の名前はサラ。母のマーロスを王神龍の生贄に捧げられて、殺されたの」
「そうだったのか。本当の名前はサラだったのか。お母さんを殺されていたとは。なんて悲しいことに」
ギルバートは初めてサンドラの本当の名前を知った。デラクルスさんの本当の子供ではないと知っていたが、本当の名前は知らなかった。
「でも、あの時に不思議な力が発動したの。でも、その代償で私は今までの記憶を失って、サンドラとして生きてきたの」
サラは記憶を喪失するまでの経緯を話した。ギルバートはそれを食い入るように聞いていた。
「そうか。その不思議な力って、何なんだ?」
ギルバートは興味津々だった。自分のようなドラゴン族にそんな力があったとは。ドラゴン族にはまだまだ知らないことがいっぱいだ。
「金色の巨大なドラゴンになれるの。そうすると、力が大幅に強くなって、どんな攻撃も受け付けなくなるの。でも、1日に1回しかそれを使えないの」
「そうなのか。あんたも苦しい境遇があったんだな」
ギルバートはサラの今までの人生に感銘を受けた。そして、ドラゴン族の秘められた力に驚いた。
「サンドラ姉ちゃん、元気だった?」
後ろからバジリスクが声をかけた。向かいに住むアンドレだ。近所の子供であり、自分が家庭教師を担当している子供の1人だ。アンドレはバジリスク族で、バジリスクの姿をしていた。
「うん」
サラはアンドレを撫でた。アンドレが無事でよかった。
「あのね、お母さん死んじゃった」
「そうなの。こんなことでみんな殺されるなんて、ひどいよね」
サラは小さなアンドレを持ち上げて、抱き締めた。
「ひどいよ! 辛いよ!」
アンドレは泣き崩れた。アンドレは母を失った。
サラは空を見上げた。今日も美しい星空が広がっている。でも地上に広がる星空のような夜景は見えなくなった。サラは悲しくなった。だが、今は悲しんでいる暇はない。王神龍を封印して、世界に再び光を取り戻さなければ。
「星空がきれいだね」
「うん」
その隣では、バズも星空を見上げていた。
「お母さん、元気にしてるかな? 変わり果てたサイカビレッジを見てどう思うだろう。悲しまないでほしいな」
バズは帰ってきたかもしれない母のことが気がかりだった。今日から強制労働させられていた人間が戻ってくる。母がもし生きているのなら、廃墟となったサイカビレッジを見てどう思うんだろう。
「そうだね」
その時、青いドラゴンの少年が後ろからやってきた。小学校の頃の後輩のドランだ。
「サンドラ姉ちゃん」
「どうした、ドラン」
ドランも元気がなかった。ドランには8人の兄弟姉妹と両親がいたが、みんな空襲で死んだ。大家族だったのに、これだけ多くの家族を一瞬で奪われた。ドランはとても寂しかった。昨日までのにぎやかさが嘘のようだ。
「明日、また行っちゃうの?」
「うん。世界を救うために」
サラはドランのためにも、みんなのためにも世界を救わねばと決意していた。今は休んでいる場合ではない。休んでいたら、人間が滅びてしまう。早く王神龍を封印するための旅をしなければ。
「お姉ちゃん、頑張ってね」
「ありがとう。さて、頑張らないとね」
サラは思った。この世界にはまだ生きている人がいる。そしてかられもまた世界が作り直されて、滅びるかもしれない。その先には、夢も希望も未来もない。そんな運命にさせてたまるものか。絶対に平和を取り戻して、彼らの未来を取り戻してみせる。
「お父さん! お母さん!」
ミノタウロスの少年が泣いていた。少年は両親を失って避難所にやってきた。
「泣かないで! 絶対に幸せになれるから!」
サラはミノタウロスの少年を慰めた。いつかこの子のために世界を平和にしなければ。
「デラクルス先生!」
「エリックじゃん!」
サラは後ろを振り向いた。そこにはゴブリンの少年がいた。自分が家庭教師を担当している少年の1人だ。彼も服がボロボロだ。
「元気にしてた?」
「うん。エリックは?」
「妹は助かったんだけど、お父さんとお母さんは死んじゃった。神龍教がこんなにひどいことやってるなんて知らなかった」
エリックは母と2人暮らしだったが、空襲で母を失った。叔父が神龍教の信者で、度々入らないかと言ってきたが、断っていた。
「そうか。私は10年ぐらい前からそれを知ってたの。で、あいつらと戦ったことがあるんだけど、負けて殺されそうになったの。でも、不思議な力が発動して、その代償で、記憶を失ったの。で、それから私、サンドラとして生きてきたの。私の本当の名前は、サラ。サラ・ロッシ」
エリックはサラの境遇を知って驚いた。まさかサラの母が神龍教に殺されていたとは。入らなくてよかった。エリックはほっとした。
「ふーん、サラっていうんですか。いい名前ですね」
「私、今、神龍教の神、王神龍を封印するために世界を回ってるの」
エリックは驚いた。サラが王神龍を封印しようとしているなんて。
「そうですか。僕、信じてる。いつか、サラ姉ちゃんが悪い奴をやっつけてくれるって」
「ありがとう」
エリックは笑顔で答えた。いつかサラが王神龍を封印してくれる。だからその日まで頑張ろう。
「パウロ」
突然、ドラゴンの姿のパウロが声をかけてきた。パウロは避難所に戻っていた。
「サラ」
「何しに来たの?」
「一緒に星を見ようかなって思って」
「そう」
サラとパウロは外に出て、星を眺めた。雲一つない。星がよく見える。
「きれいな星だね」
「そうね」
「外で寝るなんて、久々だよ」
パウロはあまり喜べなかった。ここで星が見られるのは、家を失って避難所にいるからだ。家を亡くした今では、笑顔を見せることができなかった。
「家を失ったもんね」
サラは家も家族も失ったパウロの気持ちがわかった。パウロのためにも、何よりこの世界のためにも。王神龍を封印しなければ。
「家族もみんな失ったんだよ」
「辛いよね」
サラはパウロの肩を組んだ。パウロは笑顔を見せた。
「でも、信じてるんだ。君が世界を救うってね。だが、君が世界を救う英雄になろうとは」
「私も驚いてるわ。でも、最近感じたの。だって私、普通のドラゴンではない力を持ってるんだもん」
サラは自信気な表情を見せた。自分の力強さに自信を持っていた。その力を使って、王神龍を封印して、世界を救ってみせる。
「そうなの?」
「うん。不死鳥になって仲間を復帰させる、金色の巨大なドラゴンになれる」
パウロは驚いた。サラがこんなことできるなんて。これはもはや普通のドラゴンではないと思った。
「そんな・・・。サラがこんな力を持っていたとは」
「自分でも最初は信じられなかった。でも、その力で世界をを救うのが自分の使命だと感じ始めたの」
サラは笑顔を見せた。世界を救うその日まで、笑顔を絶やさないでほしい。下を向かないでほしい。
「そうか。実は、サラ、言いたいことがあるんだけど、それは、世界を救ってからにしたいんだ。いいでしょ?」
パウロの目は真剣だった。何かを考えているようだ。だが、パウロはその理由を言わなかった。
「うん。楽しみに待ってるから」
サラは笑顔を見せた。きっといい話だろうと思った。
「サラ姉ちゃん、ドラゴン同士で何話してたの?」
突然、リサが声をかけてきた。2人の話が気になっていた。
「な、何でもないよ」
「そう」
リサは笑顔で去っていった。ひょっとしたら、恋じゃないかと思っていた。
「サンドラ先生!」
トカゲ族の女性が声をかけてきた。自分が家庭教師を担当しているセレナの母だ。
「セレナのお母さんですか?」
「はい」
「セレナさんは? 家族は?」
サラはセレナのことが気がかりだった。
「みんな死んじゃった」
「そう。いい子だったのに」
サラは残念がった。自分の教え子が空襲で死んだ。
「もう会えないと思うと、泣けてくる」
セレナの母は泣き出した。セレナどころか、家族みんなに会えない。
「泣かないで。私が悪い奴をやっつけるから。神龍教の神、王神龍を封印してみせるから!」
「ほんと?」
セレナの母は神龍教のことを今日の空襲で知った。友達が入信したことを知っていたが、こんな悪いことをやっているとは知らなかった。
「だから、その時まで涙を見せないで! 前を向いて生きていて!」
サラはセレナの母の肩を叩いた。それでもセレナの母は泣き止まない。
「うん」
「死んだ家族の分も行きましょうよ!」
「そ、そうね」
セレナの母は泣きながら去っていった。サラは心配そうに彼女を見ていた。
「サンドラ先生、サンドラ先生じゃないか? 大丈夫だった?」
後ろからバジリスクの男が声をかけた。サラが家庭教師をしているアンドレの父だ。
「うん。母が死んじゃったんですか?」
「そうなんだ」
サラは残念がった。だが、表情には見せなかった。王神龍を封印して、世界を救うまでは下を向かない。
「今朝はあんなに元気だったのに」
アンドレの父は悲しそうな表情を見せ、泣き出した。妻を失った。これほど悲しいことはない。
「泣かないで! 私が世界を救ってみせるから!」
「えっ!? どうして?」
アンドレの父は驚いた。サラが世界を救うなんて。そんなことできるのか?
「私、世界を救うために旅をしているの」
「そうなの?」
「私、世界に危機が訪れる時に生まれるミラクル種のドラゴンなの。そして、ミラクル種のドラゴンは世界を救う使命なの。だから私、世界を救うために頑張ってるの」
「そうか。サンドラにはそんな力があったのか。ドラゴン族は本当に素晴らしいな」
アンドレの父は驚いた。ドラゴン族にこんな力があったとは。だが世界が危機の時に現れるミラクル種がいるとは。まだまだドラゴン族は知らないことが多い。
「ありがとう。それに、私の本当の名前はサラ。サラ・ロッシ」
「えっ!?本当?」
アンドレの父は再び驚いた。サンドラに本当の名前があったとは。
「うん。私、10歳の時にミラクル種の力が発動したの。でも、その時は暴走して、記憶を失ってしまったの。まだそれを使うには小さかったみたい。それから私は、サンドラとして生きてきたの」
「そうだったのか」
サンドラの父はサラの今までの人生に感銘を受けた。こんなに過酷な人生を送っていたとは。
「うん」
「必ず世界を救って帰ってこいよ」
「わかったよ」
アンドレの父は去っていった。サラはアンドレの父の様子を見ていた。
「サンドラさん! お父さんとお母さんの遺体が見つかったらしいぞ!」
声をかけてきたのはギルバートだ。ギルバートは青いドラゴンの姿になっていた。
「ほんと?」
サラは驚いた。ただ、もう死んでいると知って少し悲しくなった。
「こっち来て」
サラとギルバートは遺体が置かれている場所に向かった。それは、隣接した体育館の跡にある。
2人は体育館の跡にやってきた。体育館の跡には多くの人がいる。みんな、身内の遺体を見て、涙を流している。
ギルバートはある男女の遺体を指さした。それを見た時、一目でサラは育ての父母だとわかった。
「これだ。抱き合うように倒れてたんだって」
「おとうさん! お母さん!」
サラは驚いた。だが泣かなかった。
「泣かないの?」
泣かないサラを見て、ギルバートは疑問に思った。育ての父母が死んだのに、どうして泣かないんだろう。悲しくないんだろうか。恨んでいるんだろうか。
「私、世界を救うまで泣かないんだ。神龍教の神様、王神龍を封印して、世界を救う。それが、私に課せられた使命なの。世界を救うその日まで、泣かないの」
「そうだな。絶対に世界を救うと信じてるからな」
ギルバートは笑顔を見せた。
「サンドラ先生!」
「リサ・・・」
振り向くと、そこにはリサがいた。リサも遺体安置所にいた。
「こんなとこでどうしたの?」
サラは驚いた。リサも遺体安置所にいると思わなかった。
「育ての父さんと母さんの遺体が見つかったの。抱き合うように亡くなってたんだって」
「そう・・・」
サラの両親が死んだと知って、リサは悲しくなった。
「残念だし、そんなことをした神龍教が憎いわ」
サラは拳を握り締めた。空襲を起こした神龍教が許せなかった。いつか復讐してやる! そして、王神龍を封印してやる!
「その気持ち、私もわかる!」
「ありがとう」
サラはリサの頭を撫でた。リサはサラの暑い気持ちがよくわかっていた。
「サンドラ先生って、気持ちが強いね。そんなことがあっても泣かないから」
リサは笑顔を見せていた。両親を失っても前向きなサラに感心していた。
「ありがとう。先生、世界を救う日まで泣かないことにしてるから」
「そんな強い心を持った先生、大好き!」
「ありがとう」
サラはリサの顔を長い舌でなめた。サラは嬉しそうな表情を見せた。
「サンドラ! サンドラじゃないか? 心配したんだよ。どこにいたの?」
メデューサの女が声をかけた。高校時代の友人のマリアだ。
「ガーデの滝にいたの」
「どうしてこんなとこに?」
「世界を救うための力を得る旅をしてるの」
「それ、本当なのか?」
マリアは驚いた。サラがこんな旅をしているなんて。とても信じられなかった。
「うん。私は、ミラクル種というドラゴンで、世界が危機が訪れようとするときに生まれて、世界を救う運命を持ってるの」
「そんな。サンドラがこんな力を持っていたとは」
マリアはドラゴン族のことについてはよく知っていた。だが、ミラクル種のことは全く知らなかった。
「うん。それに、私の本当の名前は、サラ。サラ・ロッシ」
「そうなのか」
マリアはサンドラの本当の名前を知らなかった。サンドラがデラクルスさんの本当の子供ではないと聞いていた。でも、本当の名前は全く知らなかった。
「私、10歳の時に、神龍教から世界を救おうと立ち向かったの。でも、王神龍に負けて、目の前で母を殺されて、自分も殺されそうになったの。その時、ミラクル種の秘められた力が発動して、金色の巨大なドラゴンとなったの。でも、その代償で、記憶を失って、サンドラとして生きてきたの」
「そんな過去があったのか」
「うん」
マリアはサラのこれまでの人生に感銘を受けていた。母を神龍教に殺されて、自分も殺されそうになった。それでもめけずに、神龍教に立ち向かっている。マリアはサラの気持ちの強さに感動した。
そんな中、ある老人が話をしていた。
「この街の外れに変な祠があるんだよ。俺も行ったことがないけど、ここには神様がいるんだって」
「そうか、それは知らなかった」
「で、そこに最近、神龍教の奴らが出入りしているんだよ。何だか怪しいと思わない?」
「うん。怪しい」
仰向けで星空を見ながら、サラはその話を聞いていた。
「ここに大陸神グラウ様が封印されていたりして」
「そうだな」
サムもそう思っていた。神龍教は最高神を石にしてそれらが解放されないように見張っている。だとすると、彼らも見張りの目的でデ杯入りしてると思われる。
「明日、そこに行ってみよう」
「うん」
サラは老人の元にやってきた。祠がどこにあるのか聞きたかった。
「すいません。その祠、どこにあるんですか?」
「えっ、どうしたの? 急に聞きに来て」
老人は驚いた。サラが聞いてくると思わなかった。
「そこに行こうと思って」
「ああ。ここだよ」
老人はサラが持っていた地図に印をつけた。
「ありがとうございます」
5人は明日、その祠に行ってみることにした。少し早いけど、明日に向けてしっかり寝よう。
翌日、あと7日。避難した人々はみんな布団をかけずに、身を寄せ合いながら外で寝たという。これでは風邪を引く危険があったが、空襲を受けて、寝る場所すら確保できなかった。
まだ太陽が昇っていない早朝、サラは目覚めた。ほとんどの人がまだ寝ている。4人もまだ寝ている。
ほとんどの人はあんまり眠れなかった。昨日の空襲が夢に出てきた。突然上空から大量のドラゴンが襲い掛かってきて、家を焼き払った。人々は逃げ惑い、悲鳴を上げた。がれきの下敷きになり、逃げられなかった人々は空襲の炎で焼け死んだ。忘れたくても忘れられない。
サラは翼を広げ、エリッサシティの上空を飛び始めた。変わり果てたエリッサシティを空から見て、サラは改めて驚愕した。旅立つ前日の夜に家庭教師で訪れた時と様変わりしていた。にぎやかな街並みは空襲でほとんどががれきの山になり、まるで焼け野原のようだ。
このがれきの中には、逃げ遅れた人々の遺体がまだあると思われる。空襲で死んだ人々のことを思うと、悲しみと同時に、神龍教への怒りが込み上げてくる。どうしてこんなことになる。何のために襲った? こんなひどいことをする宗教の邪神なんか、私の力で封印してみせる。
サラは市役所に舞い戻ってきた。4人はまだ起きていない。ほとんどの人はまだ寝ている。多くの人は苦しそうな寝顔をしていた。みんな悪夢にうなされていると思われる。昨日の空襲のことを思い出していると思われる。
「サラ姉ちゃん、起きてたの?」
声をかけたのはレミーだ。レミーは母と再会する夢を見ていた。
「うん」
レミーの声で、マルコスが目を覚ました。
「いつも早いね」
サラは辺りを見渡した。家を失った人々は体を寄せ合いながら屋外で寝ていた。ほとんどの人々はあまり眠れていないようだ。その中には、目をこすっていたり、転寝をこいている人々もいる。
「あの人たち、悪夢にうなされているようね」
サラは心配していた。寝不足で不健康になるかもしれないからだ。
「そうみたい。みんなどうしたんだろう」
マルコスは首をかしげた。どんな悪夢にうなされているんだろう。
「昨日の空襲が夢に出ているんだろうな。あまりにも悲劇的だったから」
マルコスはやっと気づいた。これほど悲劇的なことはない。忘れようとしても忘れられない思い出だ。
「よっぽど辛かったのね」
「私たちが何とかしないと」
「うん! サラ姉ちゃんがそういうのなら、僕も頑張る!」
起きていたバズがやってきた。バズもその話を聞いて、悪夢を忘れることのできない人々のためにも救わなければ。
その頃、炊事係が雑炊を作っていた。大きな鍋をかき混ぜて、こびりつかないようにしている。普通、帽子とマスクとエプロンをするのが衛生状正しい。だが、この状況ではなにも用意することができなかった。
「みなさん、雑炊の炊き出しです」
5人はその声に反応して、炊事の方を向いた。もう人が並び始めている。どの人も服がボロボロで、中にはけがをしている人もいる。
「炊き出しか」
「みんな並び始めてるのね」
サラは並んでいる人々を見て改めて空襲の恐ろしさを感じた。けがでみんな苦しそうな表情をしている。昨日彼らは空襲にあって逃げ惑って、あるいは逃げ遅れてけがをした人たちなんだろう。
「食べてから行こう」
「うん」
5人は炊事に並び始めた。後ろにも人々が並び始めた。その人たちも服がボロボロで、けが人もいた。
数分後、ようやく雑炊にありつけた。5人は発泡スチロールの器を手にした。炊事に見せると、炊事が雑炊を盛りつけた。
「どうぞ」
5人は雑炊を食べ始めた。具は少ないし、そんなにおいしくない。でも温もりがある。
「もっとまともな食事できないんだね」
「こんな状況ではこれで我慢するしかないわね」
「あんまりおいしくないな」
「早く平和を取り戻して、おいしいものが食べたいね」
「うん」
「私たちが頑張って平和を取り戻さないと」
「そうね」
5人は雑炊を食べ終わった。あまりにも少ないためか、数分で食べきった。
「行きましょ!」
「うん」
その時、リサがやってきた。今の話を聞いて世界を救うための旅に出ると知った。
「サラ姉ちゃん、もう行っちゃうの?」
「うん」
「私、サラ姉ちゃんが世界を救うって信じてるから!」
リサは小さな両手で皿の右手を握った。
「ありがとう。じゃあ、行くね」
「いってらっしゃい」
4人はサラの背中に乗って、地底の祠に向かった。
数十分後、5人は印の記された場所にやってきた。ここはエリッサシティの市街地からかなり離れた山奥にある。辺りには原生林が広がっている。
「ここだね」
入口には2匹のドラゴンがいる。見張り番のようだ。彼らはだれかを待ち構えているようだ。
「前に誰かがいるわね」
その時、サムはあるものが目に浮かんだ。神龍教のペンダントだ。神龍教の信者が見張っている。だとすると、ここに大陸神グラウがいるだろう。石化を解かれないように見張っているに違いない。だとすると、ここが地底の祠に違いない。
「神龍教の奴らだな」
「だとすると、ここに大陸神グラウ様が?」
「きっとそうだろう」
5人はその様子をじっと見ていた。
「上から襲い掛かってやれ!」
突然、サムは思いついた。速攻で片づけてさっさと中に入ろうと思っていた。
「そうしよう」
サラは4人を乗せて彼らの所に急降下した。4人はサラの背中にしっかりとつかまっていた。
一方、見張りの2匹は上を見ていなかった。サラがやってこないか見張っていた。
「来ないな」
「ガオー!」
その声に反応して、2人は上を見た。すると、上から氷の息が飛んできた。サラは上空から氷の息を吐いた。2匹のドラゴンは先制攻撃を受けた。
「くそっ・・・、やられた・・・」
2匹のドラゴンは先制攻撃を受けた。1匹のドラゴンは氷漬けにされた。
「雪の怒りを!」
バズは魔法で猛烈な猛吹雪を起こした。氷漬けにされなかったドラゴンはびくともしない。
「氷の怒りを!」
サムは魔法で氷漬けにされていないドラゴンを氷漬けにした。だが、氷漬けにされなかったし、びくともしない。
「くらえ!」
レミーは姿を消して、空高く飛び上がり、氷を帯びた剣で斬りつけた。それでもドラゴンはびくともしない。
「覚悟しろ!」
マルコスは氷を帯びた爪でひっかいた。レミーの攻撃も受けたドラゴンは表情が苦しくなった。
「ガオー!」
サラは氷の息を吐いた。氷漬けにされなかったドラゴンは倒れた。
「天の裁きを!」
バズは魔法で強烈な雷を落とした。氷漬けにされたドラゴンの体がしびれた。
「氷の裁きを!」
サムは魔法でドラゴンを氷漬けにした。ドラゴンは表情が苦しくなった。
「とどめだ!」
サラは氷の息を吐いた。氷漬けにされたドラゴンは倒れた。
「早く行きましょ」
サラは先を急いだ。4人はその後に続いて祠に入っていった。中はとても暗い。とても静かだ。まるで大地の祠のようだ。
「暗いわね」
「いつ敵が襲い掛かってくるかもしれないから気を付けましょ」
サラが注意したその時、敵が襲い掛かってきた。巨大なミミズとモグラの魔法使いだ。
「肉食魚よ、出でよ!」
早速、バズは聖水神レトウから教わった聖魔法、キラーフィッシュを使った。バズが杖を天高く掲げると、上空から巨大な肉食魚が現れ、巨大なミミズに食らいついた。巨大なミミズは大きなダメージを受け、体から血が出ていた。だが、意識ははっきりとしていた。
「大地の怒りを!」
モグラの魔法使いは魔法で大きな地響きを起こした。5人は大きなダメージを受けたが、びくともしない。
「水の裁きを!」
サムは魔法で大洪水を起こした。2匹は大きなダメージを受けたが、それでもびくともしない。
「それっ!」
レミーは空高く飛び上がり、氷を帯びた剣で斬りつけた。巨大なミミズは表情が苦しくなった。
「覚悟しろ!」
マルコスは氷を帯びた爪でひっかいた。巨大なミミズは大きな音を立てて倒れた。
「グルルル・・・」
サラは氷の息を吐いた。モグラの魔法使いは大きなダメージを受けたが、びくともしない。
「肉食魚よ、出でよ!」
バズは巨大な肉食魚を召喚し、モグラの魔法使いに食らいつかせた。モグラの魔法使いは突然のことに焦り、肉食魚を振り払った。モグラの魔法使いは大きなダメージを受け、表情が苦しくなった。
「水の裁きを!」
サムは魔法で大洪水を起こした。モグラの魔法使いは倒れた。
「バズ、すごいな。こんなこともできるんだな」
「ありがとう。これから最高神に出会うことでもっともっと強い魔法が使えるようになるんだ」
バズは笑顔を見せた。これからもっと多くの魔法を覚えることができて、もっとみんなに貢献できるからだ。
「そうなのか。期待だな」
「楽しみに待っていてね」
5人は先を急いだ。その先は暗闇だ。何も見えない。サラはカンテラに火をつけた。中は一本道のトンネルだ。
トンネルの出口が見えてきた頃、再び敵が襲い掛かってきた。今度は巨大なミミズと2足歩行のイノシシとモグラの魔法使いだ。
「肉食魚よ、出でよ!」
バズは肉食魚を召喚した。肉食魚はイノシシに食らいつく。イノシシは大きなダメージを受けた。
「水の怒りを!」
サムは魔法で大洪水を起こした。3匹は大きなダメージを受け、イノシシは表情が苦しくなった。
「それっ!」
レミーは空高く飛び上がり、氷を帯びた剣で斬りつけた。巨大なミミズは大きなダメージを受けた。
「癒しの力を!」
モグラの魔法使いは魔法でイノシシを回復させた。イノシシは元気を取り戻した。
「食らえ!」
マルコスは氷を帯びた爪でひっかいた。イノシシは大きなダメージを受けた。
「グルルル・・・」
サラは氷の息を吐いた。3匹は大きなダメージを受け、イノシシは氷漬けになった。
「ガオー!」
巨大なミミズはマルコスに噛みついた。マルコスは一気に表情が苦しくなった。
「水の裁きを!」
バズは魔法で大洪水を起こした。イノシシは倒れ、巨大なミミズは表情が苦しくなった。
「水の裁きを!」
サムも魔法で大洪水を起こした。巨大なミミズは倒れ、モグラの魔法使いは表情が苦しくなった。
「えいっ!」
レミーは姿を消して、氷を帯びた剣で斬りつけた。モグラの魔法使いは倒れた。
「強くなったのか、あっさり終わるわね」
「そうね。でも、油断しちゃいけないわ」
5人はトンネルを抜け、広い場所に出た。サラは辺りを見渡した。そこには大きな沼がある。その沼は茶色く濁っている。
「こんなところに沼が」
「びっくりね」
4人は驚いていた。こんなところに沼があるなんて信じられなかった。
「雨水がたまったんだろうか?」
「そうかもしれない」
5人が辺りを見渡していたその時、敵が襲い掛かってきた。2匹の巨大なミミズとイノシシと2匹のモグラの魔法使いだ。
「氷の裁きを!」
バズは魔法で猛吹雪を起こした。敵は凍らなかったものの、5匹は大きなダメージを受けた。だが敵はびくともしない。
「水の裁きを!」
サムは魔法で大洪水を起こした。5匹は大きなダメージを受けたが、それでもびくともしない。
「ガオー!」
サラは雷の息を吐いた。大洪水でびしょぬれになっていた5匹はより大きなダメージを受けた。イノシシは表情が苦しくなった。
「ガオー!」
巨大なミミズはマルコスに噛みついた。マルコスは非常に大きなダメージを受け、倒れた。
もう1匹の巨大なミミズは大きな地響きを起こした。4人は大きなダメージを受け、レミーは表情が苦しくなった。
「炎の裁きを!」
モグラの魔法使いは魔法で溶岩を起こした。レミーは倒れ、サムとバズも表情が苦しくなった。
「大地の裁きを!」
もう1匹のモグラの魔法使いは魔法で地響きを起こした。サムは倒れ、バズはさらに表情が苦しくなった。
「水の裁きを!」
バズは魔法で大洪水を起こした。4人は大きなダメージを受け、2匹の巨大なミミズは表情が苦しくなった。
「不死鳥の力を、我に!」
サラは不死鳥となって、マルコスとサムとレミーを復帰させた。
「グルルル・・・」
巨大なミミズは大きな地響きを起こした。5人は大きなダメージを受け、バズは倒れた。
「命の奇跡を!」
サムは魔法でバズを復帰させた。
「それっ!」
レミーは空高く飛び上がり、氷を帯びた剣で斬りつけた。巨大なミミズは倒れた。
「食らえ!」
マルコスは氷を帯びた爪でひっかいた。もう1匹の巨大なミミズは倒れた。
「大地の怒りを!」
モグラの魔法使いは魔法で大きな地響きを起こした。5人は大きなダメージを受けたが、びくともしない。
「氷の裁きを!」
もう1匹のモグラの魔法使いは魔法でサラを氷漬けにした。サラは氷漬けにはならなったが、大きなダメージを受けた。
「肉食魚よ、出でよ!」
バズは肉食魚を召喚した。モグラの魔法使いは肉食魚に丸のみにされた。モグラの魔法使いは驚いた。
「氷の裁きを!」
サムは魔法でモグラの魔法使いを氷漬けにした。モグラの魔法使いは氷漬けにならなかったが、大きなダメージを受け、表情が苦しくなった。
「ガオー!」
サラは氷の息を吐いた。モグラの魔法使いは倒れた。
「見とれていたら敵が襲い掛かってくるわよ」
「そうだね。気合を入れないと」
5人は気合を入れなおして、沼の横の崖を歩き始めた。中は静かだ。水の音も聞こえない。辺りは少し暗い。だが今さっきのトンネルほどではない。
「落ちないように慎重に歩きましょ」
5人は慎重に歩いていた。ここも通路が狭い。まるで昨日の聖水の祠のようだ。
崖を歩き始めて数分、5人は対岸に着いた。その先にはまた洞窟がある。その洞窟も暗い。
「やっと渡り切ったわね」
渡り切ったサラは汗をかいていた。
「肉食魚がいないとはいえ、怖いわね」
レミーは下を向いた。沼は茶色く濁っている。肉食魚の姿はない。濁っているからと思われる。
「こんなの?」
バズは魔法で肉食魚を召喚した。だが、肉食魚は噛み付こうとしない。
「ちょっと、召喚して脅かさないでよ」
バズは舌を見せた。
「さぁ、行こう」
5人が進もうとしたその時、敵が襲い掛かってきた。3匹の巨大なミミズと2匹のモグラの魔法使いだ。
「水の裁きを!」
バズは魔法で大洪水を起こした。だが5匹はびくともしない。
「氷の裁きを!」
サムは魔法で巨大なミミズを氷漬けにした。巨大なミミズは大きなダメージを受け、氷漬けになった。
「食らえ!」
レミーは空高く飛び上がり、氷を帯びた剣で斬りつけた。氷漬けになった巨大なミミズは表情が苦しくなった。
「覚悟しろ!」
マルコスは氷を帯びた爪でひっかいた。氷漬けになった巨大なミミズは倒れた。
「炎の裁きを!」
モグラの魔法使いは魔法で巨大な火柱を起こした。5人は大きなダメージを受けたが、びくともしない。
「水の裁きを!」
もう1匹のモグラの魔法使いは魔法で大洪水を起こした。5人は再び大きなダメージを受け、マルコストレミーは表情が苦しくなった。
「グルルル・・・」
巨大なミミズはサラに噛みついた。だがサラにはあまり効かず、巨大なミミズの歯が折れた。
「ガオー!」
もう1匹の巨大なミミズはレミーに噛みついた。レミーは大きなダメージを受け、倒れた。
「ギャオー!」
サラは氷の息を吐いた。4匹は大きなダメージを受け、2匹の巨大なミミズは表情が苦しくなった。
「命の軌跡を!」
バズは魔法でレミーを復帰させた。
「水の裁きを!」
サムは魔法で大洪水を起こした。2匹の巨大なミミズは倒れた。
「氷の裁きを!」
モグラの魔法使いは魔法でレミーを氷漬けにした。レミーは大きなダメージを受け、氷漬けになった。
「炎の裁きを!」
もう1匹のモグラの魔法使いは魔法で溶岩を起こした。5人は大きなダメージを受けた。
「食らえ!」
マルコスは氷を帯びた爪でひっかいた。食らったモグラの魔法使いは表情が苦しくなった。
「ガオー!」
サラは氷の息を吐いた。マルコスの攻撃も食らったモグラの魔法使いは倒れ、残ったモグラの魔法使いは表情が苦しくなった。
「肉食魚よ、出でよ!」
バズは魔法で肉食魚を召喚した。肉食魚は残ったモグラの魔法使いを飲み込んだ。
「癒しの力を!」
サラは魔法で氷漬けになったレミーを元通りにした。
「早く行きましょ!」
サラは洞窟に入った。4人はサラに続いた。
洞窟を進んでいくと、熱くなってきた。洞窟には水蒸気が立ち込めている。
「なんだか炎の洞窟のようね」
「うん」
サラは炎の洞窟のことを思い出していた。そしてその先には溶岩があるのでは?
5人はいつの間にか汗をかいていた。洞窟の中が熱い。
「熱いな。この先に溶岩があるんじゃね?」
「きっとそうだろう」
マルコスやサムも炎の洞窟のことを思い出していた。
「この近くに火山ってあったっけ?」
「あると聞いたんだけど、火山活動が何百年も見れないんだ」
サラはデラクルス家の養子だった頃にこの近くの火山のことを聞いたことがあった。もう何百年も噴火しておらず、噴火の恐怖など忘れ去られていた。
洞窟を抜けると、そこには溶岩の沼があった。予想通りだ。まるで炎の洞窟のようだ。
「やっぱり溶岩だったのね」
「うん」
サラはその時改めて感じた。やはりここは火山なんだ。
溶岩に見とれていたその時、敵が襲い掛かってきた。2匹の茶色いドラゴンと2匹のモグラの魔法使いだ。
「水の裁きを!」
バズは魔法で大洪水を起こした。4匹は大きなダメージを受けたが、それだけではびくともしない。
「氷の怒りを!」
サムは魔法で氷漬けにした。4匹は凍らなかったものの、大きなダメージを受けた。それでも4匹はびくともしない。
「炎の裁きを!」
モグラの魔法使いは魔法で巨大な火柱を起こした。5匹は大きなダメージを受けたが、しっかりと耐えていた。
「天の裁きを!」
もう1匹のモグラの魔法使いは魔法で強烈な雷を落とした。5人は再び大きなダメージを受け、マルコスの体がしびれた。
「食らえ!」
レミーは空高く飛び上がり、氷を帯びた剣で斬りつけた。だが、茶色いドラゴンには全く効かない。ドラゴンの皮膚がとても強いからだ。
「グルルル・・・」
サラは氷の息を吐いた。4匹は大きなダメージを受けた。4人はびくともしない。
「ガオー!」
茶色いドラゴンは大きな地響きを起こした。5人は大きなダメージを受け、レミーは倒れた。
「グルルル・・・」
もう1匹の茶色いドラゴンはバズに噛みついた。バズは大きなダメージを受け、表情が苦しくなった。
「命の奇跡を!」
バズは魔法でレミーを復帰させた。
「癒しの力を!」
サムは魔法で5人を回復させた。
「グルルル・・・」
サラは氷の息を吐いた。2匹の茶色いドラゴンは表情が苦しくなった。
「ガオー!」
茶色いドラゴンは炎を吐いた。マルコスは大きなダメージを受け、倒れた。
「ギャオー!」
もう1匹の茶色いドラゴンは大きな地響きを起こした。5人は大きなダメージを受け、レミーは表情が苦しくなった。
「命の奇跡を!」
バズは魔法でマルコスを復帰させた。
「癒しの力を!」
サムは魔法で5人を回復させた。
「水の裁きを!」
モグラの魔法使いは魔法で大洪水を起こした。5人は大きなダメージを受けたが、何とか耐えた。
「それっ!」
レミーは空高く飛び上がり、氷を帯びた剣で斬りつけた。攻撃を受けた茶色いドラゴンは倒れた。
「炎の裁きを!」
もう1匹のモグラの魔法使いは魔法で溶岩を起こした。5人は再び大きなダメージを受け、マルコスとレミーの体に火が付いた。
「ガオー!」
サラは氷の息を吐いた。茶色いドラゴンは倒れ、2匹のモグラの魔法使いは表情が苦しくなった。
「癒しの力を!」
バズは魔法で5人を回復させた。
「水の裁きを!」
サムは魔法で大洪水を起こした。2匹のモグラの魔法使いは倒れた。
目の前には大きな溶岩が広がっている。そこには橋が架かっていて、その先には洞窟がある。
「渡りましょ」
サラは先頭に立ってわたり始めた。サラは何も恐れていなかった。橋が崩れても、全速力で対岸に行けばいい。閉じ込められて怪物が襲い掛かってきたら戦えばいい。
「また崩れてくるんじゃね?」
サムは怯えていた。何度もこんなことが起こっていた。もうこんな怖いことはこりごりだ。
「恐れてる場合じゃないの!」
サラは強い口調でサムを一喝した。その声に反応して、サムはおののいた。
「そうだよ。みんなを救いたいんなら行くしかないの」
バズもさらに同感だった。どんなに強い敵が襲い掛かってきても、自分の魔法で倒してやる!
5人は橋を渡り始めた。弱気になっていたサムも歩き始めた。
橋の中間まで来たところで、大きな地響きが起こった。
「まさか、また大きい奴が出てくるのか?」
「きっとそうだろう」
溶岩の中から炎のゴーレムが出てきた。そのゴーレムは炎をまとっていた。ゴーレムは5人を見つけると、橋を崩しながら近づいてきた。
「危ない! 逃げろ!」
「早く早く!」
5人は必死で逃げた。ゴーレムは遅くて、簡単に振り切ることができたが、橋がものすごいスピードで崩れ落ちていく。
入ろうとしたその時、洞窟の入り口がふさがれた。また戦うことになるのか。サラは腕を組んだ。どこからでもかかってこい! 絶対に倒してやる!
「戦うしかないのか?」
マルコス派シャツの袖をまくり上げた。やる気満々だ。
「そうね」
「どっからでもかかってこいや!」
サムは拳を握り締めた。
「ガオー!」
大きな雄たけびを上げ、ゴーレムが襲い掛かってきた。
「肉食魚よ、出でよ!」
バズは魔法で肉食魚を召喚した。肉食魚はゴーレムに噛みついた。だがゴーレムはびくともしない。
「水の裁きを!」
サムは魔法で巨大な水柱を起こした。ゴーレムは少しひるんだが、すぐに立て直した。
「それっ!」
レミーは空高く飛び上がり、氷を帯びた剣で斬りつけた。だが、ゴーレムの体が硬く、剣が真っ二つに折れた。
「食らえ!」
マルコスは氷を帯びた爪でひっかいた。だが、ゴーレムには全然効かなかった。
「ガオー!」
サラは氷の息を吐いた。ゴーレムは少し凍えたが、びくともしない。
突然、ゴーレムは巨大な右腕でマルコスをつかむと、持ち上げて強くたたきつけた。マルコスは一撃で気を失い、倒れた。
「命の奇跡を!」
バズは魔法でマルコスを復帰させた。
「氷の裁きを!」
サムは魔法でゴーレムを氷漬けにした。だが、ゴーレムは氷漬けにはならず、あまりダメージを与えることができない。
「覚悟しろ!」
レミーは妖力で鬼火を起こし、ゴーレムを攻撃した。ゴーレムは熱がったものの、あまりダメージを与えることができない。
「グルルル・・・」
サラは氷の息を吐いた。それでもゴーレムはびくともしない。
ゴーレムは強烈な炎を吐いた。5人は大きなダメージを受け、マルコスとサムとレミーの体に火が付いた。
「肉食魚よ、出でよ!」
バズは魔法で肉食魚を召喚した。ゴーレムはびくともしないが、少しだけ表情が苦しくなった。
「氷の裁きを!」
サムは魔法でゴーレムを氷漬けにした。ゴーレムは氷漬けにはならなかった。だが徐々に表情が苦しくなってきた。
「それっ!」
レミーは妖力で鬼火を起こし、ゴーレムを攻撃した。ゴーレムは少し熱がり、表情が苦しくなった。
「覚悟しろ!」
マルコスは氷を帯びた爪でひっかいた。ゴーレムはますます表情が苦しくなった。
突然、ゴーレムは目を閉じて瞑想を始めた。すると、ゴーレムの傷が徐々にふさがり、ゴーレムは体力を回復した。
「ガオー!」
サラは氷の息を吐いた。体力を回復したゴーレムはびくともしない。
「肉食魚よ、出でよ!」
バズは魔法で肉食魚を召喚した。肉食魚はゴーレムの左腕を噛みちぎった。ゴーレムは腕を抑えた。
「水の裁きを!」
サムは魔法で巨大な水柱を起こした。ゴーレムは表情が苦しくなった。
「グルルル・・・」
サラは氷の息を吐いた。ゴーレムはようやく倒れた。
「なんとか倒したわね」
サラは前かがみになり、息を切らしていた。
突然、後ろで音がした。閉まっていた扉が開いた。
「開いたわね」
「先に行こう!」
サラは洞窟に入った。4人はサラに続いて洞窟に入った。その洞窟も暗くて、前が見えない。そして、下り坂になっている。その下り坂はどこまでも続いているようだ。
「どこまで下るんだろう」
サムは驚いていた。どこまでも続くうえに、暗くて前が見えない。いったいどこまで続いているんだろう。サムは疲れ始めていた。
「わからない」
「さすがは地底の祠だな」
マルコスは舌を巻いていた。地底の祠というんだから、結構奥まで行くんだろうと思っていた。だが、まさかここまで深くまで行くとは。マルコスも驚いていた。
しばらく歩いていると、敵が襲い掛かってきた。2匹の茶色いドラゴンと大ムカデだ。
「水の裁きを!」
バズは魔法で大洪水を起こした。だが3匹とも体力が高くてびくともしない。
「水の裁きを!」
サムは魔法で巨大な水柱を起こした。それでも3匹はびくともしない。
「ガオー!」
大ムカデはレミーに噛みついた。噛みつかれたレミーは一撃で倒れた。
「食らえ!」
マルコスは氷を帯びた爪でひっかいた。だが茶色いドラゴンはびくともしない。
「グルルル・・・」
サラは氷の息を吐いた。それでも3匹はびくともしない。だが、マルコスの攻撃も食らった茶色いドラゴンは少し苦しい表情を見せた。
「ガオー!」
苦しい表情を見せなかった茶色いドラゴンは大きな地響きを起こした。4人は大きなダメージを受け、マルコスは表情が苦しくなった。
「グルルル・・・」
もう1匹の茶色いドラゴンは灼熱の炎を吐いた。4人は再び大きなダメージを受け、マルコスは表情が苦しくなった。
「命の奇跡を!」
バズは魔法でレミーを復帰させた。
「癒しの力を!」
サムは魔法で5人を回復させた。
「覚悟しろ!」
マルコスは氷を美た爪でひっかいた。再びマルコスの攻撃を受けた茶色いドラゴンは表情が苦しくなった。
突然、大ムカデはサラに噛みついた。だが、サラの硬い皮膚では全くダメージが与えられず、大きな牙は折れた。
「ガオー!」
サラは氷の息を吐いた。2回もマルコスの攻撃を受けた茶色いドラゴンは倒れた。
「グルルル・・・」
残った茶色いドラゴンは大きな地響きを起こした。5人は大きなダメージを受けたが、サムが魔法で回復させていたので倒れずに済んだ。
「水の裁きを!」
バズは魔法で大洪水を起こした。2匹は大きなダメージを受け、大ムカデは表情が苦しくなった。
「氷の裁きを!」
サムは魔法で2匹を氷漬けにした。大ムカデは氷漬けになり、倒れた。茶色いドラゴンは少し表情が苦しくなった。
「それっ!」
レミーは空高く飛び上がり、氷を帯びた剣で斬りつけた。だが、茶色いドラゴンは大きなダメージを与えることができなかった。
「覚悟しろ!」
マルコスは氷を帯びた爪でひっかいた。茶色いドラゴンは表情が苦しくなった。
「ガオー!」
サラは氷の息を吐いた。茶色いドラゴンはますます表情が苦しくなった。
「グルルル・・・」
表情が苦しくなった茶色いドラゴンは大きな地響きを起こした。5人は大きなダメージを受け、全員表情が苦しくなった。
「肉食魚よ、出でよ!」
バズは魔法で肉食魚を召喚した。肉食魚は残った茶色いドラゴンを丸飲みにした。
「癒しの力を!」
サムは魔法絵5人を回復させた。
「なんとか倒したわね」
「ここの敵は守りが堅いわね」
レミーは手こずっていた。いつも使っている忍者刀では非力で刃がたたない。何とかしなければ。
「水の力を使っていきましょ」
「うん。そうしないときついよ」
マルコスも手こずっていた。守りが堅くて打撃だけではあまりダメージを与えられない。
「頑張りましょ」
「そうだね」
「そんなことでうずうずしている暇なんてないわ。世界の未来は私たちの手にかかってるのよ」
「うん」
5人は再び暗い下り坂を歩き始めた。まだ先は見えない。この先に何が待っているんだろう。何が待ち構えていても、自分たちの力で何とかしよう。
そう思っていると、すぐ似てきた襲い掛かってきた。2匹の巨大なミミズと2匹の茶色いドラゴンとモグラの魔法使いだ。
「水の裁きを!」
バズは魔法で大洪水を起こした。5匹は大きなダメージを受けたが、びくともしない。
「炎の裁きを!」
モグラの魔法使いは魔法で巨大な火柱を起こした。5人は大きなダメージを受け、マルコスの体に火が付いた。
「雪の裁きを!」
サムは魔法で猛吹雪を起こした。5匹は大きなダメージを受けたが、それでもびくともしない。
「それっ!」
レミーは空高く飛び上がり、氷を帯びた剣で斬りつけた。モグラの魔法使いは大きなダメージを受けた。
「食らえ!」
マルコスは氷を帯びた爪でひっかいた。巨大なミミズは大きなダメージを受けた。
「ガオー!」
巨大なミミズは大きな地響きを起こした。5人は大きなダメージを受けたが、何とか耐えていた。
「グルルル・・・」
もう1匹の巨大なミミズも大きな地響きを起こした。5人は大きなダメージを受け、5人とも表情が苦しくなった。
「癒しの力を!」
サラは魔法で5人を回復させた。
「ガオー!」
茶色いドラゴンは灼熱の炎を吐いた。5人は大きなダメージを受けたが、何とか耐えていた。
「ギャオー!」
もう1匹の茶色いドラゴンは大きな地響きを起こした。5人は再び大きなダメージを受け、表情が苦しくなった。
「癒しの力を!」
バズは魔法で5人を回復させた。
「水の裁きを!」
サムは魔法で大洪水を起こした。マルコスの攻撃も受けた巨大なミミズは表情が苦しくなった。
「えいっ!」
レミーは空高く飛び上がり、氷を帯びた剣で斬りつけた。モグラの魔法使いは大きなダメージを受け、表情が苦しくなった。
「天の裁きを!」
モグラの魔法使いは魔法で強烈な雷を落とした。5人は大きなダメージを受け、マルコスは体がしびれた。
「ガオー!」
サラは氷の息を吐いた。マルコスの攻撃を受けた巨大なミミズとモグラの魔法使いは倒れた。
「グルルル・・・」
巨大なミミズはマルコスに噛みついた。マルコスは大きなダメージを受け、毒に侵された。
「グルルル・・・」
茶色いドラゴンは大きな地響きを起こした。5人は大きなダメージを受けたが、何とか耐えていた。
「ガオー!」
もう1匹の茶色いドラゴンは毒の息を吐いた。レミーは大きなダメージを受け、毒に侵された。レミーは表情が苦しくなった。
「癒しの力を!」
バズは魔法で5人を回復させた。
「氷の裁きを!」
サムは魔法で3匹を氷漬けにした。氷漬けにはならなかったものの、大きなダメージを与えることができた。巨大なミミズは表情が苦しくなった。
「グルルル・・・」
サラは氷の息を吐いた。巨大なミミズは倒れ、2匹の茶色いドラゴンは表情が苦しくなった。
「食らえ!」
レミーは空高く飛び上がり、氷を帯びた剣で斬りつけた。だが、茶色いドラゴンの硬い皮膚ではあまりダメージを与えることができない。
「覚悟しろ!」
マルコスは氷を帯びた爪でひっかいた。茶色いドラゴンは倒れた。
「グルルル・・・」
残った茶色いドラゴンはレミーに噛みついた。レミーは倒れた。
「肉食魚よ、出でよ!」
バズは魔法で肉食魚を召喚した。肉食魚は茶色いドラゴンを丸飲みにした。
「命の奇跡を!」
サムは魔法でレミーを復帰させた。
「なんとか勝ったわね」
「厳しい戦いだった」
「まだまだよ。大陸神グラウ様を助けないと」
5人は再び歩き出した。だが、すぐさま敵が襲い掛かってきた。2匹の大ムカデとイノシシとモグラの魔法使いだ。
「水の裁きを!」
バズは魔法で大洪水を起こした。4匹はびくともしない。
「氷の裁きを!」
サムは魔法で4匹を氷漬けにした。それでも4匹はびくともしない。
「食らえ!」
レミーは空高く飛び上がり、光り輝く剣で斬りつけた。モグラの魔法使いはとても大きなダメージを受け、一気に表情が苦しくなった。
「覚悟しろ!」
マルコスは氷を帯びた爪でひっかいた。大ムカデは少し表情が苦しくなった。
「炎の裁きを!」
モグラの魔法使いは魔法で溶岩を起こした。5人は大きなダメージを受けたが、びくともしない。
「ガオー!」
サラは氷の息を吐いた。モグラの魔法使いとマルコスの攻撃も受けた大ムカデは倒れた。
「ガオー!」
残った大ムカデはマルコスに噛みついた。マルコスは大きなダメージを受け、毒に侵された。
イノシシはレミーに噛みついた。レミーは大きなダメージを受け、倒れた。
「命の奇跡を!」
バズは魔法でレミーを復帰させた。
「癒しの力を!」
サムは魔法で5人を回復させた。
「食らえ!」
マルコスは氷を帯びた爪でひっかいた。大ムカデは表情が苦しくなった。
「ガオー!」
サラは氷の息を吐いた。大ムカデは倒れた。
「グルルル・・・」
イノシシはサラに噛みついた。だが、皮膚の硬いサラにはあまりダメージを与えることができずに、一部の歯が欠けた。
「肉食魚よ、出でよ!」
バズは魔法で肉食魚を召喚した。肉食魚はイノシシに噛みついた。イノシシは一気に表情が苦しくなった。
「氷の裁きを!」
サムは魔法でイノシシを氷漬けにした。イノシシは大きなダメージを受け、氷漬けになった。
「とどめだ!」
マルコスは氷を帯びた爪でひっかいた。イノシシは倒れた。
「早く先に進みましょ」
5人は更に先に進んだ。出口はまだ見えない。だが歩き続けたら必ず出口が見えてくるだろう。その先に平和という光があるように。
数分歩き続けていると、光が見えてきた。
「やっと光が見えてきた!」
「急ごう!」
光に向かって走り始めたその時、敵が襲い掛かってきた。2匹の巨大なミミズとイノシシと2匹のモグラの魔法使いだ。
「雪の裁きを!」
バズは魔法で猛吹雪を起こした。5匹は凍え、大きなダメージを受けたが、すぐに持ち直した。
「水の裁きを!」
サムは魔法で大洪水を起こした。それでも5匹はびくともしない。
「炎の裁きを!」
モグラの魔法使いは魔法で溶岩を起こした。5人は大きなダメージを受けたが、びくともしない。
「星の裁きを!」
もう1匹のモグラの魔法使いは魔法で大量の隕石を落とした。5人はとても大きなダメージを受け、レミーは倒れた。
「食らえ!」
マルコスは氷を帯びた爪でひっかいた。だがモグラの魔法使いはびくともしない。
「癒しの力を!」
サラは魔法で5人を回復させた。
「ガオー!」
巨大なミミズはマルコスに噛みついた。マルコスは大きなダメージを受けたが、サラが回復させたおかげで何とか持ちこたえていた。
「グルルル・・・」
もう1匹の巨大なミミズはサラに噛みついた。だがサラの硬い皮膚ではあまりダメージを与えることができず、歯が欠けた。
イノシシはバズに体当たりした。サムは大きなダメージを受け、表情が苦しくなった。
「癒しの力を!」
バズは魔法で5人を回復させた。
「命の奇跡を!」
サムは魔法でレミーを復帰させた。
「とりゃあ!」
レミーは空高く飛び上がり、光り輝く剣で斬りつけた。剣はモグラの魔法使いの体を貫き、モグラの魔法使いは倒れた。
「天の裁きを!」
残ったモグラの魔法使いは魔法で強烈な雷を落とした。5人は大きなダメージを受け、マルコスは体がしびれた。
「ガオー!」
サラ強烈な氷の息を吐いた。2匹の巨大なミミズは表情が苦しくなった。イノシシとモグラの魔法使いはびくともしない。
「ガオー!」
巨大なミミズはバズに噛みついた。だが、聖なる力を持つバズにはあまり効かなかった。
「グルルル・・・」
もう1匹の巨大なミミズはサムに噛みついた。サムは大きなダメージを受け、表情が苦しくなった。
突然、イノシシはサムに体当たりした。サムは後頭部を強く打ち、倒れた。
「命の奇跡を!」
バズは魔法でサムを復帰させた。
「それっ!」
レミーは空高く飛び上がり、氷を帯びた剣で斬りつけた。モグラの魔法使いは表情が苦しくなった。
「炎の裁きを!」
モグラの魔法使いは魔法で溶岩を起こした。5人は大きなダメージを受け、レミーは倒れた。
「食らえ!」
マルコスは氷を帯びた爪でひっかいた。モグラの魔法使いは倒れた。
「グルルル・・・」
サラは強烈な氷の息を吐いた。3匹は大きなダメージを受け、2匹の巨大なミミズは倒れた。残ったイノシシは表情が苦しくなった。
「肉食魚よ、出でよ!」
バズは魔法で肉食魚を召喚した。肉食魚はイノシシを噛みちぎった。胴体を食いちぎられたイノシシは血を流して倒れた。
「何とか倒したわね」
「早く行こう!」