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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

最後の審判(悪魔は呆気に囚われる)

つたない文章ですみません。かなりブラックですがよろしくお願いします。

ちょっと追加しました

目の前の光景をどう捕らえれば良いのだろう?

世界の狭間、雲海に浮かぶ小さな小舟の上でオールを持ったまま呆然としている美しいスーツ姿の男性がつぶやいた。


雲海、凪いだ海の彼方にはポツポツと小さな島が見える。

天空には天使達の住む宮殿か遥か上空に見え、雲海の下には悪魔や魔物の住む暗く殺伐とした魔界が見える。

その遥か下方に有るのが人間の世界、今は世界対戦の真っ最中だ。


「ルードビッヒ、君がまだ近くにいてくれて良かったよ」

そう言った先にはゆらゆらと魂の球体が浮かんでいる。

「僕の姿を思い出してくれないか?」

そう言った声の主のことを思いうかべた。


イベリア王国の第三王子として生まれたジークフリード、第四夫人の長男として生まれ父であるサンジオット王が元気なときは何不自由ない生活を送っていた。

状況が変わったのはサンジオット王が病で倒れ政権争いが起こった時だった。

彼に会ったのは誰も居なくなった屋敷の中、母親を暗殺され屋敷の者たちは金目の物を持って逃げていた、兄弟や信頼していた屋敷の者に裏切られ呆然と一人何もない部屋に居た少年は10歳になったばかりだった。

ジークが一人助かったのは私が手をまわしたせいではあるが、奴等が彼を裏切ったのは事実であった。

悪魔である私は彼に囁いた、

「復讐したくないか自分から何もかも奪った兄弟や屋敷の者たちに、生きているのも嫌になるくらいの苦しみを与えたくないか」

ジークの目に光が戻ってきた

「憎い憎い憎い憎い憎い憎い!」

ジークはジン・ド・フレデリック侯爵と名乗り、私の力を借りて復讐を続けて2年、兄弟、元屋敷の者に復讐を終えた

その過程で世界大戦がはじまってしまったが私の知ったことではない。

復讐を終えたジークの魂を食らう日、私は彼をこの狭間の世界雲海の小島に連れてきた。

「これでお別れか・・・とても満足で清々しい気分だ」

そうジークは言うと目を閉じた

復讐を続けて来たジークの魂は程よく汚れてとても好ましい姿をしていた。私はジークの魂を食らった。

力が漲り一息つくとジークを見た。

眠るようにそこに横たわるジーク、何時も魂を食らう時に何も思わないはずの私が少しさみしく感じたのは気のせいだろう


小舟に乗りさてこれから何処に行こうかと考えているとそれまで凪いでいた波がいきなりうねり始めた

「なんだ!?」

『キェー』

空から奇妙な鳴き声が・・・声の方を見ると

「!ドラゴン!?」

「まさかドラゴンは人間の考えた想像の生き物!魔界にもドラゴンは居ない!」

「!!!!何で天使が」

体長10メートルはある巨大なドラゴンを追いかけるように武装した数万に及ぶ天使がドラゴンを追いかけている。

「何が起こっている?」

空間にピリッと緊張が走った

ドドーンバリバリバリ

ドラゴンと天使に向かい高エネルギーの光が雲海の島の方から放射状に天空に向かって放たれた

今そこに居たはずの天使は灰になって雲海に降り注いでいる、

天空にある天使の城にも届き、城の半分は崩れていた・・・


「ルードビッヒ、君がまだ近くにいてくれて良かったよ」

そう言った先にはゆらゆらと魂の球体が浮かんでいる。

「僕の姿を思い出してくれないか?」

そこにパタパタパタふらふらと体長15センチほどのドラゴンが落ちてきた。

『酷いです私ごと攻撃するなんて~』

呆然としていると魂の球体から薄らと人の姿が現れてきた。

「ジーク・・・」

「やぁルードビッヒ、数時間ぶりだね・・・」

「攻撃をするのに、てっとり早く肉体を分解してエネルギーにしてしまってね・・・」

「本来なら再生に時間がかかるけど君が僕のことを想ってくれて早く再生出来たよ・・・」

ニッコリと笑う可愛らしい少年がそこに現れた・・・

『酷いです酷いです・・』

ドラゴンがぶつぶつとつぶやいている・・

「君はいつも私の邪魔をするよね・・・ドーラ!」

『400年ぶりに力が戻ったと思ったら、ミッシェル様の気配もするし嬉しくなって牢を壊して探しに参りましたのにこの仕打ち~』

「武装した天使を引き連れてきたのはどういう訳かな?」

『え?あ?いや・・・牢破りしたし?天使もミッシェル様の気配察知して大慌てになってどさくさに紛れて牢破りしやすかったし・・・飛び出したら天使達も追いかけてきて・・・怖かったです・・・』

「お前なら人間の体を分解して作ったエネルギーぐらいでびくともしないはずなのに、この姿はどういうことかな?」

『あ?いや?へへ・・・』

「400年牢屋で辛い思いしたんだろうね・・・」

「さぞかし辛くて力が落ちちゃったんだろね?」

『心配してくださるんですか?いえいえ上げ膳据え膳で美味しいもの食べさせてもらって天使達もよく遊んでくれて有意義な400年でした・・・』

ピリッ!!

「ほう・・・」

空気が徐々に凍って行った・・・このドラゴンアホだ・・・雲海が凍っていく・・・

「ちょっと待った!状況がつかめないんだが・・・」

二人がこちらを同時に見た

「やぁルードビッヒ、ごめん説明しなくちゃだね・・」

「改めて・・・私の本当の名はミッシェル・ルート・カッデッス・・・女神だ」

「こいつは私の使い魔ドーラ、今はドラゴンの形をしているが本来決まった形は無い。」

「女神?」

「この世界に来たときは女神らしい姿で来たんだが奴等・・・天使どもに封印され姿を失った」

「本来神に性別はない受けがいいから綺麗な女性の姿をしていたんだが・・・」


ジーク改めミッシェルがこの世界に来たのが400年前、

最後の審判をしに来た。この世界の創造主からの依頼で世界を存続するか消し去るかその判断に来たらしい。

天使や悪魔は人間に依存している、人間が居なければ存続できないのだ、本来なら双方で均衡を保ち人間を導いてより良い世界にしていかなければ行けないのにそれを怠り、人間をないがしろにして来た。その付けが今この女神の判断に繋がっている

【世界の消去】

「400年前天空を訪れた私は最後の審判の話をした。

するとどうだ最後まで話を聞かずにドーラを人質にして、油断した私を<人間の魂の中>に封印しやがった!」

「判断は400年後、それまでに改心してより良い方向に導けば消去しないと言うつもりがいきなり封印されてしまった」

「ドーラが人質になるから・・・本当におまえなぁ・・・」

『すみませーん!!』

「奇しくもちょうど400年経った、最後の審判の時だ」

周りを見ると世界は凍り付いていた・・・人間界だけは砲弾と悲鳴の世界大戦を続けている・・・

「人間の魂はとても頑丈で打ち破ることは出来なかった・・・何回も生まれ変わったが打ち破れなかつた・・・」

「けっこう辛かったぞ、産婆してただけなのに魔女扱いされ火あぶりになったり、戦争に繰り出され槍で滅多ざしにされたり、・・・」

「ドーラはその頃有意義な牢屋生活か・・・」

『す・び・ま・せ・ん』

ドラゴンは船の底でひれ伏している・・・

「やぁルードビッヒ、君のおかげで封印を破ることが出来た、神である君のおかげだ。」

にっこりと此方を見てミッシェルが言った

「?神?私が?私は悪魔だ」

「ルードビッヒ、君は何処で生まれた?」

「?天使と悪魔の墓場だ」

「気が付いたらそこに居た」

「いや肉体はなかったから居たと言えるのか?」

私は悪魔だ・・・私が神?どうしてそうなる?

「神は成るものと存在するものがある、成るものとは生あるものが転じて神になるもの、存在する者とはいつかどこかで生まれる者、君は後者の神だ」

「天使と悪魔その違いは何なのか?悪魔でも気のいい奴は居ただろう?天使でも残虐な奴は居ただろう?それは人間から見た自分にとって良い者か悪いもので決められる両者は本当は変わらないのだよ・・・」

「君はどうだろうジークにとって君は良き友人であり共犯者であり信頼できるものだった。悪魔とはいえそれはジークにとっては良い者だったのだよ。」

「君は墓場で周りの不のエネルギーを取り込んで肉体を生成したのだろう?100年くらいかかったんじゃないか?不のエネルギーは効率が悪いからね・・・そんなことが出来るのは神だけだよ・・・」

わたしは、自分が他の悪魔と違うことは気が付いていた、人間の魂を食らわなければ生きていけない悪魔・・・私は2000年生きているが、食らったのはこれで3回目特に食らわなくても何もしなくても問題ないのだそれは悪魔としては異質だった。

その力も異常だった。上位悪魔と100対1で圧勝したことがある・・・ミッシェルの言葉に納得していた。

「そろそろかな?」

「?」

バシッ どっどおドーン

人間界からすさまじい爆音が聞こえた。

「天使と悪魔がダメなら人間に最後の期待をしたんだが・・・やはり駄目だったよ・・・」

人間界をみると大きなキノコ状の雲が見える

「エネルギーとして使うが兵器として使うか・・・大型の複葉機で原爆運んでも高度も無いし、あのスピードだと落とした飛行機は逃げれないな・・・」

キノコ雲は世界中で立ち上っている様だった・・・

「あの爆弾は・・・」

「ちょろっと教えたんだけどやはり破滅を選んでしまったな・・・」

「さてこれで終わりだ・・・」

フッ・・・

シーン

「!?」

世界が真っ白になった・・・

存在するのは2人と1匹?のみ。。。何もかもが消えてしまった・・・

「さてこれからどうする?この世界に縛られていなかったのはこの3人のみ」

「僕らは世界を繋ぐ道をうろうろとまた何千年とふらつくけどしばらく一緒に行動するかい?」

「気になる世界があったら訪れると良いよ、自分で作ってもいいし。」

私は道の通り方を教わり一人で行動することを選んだ・・・まだ生まれて2000年、神としてはひよっこだしいろいろと見て回ろうと思う。

ミッシェルは生まれて20億年、目覚めたのは宇宙に浮かぶ小惑星の上だそうだ・・・


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だれも居なくなった白い空間、

「やっべー、私も消される所だった・・・」

床からすーと少女が出てきた、黒髪に紫の瞳、頭にはヤギのような角がある

「存在する者の女神容赦ねー・・・あれがオリジンの娘か噂通りの容赦の無さだわ」

懐をさぐって水晶玉のようなものを出した。

「私が魔王として世界の調整をしてたのに、全く足を引っ張ってくれたな天使ども、なぜ最後の審判の女神の情報よこさないんだって、くそっ・・・100%のバックアップ無理だったし・・・」

水晶玉を眺めて言った。

「80%でもいい方か・・・まずは」

水晶玉に手を突っ込んで引っ張りだしたのは黒い子猫

「一緒に消されてるんじゃないわよ!私の使い魔のくせに!」

「すみません~」

猫はしょぼんと体を丸めた。

「ルナ様、本当に消されちゃったんですね私たちの世界・・・」

猫が魔王に悲しそうに言った。

「私らが作った世界じゃないけどね、でも再生するわよ!その前にもとに戻ろうか」

頭に手をやると角がカチューシャになった、それを取り床に投げる

手を広げると体全体が光だし、黒髪が銀色に、紫の瞳が金色に浅黒かった肌が真っ白に

黒い衣装はきれいな白いワンピースに、そこに美しい女神が現れた。

そして黒い子猫は黒豹に変わった。

「さてと世界を再度ダウンロードして設定を変えよう、まずは天使と悪魔は無し!こんなのが居るから混乱するんだよ・・・輪廻の輪を作ってと天使と悪魔の魂も輪廻にいれて今度はみんな人間として生まれてくるようにして、なるべく満遍なく生まれるようにしてと、魂浄化の魔法をかけて

世界は時間を核兵器の使われる前の時間にして、核兵器はまだ思想の段階に戻してと、人格者を各国に配置、よし戦争終わった」

「世界が広がって行く・・スラムの猫たち無事かなぁ・・・」

黒豹がつぶやいた

「これでまた世界は続いて行く。100年ほど眺めたらここを去るよ」

「ルナ様、今度は何処に行きますか?今度は端から平和な世界が良いなぁ」

二人は戦後復興めまぐるしい世界を眺めながら言った。

100年後管理者の居ない世界は全く平和とは行かなかったが、存在していた。





文章で頭の中のことを表現するの難しいですね。

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