食欲に勝るものなし
更新おそくなりました。
外からの更新もだんだん要領を掴んできました。
そっとスープを口に含むと、ちゃんとお肉からの出汁とピンク玉ねぎの甘みが効いていて美味しい。
うん、やっぱり出汁は大事だよね。
そしてとろみもついているということは、緑の実はでんぷん質の何かだったみたいです。
ぱくっと口にいれるとお芋のホクホクした甘みが広がってります。
意外だったのは、最後に入れた厚みのある葉っぱで、こりこり触感がして楽しい。干し肉は、ほとんど繊維みたいになっているので、スープに溶けてしまったみたいだった。
そんな事を考えていたらいつの間にかチャッピー君が、空っぽになった器を悲しそうに見ていた。
いつの間にか食べ終わってる!
「…まだスープあるからおかわりしても大丈夫だよ」
「本当ですか!?…でも、マーサさんの食べる分が…」
「夜に食べる分もあるからまた取りに行くし、大丈夫だよ。私はもうお腹いっぱいだし」
緑いも(またまた勝手に命名)は、お腹に入ると結構膨れるのでパンやお米がなくも問題はなさそうだ。
また、猫クロスケに頼んで食材探しに連れて行ってもらおう。
もしできたら、お魚とか卵とかあるとかなりバリエーションが広がるんだけどなぁ。
「…またお願いね、猫クロスケ」
膝の上の定位置でぐるぐる喉を鳴らしながら眠っている猫クロスケにそっと囁いた。
鍋いっぱいのスープは、チャッピー君が全て食べてしまった。
「…こんなに美味しいもの初めて食べたのでつい」
と謝るチャッピー君は、自分が食べたのだからと後片付けを全部やってくれた。
といっても、浄化のできる魔法のかかった石を使って、汚れた物に触れて洗浄するというとても簡単な方法なんですよ、奥さん!
ちなみに私の体と洋服の汚れも先ほどこの方法で全てぴかぴかの無臭になっております。
…でもやっぱりシャワーかお風呂は入りたいな。
そう思うのは、温泉大国日本に生まれた宿命とも言うべきものなんでしょうか。
「マーサさん、早く準備して行きましょう」
片づけが終わったチャッピー君は、休む事無く食材探しに行こうと催促してきます。
とても気に入ってくれたのですね。うん、嬉しいのですが私は食後で若干眠さが来ています。
でもいそいそと採取用のかごとかを準備しているチャッピー君を見ていると、とてもではありませんが昼寝をしてからなんていえる雰囲気ではありませんね。
「マーサさん?大丈夫ですか?」
「ああ、はいはい。じゃあ行きましょうか」
猫クロスケにお願いねと言うと、にゃあっと小さく返事をして先にたって出発してくれた。
先ほど採取した場所には、10分もすればたどり着いた。
「すごい…クヌート師の結界を壊す事無くすり抜けるなんて…」
チャッピー君はそんな事を呟きながら、辺りをきょろきょろとしている。
そ、そんな大層な事が起こっていたんですか…・
最初のピンク玉ねぎの採取場所で、土を掘りながら私は心配になって聞いてみた。
「ね、ねえねえチャッピー君。猫クロスケに食材探してもらうのは、問題ないと思う?」
「そうですね…」
多分マーサさんご自身でも気がついていらっしゃると思うのですがとチャッピー君はゆっくり話しくれる。
「大きな力を使えば、その分だけ関わる物事が大きくなります。物事が大きく動けば魔法を使った人間にも大きな影響が出てきます」
だから、勿論食材をそのまま目の前に出現させたりするよりは問題が少ないと思いますとの事だった。
なるほどね。じゃあ、今後はできる限り猫クロスケに頼らずに食材を見つける事を考えなくちゃだね。
そんな事を考えながら地面を掘っていたら、いつの間にか10個くらいはピンク玉ねぎが集まった。
その後、緑いもに紫のはっぱも収穫。
チャッピー君がかなり張り切っていたので、一人一つづつ持ってる篭のの中身はまあまあ満杯になった。
「あとは、お魚とか採れるといいんだけどなぁ」
今は、猫クロスケに先導されて、チャッピー君が川のなかで入って魚取りをしている。
私は川の近くの木に寄りかかってお留守番をしていた。
魚は存在するらしいんだけど、チャッピー君に聞いたら一度も食べたことは無いんだって。
まあ、川魚は臭いから美味しく出来るのかちょっと不安もあるけど…。多分出汁をとることは出来ると思うんだよね。
…はぁ、なんかきもちいいなぁ
キラキラする川面と、遠くで魚を追っているチャッピー君を見ていたはずの私は、いつの間にか気持ちよく夢の中に沈んで行ったのでした。
ここまで読んで下さってありがとうございます。
素材のあじが活きてる食事は好きですが
シンプル過ぎるのもなんだかなぁと
思ったり、時々ジャンクフードが食べたくなったり
人間の食欲は怖いですね。
ブックマークありがとうございます!
時間バラバラですが、毎日更新頑張りますので
よろしくお願いいたします。