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今更だけど異世界で育成します  作者: 神木名 緒
1/29

現実が無理ゲーなので心いくまで逃避する

はじめまして

目新しくない異世界育成です。

ちょっとでも読んでいただけたらと思います。

誤字脱字ありましたらお知らせいただきますと嬉しいです。

よろしくお願いいたします。

※描写等を少し書きたしました。

2016.10.3 4:50

再修正

2016.10.8 10:00


早く帰りたいなという一心で、時計を睨みながらPCで作業する

フリをしている。


ー本当に早く帰りたい…。


「あのー、門脇さん」


と思っていたらねずみとかわうそを足して2で割ったような顔の(最近知ったが)実は私よりも年が若いという使


えない上司マネージャーが話しかけてきた。


「…はい」


「えっと、月末にさぁ、マネージャー会議あるでしょ」


 知るかよ!と脳内でつこっこみをいれるが私の顔にも出てしまっていると思う。


「…そうなんですか」


「うん、それまでに、進捗状況のとりまとめをしておいてほしいんだよね」


「…私がですか?」


「あ、うん。あの、僕、今月出張とか公休もあるし…」


「そうですか…。どういう風に纏めますか?毎日の営業状況は日時報告システムでお分かりかと思うんですが…」


「えーっと…」


「え?マネージャー出張するんですかぁ?いつですかぁ?」


横入りしてきたのは別の派遣会社から雇われているまだ19才という花谷 実瑠香ちゃんだ。

金髪、ミニスカワンピースに、青いカラーコンタクト、8cmヒールという、顔合わせ初日に私の度肝を抜いたそれ


は本日も完璧だ。

ちなみに私も含めて正社員さんは誰一人そんな格好はしていない。


「実瑠香、マネージャーいると思ってたから、○○の件相談したかったんですけど…」


「え、いや、明日じゃないよ。まだ先の話で…」


といつも通り話が逸れたので私は電話機のデジタル時計の表示を見つめてカウントダウンを始める。


…5・4・3・2・1


キーンコーンカーンコーンとチャイムが鳴る。

私はまだ話をしている実瑠香ちゃんとマネージャーを無視してタイムシートを書き込み上司の目の前にすっと差し出す。


上司であるマネージャーは私と話していた事なんかすっかり忘れているようで実瑠香ちゃんとの会話に夢中だ。

さっさと席を立ち、現場の社員の方々含めてお疲れ様ですと声をかけてさっさとエレベーターホールに向かった。


「-門脇さんおつです」


「ああ、みしまちゃんお疲れ」


エレベーターを待っている時に同じく派遣で来ている三島さんが隣に並んだ。

三島さんは23歳でそれなりに普通の格好をしている。

なぜか、ジーパンをはいてきたりするが服装は実瑠香ちゃんほどは酷くない…と思うが仕事の殆どの時間を居眠りしている。

すごいなと思うのは、居眠りしながらも質問には応えたり会議中も寝てませんでしたが何かというような態度を取れるところだ。


本人もそれが自分のいけないところと自覚はあるようなのだが何が凄いってあのねずみ上司がその事に全く感知しない事だ。月に一回の面談ではちょっと注意されるらしいけれど仕事中に注意される姿は見たことが無い。


三島ちゃんとエレベーターに乗り込んでから帰りの愚痴タイムスタートだ。


「…マネージャーって、門脇さん今月いっぱいで辞めるの分かってないんですかね」


「さあ?あの人鶏頭だからね。今日話してた内容も、忘れちゃうんじゃない?」


本当はもっと色々言いたいけれど私はぐっと黙る。

この三島さんとの愚痴タイムも本当に不毛だ。

特にやめる現場の嫌いな上司の話なんて、れ以上話しても意味がない。


この現場に派遣されて半年経つが業務についてすぐに分かった。

ここは、仕事をする場所ではなく存在するという事が仕事である現場だった。


35歳過ぎた頃からわかっていたがここ数年紹介されるのはこういう”イタイ”現場ばっかりだ。

見ないふりをしてとりあえず毎日出勤しているだけでお金ももらえるので楽といえば楽だけれど年長というだけで使えない上司の尻拭いを求められたり”契約”に無い仕事を求められる事も多々ある。


派遣にとっては通いさえすれば良いだけの楽な仕事なのかもしれない。

朝起きてもう行きたくないと毎日思ってるのに生きていく為には行くしかない。


正社員になればよかったじゃんと言われる事も多々あるが…多分私はこの世の中の仕事場所での仕方の無いで済まされる精神的苦痛が苦手だ。


特にあのねずみ上司みたいにバランス感覚のない人間が居る場所では本当に地獄になる。


この現場で私の精神衛生はゴリゴリ削られホルモンバランスが崩れ体調不良が続くようになってしまった。

生理痛で会社を休めば”持病でもあるの”と言われる。


家系的に童顔なおかげか40歳にみえないですよなんてお世辞をよく言ってもらえる私だが内臓は確実に年相応になっていた。


定期的に病院にいくし若い時にはなかった貧血になりやすい身体になった。


理解力の無い上司に女が中年になるとどうなるか生理がどうなるとかそういう事を説明するのもばかばかしい。

あれで結婚してて子供もいるというからびっくりする。


…まあ私の偏見というかコイツ嫌いっていう気持ちがもうMAXというのもいけないんだろうなと思う。

そういう色々を考慮してようやく今月営業と話し合ってこの現場を退職する運びになった。


ちゃんと話を通したのに全くあの上司からの指示はない。


他愛もないTVの話題なんかをしながら帰り道を歩く。

最も、私よりも若い三島ちゃんはTVを見ない人種だそうで私の話にへーとかはーとか興味なさそうだった。


コミュニケーションを取ろうとする私はおばちゃんなのだろうと感じてしまう。


都内の某オフィス街の駅で三島さんとさよならをして少し郊外の地元の駅まで電車で1時間弱の道のりだ。

運よく今日は座席の一番はじの横にもたれるられる所に座れたので人の目なんか気にしないで爆睡をしてやろ


うと思う。


スマホを見ると15分で眠くなる…。


門脇 雅美。40歳。年の割には若干若く見られる…若干。独身。派遣社員。貯金、ほぼ無し。


全然先の見えない無理ゲーを生きてるみたいな人生だ。

なるべく毎日かけたらなと思っています。

コメント返信は遅いかもしれませんが、書いていただけると

とても喜びます。


読んでいただいてありがとうございます。


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