02 顔合わせらしきもの。
次の日。
台本の方向性だけでも決めるべく、顔合わせもかねて授業後、僕と山森さん、演劇部の部長・副部長、顧問の先生で集まることになった。
2年生は僕と山森さんだけなので少し緊張する。
やってきました授業後。
「全員揃ったねー?じゃあ、始めよっか。」
先生が切り出す。
「それぞれ自己紹介してください。必要ないかもしれないけど、一応。部長から。」
先生に促されて部長さんが自己紹介を始める。
「部長やってます、綾瀬なつみです。宝塚が好きです。」
綾瀬先輩は、髪がセミロングで、上品なドレスが似合いそうな大人っぽい人だ。
宝塚なら、確実に娘役。
「副部長の長屋加奈です。将来ミュージカルをやりたいと思っています。」
長屋先輩は、ショートカットのボーイッシュな感じの人。短パンとか似合いそう。
宝塚なら、確実に男役。
次は、山森さんだ。
「山森美奈子です。照明やってます。裏方の方が得意です。」
僕に話しかけてくれるくらいだから、てっきり役者だと思ってた。
へえ、なんか意外。
「次は私ね。顧問をやってます、堀崎ふみです。よろしく。」
堀崎先生は、国語教諭。年は、40歳くらい。
実は元々役者だったらしい。足と腰を悪くして辞めた様だ。(山森さん情報)
あだ名は、マダム。(公認)
僕の番が回ってきた。
「2年3組、羽島直樹です。帰宅部所属、山森さんの誘いで台本書かせていただきます。どうぞよろしくお願いします。」
ふぅ、噛まずに言えた。
「全員自己紹介終わったので、打ち合わせを始めます。」
綾瀬先輩が切り出した。
「今回は、羽島君に台本を書いてもらうことになっています。羽島君、台本を書く上で私たちに聞いておきたいことってある?」
いきなり話を振られた。
えっと…なんだっけ?
「えっと、皆さんはどんな作品にしたいですか?」
僕は問いかけてみる。
「私は、恋愛モノをやってみたいです。」
うっとりした顔で長屋先輩が言った。
「私は、楽しい作品がいいな。」
綾瀬先輩はこう話した。
「山森さんはどう思う?」
僕は問いかけてみた。
「…私は…『賢者の贈り物』のような作品がやりたいです。」
…文学作品、キター!!
…てか、それやればいいじゃん。
「著作権があるから。」
え、まだ、だめですか。
「それに、オリジナルがやりたいの。」
…そうでしたね。
「じゃあ、『賢者の贈り物』をモチーフに書いてみます、ってことでいいですか?」
僕は聞いてみた。
「勿論です。」
「羽島君、よろしく。」
「お願いします。」
「じゃあそういうことで。」
そのあと少し雑談してお開きになった。
とりあえず、モチーフを決めることができた。
…しかし、『賢者の贈り物』ってどんな話だっけ?
また読まなきゃ…。
ん!? そういえば、今日マダムはあんまり喋らなかったな。普段は鳥みたいに喋りまくるのに。珍しい。
作中に演劇部が出てきますが、私は演劇部ではないので、想像で書いたので実際の演劇部とはかなり異なると思います。ご承知おきください。




