遅くて早い
俺は千早筆郎。駆け出しの小説家だ。
新人賞を取ったはいいが、その後は作品に恵まれず追い詰められていた。
担当の編集者は美人で気が強いのだが、親身になり俺を支えてくれている。
俺たちはいつの間にか肉体関係を持ってしまっていた。
「はあ……はあ……」
「もう……先生ったら、イッちゃったんですか?」
「す、すまん」
「相変わらず筆は遅いのに、こっちの方は早いのね。いっそ名前も遅早筆漏にしたらどう?」
「遅筆」と打とうとして「遅漏」と打ち間違った瞬間に浮かんだ話です。
なぜ「ちひつ」を「ちろう」と打ったのかは謎です。
きっと指がおかしいんです。それか頭が。
事後だけなのでいらない気もしましたが一応念のためR15です。
ジャンルはコメディーかなあと悩みましたが、人によっては恐怖する内容かと思いましたのでホラーとさせてもらいました。
わ、私はべっ、別に恐怖ししししませんよ?