HAPPY BIRTHDAY
書けそうな部分を先に書きます。
今月中の書き上げを目指します
蝉が少しうるさく鳴いている季節。とあるマンションの一室に青年は窓際に備え付けたベットの上でジャージ姿で寝ていた。
部屋の間取りとしては10帖ほどの広さの部屋にキッチンが備え付けてあり玄関はそこから目と鼻の先である。
不意に青年のベットのそばに置いてある昔ながらの目覚まし時計が長針ち短針で午前8時をしめし音を響かせる。青年はその音を聞き唸り声をあげる。眠気の取れないその体は自然と目覚まし時計に手を伸ばしベルを止める。
青年の名は矢張 凶也。
年齢は今年で二十歳。外見も年に見合ったものである。鋭い目つきはきついほどのものではない。身長は183センチ。顔つきも含めて読者モデルのような人物であった。
矢張は寝ていたベットから体を起こし洗面所へと少しおぼつかない足取りで向かう。顔を洗い、鏡を見る。
(うん、今日もいい感じ)
と心の中で思いながらそのままの足取りでキッチンへと向かった。
冷蔵庫を開けるとその中にはひとしきりの材料が揃っていた。日持ちが良いものが多い感じである。その中から彼は牛乳を取り出す。そして外に封をして置いてある食パンをすぐそばにある食パントースターへといれる。湯沸かし器のそばには茶葉がきっちりと並べられておりその中からティーパックを取り出しそばに並べてあるマグカップの一つにパックと湯沸かし器から湯を入れる。その頃には香ばしい匂いを出したトーストが出来上がっていた。彼はそれを皿にのせ先ほどの冷蔵庫からマーガリンを取り出す。それを食器棚から取り出したバターナイフを使ってトーストへ塗って行く。そうしてティーパックをカップから取り出しゴミ箱へ放り、カップに牛乳を注ぐ。そしてその牛乳を冷蔵庫に戻しリビングのテーブルへと向かった。
彼、矢張 凶也の部屋には25インチのテレビとデスクトップパソコンそして長方形の木製テーブルとベット、本棚が置いてある。そのうちのテーブルのそばに腰掛け皿とカップを置く。ベットを背もたれにして正面にテレビがあるという配置だ。テーブルの上にあるテレビのリモコンを取りスイッチを入れる。
テレビがつくとそこにはニュース番組の女性キャスターが映っていた。可愛らしい顔立ちと慎ましやかな胸、猫耳と尻尾も特徴である。後半の二つは彼女自身のもので決してアイテムなどではないと発言していたらしい。そんな彼女が報道しているのは先日から来日しているゴルド王に関してだ。
ゴルド・ヴァルタイン。
20年前にこの地球にやってきた外宇宙生命体の頂点に君臨するものとしてこの星にやってきたものだ。侵略者のような強面であるが笑顔の素敵な紳士だとテレビでは報じられている。
(完全に優しいヤクザの組長だよな)
凶也からしてもその白髪と白ヒゲ、緑色の目から優しさを感じ取れた。キャスターの方も笑顔でこの件を報じる。
「明日は革新の日が作られて20年となります。その記念すべき日をゴルド王はここ、日本で迎えられるとのことです。」
革新の日
人類と宇宙人が初めてコンタクトをとった日である。明日は自身にとっても重大な日になるだろうと矢張 凶也は感じていた。
テレビ左端の時刻を目線を逸らして確認する。8時半を記していた。矢張 凶也は大学生だ。彼のマンションから大学までは徒歩20分。講義開始は9時半からである。テレビを見ながら食していたパンはすでになくなっており、カップの中身もすでにからであった。テレビをつけたまま矢張はカップと皿をキッチンへと持って行きささっと水洗いをする。それを終えると矢張はベットの方へ向かいそこの下の棚から着替えを取り出す。服の数は多くないが種類が豊富である。そこから白を基調としたシャツを取り出しその上に薄手の上着を羽織る。下はジーンズをはく。
そしてテレビのそばに寄り電源を切る。
そのそばにあった革製のショルダーバックを取り玄関より靴を履き自身の部屋を後にした。矢張のマンションは部屋が広めのアパートといった感じであろうか。2回建て、各階層に部屋は三つ。その中にの階段から一番奥の二回が矢張の部屋だ。そこの隣の部屋の扉の前へと行き、矢張は扉をノックする。
「ミラ。講義行くぞ」
返事はない。しかし部屋の奥からは大きな物が落ちる音が聞こえる。少しの沈黙が流れたのち扉が開かれる。そこから出てきたのは長い銀髪ロングを持った黒目の女性であった。
「大丈夫か」
目を逸らしながら矢張は言う。
花鳥 ミラ
矢張のマンションの隣の住人で彼と同じく大学に通う今年二十歳の女性である。顔立ちとスタイルから絶世の美女と言っても過言ではない。可愛らしい顔立ちと谷間ができるくらいの大きさの胸、引き締まった下半身はモデルのそれと遜色ない。
「おはよう凶也君」
目を搔き寝ぼけながらミラはそう答える。
「おはよう。なぁミラ?」
矢張はそう言ってミラに逸らしていた視線を少し向ける。
「なに?」
ミラは若干呂律が回っていなかった。
「その服は何だ」
そういうと再び矢張は目を逸らした。
ミラの服装は裸ワイシャツというやつであった。ギリギリ未成年の矢張にとっても強烈なものである。胸の谷間と太ももが丸見えである。ミラは不思議そうな顔をする。彼女は少し恥じらいというものが欠けているのではないだろうか?と矢張は考える。
「この服ね、すごく楽なんだよ。風をよく通すからこんな日でも快適に寝れるの」
「もういい。わかった」
帰ってきた返答に矢張は不満混じりにそう言う。ミラは顔を膨らませて矢張を不満そうな表情で見つめた。
「それより時間がやばいぞ」
矢張はそらしていた視線をミラに向け右ポケットから小型端末を取り出し液晶部分をミラに見せる。
そこには9:00という数字が並んでいた。それを見たミラは目をこすりもう一度確認するように見る。
「嘘!」
「ほんと」
ミラの驚いた顔をみて卑しい心が働いたのか矢張に笑みがこぼれる。そんなことには気づかずミラは扉を勢いよく閉める。
「少し待ってて!」
といって部屋の奥へと向かっていった。
「おう」
矢張はそう答えると手すりに手を持たれながら風景を見渡していた。
木々が多く緑が生い茂っているが
隋所には巨大なマンションが存在し空中には乗り物が飛んでいる。それらは宇宙人が人類に伝えた技術だといわれている。空中に道が出来たことにより地上の大半は歩道や自転車道となった。矢張の住んでいるマンションは今の時代において貴重なものであった。都会には二階建ての建造物がほとんど存在しないのだ。みなマンションのほうへと移転してその際に家を取り壊したのだという。
外を見ながらそんなことを矢張は考えていた。
後ろから音が聞こえる。扉の開く音だ。
「お待たせ。いそぎましょ」
ミラが扉から出てくる。黒のズボンと黒のスーツに身を包んでいる彼女だが足元はスニーカーであった。動きやすそうなショルダーバックをかけている。あわてているのがわかるほどに体を小刻みに動かしている。見かねた矢張は
「あー、あの端末の時刻嘘だから。あわてなくていいよ」
とネタばらしをするとミラの表情が固まった。矢張はジリジリと足を動かし階段が背になるように移動しようと試みる。
「どうしてそんなことしたの?」
ミラの顔には笑みはなかった。矢張は目を逸らして
「いやー、深い意味はないよ」
沈黙が流れる。先に動いたのは矢張だった。階段の方へと全力走る。
「待て!」
ミラも叫んで矢張を追いかける。矢張は階段を勢いよく駆け下り地面に足を着ける。そしてそのままマンションを抜け出そうとした瞬間に矢張は地面に突っ伏した。
「逃がさないよ。凶也くん。」
可愛らしく言っているがその声は明らかに怒りがこもっていた。矢張が視線を向けたその先にはミラがいた。
「何でこんなことしたのかな?」
矢張の背中から威圧的な声が聞こえる。
「何でそんなところにいるんだミラ」
「2階から飛び降りた。」
「そうか」
矢張にとってこれは日常茶飯事であった。ミラをからかいそれから逃げる。
今回はつかまってしまったようである。
「今日くらいは何かしないとね」
ミラはうすら笑いを浮かべながらそういう。矢張にはそれが見ていなかったが想像は出来ていた。
ミラは矢張の後頭部に軽く拳をあて背中から降りた。
「これだけでいいのか?」
「いいえ」
疑問を口にした矢張に対してミラはすぐに答えた。
「その代わりに今日の夜に付き合ってもらうから。それでチャラ」
笑顔を見せながらミラはそういった。
「わかったよ」
溜息交じりにそういったが矢張は内心うれしかった。彼も今日の夜に彼女を誘う気だったのだ。
「さぁ行くか」
服を払いながら矢張いう。
「からかったのは誰だ!」
大きめの声でミラはそう言った。それをあしらい二人は肩を並べて大学までの緑豊かな道を進んでいく。
明日は両名の誕生日である。
1章はこれで終わりです。