天界への進撃 ――囚われのアーシュと、黒翼の誓い――
堕天使となった俺の視界に、新たな情報が流れ込んできた。
【天界監視対象:アーシュ】
【神域封印:対象保護中】
「……は?」
保護?
違う。
封印だろ、それ。
「どういうことだ」
炎鎖が眉をひそめる。
「天界は“純度の高い魂”を管理します」
水律が淡々と言う。
「……つまり?」
俺の声が震える。
「アーシュは天界に囚われています」
世界が止まった。
やっぱりな。
俺のアーシュが、ただ無事なわけがない。
「神どもが……」
黒翼が広がる。
「お待ちなさい」
鬼が低く言う。
「天界に攻め込むということは、神域へ干渉することです」
「だからどうした」
俺は笑う。
「アーシュを取り戻す」
炎鎖が鎖を鳴らす。
「いいねぇ。神VS堕天使か」
水律が目を閉じる。
「均衡は崩れますよ」
「崩れてもいい」
俺は言い切った。
「世界より、アーシュだ」
その瞬間、空間に警告が走る。
【警告】
天界崩壊=世界構造崩壊
地獄・現世・天界 全滅
「……え?」
鬼が唸る。
「神域は世界の中枢です。崩せば、全てが終わります」
炎鎖が舌打ちする。
「派手でいいじゃねぇか」
「良くありません」
水律が真顔で言う。
俺は固まった。
アーシュを選ぶ=世界崩壊。
世界を守る=アーシュを失う。
そんな二択、あるかよ。
だが――
アーシュの姿が映る。
「誠司……俺、ずっと、待ってるから……」
笑っている。
優しい笑顔。
「俺は……」
拳を握る。
堕天使の黒翼が震える。
世界を救うか。
アーシュを救うか。
神に挑むか。
諦めるか。
今の俺に、そんな選択ができるわけないだろ。
でも。
「俺は両方選ぶ」
炎鎖が吹き出す。
「無理ゲー宣言きたな」
「理論的には不可能です」
水律が即答する。
鬼が呟く。
「……だから堕天使なのか」
俺は空を睨む。
「神ども。待ってろ」
世界も、アーシュも、どっちも守る。
だって俺は――
堕天使なんだから。
黒翼が、天を覆うように広がった。
赤い空が、ドラマチックに暗転した。
どう考えてもスケールが急激にインフレしていた。
だが俺は、本気だった。
俺とアーシュは
~ TRUE LOVE 4EVER~だから――――!!!
次回
「神VS俺!!!」




