金曜スペシャル 緊急生放送!! その時、水面が揺れた!水谷誠司探検隊 河童捕獲作戦!! 河童の皿は乾くのか!?徹底検証120分!!
夜――。
舞台は、
近所の石崎川プロムナード。
駅から離れた、
静かなハイキングコースだ。
石崎川に河童伝説は無い。
しかし――。
水谷誠司は、
子供の頃から思っていた。
「……ここは、怪しい。
第六感が告げている――」
理由は無い。
だが、
怪しい。
チャリに跨り、
夜の石崎川を何度も往復する
我々、水谷誠司探検隊!!!
アーシュと脳内で
ナイトサイクリング。
デート気分……。
――いやいやいや!!!
これはデートではない!!!
命をかけた、
我々、水谷誠司探検隊の
決死の取材活動である!!!
父の釣竿を拝借し、
きゅうり一本を餌に装着!!!
水面を凝視する探検隊!!!
「河童の皿は乾くのか!?」
「乾く時間帯は存在するのか!?」
未知への恐怖と
期待が入り混じる――!!!
その時!!!
遠くから
ライトが二つ。
近付いてくる。
若い警官二名!!!
危うし!!!
水谷誠司探検隊!!!
目を合わせぬよう
下を向く我々探検隊!!!
しかし!!!
無情にも!!!
警官は真っ直ぐに
近付いてきた!!!
「あー。ちょっと良いかなー? 僕ー?」
「……はい……」
「もう、八時なのに、なんでここにいるの? お父さん一緒?」
「あっ、いえ……一人、です……」
「自転車の登録番号と持ち主の名前教えてもらえるかなー?」
緊迫する現場!!!
我々探検隊と取材班に
公僕達が立ちはだかる!!!
「えっと……自転車は俺のです……水谷誠司です……番号は――」
「照会しました。盗難届出てないですね」
静寂。
川の音だけが響く。
「ここ、駅から近くて、危ないからもう帰ってね。 夜釣りするなら、保護者と一緒じゃないと補導しないとなんないから――やでしょ?」
俺は、
最後の勇気を振り絞る。
「え。あ……でも……あのっ……
か、河童探してて――」
――その瞬間。
警官二名、
完全停止。
そして。
爆笑。
「河童!? あはははは!」
我々探検隊、
壊滅的敗北!!!
取材、
強制終了!!!
チャリを押して
帰路につく我々。
そのとき。
脳内アーシュが、
優しく言う。
「誠司」
「笑われても、いいよ」
「本気で探してるの、かっこいいから」
川面が、
少しだけ揺れた。
……風か?
それとも――?
証拠は無い。
だが。
石崎川には、
まだUMA発見疑惑がある。
そして。
俺とアーシュは、
~ TRUE LOVE 4EVER ~だから――――
次回
「金曜スペシャル 緊急特別版組!!
水谷誠司探検隊 極秘ファイル流出!
市立東中学校裏・石崎川に潜むランフォリンクス系水棲怪獣説!!」




