表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺とアーシュ~TRUE LOVE 4EVER~  作者: 水谷誠司
厨学二年生

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

5/25

俺だけのナイト

――アーシュは、俺のことを見つめて言った。




「セイは、俺だけのナイトだよね?」




教室の窓から、夕焼けが差し込んでいる。

世界が、終わる前の色だ。

つまり、放課後。

俺は答えた。



「ああ……世界が終わっても、守る」



※世界=クラスの女子全員。

胸の奥で、何かがカチリと音を立てて噛み合った。

使命感だ。

いや、もっと正確に言えば――自意識。



俺は剣を持っていない。

馬にも乗っていない。



だが代わりに、俺にはある。

・誰にも理解されないという確信

・選ばれた者だけが背負えるという思い込み

・そして、無限に増殖する誇大妄想

アーシュが微笑むだけで、

クラスの女子の視線が“敵意”に見える。



――来る。



来るぞ、イベントが。

俺は心の中でコマンドを入力した。



>まもる

>かばう

>さきよみ

>アーシュを見つめる



SPELL MISS

……なぜだ。

完璧なはずなのに。



女子Aが笑った。

女子Bがアーシュに話しかけた。

女子Cが、無邪気に距離を詰めてくる。

世界が、終わる。



だが俺は立っている。

黒板の前。

チョークの粉が舞う中で、

誰にも見えない剣を抜く。

「下がれ」

誰にも聞こえない声で、俺は言った。



アーシュだけが、気づいたように瞬きをする。



その視線だけでいい。

それだけで、俺はナイトになれる。



たとえ呪文が全部MISSでも、

たとえ誰にも理解されなくても、

俺の中では、シナリオは常にTRUE ENDだ。



放課後の鐘が鳴る。



世界は、何事もなかったように続く。



でも俺は知っている。



この瞬間、確かに守ったのだと。



俺とアーシュは、TRUE LOVE 4EVER だから…………



次回

「アーシュの泣いた日」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ