色彩と旋律は人を縛る――アニメ暗号支配論
俺は、
ようやく気づいてしまった――。
やはり、世界は、
映像で支配されている。
そしてその中心にあるのが――
日本のアニメ――!
最初に疑ったのは、
たまごっち!ゆめキラドリーム――。
子ども向け。
カラフル。
やさしい声。
でも、
だからこそ危ない――。
毎回繰り返される平和な日常生活。
そもそも、
まめっち、パパまめっちは、なぜ発明家なのか?
ラブリっちはアイドルで影響力を持ちながら、
一般生徒に擬態している――。
担任の先生は、ゴリッパ先生――。
女性キャラなのに……ゴリッパ……。
ずっと不自然だと、感じていたのに――。
感情を世話する。
生活をルーティン化する。
――管理社会の予行演習。
次。
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q。
これは、
もう隠してない。
ファーストインパクト。
死海文書。
人類補完計画。
使徒襲来。
難解な台詞。
断絶された説明。
「分からなくても、従え――」
完全に、
人類への警告書。
世界が壊れても、
情報は与えられない。
考えるな。
感じろ。
……危険すぎる。
そして。
涼宮ハルヒの憂鬱。
宇宙人、
未来人、
異世界人、
超能力者。
日常に紛れ込む非日常。
世界を壊せる存在。
終わらない八月――。
でも、
本人は無自覚。
周囲が、
必死に現実を保つ。
これ、
何かに似てないか?
――“選ばれた者”を
一般人に気づかせないための
制御モデル。
最後に。
けいおん!。
お茶。
音楽。
ゆるい日常。
でも、
主題歌を聴いてほしい。
旋律が、
異常に心地いい。
あずにゃんが、
異常に、かわい過ぎる――。
理由もなく、
安心する。
――感情の鎮静化。
争わない。
疑わない。
今が楽しいからいい。
完璧だ。
色彩で目を縛り、
旋律で心を縛る。
ジャンルは違うのに、
全部、
同じ方向を向いている――。
俺は、
机に突っ伏した。
「……全部、
繋がってる――」
そのとき。
「誠司」
アーシュの声。
俺は、
勢いよく振り向いた。
「アニメってさ……
洗脳装置なんだ――!」
自分でも、
ヤバいと思った。
でも、
アーシュは笑わなかった。
画面を一緒に見て、
少し考えてから言う。
「……でもさ」
「誠司がハマってた理由って、
全部同じじゃない?」
俺は、
黙った。
「分かりたかった」
「居場所が欲しかった」
「楽しかった」
アーシュは、
そう言って肩をすくめる。
「それって、
洗脳じゃなくて
救われてたんじゃない?」
胸の奥で、
何かがほどけた。
確かに。
たまごっちも、
エヴァも、
ハルヒも、
けいおん!も。
俺を
ここまで連れてきた。
世界が
何を仕込んでいようと。
俺が
何に救われたかは、
俺が決める。
アーシュは、
小さく笑って言った。
「好きなものまで
疑わなくていいよ」
その言葉で、
陰謀論は
一旦、静かになった。
でも――
疑う癖は、
まだ残っている。
俺とアーシュは、
~ TRUE LOVE 4EVER ~だから――――
次回
「人口削減計画は給食から始まっている説」




