悪魔の陰謀論~新世界秩序~
とうとう、俺は、
インターネッツで、
世界の真実を知ってしまった――!
最初は、
ただの動画だった。
「新世界秩序」
という、
やたら物騒な言葉。
クリックしたのが、
間違いだった。
世界は、
もう一つの秩序に向かって
動いているらしい。
国は表向きの看板で、
本当は裏で繋がっている。
戦争も、
不況も、
混乱も、
全部“計画”。
世界を管理するための、
シナリオ。
金融。
メディア。
教育。
人々は、
気づかないうちに
誘導されている。
紙幣の模様。
建物の配置。
ロゴの形。
全部、
暗号。
ピラミッド。
片目。
頂点。
偶然じゃない。
俺は、
画面を食い入るように見た。
次々と出てくる
「証拠」。
「世界政府はすでに存在する」
「自由意志は幻想」
「管理される未来は避けられない」
心臓が、
どくどく鳴る。
怖い。
でも、
目を離せない。
「……これ、
本当なのかな」
俺が呟くと、
横に座っていたアーシュが
画面を一緒に見てくれた。
「うーん……」
かわいい顔を少し曇らせた。
「怖い話ではあるね」
否定しない。
でも、
煽らない。
アーシュは、
俺の手を取った。
あったかい。
「もしさ」
アーシュが言う。
「世界の支配構造が変わっても」
「政府が一つになっても」
「監視される時代が来ても」
俺は、
息をのんだ。
アーシュは、
少し笑って続ける。
「誠司が俺を好きな気持ちって、
変わると思う?」
……変わるわけない――!
俺は、
首を振った。
「……変わらない、絶対に」
「だよね」
アーシュは、
そう言って、
距離を詰める。
世界の真実より、
今はこっちの方が
よほど現実だ。
二人の唇が、
静かに重なった。
陰謀も、
支配も、
計画も、
一瞬、どうでもよくなる。
世界がどうなっても、
ここだけは確かだ。
俺とアーシュは、
~ TRUE LOVE 4EVER~だから――――
次回
「脅威の陰謀論~学校に潜む秘密結社~」




