春は、あけぼの。やうやう白くなりゆく伝説へ…
俺達 team TRUE LOVE 4EVER。
ダンジョンに入った瞬間、
床がぬるっとした。
「……嫌な予感する」
そう言った次の瞬間だった。
集団スライムが、
どこからともなく現れた。
数が多い。
すごく多い。
「来るぞ!」
アーシュが前に出た。
かわいい少年が詠唱を始める。
生意気な少年も、
剣を構える。
――そのはずだった。
「うわっ」
「滑る……!」
「ちょ、待っ……!」
俺以外が、
一斉にぬるっと足を取られた。
スライムは、
分裂しながら、
ぴょんぴょん跳ねる。
ぬるぬる。
ぺたぺた。
触手とかも?!
(※ここ筆圧が高くなる)
でもそれは、
絡まるだけ。
くっつく。
離れない。
「大丈夫!?」
俺は叫んだ。
「平気……
ちょっと動けないだけ……」
アーシュは冷静だった。
かわいい少年は、
「すべる……」
と困っている。
生意気な少年は、
「くそっ、
兄貴、早く!」
と叫ぶ。
よし。
俺の出番だ。
俺は、
ぬるぬるを避けながら、
一歩ずつ進む。
「いくぞ!」
剣を振る。
当たった。
スライムは、
ぷるぷる震えて、
一匹ずつ消えていく。
ぬるぬるも、
だんだん薄くなる。
最後の一匹が消えると、
床は普通に戻った。
「助かった……」
かわいい少年が、
ほっと息をつく。
アーシュは、
服についたぬるぬるを
はたきながら言った。
「誠司、
ナイス判断」
生意気な少年は、
「兄貴、
頼りになるな」
と笑った。
俺は、
胸をなでおろした。
ぬるぬるは、
もうこりごりだ。
ノートの余白に、
ぷにっとしたスライムと
×印を描いた。
(※すべるから注意)
俺達 team TRUE LOVE 4EVERは、
また前に進む。
ダンジョンは、
まだ続く。
でも、
俺がいるから大丈夫だ。
次回
「プトレマイオス朝ギリシア伝説へ…」




