再び、伝説へ…
世界は、二周目に入っていた。
前と同じ道なのに、
空の色が少し違う。
敵も、前より強い気がする。
設定が増えすぎて、
俺はもう全部覚えていない。
でも、
大事なことだけはわかる。
守りたい人がいる。
森の奥で、
新しいモンスターが現れた。
前より大きくて、
前より速い。
かわいい少年が、
一瞬、遅れた。
「危ない!」
考えるより先に、
体が動いた。
俺は前に出て、
そのまま、
攻撃を受けた。
痛かった。
すごく。
地面に倒れて、
空がぐるぐる回る。
でも、
かわいい少年は無事だった。
それでいいと思った。
「誠司!」
アーシュの声が、
遠くから聞こえる。
二人が、
すぐそばに来る。
「なんで……」
アーシュの声が震えている。
かわいい少年は、
泣きそうな顔をしていた。
「ごめん……」
そう言うと、
二人とも首を振った。
「謝らないで」
「助けてくれたんだろ」
アーシュが、
手を重ねる。
かわいい少年も、
一緒に。
「イフクーカ」
回復魔法の言葉が、
重なった。
あたたかい光が、
体を包む。
痛みが、
少しずつ引いていく。
命には、
別状なかった。
アーシュは、
ほっとした顔で言った。
「……無茶するなよ」
でも、
声はとても優しい。
かわいい少年も、
「ありがとう」
って言ってくれた。
俺は、
生きててよかったと思った。
これも、
伝説の一部だ。
ノートに、
包帯とハートを描いた。
(※回復魔法、強すぎ)
そして、
俺たちは、
また立ち上がる。
次回
「やっぱり、伝説へ…」




