ウサギーランドへ向かえ
会社を出ると、ドゴーン‼️と大きな爆発音が聞こえた。統括マネージャーに何かあったのか?と疑問に思ったが今はそれどころでは無い。早くウサギ先輩を助けに行かないと。俺は傷だらけの体を無理に動かせた。そしてしばらく歩くと、
「ふーん。アイツ裏切ったんだ。てかよくその傷で歩いてこれたね。推しの為なら無理できるって事?」と後ろから聞き覚えのある声が聞こえて来た。
振り向くとそこには、元VSTAR8期生にして、Vtuber三代禁忌の1人に数えられる、最低最悪なVtuber。
已己已己千冬が立っていた。
俺は久しぶりに見た事にも驚いたが、それ以上に驚く事があった。何故なら、已己已己千冬のすぐそばに入院していた筈の、朝倉清之助乃権左衛門が倒れていたのだ。
……どういう事だ?と頭が混乱したが、今はそんな場合じゃ無い。ウサギ先輩を助けないとと思い、無視して進もうとすると、
「この状態でも猫犬ウサギか。クソが‼️ふざけんな❗️もっと私を見ろ❗️」と怒鳴ったが、俺は無視して足を進めた。
「私を無視するなって言ってるだろ‼️」と怒号と共に、俺の足に強烈な痛みが襲って来た。
何だ❗️俺は痛さのあまりその場にうずくまると、
「あははやっぱり銃の痛みには耐えられないか?」と言い、嫌な笑顔で銃を構えていた。
何で日本で銃が手に入るんだよ。と思いながらも、このまま無視すると、殺されてウサギ先輩を助けに行けないと判断した俺は、対話をする事にした。
「何で業界から追放されたお前がいるんだよ。」と言うと、
「何故いるかか。まぁ手短に言うと、私は、再び社長に雇われたんだよね。勿論Vtuberっていうクソ職業にじゃない。裏切り者を殺すヒットマンとして雇われた訳。」と話している。
ヒットマンとして雇われだと。あのクソ野郎そんなもん雇いやがってと、社長に対する怒りが強くなっていると、
「まぁ長話は辞めようか。で?斎場イブキ?アンタは裏切り者?裏切り者ならいくら、現VSTAR No.3の人気のお前でも殺すよ?社長が猫犬ウサギ亡き今、絶対に残して置きたいのは、シャルル・クロノアール。皇幸かんな。菜花魔白だけなの。だからお前が裏切るなら別に殺してもいいんだよ?このジジイみたいに。でどうする?裏切る?」と質問してきた。
このジジイみたいに?まさか本気で殺したのか?と一瞬思ったがそれは無いな。と俺は確信していた。何故なら俺たち四天王が推しの復活を待たずに死ぬ筈が無いから。と思っていると、
「で?お前は裏切り者なのか?」と再び聞いてきたので、
「俺はいつだってウサギ先輩の味方だよ。」と答えると、
「じゃあ裏切り者だな❗️」と銃を構えた瞬間、
「そんな貧弱な銃で裏切り者を殺す?笑わせないで下さいよ。斎場イブキは殺せても私は殺せませんよ?」と白糖トバリが現れ、已己已己千冬を押さえつけた。
かんなの奴が1番早く来ると思ったが、白糖トバリが最初なのか。と思っていると、
「何でお前がここにいる‼️白糖トバリ‼️」已己已己千冬が吠えていたので、
「俺が連絡したんだよ。新旧四天王のグループをこの前作ってたからそこに場所はウサギーランドで今すぐ向かうってな。」と答えると、
「違う‼️私が聞いてるのはそんな事じゃ無い‼️何故あの爆発で生きている‼️」と言ってる。
白糖トバリにも爆発があったのか?そういや統括マネージャー大丈夫か?と少し統括マネージャーを心配すると、
「確かに爆発しましたね。熱かったし、服も焦げた。でもそれだけ。あの程度の爆発で推しを助けたいオタクを殺せると思ったんですか?」どう白糖トバリが答えた。
まぁそうだよな。推しの為ならオタクは何があっても死なないんだよ。と思いながら俺が立ち上がると、
「確かにあーちゃんの気配が家から無くなった。早くウサギーランドに行きますよ。……あれ?何で千冬があるんですか。」と言いながらかんなが現れ、
「あ?何だこの状況?何でテメェがいるんだ?」と遅れて魔白も登場した。
その様子を見た、已己已己千冬は、
「何でお前らも‼️」と言ってきたが、
「ウルセェよ。私は疲れてんだ。テメェの相手なんてしてられるかよ。」と抑え付けられる已己已己千冬に踵落としをして、意識を失わせた。そして、
「さっさとウサギーランドに行くぞ。」と言って、
「オイ。さっさと起きろジジイ❗️あかりを助けに行くぞ。」と朝倉清之助乃権左衛門にも蹴りを入れて、起こし、
「1番遅かったくせに仕切らないでくれる?」とかんなと喧嘩をして、
「2人とも喧嘩したら駄目ですよー。」と白糖トバリが2人の間に入った。
………………まぁとりあえずは解決か?とりあえず已己已己千冬をどうするのかだが。放置は論外だよな。じゃあ連れてくか?でもな起きたらめんどくさいし。……縛るか?でも絵面的に不味いしな。いや気にしたらダメか、俺は全員に少し待ってもらい、已己已己千冬をガムテープでグルグル巻きにした。すると、
「いい趣味してんな。」と魔白が言ってきたが無視して、近くに停めてた俺の愛車、もといウサギ先輩の痛車のベンツに乗り込み、スピード違反をしてウサギーランドに向かうのだった。




