葛藤
私は、現VSTAR統括マネージャー。前統括マネージャー、白羽愛が猫犬ウサギを追い辞めた為、VSTARが誇る、奇跡の世代と言われている、三期生のマネージャーをしていた私に統括マネージャーとしての声が掛かった。
家族を支えないといけない立場である私は、給料が上がるという待遇を断る訳が無かった。
そして統括マネージャーになった訳だがキツい。まず仕事の量が今までとは桁違いに多い。VSTARで人気No.1と言われる三期生のマネージャーを1人で担当していた私でさえ、この忙しさには手を焼いた。
だが私はキチンとこなせた。だからそこはいい。でも流石にこれは耐えれない。
社長は汚い仕事をしすぎている。いくらあの大天才猫犬ウサギが敵になるからといえ、やり過ぎだ。まさかあんな犯罪に手を染めるなんて、魔白さんには、スラムで雇った人に足止めをさせた。一応一切手を出させないように契約してたからそこは安心だ。だが社長は彼等にお金を払う気は無い。
ゆりちゃんには、ホラーな展開を味合わせている。社長は五つ子の子供を使い、何度振り切っても目の前に現れるという演出をしている。そして五つ子を全員振り切ると、魔白さんのように足止めをされる。
イブキさんは見た通り、社員総出でのリンチだ。元々猫犬ウサギに加担していたという事で罰を与えるという話はあったがまさかここまでするとは。
白糖トバリ。彼女には何も言うことは無いだろう。だって社長は彼女を殺すのだから。雇ったのはプロだ。そして仮に倒されたとしても爆弾での自滅。民間人にも被害が出る。最悪だ。
そして、今は入院してる、権左衛門さんには。まさか彼女を使うとは。猫犬ウサギを恨む彼女。そして、猫犬ウサギが嫌悪した元メンバー。彼女は四天王である権左衛門さんにきっと暴行を加えるだろう。
最低だ。社長は最低最悪の人間のゴミだ。
でも、それら全てを知っているのに何もしない私もまたゴミなのだ。
結局私は自分の事しか考えていない。家族の為といえば、良く聞こえるかも知れない。でも私は、伝説の三期生のマネージャーだ。給料はめちゃくちゃ良かった。だから統括マネージャーの話は断っても良かった。候補は私以外にもいた。だから断ってもよかった。社長の黒い噂は知っていたし、白羽愛がストレスを抱えていたのも知ってた。でも私はお金に目が眩んだ。だって前の5倍と言われた。私はそれに食いついてしまった。
そして、ゆりちゃんや、魔白さんは怪我をしないからいいと思ってるし、イブキさんや権左衛門さんは怪我をするが、死ぬ訳では無いからいいと思った。そして、白糖トバリは…犯罪者だ。死んでも仕方ないと思った。
そして猫犬ウサギ。彼女は貞操を奪われる。でも死ぬわけじゃ無いのだ。だから我慢した。
我慢した。我慢した。………………………………でもやっぱり辛い。
私は正直限界だった。今こうやって見て見ぬふりをするのがとてもしんどい。でも私にはどうする事も出来ない。私も白羽愛ののようにVSTARを辞めるか?
いや無理だ。私にそんな勇気は無い。結局私は駄目なんだ。そう思いながら、イブキさんの観察を続けていると、社員達の暴行があまりにも激しかった。危ない❗️と思い、
「その辺にしときなさい❗️このままでは殺してしまう。ここで斎場イブキを失うのは余りも惜しい。」と叫ぶと社員達の動きは止まり、イブキさんが立ち上がった。
「助けるんだ。絶対に。」とボロボロの体を無理矢理動かして立ち上がった。
社員達が再び武器を構えたので、私は、
「放っておきなさい❗️どうせもう何も出来ません❗️今日は解散‼️」と叫ぶと、不満そうにしたので、
「責任は全て私が取ります。だから帰って下さい。」と懇願すると、全員引いてくれた。本当は全員こんな事したくないのだ。
そして全員が帰ると、「やるならもっと早くして欲しかった。」と呟き、外に出ようとしていたので私は急いで止めた。
「その怪我は不味い。今すぐ病院に行かないと。猫犬ウサギは生きています。だからその諦めて下さい。」と言ったのだが、
「まだ間に合うんだよ。今すぐ行けばまだ間に合う。だから俺は向かう、愛する推しの為に。」
とイブキさんは宣言した。
そっか。そうだよね。何で私こんなに悩んでたんだろ?推しが1番だって言うのに。私だって猫犬ウサギが好きだ。大好きだ。そして四天王の皆さんも好きだし、白糖トバリも大好きだ。悩むのはもうやめだ。私は好きな人達を助ける❗️そう決めた私は、
「イブキさん。社長は猫犬ウサギを集団で犯し、恥ずかしい映像を残します。そして猫犬ウサギの家では犯しません。脅すだけ脅して場所を変えます。場所は、猫犬ウサギのテーマパークがウサギーランドの跡地です。だから向かうならウサギーランドに行って下さい。」と言い、
「私は、他の四天王や、白糖トバリの元に向かえに行きます。貴方は1秒でも早く猫犬ウサギの元に行って下さい。」と続けて、私も会社を飛び出して車に乗った。そして、
ドゴーン‼️‼️‼️と爆発するのだった。




