思わぬ収穫
とりあえず春華さんがいなくなってしまったし、私達もそろそろ帰るとするか、そう決めた私は、杏奈さんに帰ると伝えると、
「えっ❗️ウサギちゃんもう帰っちゃうの❗️」と凛ちゃんに言われ、
「もう帰ってしまうんですか?久しぶりの再会なんです。もっとゆっくりとお話ししませんか?」と杏奈さんに言われた。
いや流石に帰るよ。私、来月にはデビューしないといけないんだよ?とにかく時間が無いの。正直こんな事してる余裕がないくらい忙しい。デビュー曲の練習もしないといけないし、ダンスの練習もある。でもしかしたら、春華さんが言ってた話がマジならデビューしてから死ぬほど忙しい。だから帰らないといけないと思っていると、
杏奈さんが何か言おうとした。
「……あかりさん。私そっちの世界に」
「杏奈さん‼️」私は杏奈さんの言葉を遮り、「それは言っちゃダメですよ。杏奈さんが1番分かってるでしょ?」と言って別れようとすると、
「ウサギちゃん‼️私もVtuberになりたい」と凛ちゃんが言ってきたのだ。
………………え?Vtuberになりたい?凛ちゃんが?………………いや?え?……どうしよ?何て言うのがこれ正解なんだ?と思い、杏奈さんの方を向くと、
「凛Vtuberになりたいの?じゃあママが叶えれなかった夢叶えてくれる?」とか言ってる?
オイ。コイツ正気か?自分の娘をVtuberにさせる気か?今のVtuber業界分かった上での発言か?今のVtuber業界何か尖った特技でもない限り確実に埋もれてしまう。可愛いのに、人気が出ずに辞めてしまったVtuberを私は何人も知ってる。だから、私は、生活が厳しいVtuberに支援なども行っていた。てか今もしてる。とまぁそんな事は置いといてだ。今時個人Vtuberなんて危ないよ。それに凛ちゃんまだ6歳だよ?6歳の子はVtuberにするとか杏奈さん正気?と思っていると、
「あかりさん。凛にはVtuberとしての才能があります。どうかチャンスを与えてあげて下さい。」と土下座をされてしまった。
……いや。うん。困るよ。まぁうん。杏奈さんがそこまで推すならいいけど、ただ大変だと思うよ?6歳で配信とか難しいだろうし。それにネットの世界だ。悪い人たちだって沢山いる。そういうのに騙されないならいんじゃないかな?それに、6歳なら、最年少Vtuberとして活動出来るはずだ。これなら最初から少しは話題になるだろう。と思い、
「凛ちゃん頑張ってね。そしていつか私とコラボしよう。」と告げ、私は、東京に戻った。そして、
「あかりちゃん。もうデビューまで一ヶ月をきったから全員で話したいって昨日言ったじゃん?」
うん言ったね。私はあの後、奏さんに連絡をして、全員と話したいと言った。なのにまだ私しか来てない?全員遅刻?と疑問でいると、
「私があかりちゃんに確認したい事が会ったから先に呼んだの。」と教えてくれた。
私に確認したい事?何だろ?と思っていると、
「まずさ。銀河コスモに会った?」と聞かれた。
何で分かったの?と思いながらも頷くと、
「あかりちゃんから連絡が来る前にいきなり電話がかかってきてね。出てみると、銀河コスモだったって訳。」と話し、そして、
「6歳の娘をあかりちゃんの後輩、Vchuの二期生になるのを許可したみたいだね。」と身に覚えのない事を言われた。
いやそれは言ってないよ。私一応Vtuberになるの肯定して、いつかコラボしようと言っただけだ。奏さんの所で一緒にVtuberやろうなんて一言も言ってない。どうしようと思っていると、
「流石はあかりちゃん‼️あの伝説の2.5期生銀河コスモの娘を勧誘何て流石だよ。銀河コスモの娘ならVtuberの才能もあるだろうし、何より最年少これは話題になるよ。」と喜んでいた。
…………いいんだ。まぁ奏さんの会社だし奏さんがいいならいっか、と思っていたら、
「で話は変わるけどさ?何これ?」と口座を見せられた。そこには、
………………5兆円振り込まれてた。そして、デビュー記念、世界ライブツアーの計画書や、デビュー記念テーマパークの設計書、デビュー記念銅像の建設書など、春華さんが私にしてくれると聞いた物が全て会った。
………………何て説明しよう。まぁ分かりやすくでいいか。
「めちゃくちゃお金持ちの人が私のスポンサーになってくれて、してくれました。」とかなりざっくりはなし、「詳しい話は愛さんにお願いします。と告げた。すると、
「いやまさかあかりちゃんがこんなにデビューに向けて、準備してる何て思わなかったよ。私の方も色々と準備は終わらしてるから、安心してね。」と言って来てるが、心が痛い。
凛ちゃんに出会ったのもたまたまだし、春華さんが私に出資してくれるのもたまたま。これを狙って出来てるなら凄いが、全部偶然。思わぬ収穫ってやつだ。
私自身はマジで何もしてない。まぁ考えるのは辞めるか。これから忙しくなるんだし。




