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おじいちゃんが危ない

私がいきなり部屋には来た愛さんに驚いていると、


「これはこれはお久しぶりですね。統括マネージャー。」杏奈さんは、愛さんに頭を下げた。


「その呼び方は辞めて下さいよ。今の私はV STARを辞めて、あかりちゃんの専属マネージャーなので。」と少し嫌そうな顔をしながら、私を杏奈さんから遠ざけた。


しかし杏奈はさん私との距離を詰め、太ももを触りながら、「前から専属マネージャーだったじゃありませんか。」と言っている。


愛さんは、手を払いのけ、


「あかりちゃん❗️何でこの人に会ったの❗️変なこと沢山されたでしょ。」と再び私を遠ざけた。


なのに杏奈さんは、また距離を縮めようとしてくるので、


「いい加減にして下さい❗️貴方もういい歳でしょ❗️自分より一回り以上歳の離れた子にセクハラばっかりして恥ずかしく無いんですか❗️大人として、いや母親として❗️」と怒鳴りつけた。


……うーん。私個人とてもセクハラは迷惑といえば迷惑だから辞めて貰えるのは助かるからこの説教は助かるかな?と思っていると、


「でもあかちゃんにここまでできるの私だけだよ?」と私に言って来た。


うーん。まぁそれもそうなんだよな。とはいえセクハラが嬉しいわけでは無いからな。と思っていると、


「じゃあこれから私もしてあげようか?」と美穂さんが言いながら部屋に入って来た。


………………なるほど。美穂さんが愛さんを連れて来たのかと納得してると、


「総理大臣?あかちゃんどういう事?」と困惑する杏奈さんに、


「貴方が銀河コスモですか。ウサコス大好きでした。サイン貰っていいですか?」とサインを求めていた。


なにしてるんだかあの人は。と美穂さんに冷たい視線を送った私は、


「で?愛さんいったいどういう事なの?」と愛さんに質問をした。すると、


「あかりちゃん今、権左衛門に連絡しようとしていたよね。」と言ってきた。


権左衛門さんって呼ぶの辞めなよ。おじいちゃんその呼び方あんまり好きじゃ無いんだよ?と思いながら、


「そうだよ。久しぶりにおじいちゃんに会いたいと思ってね。今なら社長にお金払ったばっかりだし文句言われないでしょ。てか社長も80超えてるおじいちゃんには厳しくしないでしょ。」と答えると、


「そっか。でも会わない方がいいと思うよ?」と愛さんは言ってくる。


……何だ?さっきから愛さんがなんか変だぞ?何か隠してるな?と思ったので、


「愛さん何か隠してる?私達長い付き合いなんだよ?隠し事なんてしないでよ。」と告げると、


愛さんはかなり悩んだ顔をして、そしてこう言ってきた。


「実は、権左衛門さん病気なの。もう余命が一カ月も無いんだって。」と衝撃の事実を伝えてきたのだ。


え?………………え?愛さん?なに言ってるの?おじいちゃんが病気?何で?どういう事?と困惑していると、


「権左衛門さん元々ステージ4の心臓癌で助からないって言われてたの。それが猫犬ウサギを観て癌を無理矢理治して、Vtuberになったの。」


………………


「権左衛門さんは言っての。ウサギちゃんはいつか世界中の病を治せる存在だって。猫犬ウサギこそ、この世界の心臓だって。」


………………


「でも猫犬ウサギがクビになって、猫犬ウサギを生きる意味にしていた権左衛門さんは、猫犬ウサギこそいなくなってから直ぐに容態を悪くしたの。」


………………


「そんな状態で会ってもお互いにキツいだけだと思うの。だからね?あかりちゃん会わない方がいいと思うの。」


………………


「あかりちゃん?聞いてる?」


………………聞いてるよ。私のせいだ。わたしのせいでおじいちゃんが、私がVSTARに残っていれば、おじいちゃんが、その時、


パチーン‼️と凄い音が鳴り響いた。


え?え?美穂さんが春華さんに平手打ちをされてる?何でどういう事?


「アニメや漫画だと平手打ちをして落ち着いた?って聞くシーンあるじゃん?でもそれってされたら普通にムカつかない?で私考えたの。自分じゃなくてもいきなり目の前で人が平手打ち喰らうの見たら冷静なるんじゃないかって。で?落ち着いた猫犬ウサギ?」と春華さんは私に語りかけて、


「私は貴方がその人とどんな関係だったかは知らないけど、その心拍数の上がり方からして相当深い関係でしょ?だったら迷う必要無くない?いずれ別れは来るんだよ?だったら、会ってしっかりと別れた方がいんじゃないの?」と言ってくれた。


……そうだよね。会ってちゃんと話そうと決めると、


「決まったみたいだね。じゃあちょっと猫犬ウサギ借りるよ。」そう言うと、春華さんは、私をお姫様抱っこで抱えて、部屋から走り出した。


途中誰の声も聞こえなかった。春華さんがあまりに早すぎて一瞬でプライベートジェットについたからだ。そして私達はプライベートジェットに乗り込み、


「まぁさっきはあんな事言ったけど、別れの時なんて来ないよ。あれだったら世界一の名医を紹介してあげるし、それに」


それに?


「推しに会えば病なんて吹っ飛ぶもんじゃないの?」と春華さんが言うのだった。





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