卒業生の今まで
私が久しぶり。と声を掛けるとさっきまで叫んでいたのに急に静かになった。そして私は、次にかける言葉が思いつかなかった。
まぁそれもそうか。コスモは辞める時にこの業界を完全に去ると言った。そして、未練が残らないように全ての関係をたった。だから、かれこれ5年以上話してないから何を言えばいいのか全く分からないのだ。
そんな事を思いながら黙っていると、
「あの。私もうVtuber辞めたのでそっちは名前で呼ぶのは勘弁して欲しいです。」と言ってきた。
そっか。そうだよね。私の配慮が足りなかった。と気づき、
「ごめんなさい杏奈さん。」と謝ると、
「私こそすみません。あかちゃ…あかりさんももう辞めてるのに昔の名前で呼んでしまって本当に申し訳ないです。」と謝られた。
昔みたいにあかちゃんって呼んでくれないか。そんな事を思いまた会話は止まった。
本当にどうしよう。と再び考えた。でもいい事は思いつかない。だったらとりあえず、
「ふふふ。娘は預かったぞ。」と冗談で言ってみた。すると、
「凛を見つけてくれたんですか‼️ありがとうございます‼️それで凛は今何処に‼️」とお礼を言われて凛ちゃんの居場所を聞いてきた。
………冗談には乗ってくれないか。まぁそんな空気じゃ無いもんな。私が、凛ちゃんが寝てる事を伝えると、杏奈さんはすごく安心していた。そしてまた会話は途絶える。
……このままじゃ駄目だ。もういい。私から踏み込む❗️そう決めた私は、
「ねぇ?どうして卒業しちゃったの?それから、今までなにやってたの?」と聞いてみた。
「……他の人なら絶対に言わないけど、あかりさんになら話しても良いかな。」と杏奈さんは言ってくれた。
やった。どうして卒業したのかも教えてくれなかったし、今まで何してたか気になるからね。私は、とりあえず杏奈さんの話を聞くことにした。
「私がVSTARを辞めたのは5年前。実は私誰にも言って無かったんですけど、当時付き合ってる人がいたんです。」と衝撃の事実を教えてくれた。
「そして凛は勿論その人との子供です。」
なるほど。結婚してないのに子供はいたのか。よくそんなの両親許したね。もし私が親だったら、ちょっと嫌だけどな。と思っていると、
「そして私結婚する事にしたんです。そして私はガチ恋営業してました。人妻になるのにガチ恋営業なんて、ファンをそして、夫を裏切る事になるかも知らない、だから私はVSTARを辞めたんです。」
と教えてくれた。
なるほど。結婚するから辞めるか。………別に辞めなくてよくない?そりゃコスモが活動してた時は結婚してるVtuber何ていなかったけど今は普通にいる。だからそんな事気にしなくても良かったんじゃないの?と思ってしまったが、杏奈さんが決めた事だ。口出しをするのは辞めよう。
そして私は一つ気になる事を聞いてみた。
「よく卒業出来たね。正直社長が結婚するからって辞めさせるとはお前ないんだよね。仮に辞めたとしても、あんな円満卒業が出来るなんて信じられない。現にVSTARの卒業は銀河コスモだけだよ?本当に社長とは何も無かった?」と私が聞くと、
杏奈さんは暗い顔をした。そして、
「あれはケジメをつけるためにも必要な事だったし、迷惑をかけるんだから仕方なかったんです。正直辛かった。恥ずかしかった。屈辱だった。でも約束は守っててくれたみたいだから我慢しないと。」と震えた声で答えてくれた。
あのゴミ野郎。杏奈さんに何してくれてんだ。と思ったが今は杏奈さんだ、
「ごめんなさい。余計な事聞いちゃいました。」
と答えると、
「謝らないで下さいよ。それにあれは私が悪いんだから。そうだ‼️私が辞めた後何をしてたのか聞きたいんでしたよね‼️それじゃあいまから話しますね❗️」と無理矢理明るく振る舞い出した。
……マジで聞いちゃいけない事聞いちゃたな。私は流石に申し訳なくなっていると、
「本当に気にしなくていんですよ?確かに辞める時は凄い辛かった。でも、私辞めた後幸せでしたよ?」と杏奈さんは言ったのだ。
そしてその後直ぐに、「勿論VSTARで銀河コスモとして活動してるときも楽しかったし、推しに出会えて凄い幸せでした。」と付け加えた。
……そっか。辞めた後幸せだったんだ。良かった。杏奈さんが辞めた後辛い思いとかしてなくて。まぁ辞める時は辛い思いしてるんだけどね。あのクソ社長が。と思っていると、
「それであかりさんはどうして辞めたんですか?」と聞かれてしまった。
あーやっぱり気になるか。まぁ私も辞めた理由聞いたし答えるか。と思い答えると、
「ハアアァァァァァァ‼️あのクソゴミ野郎世界の猫犬ウサギをそんなくだらない理由でクビにしたの‼️マジあり得ないんだけど‼️」とさっきと同じくらいの音量で叫んだ。そして、
「ねぇあかちゃん‼️あかちゃんは社長に何もされてないんだよね‼️」と私の体を揺さぶってきた。
あっ昔みたいにあかちゃんって言ってくれた。嬉しい。と思っていると、
「ママ?」と杏奈さんの大声で起きた凛ちゃんが現れるのだった。




