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犯人

………此処は何処だ?私が目を開けるとそこは知らない天井だ。とりあえず起き上がろうとしたが、それは叶わなかった。


ロープか。どうやら私の体はロープで縛られいた。しかし素人なのかロープの縛りはかなり緩かった。これなら頑張れば解けそうだ。そう思い、ロープを解こうとしていると、


「やっと起きて下さったんですか?あかり様。」と聞き覚えのある声が聞こえてきた。


「柚葉?」と私が呟くと、


「あはは❗️もうやめてくださいよあかり様。今は二人きり、そして配信中でも無いんです。そんな仮初の名前で呼ばないで下さいよ。」と彼女が言うので、


「優奈さん。何のようですか?」と質問すると、


「ハイ‼️あかり様だけの優奈です。」と前置きを置いて、


「特に用はありませんよ。準備が終わったので、これからずっと、あかり様と一緒に過ごす為に、連れて来ちゃいました。」と彼女は言う。



彼女は、西明寺優奈。西明寺財閥の代表にして、私に初めてついたスポンサー。そして、後輩。VSTAR4期生、

七色柚葉。


七色柚葉。登録者数、1382万人で、現状VSTARで活動しているメンバーの中では、1番登録者が少ない。その理由は活動が以上に少なく、尚且つ公式チャンネルにも殆ど出ないのが原因だろう。私が前に配信しないで、何しての?と聞いたら、準備が終わるまでは内緒と言われていた。


そして、さっき準備が終わったと言っていたから、以前話した準備が終わったのかな?と思っていると、


「あかり様は、以前私に配信をしないで何をしてるのかと質問して下さった際に私が、準備が終わるまでは、話せないと言った事を覚えていますか?」


と私が思っていた事を話し出した。


心読めないんだ。いやそれが普通か。と一人で完結させて、


「勿論覚えてるよ。」と答えると、


「私如きの言葉を覚えてもらって幸せです。」と喜んでいた。


こんな事で喜ばないでよ。と思いながら私は、


「それで?何の準備が終わったんですか?」と質問すると、


「それは私との同棲の準備です‼️」と宣言して来たのだ。


同棲?何それ?って疑問でいると、


「あのクソ女があかり様とたった一瞬だけとはいえ同棲したという事実が私は許せなかった。」と淡々と話し出した。


ゆりりんの事か。許せなかったって、もう3年も前の話だよ?しかも同棲した経緯も、VSTAR公式チャンネルでの企画で、


【猫犬ウサギを1番好きなのは誰だ?猫犬ウサギ愛してる決定戦‼️】などという企画があった。


その企画は、VSTARメンバー全員が参加して、私に関するクイズや、誰が1番私の1番喜ぶプレゼントを渡せるか、誰が私に1番好きな料理を作れるか、誰が私への愛のスピーチ言えるか。などなど、様々な事をして、誰が猫犬ウサギを1番好きか‼️という事を決める企画だった。


そしてその企画の優勝商品が私との一カ月の同棲そして、自身のプロフィール欄に猫犬ウサギを世界で1番愛してると記入出来る権利と、猫犬ウサギに名前を呼んで愛してるという特別ASNR、この中から一つ選ぶというものだった。


正直それ欲しい?という優勝商品だったが、他のメンバーは一部を除いて凄いやる気だった。


そしてその中で優勝した、幸皇かんなもとい、ゆりりんは私との同棲を選んだ。


その同棲が許せないのか。でもゆりりんは別にイカサマとかしてないしな。


などと思っていると、


「なので私は、あかり様と暮らす素晴らしい家を建てる為に、配信などほとんどせずに、忙しかったのです。そしてついに私達の家が完成したのです。私の資産の半分を使ったので、あかり様も気に入ってくれると思います。」と言ったのだ。


私と同棲する為の家か。私何も聞いてないんだけどな。てか資産の半分って言った?西明寺財閥は世界でも5本の指に入るほどの大財閥で、その総資産は、私のスパチャ量より少し多かった筈。私のスパチャ量が、

583京8358兆2838億9640万だから、家を作るのに300京近くかけているということになる。


え?怖。私と一緒に暮らす為に普通そこまでする。いや怖いよ怖いよ。と私は、恐怖した。そして、


「これからは、ずーーっっと一緒にいてくださいね。あかり様?」と優奈さんは笑顔で私に伝えるのだった。

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