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誰に依頼しよう?

Live2Dと3Dの依頼か。うるるママは早速頼もうって言ってるけど、そんな簡単に私の仕事を受けてくれるかな?


とやはり悩むのはそこだ。私の仕事を受けるって事は、VSTARに喧嘩を売るのも当然なのだ。だから依頼を受けてくれる人を探すのが大変なんだよなー。と悩んでいると、


「真斗に頼む?」とうるるママは聞いてきた。


真斗というのは、うるるママの実の弟で、私のLive2Dも3Dモデルもどちらも担当してくれた、黒渦ぎぎらパパの事である。  


ぎぎらパパか。うるるママとは兄弟仲も良くて?というか、姉の命令に絶対に逆らえないぎぎらパパは、うるるママが頼めば確実にしてくれるだろう。


でも私は、ぎぎらパパに迷惑を掛けたくない。猫犬ウサギは、Vtuber史上最も別衣装と、3Dモデルを持つVtuberだった。3Dモデルだけでも100を超えて、別衣装のLive2Dだと、300は超える。


そして、これら全てのモデリングをぎぎらパパは一人で担当していた。正直めちゃくちゃ忙しかったと思う。


これは私の個人的な意見だが、Vtuberとイラストレーターは仲が良いイメージがあるが、モデラーとVtuberはそんなに仲が良いイメージがない。 


そして、仕事に対する報酬もそれほど高くない。うるるママの相場が最低でも何千万なのに対して、ぎぎらパパは高くても、100万くらいだ。………いやこれはうるるママがおかしいだけか。他のイラストレーターで何千万とかあんまり聞かないわ。


まぁそれは置いとくとして、やっぱりぎぎらパパには頼めないな。だって、ぎぎらパパこの前結婚してたもん。


これから結婚生活を送るのに仕事を失うのはダメだからね。なので、


「ぎぎらパパに頼むのは辞めます。」と伝えると、


「結婚したばかりなのに職を失う訳にはいかないからか。」と私の心を読んだ。


そうだよ。姉なら、弟の邪魔をしないよね。と思っていたのに、


「大丈夫じゃない?あかりがご祝儀で、3億円くらい渡してから、働かなくてもいんじゃない?それに真斗の奥さんって、実家がお金持ちだよ。だから仕事が無くなっても大丈夫じゃないかな?」と言った。


いやいやそれは関係ないでしょ。確かにお金は大丈夫でも、ぎぎらパパはこの仕事が好きって言ってたから奪う訳にはいかないよ。と口に出して説得しようとすると、


「分かった。それじゃあ真斗は辞めようか。でも真斗が駄目ならどうする?正直受けてくれる人少ないと思うよ?」


と私の心を読み勝手に納得して、受けてくれる人が殆どいないという現実を話し出した。


そうだよね。私の依頼を受けると、仕事が無くなるからそう簡単に受けてくれる人なんていないよね。どうしよっかな。と悩んでいると、


「あかりの同期に頼めば?」と提案して来た。


「流石に駄目だよ。受けたら100%クビになるよ。それに絶対に了承しないと思う。」と断ったのに、


「でも、蓬莱ヒビキには曲の依頼したんでしょ?だったら一緒じゃない?てかVSTARであかりのお願いを断るメンバーなんていないでしょ。」と言ってるが、


それはない。確かに後輩達は私がお願いしたら大抵は了承してくれると思う。でも同期は違う。私の同期は、私の事を嫌ってるメンバーもいる。同時期にデビューしたのに、私に全てをファンを持っていかれたって。言いがかり?を付けられる事なんてしょっちゅうだった。そんな中でも、特に私を嫌っていたのが、


VSTAR一期生の目黒カジキだ。


そして、うるるママが依頼すれば?と頼んでいるのも目黒カジキである。だから絶対に無理なのである。ていうか私も頼みたくない。


カジキは普通に嫌いだ。アイツのせいで、ボディーガードを雇ったりしないと行けなかったからと昔を思い返したが、よくよく考えれば、最近は何もされてなかった。


カジキも大人になったのかな?それとも、メンバー全員から詰められたのが効いたのかな?などと考えたが、やっぱりカジキに頼むのは論外だなと私は結論づけた。


しかしそうとなると、依頼出来る人物が殆どいない気がする。うーん。愛さんが起きたら愛さんにも考えて貰うか。そう決めた私は、愛さんが起きるまで、うるるママにアドバイスを貰いながら、葵さんと南さんの絵を完成させていくのだった。

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