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連絡が取れた

私が寝ている日向さんを膝枕して、耳元で囁いていると、


タイミング良く、奏さんと志保ちゃんが部屋に入ってきた。もう30分経ったの?と思い時計を見たが、まだ5分残っている。なのにどうした戻って来たんだろ?と不思議に思っていると、


「そりゃあんな大きな音が聞こえたら戻ってくるよ。」と奏さんが言った。


それもそうか。日向さんが倒れた時結構大きな音がしたし、心配にもなるか、と納得していると、


「予想は外れましたけど、蓬莱先輩の処遇は決まりました。処刑です。」既に手の中にある包丁を日向さんに刺そうと、ゆっくりとこちらに向かって来ている。


……え?駄目だよ?マジでやるつもりなのかな?冗談だよね。………あっ、これ目がマジだわ。


「志保ちゃんストップ‼️」私は近づいてくる志保ちゃんに大声でストップを掛けた。


「アンタ何してんの‼️」と奏さんは、包丁を取り上げると、


「許せるんですか?ウサギ先輩に膝枕して貰って耳元であんなご褒美を囁いて貰えるなんて。」と志保ちゃんが言うと、


「まぁ許せないけど、アレに比べたら許せるかな。」と奏さんが震えながら言った。


アレ?何の話だ?と思っていると、


「ゆり。あの女だけは許せない‼️」と怒りだした。


ゆりりんか。て事はあの件か。と奏さんが怒ってる件を察すると、


「ゆり。………かんな先輩ですか。かんな先輩が何かしたんですか?」と聞くと、


「あかりちゃんとキスした。一時期同棲してた。」と志保ちゃんの質問に答えた。


アレは違うんだよな。キスは完全に事故だし、同棲に関しては、クジだったじゃん。と思っていると、


「かんな先輩そんな事してたんですか?……ムカつくな。」志保ちゃんは思ってたより怒らなかった。


意外だなと思っていると、


「怒らないの?」と奏さんが聞いた。考える事は一緒か。まぁ志保ちゃんなら怒りそうだからな。と少し失礼な事を私は思ってしまった。


すると、志保ちゃんはこう答えたのだ。


「まぁかんな先輩ならギリギリ許せますね。尊敬する先輩ですから。」と志保ちゃんは答えた。


なるほど。志保ちゃんはゆりりんの事が好きなのか。だったら怒らないなと納得すると、


「何かんな先輩って?私や日向の事は、轟先輩と蓬莱先輩って呼ぶのに何でかんな先輩な訳?てか私は、もう轟かなめじゃ無いの。その呼び方辞めてくれる?」と少し怒り気味に言った。


確かに何でかんな先輩って呼ぶんだろ?志保ちゃんって基本上の名前で呼んでたけど、私含めて数人だけは、下の名前で呼ぶんだよね。何の違いだろ?と私も疑問に思った。すると、


「私が尊敬できて、凄く仲良くなりたい先輩との区別ですよ。別に仕事でしか関わらない先輩と仲良くする意味は無いですからね。」志保ちゃんは、私の心を読み質問に答えてくれた。


……なるほど。仲良くなりたい人には、下の名前で呼んで、別にどうでもいい人には上の名前呼びか。まぁ志保ちゃんらしい答えだけど、それを本人の前で言うか。怒るかな?奏さん。と思っていたが、


「あっそ。私も別にアンタと仲良くする必要は無いからね。でもアンタの才能は買ってる。だからビジネス関係としては良いかもね。」と言ってる。


仲良くしてよー。と思ったがこの感じは無理だな。と諦め掛けていると、


「まぁでも昔の考えです。監獄に入って私考え方が変わったんですよ。将来ウサギ先輩と付き合うから、そうなったらウサギ先輩が仲良くする人と仲良くしないといけない。ウサギ先輩の大切な人は、私も大切。だからウサギ先輩の大切な人である。轟先輩も私にとって大切な人です。あっ、轟先輩って言っちゃ駄目でしたね。なんてお呼びすれば良いですか?」


………うん。なんかうん。なんて言えはいんだろ。奏さんも何も言わないし。と思っていると、奏さんは口を開いた。


「普通に奏で良いよ。デビューしてからは、寿なのはって名前で活動してるから、そっちの名前で呼んで。」と伝えた。


そして、


「では奏先輩。私のデビューにあたって、今のVtuber業界について詳しく教えて貰えますか?」と質問していた。


まだなんかぎこちないけど、これからきっと仲良くなってくれるだろう。そう思っていると、


プルルルル❗️電話が鳴り響いた。


これは、日向さんのスマホか。画面を見ると、さっき電話した夢崎先生の番号だ。


日向さんを起こさないと思ったが、起きる気配はまるで無い。どうしようと思っていると、


「夢崎ママお久しぶりです‼️」


と志保ちゃんが出るのだった。


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