天才の出所
私と一緒に同期としてデビューしてくれない?と志保ちゃんに告げると、
「………………」反応が何も無い。
あれ?どうしたの?と思っていると、
気絶していた。
え?え?え?何で?何で?どうして?と私が焦っていると、
ガリッ❗️と音がして、口から血を垂らしながら、
「ハァハァすいません気絶してました。」と志保ちゃんが言ってきた。
どうやら志保ちゃんは、自分で舌を噛み切り、意識を取り戻したみたいだ。
何でそんな事したの?てかどうして気絶したの?と思っていると、
「気絶の理由ですか?やっぱりウサギ先輩が引退したその事実がとても辛かった。耐えれなかった。だから私は気絶した。」と教えてくれた。
……やっぱり志保ちゃんも私の心が読めるんだ。本当何で皆んな私の心読めるの?てかVSTARのメンバーはほとんど読めるよね?そんなに分かりやすいかな?まぁいっか。と納得していると、
「何でクビになったんですか?」と案の定聞かれた。
うん。まぁ聞かれるよね。ケーナ大統領はいないな。じゃあ話すか。志保ちゃんなら言っても問題無いからね。
そして私は、自分がクビになった経緯を話した。
そして、私の話を聞き終わると、
「社長殺す。殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す。娘も殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す。一族皆殺し皆殺し皆殺し皆殺し皆殺し皆殺し。」とめっちゃくちゃ物騒な事を言い出し、
「少し離れて下さい。」と私に言い、私が後ろに下がると、
檻を掴み、ベキ❗️ゴギバキグニャゴキガキベギ‼️
檻を破壊した。
そして、その音に気づいた署長が、
「貴様何をしている‼️」と拘束しようとしたが、
逆に署長が拘束され、
「今までお世話になりました。goodbye forever」
何で英語?しかも永遠にさようなら?私が呆然としていると、
志保ちゃんが壊した檻から1番尖っていた物を拾ってきて、署長に向けている。
永遠にさようならってそう言う事‼️ヤバい‼️それは駄目‼️と私が叫ぼうとしたが、
「ウサギ先輩が駄目って言うなら辞めます。」と辞めてくれた。
……心が読めるって便利だなー。と思っているとケーナ大統領が来たので、
「話は終わりました。ここから出ましょう。」と私が言うと、
「そうだね。じゃあここから出ようか。」と何やらカードを取り出して、近くの壁に当てると、壁が崩れてエレベーターが現れた。
エレベーター会ったのかよ。会ったなら始めから使わせてよ。と思っていると、
「大統領何ですかこれは‼️」と署長が叫んだ。
え?知らないの?署長なのに?って事は、
「エレベーターですよ。貴方に内緒で建設させました。やっぱり降りるのはまだ楽ですけど、登りはキツイので。」と言っている。そして、
「じゃあ行こうか。ウサギ。それから、黒銀志保。」と私達を呼んだ。
あれ?署長は?と思っていると、
「署長いや、元署長今までご苦労様でした。」とケーナ大統領が言った。
え?どう言う事?私は意味が分からなかった。そして、署長も意味が分からなそうだ。すると志保ちゃんが、
「分かりませんか?貴方は一般人の分際で世界のトップシークレット。ウサギ先輩の正体を知ってしまった。もうここから出られない。だからお世話になった私がせめてものお礼で楽に死なせてやろうと思ったけど、ウサギ先輩に駄目って言われちゃいましたから。まぁ死ぬまでそこで寂しく生きて下さい。」と言っている。
……さっきの看守達と同じ運命になるのか。と私が同情していると、
「大統領。私の拘束を解いてくれませんか?私は絶対に逃げないので。」と署長が言うと、
ケーナ大統領は黙って拘束を解いた。
すると署長は、私の目の前まで来て、
「ウサギちゃん。貴方は、私の生きる理由でした。どんな理由で貴方が引退したかは、知りませんが、私は一生貴方の事を応援しています。」と言いながら私に鍵を二つ渡してきた。
「それは、私の家の鍵と私の全財産が入った、金庫の鍵です。私は、もうここから出る事は出来ません。だからもう必要ありません。」そう言うと、署長は元の場所に戻り、
「大統領用事はもう済みました。再び拘束をお願いします。それから、副署長に後は任したとお伝え下さい。」そして、ケーナ大統領は署長を拘束して、
私達はエレベーターで最初の入り口まで戻って来た。
入り口まで戻ると、「それでは黒銀志保。これから貴方自由の身です。」と言った瞬間、
「ウサギ先輩。ごめんなさい。」そう言い、私をお姫様抱っこして走り出した。
そして、そのままおんぶに切り替えて、
「絶対に離さないで下さいね。」と壁を登り出したのだ。
え?え?何マジで何なの?この壁めっちゃ高いのに何してるの?てか後ろから凄い物騒な事が聞こえるんだけど。
黒銀志保を撃に殺せ。とか、壁に電気を流せとか。しかし、
ケーナ大統領が「何もするな。」と言ってる。ケーナ大統領ありがとう。
そして、志保ちゃんはたったの五分で壁を登り切った。私は、捕まってるだけなのに疲れた。そう思っていると、
「ウサギ先輩‼️私なりますよ。ウサギ先輩の同期に。」と、登り切った、壁の上で志保ちゃんは言うのだった。




