辞めた理由
………辞めた理由か。そっかやっぱり気になるか。と私が思っていると、
「え?私もそれ気になってた。話したよあかりちゃん。」と奏さんも気になっているようだ。
……この流れは話さないいけないよね。そう覚悟を決めた私は、
「分かった。話すよ。どうして私がVSTARを辞めたのかを。」そして、私は、VSTARを辞める事になった経緯を話し出した。
あれは、私が引退をする2週間前の話。私はその日、社長から呼び出しを受けていていたの。
そして、私は、社長に酷い無茶を言われた。
「VSTAR以外のVtuberを全て消す。お前がVSTAR所属じゃ無いVtuberからファンを根こそぎ取って引退まで追い込め。」
ってね。そんな事いくら私が世界一のVtuberだったからって出来る筈がない。だから私がその件を拒否したら、
「そうか。まぁこの件はお前がいる限りいつかは叶う事だ。さて、本題はここらだ。」と前置きを置いてから、
「実は、近々メンバーを数人クビにしよう思っている」と言って来た。
「社長。どう言う意味ですか?」と私が聞き返すと、
「言葉の意味のままだ。メンバーを数人クビにする。」
「一応理由を聞きましょう。何でですか?」
「何故?それは私の為だよ。実は、国のお偉いさんや海外の大富豪から連絡があってな。何でも有名Vtuberを抱きたいとの事だ。だから、国のお偉いさんや海外の大富豪の奴隷にするから、何人かをクビにして渡そうと思ってな。」
………
「そして、お前が言えば、メンバー達の半数が喜んで奴隷にでもなってくれるだろ?そんな簡単な事をするだけで私は、上級国民になれる上に、莫大な金が入ってくる。やってくれるか?猫犬ウサギ?」
そして、私は黙って、その場を出ていき、以前コラボした、総理大臣や大統領に全てを話した。
すると、国のお偉いさんは立場を追われ、海外ではその大富豪達は、牢獄に入れられたみたいだ。そして、
「お前自分が何をしたか分かっているのか?」私は再び社長に呼び出された。
「何の話ですか?社長?」としらを切ろうとしたが、
「とぼけるな。お前が密告した事は分かっている。お前のせいで、色々と予定が狂ったじゃないか。」と社長はかなり怒っていた。そして、
「本来ならクビと言いたい所だが、お前には今まで世話になった。VSTARがここまで大きくなれたのは全てお前の力だ。だがお前はうちの所属である以上は社長で俺の言う事には従って貰う。だからお前にチャンスをやる。今から言う俺の命令が聞ければクビは取り消してやる。」と言った後に、
「お前は女メンバーが奴隷にされるのが嫌なんだろ?だったら、とあるご令嬢が男メンバーをペットに欲しいと言ってるから説得してくれないか?ペットなら、別にクビにしないしいいだろ?それともう一つ。お前が密告したせいで入ってくる予定だった金が入って来なくなった。お前の視聴者から搾り取れ。」と言って来たので、
「無理です。」と告げると、
「そうか。お前ならそう言うと思っていたよ。クビだ猫犬ウサギいや、猫井あかり。」と社長が私に言うと、
「ちょっと待って下さい❗️あかりちゃんをクビにするなんて辞めて下さい❗️」と一緒にいた愛さんが講義をしたが、
「俺はチャンスをやった。それを断ったのは猫井あかりだろ?」
「そんな理由でクビにするなんて可笑しいです❗️そもそも社長はあかりちゃんが断るのを分かっていたのに何でそんな質問をしたんですか❗️あかりちゃんのおかげでVSTARは有名になれたのに、そのあかりをクビだなんてバカげています❗️」
「感謝してるからこそチャンスを与えんだ。それから断ると分かっていて質問したのは都合がいいからだ。」
「実は今度娘をデビューさせようと思っていてな。猫犬ウサギがいれば、ファンが猫犬ウサギに偏るだろ?クビにすれば娘にファンがつくだろう。」
「そんな理不尽な理由でふざけ無いで下さい❗️」
「さっきから煩いぞ。お前もクビに」と社長が言い切る前に、
「愛さん。もう大丈夫だよ。社長今までありがとうございました。私猫犬ウサギはVSTARを辞めます。」と伝えると、
「そうか。今までご苦労だったな。では引退についての手続きをする。まず、お前は辞める事をメンバーに伝えるな。お前が辞めることが分かれば暴動が起きるからな。そして、辞める時も引退という形で辞めろ。俺がクビにしたと世間に伝われば俺は殺されてもおかしくないからな。それから、お前がVSTARを辞めるから、CMなども全て打ち切る。その違約金は全てお前が払え。」と色々と言っている。そして、
「お前が引退するのは10日後だ。それまでは、今まで通り配信を続けろ。何があっても辞める事を悟られるな。悟られたらお前のマネージャーもクビにするし、メンバー達も無理矢理、売る。」と言ってきた。
………やっぱり社長はクソだ。昔は、こうじゃなかったんだけどな。と思いながらも、私は引退に向けての準備を始めるのだった。