表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

136/136

デビュー前の挨拶

後4時間でデビューか。


……別に緊張とかはない。8年間やっていたのだ、今さら緊張するとかはない。


今日の配信で何をやるかは決まっている。まずは、私のデビュー曲とダンスを披露。それから色々と告知をする。


告知する内容は沢山ある。一つは、大臣になる事。現総理大臣である、美穂さんと凄い権力者である春華さんが私の為に新しく大臣の席を作った。そういう事で私はVtuber大臣、国会議員になるのだ。

それから、デビュー記念世界ツアーの話とか、映画化の話とかテーマパークとか話さないといけない事は沢山あるのだ。


まぁその事は別に配信しながら考えればいいか。配信しながらでも考える事が出来るこれがベテランなのだ。


だから焦らずのんびりと待っていよう。私の場合スタジオには行かないで家で配信するから移動する手間もない。お得だね。


さてデビューまでまだ少し時間がある。デビュー前に色んな人に挨拶と報告をしないとな。


そう思った私は、スマホを取り出した。最初に電話を掛けたのは、


「俺が一番ですか。正直凄く嬉しいです。」私が最初に掛けたのはイブキだ。元VSTAR5期生斎場イブキ。今は、社長の罪を被って牢屋の中だ。


何で私が電話するのを知ってたのかとか、自分が一番とか分かったのは相変わらず怖いがこれが四天王の力なのだろう。考えないようにしよう。そう思い、


「私のデビュー配信観てよ。」と伝えると、


「当たり前です。」と返って来たので、


「じゃあ明日感想教えてね。」と言い電話をきった。


次は……誰にするか。大抵の人は私が転生する事を知ってるし、ちゃんと話もしているから改めて話す人は殆どいないのだ。


まぁイブキの場合は牢屋の中だから例外で電話を掛けたんだけど。と次の電話相手を考えた。


そして、「えーと。今大丈夫ですか?」私は思い浮かんだ人に電話を掛けた。


私が電話を掛けた相手は、VSTARの役員の1人だ。

勿論だが、企画部長の灰善透さんでは無い。嫌いじゃ無いけどあの人とはあまり話したく無いし、てかこの前会った。電話を掛けたのは人事部長、小川桜さんである。


VSTARは5期生までは、スカウトで加入していて、それ以降は応募だ。人事部長である桜さんは5期生以降のメンバー全て担当した人なのだ。因みに初期は急激に増えた私の人気を愛さんがサポートしきれなくなって、私のマネージャーは2人体制になったのだ。


だから桜さんには初期の頃お世話になったから電話を掛けたのだ。


「猫さん?どうしたんですかいきなり?」


「うーん?デビュー前の挨拶?」


「一応これから敵ですよ?」


「駄目ですか桜さん?」


「良いですけど。どうせ今回の新人でも貴方には勝てませんから。」


「そっか。私の事応援してくれます?」


と少し会話した後今度に遊びに行けるか聞いてみると、


「勿論良いですよ。えーとその後、先輩とかも‥」


とボソボソに言ってる。桜さんは愛さんの事が好きみたいだ。なんか学生時代からの後輩で愛さんの追っかけをしてたとか。だから今バツイチの愛さんを狙っているのだ。


あれ?VSTARの役員って皆んなバツイチ狙ってね?だって他の部長達もバツイチを狙っているのだ。なんかやな事気づいちゃった。


その後もたわいもない話を続けて今度遊ぶ日を決めて電話をきった。


さて次はどうするか。とりあえずは、軽い挨拶って事で総理大臣に大統領。それから、春華さんとはちゃんとお話をして。それから話さないといけないのは。 


……そうだ。大事な子達に挨拶するの忘れてた。最近忙しくて行けなかったんだよね。


時間はまだ大丈夫だったので私は外に出て車を走らせた。向かった場所をお墓だ。


このお墓には已己已己千冬のせいで命を落としてしまったメンバー達が眠っている。


私は皆んなのお墓にお線香を上げ、


「そういえば皆んなに言って無かったね。私さ色々あって猫犬ウサギじゃ無くなったんだよね。でもまたVtuberにはなるんだ。また絶対に世界一のVtuberになるから天国で私の活躍観ていてね。」と伝えた。


さてと。大方挨拶を済ませた。デビューまでも後1時間。挨拶するなら後1人にしとくか。誰に話そうかな?と考えていると、知らない番号から電話が掛かってきた。


知らない番号か。出るのは辞めとくか。と思い、出ないでいると、何度も何度も電話は鳴った。諦めた私が電話を取ると、


「あかり?久しぶり❗️」


私は直ぐに電話をきった。そして、今の番号を着信拒否した。


今の声は元母だ。まぁ実際には本当の母だがもう絶縁してる。今の私には、うるるママもいるし、母親みたいに私の面倒を見てくれた愛さんだっているだから今更、元母なんかと話す事は無い。


なんか嫌な気分になったな。と思っていると、また電話だ。


今度は何?と思って見てみると、きなこちゃんだった。


きなこちゃんか。だったら出るか。と思い出ると、


「サプライズプレゼントヲアゲル。」と言ってきたのだ。


サプライズ?どういう事?と思っていると、


「えーとルアンちゃんで良いのかな?」


え?え?え‼️せ、セカイちゃん‼️


そう電話から私の推しの声が聞こえたのだ。


何で?何で?と困惑してると、


「頑張ってね。応援してる。」そう言ってセカイちゃんは電話を切った。



………………よし頑張るか。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ