表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

123/136

デビュー前の志保ちゃん

アレからかののんと別れた私はまっすぐ家に帰った。そしてそのまま眠りに付き目を覚ますと、


志保ちゃんが居た。


???何でいるの?と少し驚いたがこんな事気にしても仕方が無いので、


「おはよう志保ちゃん。今、何時?」と質問すると、


「10時57分23秒です。」とめちゃくちゃ細かく答えてくれた。


もう11時か。志保ちゃんいや、黒糖ヒバリのデビュー配信が確か16時からだからまだ時間があるな。と思った私は、志保ちゃんにデビューを頑張って欲しいので志保ちゃんが喜ぶ事をしてあげようと思った。


「志保ちゃんちょっとお出かけしようか。2人でデートしようか。」と言うと、


「いいんですか‼️嬉しいです‼️」と非常に興奮していた。


志保ちゃんが喜んでくれて良かったな。と思いながら私は、お出かけの準備を始めた。


そして準備済ませた私は、志保ちゃんとのデートが始まった。


……ヤバい。ナンパされちゃった。私達は最初は、お昼ご飯を食べる為に、カフェにいったのだが、志保ちゃんがトイレに行った時、新しくカフェに来た高校生2人組に私はナンパされていた。


「ねぇお姉さん?1人?良かったら俺たちと一緒に遊ばない?」と1人の男の子が声を掛けて私の手を取って来た。


あー終わった。と私が思っていると、私の目の前には既に志保ちゃんが立っていた。そして、


「あれ?友達と一緒だったの?良かったらお姉さんも俺たちと遊ばない?」と志保ちゃんに別の男の子が声を掛けて近づこうとすると、


「え?」と男の子は声を漏らした。


男の子の額にフォークが刺さっていたのだ。


まぁこうなるか。と私が心の中でため息をついていると、


私の手を取っていた男の子の手が急に離れた。


今度は何したの?と思って見てみると、腕が嫌な方向に曲げられていた。


そしてこんな事をしてるのに誰も人が集まって来ない。それは、志保ちゃんが声を出さないように、男の子等の喉奥までスパゲティを無理矢理押し込んで声が出せないようにしていたのだ。


あんまりトラブルは起こさないで欲しいんだけどな。と思ったが助けてもらったのは事実なので私は特に何も言わずに逃げるように私達はカフェを出て行った。


そこからお買い物に行った。志保ちゃんはあんまりオシャレにこだわって無いのか来てる服はいつも同じだ。せっかく可愛いのにオシャレしないのは勿体無いので買う事にしたのだが、


「ウサギ先輩。私お金今そんなにありませんよ?」と志保ちゃんは言ってきた。


確か奏さんからいくらか貰ってたよな。と思ったが、今見ている服は、私も普段使いしてるシャルルのブランドの服だ。


私の場合は新作が出る度にシャルルが無料でくれていたが、普通に買えばこの服はめちゃくちゃ高い。


現に今志保ちゃんが来てるシャツでさえ、一着100万は超える高級ブランド物だ。でも私が知ってるブランドで一番可愛い服コレだからな。と思った私は、


「志保ちゃんのデビュー祝いだよ。私にプレゼントさせて。」と言い次々に志保ちゃんを着せ替えていった。そして、


「ちょっと買いすぎたかな?」と買い終わった後私は思ってしまった。あの後服だけではなくアクセサリーや靴やら時計にカバンと色々買ってしまったのだ。しかもどうせならと全部高級ブランドで。総額なんと、2億4000万。


少しやり過ぎたな。と思ったが、目の前の志保ちゃんはオシャレしてていつもより可愛い。


いやいい買い物したな。と私が思っていると、


「ウサギ先輩。色々かってくれてありがとうございます。それで少しいいにくいんですけど、後30分で私のデビューなんですけど大丈夫ですかね?」と言われた。


え?後30分?………………やべ。やっちまった。どうしよう。と焦っていると、


「デビュー配信から遅刻。結構いいと思いません?」と志保ちゃんは言ってるが、


いや私のせいでこうなってるからアレだけど普通に駄目だよ?と思ったのに、


「でもVtuber白糖トバリは遅刻が多くて有名でした。だから遅刻した方がいいじゃ無いですか?」と言ってきた。


……なるほど。確かにそれは言えてる。正直SNSの反応を見る限り、黒糖ヒバリは十中八九白糖トバリの転生先と言われている。だったら遅刻した方がいいのか?と私が悩んでいると、


「じゃあ遅刻って事でゆっくり帰りましょうか。」と言われた私は、そこそこ急いで事務所に向かった。


ちゃんと奏さんには連絡したよ?


そして私が事務所に着くと、奏さんに志保ちゃんは速攻で確保され配信部屋に連れて行かれた。


私は愛さんに怒られた。そして、愛さんに怒られながら私はスマホを確認した。


同接は、3000万。うん。中々多いな。流石は伝説の白糖トバリの転生先と噂されるだけの事はある。この遅刻もコメントを見る限り、悪い風には思われてない。と喜んだが、


愛さんは怒ってる。とりあえず私に出来ることはただ一つ。


「許してください。志保ちゃんを可愛くしてたら時間が過ぎていました。」と言い訳せずに謝罪をして、


「今は志保ちゃんのデビュー配信を観せて。」と懇願するのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ