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問い詰めよう

「奏さんあれどういう事ですか?」とデビュー配信が終わり、すぐに奏さんを呼び正座させた。


奏さんは、「何言ってるあかりちゃん?」と言ってるが、そんなの通るはずが無い。なので、


「いくら何でもフェアリーズが好き勝手やり過ぎだと私思うんですよ。」と言うと、奏さんは目を逸らした。


完全に黒じゃん。と思ったので、


「何がコラボしたいですか。転生したVtuberが転生前に所属していたVtuberとコラボするとか、今まで事例ありませんよ?」と言うと、


「まぁ確かに無いよね。でもだからこそやったらバズるかなって思って。」と言っている。


いやまあそれはそうなんだよな。実際元から天道ミカのファンだった人が音割イチカは、天道ミカが転生したVtuberだってさっきの配信が終わった後に、拡散してプチバズりしてる。


まぁこれ自体はいい事だけど、少しモラルがないファンだなと密かに思ったがそんな事はどうでもいい。


「奏さん。フェアリーズから天道ミカを引き抜く時どういう条件だったんですか?」と聞いたのだ。


いや本当これに関しては最初から聞くべきだった。南さん自体は私と同期になれるならいう理由で辞めたと言ってたが、会社としてはそれを了承しないだろう。


少し嫌な話になるが、VSTARは会社が大きい。一番稼いでいたのは私で、売り上げの60%くらい私個人の売り上げだ。だから私が抜ければそれだけマイナスにもなるが、残り40%でもフェアリーズの稼ぎの数億倍はあるだろう。それだけVSTARはデカい。


だけどフェアリーズは違う。人気No.1で稼ぎ頭である、天道ミカが抜ければ相当なダメージを負うのだ。だから簡単に引き抜きを許す筈がない。もし無理矢理だったならこんなふうにコメントをしてこないだろう。だからどんな条件て引き抜いたのか問い詰めないといけない。と思いながら奏さんを睨むと、


「別に隠してたわけじゃから話すね。」と奏さんはいい語り出した。


「まず最初に言っておくけど、フェアリーズとラブランドどっちも同じ条件で引き抜いたからね。」と言った。


まぁそれはそうだろう。神楽りりもラブランドのNo.1フェアリーズでやってるならラブランドでもするか。」と思いながら奏さんの言葉を待った。そして、


「まぁ引き抜き条件は、ライバーの売り上げの20%を支払う事と、しっかり内でフェアリーズとラブランドの宣伝をする事。後10億ずつ払っといた。」と教えてくれた。


………………結構良心的な条件なんだ。私が知ってる引き抜きは無理矢理だからな。と思いながら、


「まぁそんぐらいなら別に咎める必要はなさそうですね。正座辞めていいですよ。」と伝えると、


「いや正座を解く事は出来ないかな。実はもう一個引き抜く時の条件がありまして。」と急に声が小さくなった。


うん?何だ?急に怪しくなったぞ?と怪しんでいると、


「実は最初この条件を提示したけど、どちらも首を縦には振ってくれなかったの。で何で最終的にオッケーしてくれたかっていうと、…………まぁ当時のだよ?私が辞めた時に知っている全ての情報を流したの。」と言ったのだ。


は?コイツやば。真面目に引くんだけど。だってそれ情報漏洩でしょ?いくら昔の事で今とは違うけど、全部が違うって訳じゃない。当時と同じ所もあるのだ。それなのにその情報流すとか信じられないな。マジでありえない。と奏さんを軽蔑していると、


「いや本当にごめん。正直天道ミカや神楽りりをただデビューさせるだけじゃ捨て石にすらならないと思ってたから事務所も巻き込めばいけるかなと思って。」とかなんか言ってるがとりあえず無視だ。


てかフェアリーズとラブランドの社長も社長だよ。こんな卑怯な事してまで勝ちたいの?いや経営者なら勝ちたいのか。と一応は納得しておいた。


まぁでも多少漏洩されて特に被害は無いか。何かあっても金で解決するだろうし。でもその分は私が負担するとするか。と思いながら私は、


「まぁもう良いですよ。正直奏さんがこんな事をしてたのはガッカリです。社長は嫌いでもメンバーの事は嫌いじゃないって言ってたのにもしかしたらメンバーにも被害が出るかもしれない事言ったから、正直今、過去一奏さんの事が嫌いです。でも奏さんも経営者として色々考えたって事は分かります。」


「だからこれからはそういう事はしないでほしいです。」と告げると、


奏さんは号泣しながら土下座をして何度も謝ってきた。


……別にそこまではしなくて良いんだけどな。と思いながらも私は、自分の思ってる事を語る事にした。


「もうこの話は終りにしましょう。実は一つマズいことが起こるかも知れないんですよ。」


と言うと、「な、何?」と奏さんはやっと頭を上げてくれた。


「まぁさっきはあんなにいいましたが、バズるという点で奏さんの作戦は見事でした。でも見事過ぎました。だから、VSTARが動きますよ。」と告げるのだった。

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