替え玉候補
うん?私がいた刑務所に収容されていた人?志保ちゃんは何を言ってるんだ?と困惑していると、
「実はあの刑務所私は最下層に収容されていたんですけど、実は最下層にはもう1人収容されている人がいるんですよ。」と志保ちゃん語っている。
え?でもあそこには志保ちゃんしか居なかったし、てかその人はどんな人なの?何で捕まってるの?とさらに困惑していると、
「すいません。先に詳しく話しておくべきでしたね。」と言い語り出した。
「彼女に名前は、ありません。親も知らずスラムで生まれた少女でした。」といきなりめちゃくちゃ思い事を言い出した。そして、
「まぁそんな子が真っ当な生き方をする筈が無く、犯罪を繰り返して、スラムのボスとなり、そのまま、テロ組織を作りました。」
「そして彼女も私と同じで大統領暗殺を試みました。そして彼女は見事大統領を暗殺したのです。」
え?暗殺したの⁉️確かにケーナさんの大統領って任期を終える前に変わってたけど、そんな理由があったのか。と驚いていると、
「さて。では何故大統領を暗殺した少女が即刻死刑にならなかったのかですが、勿論その幼さも原因では有りますが、一番は何をしても彼女が死ななかったからです。彼女は銃で撃とうが、首を垂らしても、果ては、火で炙っても、溺死させようとしても死ななかったかのです。」
え?本当に人間なの?それ?とかなりの疑問を抱いていると、
「さぁ?人間じゃ無いんじゃ無いですか?そんな彼女ですが一つだけ分かってる事があります。それは、」
それは?
「猫犬ウサギのファンだという事です。」
あー私のファンか。うんまぁ何となくだけどそんな気はしてた。と思っていると、
「まぁ彼女はウサギ先輩のファンなので確実に協力してくれると思いますよ。私とウサギ先輩の話で一ヶ月寝ずに語り合えるので相当なファンですよ。」
とあっさりとヤバい事を言ってるが、突っ込んだら話が進まないので、
「それで?どうして志保ちゃんはその子なら任せれると思ったの?後、何で志保ちゃんを迎えに行った時居なかったの?」と質問すると、
「それはですね。彼女は一度見た動きでもあればどんな動きでも100%再現出来る能力を持ってるからですね。彼女の能力でダンスをコピーさせれば一瞬です。」
……うーん。やっぱり人間じゃ無いのか?そんな能力漫画でしか見た事無いぞ?と考えていると、
「それから彼女が私と同じ場所にいなかった理由は、単純に暴れたからですね。」
暴れた?どういう事だ?と考えていると、
「実は、私と殴り合いの喧嘩をしましてね。」
は?どゆこと?
「いやそのままの意味ですよ。ウサギ先輩の話でお互いヒートアップしてそのまま殴り合いに発展してしまって。結果は私の負けでしたが、まぁそこはどうでもいいでしょう。まぁそんな事があって、一緒の部屋に入れれないとなった私達は、別の部屋に収容されました。そしてお互い危険という事で拘束される事にもなった。とまぁこんな理由で彼女は私と同じ部屋に居なかった訳です。だから実は、私がいた最下層の部屋に降りる階段とは別に、彼女が収容された最下層まで行く階段があるんですよ。」
と志保ちゃんは話してくれた。
……ふむ。……うん。……えー。いやうん。危なくない?そんな子に替え玉やらすの。それにその子捕まってるんでしょ?しかも言っちゃあれだけど人殺しなんだよね?そんな子は刑務所から出すのはあんまりよろしくないんじゃないかな?てか仮にその子にするにしても、ケーナさんが出してくれるか分かんないし。と悩んでいると、
「じゃあ別の子にします?犯罪者が駄目なら、元Vtuberとかどうですか?」と聞いてきた。
元Vtuber?誰の事だろ?と思っていると、
「はい。この前私がボコボコにした、暴露系Vtuber、
寺神ブッタです。」
……意外な名前が出てきたな。寺神ブッタは、個人Vtuberで当時登録者500万を超える人気Vtuber。確か元々はダンスの動画でバズって有名になったけど、それ以降はどんどん下火になって、ある日出した暴露系の動画で再びバズってそれからは暴露系として活動してたんだっけ?でもこの前いきなり辞めたよな。確か、まーちゃんが未成年でタバコを所持してるって暴露したんだよな。まぁ実際は吸ってる訳では無くて、相手を根性焼きする為に持ち歩いてるって言ってたけ?まぁそこはどうでもいいや。
で確か配信の次の日にはチャンネルが消えていて志保ちゃんボコボコにしたと言ってる。うん。まぁそう言う事何だろう。
……うーん。寺神ブッタか。確かに彼女のダンスは上手かったからアリといえばアリ何だけど、私があんまり好きじゃ無いんだよな。私自身は一回も暴露された事無いけど、私の友達のどうでもいい事を暴露して炎上させてるし、私の推しのセカイちゃんをオワコン扱いしてたしな。うーん。ちょっと無しかな?と思っていると、
「私が紹介出来るのはこの2人くらいですかね?他の人にも替え玉の候補を聞くとしましょうか。」と志保ちゃんは言ってくるのだった。