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向かう先は

私が奏さんにまだ着かないのかの質問すると、


「うん。まだかなり遠いよ❗️」と返ってきた。


えーまだかかるの?流石にお腹減ってきたんだけど、と少し不安を覚えたが、私は車を走らせた。


そして、それから3時間が経過した。高速道路を使って3時間経過した。途中でガソリンが無くなり、ガソリンスタンドにも寄った。それなのにまだ目的地は着かない。

てか時間も、もう十時を過ぎている。この時間帯ってもう空いてる店の方が少なくない?………あれ?もしかして私嵌められた?そう思い横を向くと、


「あれ?もしかしてバレちゃった?」と奏さんが言ったのだ。


やってくれたな。これで奏さんに嵌められるのは何回目だろう?もう何回もされて怒る気にもなれない私は、


「で?本当は何処に向かってるんですか?もうすぐ県を跨ぐんですけど?」と質問したのに、


「なーいしょ❗️」と言ってきたのだ。


……前言撤回しようかな?なんかイラついてきた。ここで降ろしてやろうか?と考えいると、


「あははごめんってあかりちゃん。とりあえずそこでストロベリーシェイク奢るから許してよ。」


と言ってきたので、


「2個なら許します。」


そして、私はストロベリーシェイクを奢って貰った。


私がストロベリーシェイクを飲んでいると、


「あかりちゃん後、1時間運転お願いね。」と奏さんは横でハンバーガを食べながら伝えてきた。


まだ1時間もあるのか。普通に県超えるな。まさか県外に出る事になるとは、普通にタクシーすれば良かったと後悔しながらも私は再び車を走らせた。


そして、それから30分ほど車を走らせていると、


「ねぇあかりちゃん。今何処に向かってると思う?」と言ってきたのだ。


「分かりませんよ。」


「えー少しは考えてよ。」


「私運転してるんですよ?運転に集中しないと事故ります。だから考えるのは無理ですよ。」と言ったのに、


「じゃあヒントを出すね❗️」と言ってきたのだ。


うざいな。普通に教えればいいのに、と思いながら、奏さんが言うヒントを聞く事にした。


「アイドルに必要なものって何でしょ?」


うん?これがヒント?アイドルに必要なもの???


「可愛さ?」と答えると、


「うん。可愛さは大切だね。でも私達は、Vtuber。中の人がどうであれガワでどうにでもなるからね。」


と、Vtuberとは思えない発言をしてきた。Vtuberにとって中の人は禁句だろ。Vtuberにとって顔バレは死を意味する。それなのにコイツはと思ったが、そういや奏さんは普通に顔出ししてたはと思い、この事について考えるのは辞めた。そして、再び奏さんのアイドルに必要なものを考える事にした。しかし、可愛さじゃないとなるといったい何だ?アイドルに必要?うーん?何だろとしばらく考えていると、


「正解は歌だよ。」と待ちきれなくなったのか答えを言ってきた。


「私が考えるアイドルに必要な要素はそれは、見た目と歌とダンス。そして、見る人を魅了する絶対的なスター性だと思っているの。」


……なるほど?


「そして、あかりちゃんは、ダンスよし、絶対的なスター性よし。だから後は歌だけだと思うの。」


絶対的なスター性というのはよく分からないが、後は歌ってのもよく分からない。私別に歌下手じゃないよ?と思っていると、


「そうだね。あかりちゃんは歌が上手だね。実際猫犬ウサギはVtuber界の歌姫として、全世界ツアーライブとかやるぐらいには凄いし、一番再生数が少ないオリ曲でさえ、再生数35億回はあったし完璧だよ。」


じゃあ歌ってどういう事?


「あかりちゃんは歌は上手い。でも歌える歌が無いと意味ないでしょ?」


「歌える歌が無いと意味が無い?どういう事ですか?」と質問すると、


「だからせっかくアイドルVtuberとしてデビューするんだからオリ曲が欲しいと私は思っているの。」


なるほど。オリ曲ってのは確かにいいかも知れない。って事は曲を作れる人の所に行くって事?


うん?曲を作れる?まさか?


「ふふあかりちゃんの思っている通りの人物で合ってるよ。」と奏さんは言ってる。


え?嘘でしょ?いやきっと奏さんの勘違いだ。だって私が思っているあの子なら、私がメンバーの身バレを防ぐ為に建てた、マンションに住んでる筈。と思っていたら、また奏さんに心を読まれた。


「残念。今あの子実家に帰ってるんだよね。猫犬ウサギの引退がショックで実家で療養中なんだ。」と教えてくれた。


「そうなんだ。随分と詳しいんだね。もしかして連絡取ってるの?社長に止められてたのに?」と聞くと、


「そりゃまぁ同期だったし。てかVSTARに入る前からの友達だし。」それもそうか。と納得していると、


「あ、そこの駐車場に停めて。」と言われたので、私は車を止めた。


そして、二人で車を出て、奏さんは真っ直ぐと指を刺して、


「あそこが、Vtuber二期生。天才作曲家にして、天才ピアニスト。蓬莱ヒビキの実家です。」と言うのだった。

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