三期生との話
え?結婚する?アビ君と?私が驚きを隠せないでいると、
「あーちゃんはもう魔白さんから話を聞いて知ってると思うけどさ、さっき登録者トップ10で話し合いがあったの。」とゆりりんが言ってきた。
うん知ってる。その話し合いで私達はこれから普通に会えるんだよね。と考えると、
「これであーちゃんと隠れず堂々と会えるね。」と抱きつくゆりりんを離して、本題に入ってくれと、考えた。
「分かったよ。じゃあ言うね。実はその話し合いの時、3人のメンバーが参加していなかったの。」
そうなんだ。まーちゃんはそこは話してなかったな。と思いながらゆりりんの話を聞くことにした。
「いなかったのは、アルカ・クロノアール。深淵の憂鬱。そして星空花火。この3人が会議には参加して無かったの。」
なるほどなるほど。それで?
「そして話し合いが終わった後は、マネージャーのお見舞いに行くから、全員で行くと決めていたので、会議が終わった私達は、会社から1番近い私の、好き好きウサギちゃんと私の愛の巣に集合していたの。」
………………何それ知らない。何なのそれ?と疑問に思っていると、
「主に同人グッズを集めた家だよ。公式グッズで、うさかなのグッズは殆ど無いからね。だから、同人グッズでうさかなのを集めたの。」と教えてくれた。
……そっか。話の続きをお願いします。と心の中でお願いして、ゆりりんには、話を続けてもらう事にした。
「それから中々待っても、集合場所に来なかった。連絡しても返事は返ってこない。もしかして何か事件にでも巻き込まれたんじゃ無いかって心配してた。すると、
「ごめん‼️遅れた‼️」と「元々予定していた集合時間から3時間経って到着したの。深淵の憂鬱と一緒に❗️」とゆりりんは少し怒りながら語った。
周りを見ると、皆んな少し怒っている。星火さんだけは気まずそうにしていた。皆んな結婚には反対なのかな?それとも、時間に遅れた事に怒ってるのかな?それとも、アビ君の事嫌いなのかな?と私が色々と考えていると、
「結婚なんてしないって言ったじゃん‼️私達がいれば、他の誰も要らないって言ったじゃん‼️」
「私達ずっと一緒って言ったじゃん‼️何であんな男を選んだの‼️」
「皆んなでシェアハウスするって言ったじゃん‼️あんな男と一緒に暮らすなんて酷いよ。」
「生涯未婚でもし結婚するならあかりちゃんって言ってたじゃん‼️」
「私達の所に帰って来てよ‼️他の男の物になんかならないでよ‼️」
と全員が恐ろしい事を語り出した。
え?いや?マジでこれ言ってるの?怖いって。三期生の最大の強みはメンバーの結束力でどの期よりも仲が良くて、お互いがお互い信頼し合ってるというとても素敵な関係だ。何だけど、怖いな。
いやマジで怖い。全員が目がマジだわ。てかさっきから他の男とか言ってるけど、アビ君はいい人だよ?確かに言動はアレだけど、きっと星火さんを大事にすると思うし、結婚認めてあげても良く無い?と思ったが、
「あーちゃんは私達メンヘラだからさ、私達三期生は、共通の推しである猫犬ウサギ以外とはコラボしないっていう暗黙のルールがあるの。」と教えてくれた。
……確かに三期生が全体の絡み以外で他のメンバーとコラボしてるの見た事ないな。
いやでも、えーメンヘラだからか。うん。まぁその辺はうーん複雑な話だな。とりあえず、
「深淵の花火は辞めた方が良いんじゃない?」と言っておいた。
うん流石に名前を変えるのはね。メンバー同士で結婚した前例はあるけど、名前を変えた人達はいない。何なら発表してない人達もいる。だから名前は変える必要は無いよね。と考えると、
「確かにVtuberとしての名前を変える必要は無いか。リアルで名前変わるんだから。」と嬉しそうに語る星火さんとは反対で凄く機嫌の悪そうなゆりりん達。空気悪いな。と思ったのでズルする事にした。
私は、一呼吸置いて、
「ウサギ皆んなには仲良くして欲しいな。私は仲良しの皆んなが好き。大好き。だからウサギのお願い聞いてくれない?」
「「「「「「喜んで‼️」」」」」」はい私の勝ち。皆んなには悪いけど推しのお願いは断れないもんね。と思いながら、皆んなの方を見ると、
キスしてた。………………仲良くってそういう意味じゃないからね?と思ったが面倒なので、私達は、そのまま花さんの病室に向かった。そして、
「結婚おめでとー‼️」と入るや否や、花さんは星火さんの結婚を祝った。そして、
「まさかあの2人が結婚するとは。2人の馴れ初めを聞いても宜しいですか?」と聞いていた。
それから星火さんは惚気話を始めた。ゆりりん達はだいぶ嫌そうな顔をしている。愛さんと花さんは楽しそうに話を聞いている。
皆んな元気そうだな。と判断した私は帰る事にした。実は今日はダンスのレッスンがあるのだ。トラブルがあったせいで出来なかったダンスレッスンをするのだ。色々トラブルがあったせいでデビューまでもう2週間しか無いのだ。という事で私は1人帰宅するのだった。