絶望の光と希望の闇
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「そんなっ......!」
「あへぇ......♡ 私を差し置いて何楽しそうに話してるのかなぁ......? 私のおもちゃと勝手に喋らないでくれるかなぁ。君みたいなモブキャラがさぁ......主人公の私に楯突いて良いわけ━━」
へ゛キ゛ィ゛ッ......!
「ク゛ォ゛へ゛.......!」
ス゛ト゛ト゛ト゛ト゛ト゛ト゛ォ゛ォ゛ォ゛ン゛ッ━━!
「ピーピーピーピーやかましいんだよ腐れマ○コ。そんなに女を侍らかしたいならラメ塗りたくったストリッパーの胸に札束でも詰め込んでこいや」
龍崎ゆりは墓地の墓石を何個も貫通して突き飛ばされ、霊園の真ん中に太く聳え立つ杉の木に思いっきり叩きつけられるが━━、
「あいたたぁ......。私以外でこんな力を持っているなんてアナタ本当に何者なのぉ......?」
普通ならかなり相当なダメージを負っている筈の打撃を着ている鎧は欠損どころかヒビ程度で、殴った顔にすらかすり傷しかついておらずまともなダメージが入っていない様だった。
「そりゃこっちのセリフだよ.......まさか今のも無傷だなんてお前だけギャグ補正でも入ってんのかガチレズ野郎。いや待て......そもそも主人公のお前に性別なんて存在するのか? もしかして......ネカマしてるんじゃないだろうな?」
「ネカマ? なぁにそれ? 意味分かんない事言わないでくれるかなぁ......私は主人公のデビルハンターだよぉ......? 私の存在そのものがこの世界の正義......そしてアナタがただのモブなのは変わりは無いのぉ......♡」
「そうですか、じゃあ貴方で。読者のみなさんこの人が主人公だそうです」
「本当に減らず口だねぇ......いつまで私を馬鹿にすれば気が済むの? それにこう見えて傷を負わされたの初めてなんだぁ......君相手にはどうやら本気を出してその口を永遠に開かないようにしないとダメみたいDァnEェ......」
語尾がおかしい龍崎はムッとした表情を見せた後、身体から眩いばかりの純白の光を発して周囲に風を纏わせる。
そしてその風の所為なのか地響きが聞こえ、龍崎の周囲の地面がボコボコと捲れ上がっていく━━。
「ラ・セイ久リッ┝゛・ポース 朩゜ロスフォ儿ム......」
変態が途中から意味不明な呪文を叫ぶと捲れ上がった地面が奴の身体を包み、卵のような形になった━━。
「何......アレ......」
ピキッ......ピキッピキッ......。
「ㄅ匕匕.......♡ 了ハハハハハハハハハッ!!!!」
不快な笑い声と共に変態を包んでいた卵にヒビが入るとそこから純白の光が漏れ始め、やがて全ての殻が剥がれ落ちると奴は姿を現す━━。
「了ァ面白い.......♡」
変態女の背後には神とも天使とも言える化身が両手に巨大な剣を持ってヤツにまとわりついていた。
そして龍崎を守るヒビが入った白い鎧は完璧に修復され、構える聖剣は2mくらいの長さに伸びて黄金に輝きを放つ。
その姿はまさに、ゲームのストーリー終盤で手に入りそうな神々しいモノだった━━。
「おいおい......お前流石に"アイス"のやりすぎでブっ飛んでるな。脳だけじゃなくて衣装まで"バグ"ったか? まったく、小林○子かよ......紅白歌合戦の会場はここじゃないぜ」
「匕匕......その姿を見せたのは初めてDァyォ......今までどんな悪魔でもこの姿を見たものは居なかった......何故nAァら━━」
「......その前に全ての悪魔共を殺し回ったってわけか」
「その通リよ......私がここに送られる直前に倒した元の世界の"魔王"さえも......!」
「そりゃあすごいや......今すぐカプ○ンに報告して追加DLCを発表してもらわないとな」
「まだふざけた態度をとっていrルの? いい加減ウザいから殺しTeェあげる。光栄に思いなさい明星亜依羅......この姿で殺すのは貴方が最初で最後yョ━━、《|ラ・セイ久リッ┝゛・ア久゛二《真の神聖なる光炎》》」
奴は呪文を唱えると剣に青い炎と黄金色の光を纏う。
その力は離れていても凄まじい程の熱を感じ、皮膚が焼けた様にヒリヒリと感じる━━。
「おいおい、あんたジェットボイルかよ。ゲームの主人公やるよりゆ○キャンでみんなとクッキングする方が向いて━━」
「.......一体どこに向かって話してるのかな? 私は貴方の後ろに居るよぉ......♡」
「っ......!」
「さようならアイラくん......!」
キ ン゛ッ━━!
俺は奴の剣撃を間一髪のタイミングで指2本を使って受け止めた━━。
「乁ぇ.......今のも反応できるんdAァ......君凄いねぇ......♡」
「ああ......伊達にゲームをやり込んでないからな......」
「じゃあコレも避けrヱるかnAァ......?」
ヤツは一旦剣を腰に収めると柄の部分にだけ青い炎と光を纏わせる━━。
「《|ラ・セイ久刂ッ┝゛・┝メーシス《神聖なる天の一閃》》......!」
ス゛ハ゛ァ゛ッ━━!
奴の剣はまさに光速と呼べる程の速さで俺の胸元に切り掛かり、すんでのところでなんとか避けた━━。
「くっ......! 速いってお前......すげぇよマジで......。頭だけじゃなく能力までバグったか......?」
「君の方がवごィよぉ.......♡ 斬りつけた私ですら斬った先がどうなるか分からないくらいの速さで振ったのにぃ......また指で挟んで受け止めるなんてさぁ......」
受け止めている聖剣がお互いの力によって震えている━━。
「お褒めの言葉ありがとう......その速さならなんとか御対応できそうだ......」
「ふぅん......確かに私の攻撃は受け止められたけど......
何か忘れてないkァなぁ......♡」
『......!』
「っ......!」
ヤツの背後にまとわりつく巨大な女神の化身が剣に青く綺麗な炎を纏い、異常な速さでその剣が振り下ろされた━━。
「クッソ......! そりゃ反則......だろっ......!」
「え乁乁乁ぇ......♡ さようならアイラくん。私にかすり傷を負わせた名誉として......おち○ちんだけ剥いで私と君を組み合わせた最強の子供を作って可愛がってあgェるねぇ......♡」
サ゛シ゛ュ゛ッ.......!
龍崎ゆりによる重い一撃が俺の全身を襲う......。
それと同時に俺の分身は解除されたレイは強制的に霊体へと戻り、閉じ込められていた球体から姿を消した━━。
「あれぇ......? 可愛いメイドさんが消えちゃった......♡」
『アイラっ......!』
レイはフワリと移動して傷口が青く燃えている俺へと駆け寄る━━。
『アイラ......! しっかりしテ......!』
「悪いなレイ心配かけて......。まさか復讐のラストが別世界のバグった主人公だなんてめっちゃ狡いよな......流石の僕もキツいって。もう一回死ぬわコレ......」
『死んでもワタシがそばに居ル......ずっと一緒......。でもねアイラ......まだその時じゃなイ......! 諦めちゃダメだヨ......!』
「ふっ......大丈夫だよこれも作戦の内さ......久々のテレパシーで思考を読み取ってくれ......」
『っ......!』
「......僕は可能性に賭けるぜ......しかし痛ってぇ......」
『ダメ! 喋らないデ! 今ココで体力を使い果たしたら本当に死んじゃウ......私だけには見えル......今アナタの命の光が闇に消えかけてるノ......」
「ああ......でもこれくらいのリスクがないとヤツは殺せない。それに約束したろ? 復讐を完遂するまで僕は死なない......そしてまだ奴に本当の姿を見せてないしな━━」
『......それって黒羽真央の姿?』
「いやっ......」
俺は自分が死んでこの姿になった時、一つの可能性が頭をよぎった......。
もし仮にこの世界に俺と対となる者が現れた際にソイツの強さに俺は勝てないのではないか? そう考えていた。
だが同時にこうも考えた......俺は明星亜依羅になってから一度もまともにダメージを受けたことが無い。
もし俺に確実にダメージを与えられる奴が存在し、そいつの攻撃でピンチに晒されたら━━。
『......やっぱり君で良かった......』
若干朦朧とする意識の中、何処からか聞き覚えのある声が聞頭の中に響く......。
「だれ......だ......」
『やぁ......もう1人の僕......』
「お前......まさか.......」
『ああ......そうだ......。僕は君の事をずっと見ていた......母を殺されても必死に生きようとしていた姿を......。同じ境遇の君が僕の母親に似た者を一度だけ殺して悲しそうに後悔していた姿を......。そしてそのセーブデータを消した《殺した事実を無にした》事を......。君と僕は似ている......』
「そうか......君も母親を殺されたんだよな......アイツにさ━━」
『そうだ......だが奴を倒すには君の見立て通りアレを使うしか無い......。但し......君にとって大切なモノを一つだけ失うが同意してくれるかい......?』
「同意? 聞くまでも無いね、俺は母を殺され自分も一度殺されてから復讐するためだけに生きてきた......。あの主人公を青年誌でしか表現出来ないくらい残虐に痛ぶって苦しみながら死んでいく様を見届けられるのなら、俺はどんな事だって受け入れるさ......!」
『君の覚悟......聢と受け取った。僕と共にアイツを......僕達母さんの仇を取ろう━━!』
「ああ......!」
「了匕匕......♡ 終わりね明星亜依羅、私やこの化身から放たれる聖なる炎は如何なるモノを焼き尽くす。これで本当のおしまいだねぇ......♡」
ドクン......ドクンッ......ドックンッ......!
「何......この音は一体なにっ......!?」
ドックン......ドックンドックンドックンドックンドックンドックンドックンドックンドックンドックンドックンドックンドックンドックンドックンドックンドックンドックンドックンドックンドックンドックンドックンドックンドックンドックンドックンドックンドックンドックンドックンドックン.......!
「なによ......一体なんなのっ!!!!」
『......天衣無縫ノ邪神......!』
その直後......天まで突き抜ける程澄み渡っていた青い空は、途端に全てを隠し尽くす漆黒の闇に覆われた━━。
「何が......何が起きてるの......私こんなの知らない......!」
そしてその闇は黒い風を吹き起こし始め、周辺の木々や墓が突風で荒れる。
その風と共に闇は竜巻のようなものを形成され、それが俺の身体へとその全てが吸収される。
その瞬間俺の身体は完全修復し、再び晴天が顔を見せ始めると雲間から太陽が照らされる━━。
「そんな......私が与えた傷が......! 一体......なんなの......」
さっきまで余裕たっぷりある表情を見せていた龍崎ゆりは立ち上がった俺の姿に動揺を見せる......。
そして俺は黒いオーラを纏い、本来の自分へと姿を変えた━━。
「嘘......アイラが.......黒羽......くん......」
「そんな......君は確かにあの日ホームに突き落としたは━━」
カ゛シ ィ゛ッ゛......!
「ウ゛ク゛ォ゛.......ガッ......!」
動揺する龍崎に一瞬で近づき思いっきり首を絞める。
さっきまでノーダメージだった奴の余裕ぶった表情は完全に消え、締められている苦しさからヤツは口から涎を垂らし始めた━━。
「そんな......わたじの神聖なる鎧が......き゛か゛な゛い......!?」
『「遊びはおしまいだ主人公━━!」』
龍崎の首を締め続けていると、後ろで剣を構えた女神の化身が俺に向けて剣を振り下ろす━━。
ハ゜シ ィ ッ......!
『......!』
『「ちったぁ喋れよ変態背後霊......お前ずっとマナーモードなんか?」』
俺は化身が持っている2本の聖剣を片手でまとめて受け止め力を入れる━━。
『......!』
『「けっ......さっきと同じ手が通用すると思うなよ陰キャスタンド......!」』
ハ゜キ ィ ィ ィ ン ッ━━!
「ぞ......ぞん......な......!」
俺はヤツの象徴でもある化身の聖剣を簡単にへし折り、輝きを失った白い刃を地面に放り捨てた━━。
『「お前だけは......僕の母さんを殺したお前だけは......絶対に殺す━━!」』
「ふざげ......おまえ......なんなんだぁ......っ......!」
『「知りたいか? なら教えてやるよ......。僕こそが本当の最後にして最凶の裏ボス......邪神アイラだ━━!」』
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