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プロローグ
「……改めて見ると大きいね」
青い長髪が特徴的な女性が感嘆に満ちた声で言う。
それは無理のないことだと思う。彼女の父親は今崖から見える広大な真華国の王にして自身が第一王女なのだから……2年ぶりに見る母国は嬉しいという言葉だけでは言い表せるものでは無い。
本当にここまで色んな事があった……。
彼女と青年がこの国を追われて……。
武器を持ったこともない彼女が弓矢と剣を取り戦った……。
青年は母国……真華王国を見つめる彼女の横顔を見る……。
国王、アンタの娘さんは……こんなにも逞しくなったぜ。
青年は空を見上げながら、我が子を亡くして今なお気に病んでおられるだろう国王……空国王に思いを馳せる。
「行くわよ……來、皆っ!!」
この国の第一王女……いや、元が付くか。
元第一王女――黄泉王女。青年は真華王国に向けて歩く中……この国を追われる原因となったあの日に思いを馳せる。




