20-46 新規コンテンツの情報でした
三月十五日の日曜日。ログインしたジン達は、雑談もそこそこにクランホームである[十色城]へと向かった。理由は勿論、二十一時から開始される運営ミーティングを皆で視聴する為だ。
「今回は、一周年について……それと、第四エリアである新大陸の事を話すんだろうね」
「それもありそうだけど、他にも何か出て来そうじゃない? ここのところ、新要素がちょくちょく出てるでしょ」
手分けしてお茶を配るのに参加しているココロとイズナがそう言うと、ジンもその言葉を聞いて考えを巡らせる。
――確かにこのゲームって、色々な要素が隠されていたり、新しい要素を追加したりするな。サービス開始から一年で、環境は大きく変わっている気がする。
レベルキャップ開放は別として、それでも追加されてきた要素は少なくない。
一年という短期間で、これだけ様々な追加要素を打ち出して来た運営だ。恐らく新しいエリア、しかも新大陸の開放となれば、追加要素の一つや二つ仕込んでいてもおかしくはないだろう。
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現実時間が二十一時になると同時に、いよいよ運営ミーティングが開始された。
『Hello Everyone!! お前等のDJ☆レイモンドだYO! FOOOO!! 今回も、運営ミーティングを見に来てくれて、センキュゥッ!!』
『皆さん、こんばんは! 運営ミーティングをご視聴頂き、ありがとうございますっ! 第一回イベント、アナウンス担当! 広報部のオーウェンです!』
『いつも運営チームへのご理解、ご協力を賜りありがとうございます。第二回イベントで司会進行を務めました、広報部のアンナです』
『アナザーワールド・オンラインをお楽しみの皆様へ、日頃からのご愛顧に感謝申し上げます。第四回イベントイベンターを務めさせて頂きました、運営広報部のセインです』
そんな広報部の面々と一緒に、勿論運営責任者であるシリウス達の姿もあった。
『AWOをお楽しみの皆様、運営責任者のシリウスです。本日は運営ミーティングをご覧いただき、誠にありがとうございます』
『同じく運営主任、エリアです。皆様に支えられて、アナザーワールド・オンラインも間もなく一周年を迎えようとしております。心より、運営一同感謝申し上げます』
『運営スタッフ、ガイアです。本日は皆様への日頃の感謝を込め、次回のアップデートについて紹介させていただきます』
『今回はお前等も察してる通り、アナザーワールド・オンライン! First Anniversaryについて話していくYO・YO・YO! HEY YO!』
ハイテンションなレイモンドがそう宣言すると同時に、画面の中の背景が変わる。
大きなモニター、その前にマイクとネームプレートが置かれた机、そして椅子。そんな、いかにも放送席! といった雰囲気を形成する什器や壁が、光の粒子となって消滅していく。それらが消え去った後には、見覚えのある光景が広がっていた。
『去年の四月に、サービスが始まったアナザーワールド・オンライン! お前達の旅は、この町から始まったのを覚えてるだろう! Yeah!』
レイモンドが門の方に向かって歩き出すと、他の六人もそれに続く。
『来月の四月十日は、AWOの正式サービス開始一周年になりますね!』
『そこでまずは、一周年を記念するアニバーサリーイベントについてお知らせしていきたいと思います』
『第六回イベントとなるアニバーサリーイベントは、四月十日から開催予定です』
『このイベントには、複数のコンテンツが用意されています』
そうして運営メンバーは、門の近くに設置された見慣れないオブジェクトを囲む。
『これは専用マップに入る為の、≪ポータル・オブジェクト≫です。ここからはこれを、≪アナザー・ポータル≫と呼んでいきます』
『Yes! ≪アナザー・ポータル≫でワープできる、その一つがこのマップだYo! お前等、この場所がどこか解ってるだろう? So! 始まりの町の門の前だZE!』
『実はこのマップ、第一回イベントのリメイクコンテンツなんです!」
「はい。これは過去イベントを再現した、新しいコンテンツとなります』
イベントを紹介している間に、マップ内にモンスターが転移して来た。モンスター達は門に向かって、真っ直ぐに突進して来る。
その光景は、オーウェンが口にした通り第一回イベント……始まりの町防衛戦を思い出させるものだった。
『迫って来るモンスター達から、門を守るYO!』
『パーティのHPと門の耐久値が保つ限り、挑戦し続ける事が出来る、スコアアタック方式です』
説明をしながら、レイモンドとセインがモンスターを攻撃。手慣れた様子で、モンスターを倒していく。
『スコアポイントは、プレイヤーの行動などでも追加ポイントがありますよ』
『例えばこうして支援魔法を味方に使うと、支援行動に対するスコアポイントが加算されまーす!』
アンナが矢を放つ姿、オーウェンが魔法杖を構える姿も、その見目麗しさが手伝って凛々しく見える。
『そしてこの新規コンテンツは、レイドパーティ対応なんです』
『はい。レイドパーティは最大五パーティ、レイド数に応じてモンスターの強さや数が上昇するシステムとなります』
エリアが魔法を詠唱する間に、迫るモンスターをガイアが盾で止める。そして、シリウスが大剣を振るってモンスターを盛大に吹き飛ばした。
『レイドシステムは任意で組む事も、マッチング機能でランダムで組む事も出来る』
最後にオーウェンが魔法でモンスターを蹴散らして、締めの一言を放つ。
『勿論、一組のパーティで行ける所まで! という遊び方も、勿論オーケー! これが新コンテンツ【防衛戦】です!』
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「成程、第一回イベントの復刻版って感じなんだな」
「規模は縮小されてるみたいだけど……新たな機能も追加されて、面白そうね」
ケインとイリスがそう口にすると、アナスタシア達が笑みを浮かべて頷く。
「私達は第一回イベントに参加出来なかったので、とても楽しみです」
「そうね! 話を聞いたり、映像で見たりはしていたけど……」
「うん、やっぱり参加したかったって思ってたし!」
そんな会話をしていると、画面の中のガイアの言葉が聞こえてきた。
『それでは、次のコンテンツ紹介に参りましょう』
ガイアがそう言うと、モニターの中の光景が始まりの町の門前から変化した。その景色は、ジン達にとって実に見覚えのあるものだ。
「これって……第二回イベントの!」
「あぁ、決勝トーナメントの舞台だな」
そう、それは八組のチームが武を競った舞台。記憶の中にある、決勝トーナメントのステージそのものである。
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『このステージは、記憶に残っている方が多いでしょうね。続いて紹介するコンテンツは、お察しの通り……第二回イベントのリメイクコンテンツ、【闘技場】です』
『Yes! 第二回イベントを更に発展させた、PvPコンテンツだYO! オッケエェェイ!! FOOOO!!』
『腰を振るな、レイモンド……』
こめかみを抑えて、レイモンドを注意するシリウス。レイザー・モンドHGなのかな。
『大変失礼いたしました……この新コンテンツは第二回イベントと異なる点がありますので、ご説明しましょう』
レイモンドとカメラの間に割って入ったアンナ、実にナイスである。
『まず、このコンテンツはトーナメント形式ではなくなりました。対戦が終わったら、そのまま続けて対戦してもよし、一度休憩してもよし……という感じですね』
更にオーウェンとエリアが、アンナを挟む様に立つ。美人三人によるHG隠しである。
『そしてスコアポイントですが、戦闘終了時に一定のスコアポイントを獲得! そして戦績に応じて、スコアポイントが更に加算となりまーす!』
『この闘技場の参加人数は、一人から最大十人まで参加可能。そして対戦形式は、完全マッチング方式……基本的には同じ人数のマッチングですが、戦績に応じて人数差も発生する形となります。勿論その編成に応じて、スコアポイントも変動しますよ』
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「おっ? フルパーティ戦もあるのか……」
「確かに編成の幅が、広くなってるわね」
「取れる戦術も増えるけれど……それは、相手も一緒ですもんね」
要するに、第二回決闘イベントの発展形……そう考えて良いだろう。
「恐らくスコアポイントは、一戦の参加人数で割る感じになるんじゃないかな?」
「そッスね。人数が少ない戦闘の方が、ポイントを稼げるって形になりそうッス」
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『さて、ここまで来たら君達も次がどんなイベントか察していると思う。次は第三回……と言いたい所だが、まずは一旦置いておき……』
シリウスがそう告げると、再び景色が変わっていく。
『先にこちらを紹介しよう』
変化が収まったそこは室内で、部屋の中央にポツンとオブジェクトが設置されている。
流石に腰振りをやめたレイモンドが、すぐ側に置かれているオブジェクトに手を置いた。
『Oh Yeah、モニターの前の皆ァ!! きっとコイツに見覚えがあるよな? チェケラァッ!!』
そのオブジェクトに、確かにジン達も見覚えがある。三日間に渡るサバイバルイベントでは、それが最重要アイテムといっても過言では無かったのだ。
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「≪ギルドクリスタル≫か……!」
「じゃあまさか……第四回イベントの形式で、新コンテンツを実装……ってコト!?」
「ってことは……百対百の、大規模戦闘コンテンツじゃねーか!!」
「うわ、これは燃える……!!」
第四回イベント、GvGサバイバル。まだ三カ月程しか経っていない事もあり、プレイヤー達の記憶にも新しいイベントだ。
「でも時間加速で長時間化するコンテンツって、結構負荷が掛かるんじゃ……?」
「あっ、そうですね? それにあのイベントのマップは、広大なフィールドでしたけど……」
ジンとヒメノが言う通り、第四回イベントの規模は非常に大掛かりなものだった。リメイクとはいえ、それだけの大規模イベントを他のイベントと並行して行うのは難しいのでは? と考えるのも、至極当然である。
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そんな疑問は勿論、運営メンバーも予想していたらしい。
≪ギルドクリスタル≫が設置された部屋から出ると、そこは石造りの通路。通路の開口部はガラス窓ではなく、侵入防止の格子しかない。
『プレイヤーの皆様を、落胆させてしまうかもしれませんが……流石にこちらのコンテンツは、第四回イベントの様な長時間・大規模とはいきませんでした』
そう言いながら、開口部の外へ手を伸ばすエリア。そこから見る事が出来るのは、草一つ生えていない広野……そして、その先にある武骨な砦である。
『そこで我々が用意したのが、百人対百人で真っ向から競い合う……そんな集団戦闘コンテンツ【攻城戦】となります』
セインのその言葉に、恐らく運営ミーティングを視聴しているプレイヤーは皆驚いただろう。ダウンサイジングされているとはいえ、この規模のコンテンツが出て来るとは微塵も思ってもいなかったのだ。
『えー、確かに第四回イベントよりも小規模ではありますけど……それでも、大迫力の戦いになりそうですよね! 勿論、あの時と同じように現地人を応援に呼ぶ事も出来ます!』
『はい。ちなみにこちらのコンテンツでも、スコアポイントを獲得できます。参加した時点で一定の、勝敗でそれに応じたポイントを獲得。勿論それだけではなく、貢献度が上位となったプレイヤーには個別にポイントが加算されます』
オーウェンとガイアが補足説明をした事で、プレイヤー達の期待感は一層高まっていく。ここまでのコンテンツだけでも、過去のイベントの盛り上がりを思い起こさせるものだった。
そして、まだあと二つ……戦闘系イベントでは、あと一つ。一番最近開催されていた、中々にやり甲斐のあるイベントがあった。
『さてさて! ここまで来たら、皆さんも予想しているでしょうね~?』
『はい、お察しの通り第五回イベント[試練の塔]を模した、ダンジョン攻略コンテンツもご用意しております』
オーウェンとガイアがそう告げた瞬間、運営チームの周囲の光景がまた変化する。
武骨さを感じさせる石造りの砦とは打って変わって、ツルツルの床と壁、天井。そこはつい半月程前まで、毎日の様に通っていた[試練の塔]の中だった。
『マッチングシステムもブラッシュアップされた、タワークライミングコンテンツ【塔攻略】。最上階も更に更新されているから、前回のイベントで最上階まで踏破したプレイヤーも楽しめるはずだ』
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更に上階が追加された……そんなシリウスの発言を聞いたジン達は、目を丸くしてしまう。
「……嘘でしょ?」
「更に上の階……えー、ボス戦怖すぎるんだけど……!!」
七百階層のボスである、プレイヤーの姿を模倣する天使達。トップランカーにとっても、何度も戦いたくはない難敵である。
「でももし【四神スキル】や、≪天使装備≫がドロップするなら……第五回に参加出来なかったプレイヤーにとって、救済措置にもなるのかも?」
「それは、確かにそうですね。イベントに参加出来なかったら、それまでの話……という運営も多いのが、VRMMOですから」
「やってみないと解らないけれど……期待はしちゃうよね!」
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そこでモニターの中のエリアが、『さて、それでは……』と新たに話を切り出す。
『ここまで紹介した、戦闘系イベント。こちらのルールについて、ご説明しましょう』
『はい、それではこちらをご覧ください!』
エリアの言葉の後、アンナが展開されたウィンドウを見る様に促す。
『これらのコンテンツですが【闘技場】は一日五回、【防衛戦】【攻城戦】は一日三回まで挑戦できるコンテンツとなります。【塔攻略】には、回数制限はございません』
『これは、サーバーの負荷を考慮した仕様となります。どうか、ご容赦下さい』
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「あー、まぁ重くなりそうだもんなぁ……」
「だな。特に百対百の【攻城戦】なんて、同時に何組もやられたら……専用サーバーを用意しても、ラグが発生しそうだもんな」
どうやら、無制限にいくらでも挑戦できる……という訳ではないらしい。しかしサーバーの負荷が要因と言われると、文句を言う気にもなれない。ゲームを快適にプレイする為に、必要な措置なのだから当然だろう。
「むしろ、ようやるわ。これだけの要素を追加するなんて、AWO運営はやっぱり凄いと思うで」
「そ、そう……です、ね……わ、私も……同感、です……」
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戦闘系イベントについての説明が粗方終わると、運営メンバーの背景が最初の場所……スタジオ風の場所に戻った。
『続いては、スコアポイントについてです。今回実装されるコンテンツで入手可能なスコアポイントは、いくつかのアイテムと交換する事が可能となっております』
アンナがそう言うと、画面上に交換可能なアイテムのリストが表示される。金と銀のチケットに、一回だけ戦闘不能を回避する事が出来る≪聖なるメダル≫。更にゴールドコインや、ショップ販売されている中で上質な武器や防具、そして≪収納鞄≫の名前が羅列されていた。
『スコアポイントを稼ぐ事で、これらのアイテムを獲得できます! そしてこれらのアイテムは、毎月一日に更新されますのでどうぞチェックして下さい!』
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「……ん? 今、毎月って言ったか?」
「あぁ……あの、オーウェンって運営の人……今、毎月って言ってたぞ!?」
「まさかこのコンテンツは、第六回イベントの間だけじゃなくて……常設か!?」
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『Hey Hey Hey! 今のオーウェンの言葉で、気が付いたかYO! 今紹介したコンテンツは今後、恒常コンテンツとして実装されるYO!』
ここで初めて明言された、新規コンテンツが恒常コンテンツであるという点。レイモンドのその発表に、恐らくモニターの前で視聴しているプレイヤーは大盛り上がりだろう。
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それは勿論、クラン【十人十色】も例外ではない。
「過去イベントをリメイクした、新しい恒常コンテンツですか……これは中々、思い切りましたね」
「あぁ。これまでのプレイスタイルから、ガラッと変わるかもしれないな」
レンとヒイロの言葉には、他の面々も同意見だった。今まではフィールドマップの探索や、拠点での生産買う導、そしてダンジョンの攻略や素材集めが主な流れだった。
しかし、ここで全く新しい要素が追加された。交換アイテムも決して軽視できないラインナップで、新しいコンテンツにプレイヤーが集中する可能性もあり得そうだ。
「そういえば、第三回……生産系は後回しにされていたわよね? そっちでも、何かしらの新要素があるのかしら……」
ミモリがそう口にすると、他のメンバーも「確かに!」と声を上げる。その声の出どころは、主に生産をメインにしている面々からだ。
『さて、それじゃあ戦闘系のコンテンツは一旦ここまでにして……次は生産系コンテンツについて、紹介しよう』
自分達の会話を把握しているのでは? と思うくらいに、丁度良いタイミングでシリウスが言及したのは、生産系コンテンツ。生産職人達にとっては、決して無視できない内容である。
「生産……!」
「やっぱりあったんですね!」
生産メインのメンバーの視線は、モニターに釘付けだ。やはり自分達の得意分野となれば、聞き逃せない! という事なのだろう。
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『生産職人向けの新要素として、週に一度開催される【オークションシステム】を実装予定だ。これは会場での開催になるが、システム・ウィンドウを使った遠隔での出品や入札……簡単に言うとすれば、リモート参加が可能になっている』
リモート参加が可能という言葉に、カノンが安心したような表情を浮かべる。人見知りの激しい彼女なので、会場参加は少々敷居が高かったのだろう。
『出品した品が落札されると、出品者に報酬が入る。同時に出品した時点でスコアポイントを獲得し、落札価格に応じてポイントが加算される仕組みだ』
『これらのオークションは、お察しの通り第三回イベントの出品ジャンル……武器・装飾品・衣装・料理がありますよ!』
『更にオークションシステムでは、新たに追加された出品ジャンルがあります。それが、こちらになります』
セインがそう告げると同時に、画面に出品ジャンルの種類が表示される。
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武器部門・・・武器、鎧、投擲アイテム等
装飾部門・・・装飾品、帽子、外套等
衣装部門・・・衣装全般
料理部門・・・主食、副菜、飲料、スイーツ等
薬品部門・・・ポーション類全般、塗り薬、張り薬等
道具部門・・・アイテム、生産用具、採掘用具等
素材部門・・・ドロップ素材、採掘素材、採取素材等
家具部門・・・什器、置物、絵画等
娯楽部門・・・書籍、音楽、嗜好品、遊具等
動物部門・・・家畜、従魔、卵等
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『第三回イベントの四種類に加えて、新たに五種類のジャンルが追加。これらをオークションで出品、落札する事が可能となります』
『オークションは入札開始から、ゲーム内時間で三時間で締め切り。最高額を提示した入札者が落札する形になりますよ』
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オークションのジャンルは、ジン達が予想していた以上に多岐に渡っている。このオークションが実装される事によって、生産関連の活発化にも繋がりそうだ。
「特に気になるのは、最後だな……家畜は馬や牛、畜産動物だろう。しかし、ここへ来て従魔を持って来るとは」
「もしかしたら、実は公に隠れてテイムを進めていたプレイヤーも居るんじゃないですかね」
第四回イベントを見たプレイヤー達は、ジンがコンを使役している姿を目撃している。それをきっかけに、モンスターのテイムに勤しむプレイヤーが出ていてもおかしくはないだろう。
ただ、ジンにとってはそれ以上に気になる事があった。
「アヤメ殿、ちょっと聞いてもよろしいでゴザルか?」
「はい、頭領様。何なりと」
「……【ふぁんくらぶ】のホームの、あれらは……」
「ご安心下さい、頭領様。肖像権を考慮すれば、頭領様のファングッズをオークションに出品するのは道理に悖る行為。そもそも頭領様の人望を利用して、儲けを得るなど言語道断……【忍者ふぁんくらぶ】一同、頭領様のファングッズは販売しない事を誓います」
アヤメが何か跪きながら早口でそう断言すると、【忍者ふぁんくらぶ】全員がそれに合わせて跪いた。何だろう、訓練とかしているのかな?
それはさておき、ジンとしては安心できる返答が返って来たので、一安心である。
「えーと、是非とも姿勢を戻して頂いて……その言葉を聞けて、安心しました。僕を応援してくれるのが、皆さんで良かったです」
忍者ムーブスイッチをオフにして、素の口調でそう告げるジン。そんなジンの発言に、【忍者ふぁんくらぶ】の面々は感極まって中々跪いた体勢を戻してくれないのだった。
そんなやり取りをしている間に、オークションシステムについての話は終わった様だ。
『それじゃあ次に紹介するのは、期間限定コンテンツ!! Oh Yes! 第六回イベントについての情報だZE!』
ここまででも十分なボリュームだったのだが、まだまだそれだけでは終わらないらしい。
次回投稿予定日:2026/3/1(本編)
運営ミーティング回が長くなるとは、このリハク以下略。
アニバ情報とあって、豪華な内容にしてみました。
作者的には【闘技場】で、面白パーティによる参戦とか書きたい所です。
ジン・ゼクス・レーナ・ギルバート・アーサー・タイチとかの、高AGI編成とかどうですか←




