19-31 踏破しました
プレイヤーの姿をコピーする五体の天使との激戦で、戦闘不能になってしまったジンとイカヅチ。だがその窮地を打破したのは、ヒメノとヒナの絆が最大になった事で得られるスキルスロット共有だった。
ヒメノのユニークスキル【エレメンタルアロー】と、ヒナの【回復魔法の心得】を駆使した蘇生魔法【リヴァイヴ】。それによって、僅かなHPではあるもののイカヅチは復活を果たしたのだ。
「やってくれたな、嫁さんッ!! あんがとよっ!!」
そう言って立ち上がったイカヅチは、実に好戦的な笑みを浮かべていた。闘争心剥き出しの彼は、自分に背を向けてハヅキに迫るキュリオテテスを睨む。
「そんでよくもやりやがったな、コピー野郎がッ!! 【スーパースター】ッ!!」
HPが僅かでも、イカヅチには関係ない。戦闘不能でないならば、この【スーパースター】で無敵状態になる事ができるのだから。
ハヅキに攻撃しようとしていたキュリオテテスを、横薙ぎの攻撃で強引に退かせるイカヅチ。
戦闘不能にさせられた上、ハヅキを狙おうとしたキュリオテテスに対する怒り。折角ハヅキがここまで苦労して駆け付けてくれたのに、その努力を台無しにしたエクスシーアに対する怒り。そしてそんな思いをさせてしまった、自分の不甲斐なさに対する怒り。
それらが綯い交ぜになっているイカヅチは、いつも以上に闘争本能剥き出しで荒々しかった。
「ハヅキ!! 絶対守るから、俺の後ろに居な!!」
普段は必ず敬称を付けているハヅキを、呼び捨てにしている所からもそれが伺える。ちなみに、呼び捨てにされたハヅキちゃんは?
「お兄さん……っ!! はいっ!!」
あ、はい。とっても嬉しそうですね。オーケーオーケ-。
さて、怒っているのはイカヅチだけではない。
「もうっ!! ボク、本気で怒ったんだからねっ!!」
先程までは、被弾を避けるべく慎重な立ち回りで応戦していたイナズマ。しかし大切な義兄、敬愛する頭領様の戦闘不能……大好きな親友のピンチを目の当たりにして、堪忍袋の緒が切れた。
「さっさと……倒れて!!」
フルスイングで戦鎚を振り抜いたイナズマの攻撃で、スローンズのHPがガクッと減る。彼女は【忍者ふぁんくらぶ】屈指のパワーアタッカーであり、ダメージディーラー。その攻撃は、一撃でも大ダメージ待ったなしなのだ。
多少の被弾を覚悟した彼女は、気合いと根性による猛攻撃に切り替えた。それによって、スローンズは最早サンドバッグ状態になってしまう。
更にリンも、ここが切り札の切り時だと判断。ジンと共有する【九尾の狐】の力を、最大限発揮する為の最終武技を発動させる。
「【其の疾きこと風の如く】!! 【分身】!!」
全ての攻撃を回避していた為、リンが発動した最終武技【九尾の狐】は最大の効果を発揮。九本の尾のオーラを纏った彼女は、更に【分身】を発動させてデュナメイスを打倒すべく全力攻撃に移行する。
「はああぁっ!!」
高速で振るわれる、七人のリンの小太刀。それを避け切る事は出来ず、デュナメイスの身体に次々とダメージエフェクトが刻み付けられていく。
それを嫌がってか、デュナメイスがその姿を変貌させた……それは勿論、ヒメノの身に纏う≪火の姫鎧≫と同じ物にだ。
「……【変身】ですか」
同時に七人のジンを相手にしていたエクスシーアも、その猛攻撃でHPを減少させていた。それ故か【変身】を発動させた上、【分身】も使用して応戦の構えを取る。
「くっ、やはりそう来るか……っ!! む……?」
しかしここで、ジンはある事に気付いた。
「分身体が、一体少ない……?」
エクスシーアが相対するジンを模倣しているならば、分身体は六体召喚出来るはず。しかし、エクスシーアが召喚したのは五体だった。
ジンが【分身】を限界突破したのは、昨夜……ユージンから誕生日プレゼントと称して、突破素材を贈られた直後だ。
――そうか、こいつらがコピーしているのは今の僕達じゃ無く……過去の僕達か!!
六百九十階層に到達した時点で、既に【分身】は限界突破済み。その時のジンのデータではない、と考えて良いだろう。恐らく六百階層か、それとも六百五十階層か。
ともあれ、【変身】と【分身】を同時発動したエクスシーアは脅威だ。まずは、分身体をどうにかするか……もしくは、【変身】を解除させるか。どうあれ、自分がエクスシーアを抑える必要がある。
……
一方ヒメノは、【変身】したデュナメイスをヒナに任せる事にした。デュナメイスにはリンが対応しており、彼女のサポートにヒナが入れば圧倒的優位を確保できると考えたのだ。
キュリオテスには【スーパースター】状態のイカヅチ、スローンズには攻勢に切り替えたイナズマ……そしてエクスシーアは、ジンに任せておけば大丈夫だと確信している。
そして今の時点で、ハヅキをコピーしたケルビムがフリーになってしまっている。その穴を埋めるのは、自分が適任だと思ったのだ。
そんなヒメノの指示を受けたヒナは、≪聖女の杖≫ではなく≪女神の大弓≫を手にしていた。
「リンちゃん、援護しますっ!!」
デュナメイスに攻撃させた場合、イナズマかハヅキが致命的なダメージを喰らう可能性がある。特に、【シューティングスター】を使用させる訳にはいかない。まずは【変身】によって得た、APをどうにかする必要がある。
「【セラフィムビット】!!」
ヒナは弓を使って、魔法を撃ち出していく。放たれた魔法がケルビムに触れた瞬間、バスケットボール大の光球に変化してケルビムの周囲に浮遊する。【変身】のAP削りに最適な、持続ダメージを与える魔法だ。
そしてヒナが弓を使用して魔法を発動させた事で、ヒメノが共有化したスキルスロットに収められているスキルオーブの正体が解るだろう。
彼女はヒナの持つスキルを最大限に発揮する事が出来るように、かつて愛用していた弓と共にユニークスキル【エレメンタルアロー】を託したのだ。
「姫様のスキルを、ヒナ殿が……!!」
「もしかして、あれは!!」
イナズマとハヅキは何が起きたのかを察し、その表情に笑顔が浮かぶ。ジン同様に敬愛するヒメノと、そのPACであるヒナ。その二人の絆がより強固なものとなった事が嬉しく、そして眩いのだろう。
その光景を見て喜びに満ちた表情を浮かべるのは、彼女達だけでは無い。その様子を見て柔らかく微笑むのは、リンだ。
仲間であり同じ様に【七色の橋】を支え続けて来た彼女は、同じ領域に到達したヒナを我が事の様に喜んでいた。
――ヒナ、おめでとう……。
心の中でそう呟けば、ふとヒナの視線がリンに向けられる。そしてその顔がふにゃりとした笑顔になれば、リンも嬉しそうに微笑み頷いた。
――ありがとうございます、リンちゃん。
互いの想いは、言葉は無くとも伝わっている。何故なら、彼女達には心があるのだから。
そして二人はすぐに気を引き締め直し、同時にデュナメイスに狙いを定める。
「ヒナ、行きますよ!!」
「はい、リンちゃん!!」
回避盾のリン、魔法射撃のヒナ。まるでジンとヒメノの様な組み合わせで、二人はデュナメイスへの攻撃を再開する。
……
「残り五秒……!! 【追従】!!」
自分の分身体に指示を出したジンは、六体のエクスシーアを囲むように素早く駆ける。そして小太刀≪大狐丸・改参≫の切っ先をエクスシーア達に向け、付与させた四神スキルを発動させた。
「【朱の羽撃】!!」
ジンに追従しながら分身体も四神スキルを発動させ、エクスシーア達を包囲する様に朱雀の羽を撒き散らしていく。その一本がエクスシーアに触れた瞬間爆発し、周囲の羽も連鎖的に爆発を起こしていった。
【分身】と【朱の羽撃】の併用による、回避困難な範囲爆撃攻撃……このコンボは凶悪なものという自覚もあり、ジンも普段は使用を控える奥の手の一つであった。
「待っていたぜ……この瞬間をよぉッ!!」
そう言うイカヅチの目の前で、彼を模したキュリオテテスの【スーパースター】の効果が切れた。それはキュリオテテスのHPが残り1ポイントとなり、絶好のチャンスである事を意味するのだ。
「ブッ潰れろ!! 【一閃】!!」
キュリオテテスに向けて全力で、≪長巻≫を振り下ろすイカヅチ。エクストラスキル【スーパースター】の恩恵で、ステータスが強化された状態での渾身の一撃。その凄まじい攻撃はキュリオテテスの身体を両断し、そのHPを消し飛ばした。
『[試練の塔・北]七百階層ボスモンスター【キュリオテテス】が戦闘不能になりました』
「一気に決めます!!」
ヒメノはケルビムを討伐すべく、弓に矢をつがえる。それに対するケルビムは、ハヅキの発明した≪諸葛連弩≫の模造品を構え……そして、ヒメノに向けて発射。
それはケルビムが狙いを定めて足を止める、ヒメノにとって絶好の攻撃チャンスだった。
「【縮地】!!」
ケルビムの放った矢がヒメノの身体を捉える寸前、ヒメノはケルビムの目前に瞬間移動。そのまま引き絞った弦から手を離しつつ、武技発動の宣言をする。
「【スパイラルショット】!!」
ゼロ距離で放たれた、最高峰のSTRが込められた【スパイラルショット】。当然ケルビムにそれを避ける暇など与えられず、その胸元に矢が突き刺さりそのHPを抉り削ぎ尽くした。
『[試練の塔・北]七百階層ボスモンスター【ケルビム】が戦闘不能になりました』
「残り……二体ッ!!」
自分をコピーしたスローンズと戦うイナズマは、激しい接戦を繰り広げていた。被弾は増えたものの、スローンズのHPは残り一割程度。
「【クイックステップ】!! からのっ……【ハイジャンプ】!!」
急速接近しつつ、【ハイジャンプ】で跳び上がるイナズマ。その手に握る戦槌を振り上げながら、計算通りにスローンズの頭上へと自由落下を開始する。そんなイナズマを見上げるスローンズは、イナズマを叩き落そうとするかのように戦槌を構える。
――カノン殿っ!! 使わせて頂きますっ!!
心の中で、カノンにそう断りを入れて……イナズマは戦槌を振り下ろしながら、武技を発動させる。
「【トールハンマー】!!」
力強く振り下ろされた戦槌は、スローンズに向けて飛んでいく。スローンズはそれに、自身の戦槌を当てて軌道を逸らそうとして……かろうじて、それに成功した。
「やっぱ、そう来るよね? ボクもきっと、そうするもん……でも、ここまでキミは読めてない!!」
しかし、イナズマは慌てない。その時既に、彼女は背にしていた≪打刀≫を抜いて構えていた。
「【一閃】ッ!!」
戦槌を振り抜いて無防備なスローンズは、それを避けられない。激しいライトエフェクトと共に、そのHPが消し飛ばされた。
『[試練の塔・北]七百階層ボスモンスター【スローンズ】が戦闘不能になりました』
「ヒナ、狙って下さい!!」
そう言いながら、リンは分身体と共にデュナメイスに一斉に斬り掛かり……そのAPを剥がし切る事に成功した。
「お任せですっ!!」
ヒナは左の手で握る≪女神の大弓≫に、右手の指で触れ……弦を引き絞る様にして、魔法の矢を生成。【癒しの聖女】の魔法の中で、最もダメージが望める魔法を放つ。
「【ディバインフォール】ッ!!」
矢はデュナメイスの頭上に放たれ、すぐに純白の魔法陣が展開され……そこから魔法効果が発動する。
降り注ごうとする光の大瀑布から逃れるべく、デュナメイスが【縮地】を発動させようとし……その瞬間、リンがその身体に小太刀を突き刺す。
「させるとでも? 【狐雷】!!」
デュナメイスの全身に雷撃が駆け巡り、そして麻痺させる。リンはすぐさまその場から退き、その瞬間に【ディバインフォール】がデュナメイスを呑み込む。
魔法効果が終了してデュナメイスの姿が現れると、そのHPゲージは枯渇し光を失っていた。
『[試練の塔・北]七百階層ボスモンスター【デュナメイス】が戦闘不能になりました』
最後に残ったエクスシーアは、ジンの【七倍・朱の羽撃】でAPを失い変身解除。しかし辛うじて分身体もHPを僅かに残しており、一対六の状態になっていた。しかし六体のエクスシーアの攻撃は、ジンを捉える事が出来ない。【変身】状態を維持しているジンは、その攻撃を尽く避けていくのだ。
ジンにもエクスシーアにも、【分身】によるステータス半減というデメリットが付与されている。【変身】が解除された事でエクスシーアはそれをモロに受け、ジンはプラマイゼロ状態になっているのだ。
そしてジンが攻撃を回避すればする程に、彼を止める事が困難になるのだが……AIで制御されたエクスシーアには、それを感じる事が出来ない。
そして、ついにその時が訪れる。
「【其の疾きこと……風の如く】」
最終武技【九尾の狐】と【変身】による、ステータス最大強化。必勝の戦闘形態になったジンは、六体のエクスシーアを打ち倒すべく駆け抜ける。そんなジンを捉えようと、エクスシーアは攻撃を仕掛けるが……それもジンにとっては、更なる攻撃への布石になる。
「【空狐】……【アサシンカウンター】!!」
エクスシーアの小太刀を避け、そして【アサシンカウンター】の効果発動条件が満たされる。
「【ラピッドスライサー】!!」
発生した【カウンタータイム】に合わせて、【ラピッドスライサー】を発動。【空狐】の効果がそれに加わり、左右同時に繰り出す攻撃は確定クリティカル四十連撃。エクスシーアがそれに耐える事は適わず、全身に斬撃によるダメージエフェクトを刻まれながら吹き飛ばされて倒れた。
確かな手応えを感じつつも残心を解かず、戦闘に意識を集中させるジン。しかしもうその必要は無いと伝えるかのように、全員の耳にシステムアナウンスが響き渡った。
『[試練の塔・北]七百階層ボスモンスター【エクスシーア】が戦闘不能になりました。七百階層ボスモンスターの討伐を完了、[試練の塔・北]を踏破しました』
************************************************************
北の[試練の塔]を攻略完了したジン達は、何とも言えない空気に包まれていた。
その理由はまず、これまでのボス戦と違うイベントが発生したからだ。戦闘不能になっても消滅しなかった天使達が何事も無かったかのように起き上がり、ジン達を模した姿から元の天使の姿に戻ったのである。
「……ブッ倒してやった感が、無くなったんだが」
「あ、あはは……確かに……」
「何か『お前達のレベルに合わせてやっただけだ』みたいな感じに見える」
このイベントは、イカヅチ達的には大層不満らしい。まぁ苦労して倒した相手があっさり復活し、余裕そうに立っているのだ。面白くないと感じるのも、無理はないだろう。
ちなみに、ジンとヒメノは「あー、そういう感じ……」と苦笑するだけだった。
このままだと、折角の踏破完了なのに後味が悪くなりそうだ。そう感じたジンは、空気を変えようとシステム・ウィンドウに視線を落とす。
「えーと、攻略報酬は……」
まず今回の報酬は、通常の討伐報酬。そして、初討伐報酬の二つだ。
討伐報酬は経験値とゴールドコインに、種類を問わず武器や防具を強化する事の出来る素材アイテム。
次に初討伐報酬は、スキルを限界突破する事が出来る≪天理の指南書≫という消費アイテムだった。これは非常に貴重なアイテムで、今回のイベントでも手に入れる機会は限定されていると言える。
そこでジンは、少し残念そうに苦笑する。
「あー、スピード・アタック・ボーナスは逃しちゃったでゴザルか」
ジン達の攻略時間は、三十八分十四秒。そしてスピード・アタック・ボーナスを得るには、三十分で攻略を完了しなくてはならない事が判明した。
「三十分……結構、しんどい設定ですね」
「というか……頭領様と姫様、兄さんが相手ですし。そこにボクとハヅちゃんが居ると考えたら、無理ゲーじゃないですか?」
イナズマがそう言うと、イカヅチとハヅキもウンウンと頷いている。イカヅチ的には「俺はそれ程じゃないんじゃね?」と言いたい所だが、【スーパースター】を使える時点で凶悪な存在と言って良いのは自覚している。
そこでジンが、戦闘中に気付いた点について思い出した。
「そう言えばさっきの戦闘で、拙者を模倣したエクスシーアの【分身】……拙者のものと、性能が違ったでゴザルよ」
戦闘中はそこまで気が回らなかったのか、ジン以外は驚いた表情を浮かべている。ジンがその違和感に気付けたのは、昨夜の内に【分身】の限界突破を果たせていたからだろう。
自分と違い、限界突破前の人数だった分身体NPC。その事に付いて説明すると、ヒメノ達も真剣にその違いの原因について考え……そして、ジンと同じ結論に至った。
「つまり頭領様、この天使達は過去の戦闘をコピーした相手という事でしょうか?」
「恐らく。でなければ、分身体の数の違いに説明がつかないでゴザル。問題はどの階層が模倣対象かでゴザルが……」
「その階層が解れば、主様達を模倣する天使達をある程度弱体化させられるという事ですね」
「あ、成程! 流石リンちゃんです!」
「これは結構、大事な攻略情報になりそうですね。やっぱり、こういうのはキリの良い所でしょうか?」
「ボクもそう思います! やっぱ六百九十階層とかですかねー?」
「いや、その時点では既に【分身】は限界突破していた故」
「ってーと、もうちょい下か? 少なくとも、十フロア単位になんだろうな」
天使達の模倣スキルの対象となるのはどの階層か、あーでもないこーでもないと話すジン達。そんなジン達を、天使達は何も言わずにただ見つめているだけだった。
ひとまず仲間達と情報共有して、今後の攻略に活かすしかない。そう結論付けたジン達は、改めて天使達に視線を向ける。
「それにしても、この天使達の名前ってどこかで聞いた事がある気がしますね」
「……そうなのか? 俺は初めて聞く気がするんだけどな」
ハヅキだけは、天使達の名前に聞き覚えがあるらしい。ちなみにエクスシーアは「目標を駆逐する」とか言わないし、デュナメイスとケルビムも「狙い撃つぜ」とか言わない。キュリオテテスは変形しないし、スローンズは赤いG●粒子を放出したりしていない。
「もしかしたら、他にも居るかもしれませんよ……ヴァーチェとかナドレっていう名前や、セラヴィーとか!」
「……あぁ、あの作品でゴザったか。天使繋がりの名前というなら、確かにあり得そう……?」
「アリオス!?」
「ハ、ハヅキ? 落ち着け?」
ちなみにナドレは天使の名ではなく、ナホバ族の精霊の名だそうな。ちなみにデュナメイスとヴァーチュースは、共に力天使に位置する第五位の天使らしい。
ガン●ムネタで興奮するハヅキが落ち着けば、ジン達はこの後の事について打ち合わせを始める。
「それで、どうするでゴザルか? SAB狙いで、もう一回挑戦するか否か……拙者も今回の戦闘では不覚を取った故、再戦を希望するなら望むところでゴザルよ」
「ジンくんなら、そう言うと思っていました。私も同じ気持ちです!」
「……そうだな、俺は挑戦してぇ」
「ボクもやりたいです!」
「ちょっと一旦、拠点に戻って良いですか? 開発中の新兵器も持って来て、模倣じゃ追い付けないモノがあるって事をとことん思い知らせてやりたくて」
「ハヅちゃん……? 目が据わってるよ?」
「お、落ち着け? な?」
作者が初めて作ったガン●ラは、親友が誕生日祝いにくれたMGのダブル●ークアンタでした。
後に「初心者にプレゼントするレベルじゃない」と聞いて、作者はひとしきり驚いてエク●アも自費で買いました。
あ、どうでも良いですね!!
今回のハイライトは、カノンの戦法に倣いつつ刀も使うイナズマ、スーパースターイカヅチ、必殺ゼロ距離ヒメノちゃん、七倍羽撃&四十連撃ジン君。
現時点で繰り出せる、各々の戦術の限界地点。そしてイカヅチ×ハヅキの片鱗ですかね。
次回投稿予定日:2025/3/10(本編)