18-34 振りました
ギルド【ラピュセル】は、クラン【十人十色】に加入する事を選択した。しかしながら、リンドの目論見はまだ潰えていない……今は、まだ。
「【ラピュセル】がクラン【十人十色】を選択した事は、勿論受け入れよう。君達の決定に対して、我々が口を挟む権利は無いのだから。お前達も、それは解るな?」
最後の言葉は、【竜の牙】の面々に向けた言葉だ。それに対し、不服そうなソウリュウとバッハ……あと、バーンも不満そうにしている。しかしフレズは「仕方ないだろう」といった様子だし、ファーヴとヨルは「はい」と頷いて返した。
「だが……我々としても、【ラピュセル】の諸君と共に歩みたいと思っていたのは本気だった。そこで、考えたのだが……」
リンドは視線を【七色の橋】の面々に向け、真剣な表情で言葉を続けた。
「クラン【十人十色】の諸君に、伺いたい。【ラピュセル】と共に、我等【竜の牙】もクランに加入するのはどうだろうか」
その言葉に、【七色の橋】も【ラピュセル】も動じなかった。動揺を見せたのは、【竜の牙】の面々だけである。
――やっぱり、そう来たね。
ジン達にとって、リンドの言葉は予想済みだった。彼等は力を欲し、頂点に立つ事を目指している。このAWOでトップクラスの力を持つ勢力は、大まかに分けて四つ。
騎士系クラン【騎士団連盟】。
冒険者クラン【開拓者の精神】。
傭兵クラン【導きの足跡】。
そして、自分達の結成したクラン【十人十色】だ。
他の注目クランとなると、【ルーチェ&オンブラ】に【無限の可能性】。彼等はこれから、どんどん勢力を拡大していくだろう……ジン達はそう予想していた。
これらの勢力に対抗するには、その輪に加わるのが最も手っ取り早いのだ。【竜の牙】がそれを考えるのは、想像に難くない
そもそも【竜の牙】が最初に自分達に接触しようとしたのは、浄化された[ウィスタリア森林]を訪れた時。彼等の目的が【十人十色】に加わるつもりだったのは、その頃から解っていた。その時は某創造神によって真逆の方向に持っていかれ、宣戦布告しに来た事にされてしまったのだが。
今回の【ラピュセル】争奪戦において、彼等はどちらに転んでも【十人十色】への加入を申し出てくるはず……ジン達は最初から、その可能性を考慮していたのだ。
そして、当然の事だが……彼等の加入を認めるつもりはない。
「ふむ……クランの仲間からは、【竜の牙】は我々に宣戦布告したと聞いていたのですが」
まずはヒイロが、軽めのジャブで様子を見る。これまでの経緯を考えれば、この点について言及するのは何の不都合も無い。
ここでリンドが本心を語るか、それとも体裁を取り繕うのか……それを見極めるつもりである。
「無論、このAWOで頂点に立つつもりではある。その上で、君達は素晴らしい好敵手だとも思っているさ」
リンドはあくまで、本心を語るつもりはないらしい。
「その前言を、撤回すると?」
「そう言われると、返す言葉も無いのだがね。私としては、仲間の……ソウリュウの気持ちも、尊重したいという思いがある」
ここで名前を出されたソウリュウは、リンドの言葉に目を見開いた。
「イザベル嬢と共に歩みたいと、ソウリュウは思っている。それは間違い無いだろう」
その言い方では、自分がイザベルに懸想しているようではないか? とソウリュウは思った。しかし、リンドが話している所に割って入るのは憚られたらしい。口を挟む事が出来ずにいると、リンドは更に話を進める。
「ギルドマスターである私がすべき事は、自分の意志を貫くだけではいけない。仲間とギルド全体の事を考えて、適切な決断を下す事だ。これはソウリュウの為だけではなく、ギルドの仲間達の為にもなるだろう」
更にリンドは、仲間をダシにして自分の野望を叶えようとしている。第一、【七色の橋】の面々はソウリュウの本性を既に聞いている。なので、その言葉が的外れなものであると知っていた。
――この人【ラピュセル】や【十人十色】だけではなく、仲間すらも利用するのね……。
――言葉や態度の節々から、自分達の利益しか考えてないのが丸わかりなんスよねぇ……。
――あんな暴言を許しておいて……下の者を制御出来ていない割に、自尊心だけは大きいのね。
――この人、本気でしょうか? いえ、本気でしょうね……全くもって、度し難いわ。
――まぁ、本気だとすれば……身の程を弁えない、正真正銘の愚か者になるんだけどな。
――そもそもイザベルさんを脅す様な人が居るギルドを、私達が受け入れる事は無いです!
――それじゃあ、ここからは僕達の番だ。
「現状では、その申し出を受けられないんです」
ヒイロがそう告げると、リンドは何を言われたのか解らないといった表情になる。端的に言えば、呆気にとられた状態だ。
そんなリンドの隣に座るフレズはムッとした様な表情を一瞬浮かべ掛け、それを何とか堪えて口を開いた。
「済まないが、理由を聞かせて欲しい。【ラピュセル】が加わったとして、クラン【十人十色】に所属するギルドは五組。まだ、二組の枠があると思うのだが」
バッハに比べると冷静で、理路整然とした質問だ。しかし自分達がクランに加入出来る前提で話をしている辺り、彼もリンド達と大差無い。
ここでいよいよ、彼等に対する決定打を放つ。ヒイロは涼しい顔で、何でもない事のように理由を告げた。
「その残り二枠の決定権は、【桃園の誓い】と【魔弾の射手】にあるからです」
それはどういう事か……とリンド達は一瞬思案し、すぐにヒイロの言いたい事に思い至った。
クラン【十人十色】の残る三つの加入枠……彼等は、その決定権を分けたのだ。
そして【七色の橋】は、自分達の決定権を行使して【ラピュセル】を勧誘した。つまり【ラピュセル】の加入が確定した事で、【七色の橋】は決定権を使い果たしたのだ。
尚、この決定権を一つずつ保有する件については、今回の話し合いの為に新たに出来た取り決めだ。いくら相手が【竜の牙】でも、嘘を吐くのは躊躇われたが故の措置である。
ちなみにリンド達は、【十人十色】において【忍者ふぁんくらぶ】の決定権が無いと気付いている。その理由は、「彼等は所詮はファンギルドだから、決定権は無いのだろう」などと考えていた。
勿論、実際の所は違う。
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ジンが【ラピュセル】を勧誘した、その日の事。クラン【十人十色】は、【竜の牙】への対策を練っていた。
「……っていうのが、自分が考えた対策ッスね。ただそうするとどこか一組、勧誘の権利が無い事になるんス。そこで、意見を聞かせてほしいなーと」
発案者のハヤテの言葉に、即座に挙手したのはアヤメである。
「我等【忍者ふぁんくらぶ】の権利は、【七色の橋】に委ねましょう」
提案ではなく、決定だった。
ギルドメンバーに確認しなくて良いのか? と思いきや……【忍者ふぁんくらぶ】メンバー各位、異論無しとばかりに頷いていた。
「我等は頭領様のご厚意で加入させて頂いた身、それを考慮すれば当然でしょう」
「それに【ラピュセル】は、頭領様が直々に勧誘したギルド。なれば我々がそれに同意するのも、また当然」
「然り、頭領様のご意思に従いましょう」
五十人全員に、いちいち確認する必要が無さそうだった。
「丸く収まった……のかな?」
「収まっちゃったみたいねぇ……」
「何ていうか、ジンの影響力がそろそろ怖くなってきたんだけど」
ケイン・ジェミー・ヒイロの視線が、ジンに向かう。
「……解せぬでゴザル」
この作戦の決め手は、【忍者ふぁんくらぶ】のジンへの忠誠心だった。これはジンが凄いのか、【忍者ふぁんくらぶ】がヤバいのか……判断に迷う所である。求心力の変わらないただ一人の忍者。
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それはさておき、ここで粘っても【七色の橋】には【竜の牙】を加入させる権限が無い。リンドの算段は打ち砕かれた……がしかし、彼はまだ諦めていないらしい。
「む、むぅ……ならば【桃園の誓い】か【魔弾の射手】に、今回の件を伝えて貰えば……」
彼は、往生際が悪かった。藁に縋る様に、何とか自分の提案を押し通そうとしている。
「どちらのギルドも、既に勧誘に向けて動いているので。結論が出なければ、何とも言えませんね。現状でと言ったのは、その為です」
リンドの望みに繋がる道は、完全に塞がれていた。何とかできないものかと考えるが、何も良い案は思いつかない。
ついに黙り込んでしまったリンドを見て、アナスタシアは内心で呆れていた。
――何を考えているのかは解らないけれど……ここまで言い募るっていう事は、ただクランに入りたいっていう訳では無いのでしょうね。
ジン達に取り入って、ユニークスキルの情報でも得たいのか。ユージンを始めとする最高レベルの生産職人達に、装備を作成して貰いたいのか……それともまさか、意中の人でも居るのだろうか。
何にせよ、今のリンドは惨めな状態だった。LQOで頂点の椅子に座り、ふんぞり返っていた人物とは思えない。
何はともあれ、これで話は終わりにすべきだろう。残っているのは、最後の仕上げだけだ。
「話はついたようですね……他に、何かある方は居るでしょうか?」
リンドは低い声で唸るが、何も言う事が出来ない。他の【竜の牙】の面々も、同様だ。
「我々からは、特に何もありません」
ヒイロがそう言うと、ジン達も頷いて同意を示す。
「アナさん……一つだけ、良いですか」
そう言って前に出たのは、イザベルだった。
「ベル? 何かしら」
「……ソウリュウ、ごめんなさい」
イザベルがそう告げると、ソウリュウの視線が剣呑なものになる。
「はぁ? おいおい、それは何について謝ってんだよ……イザベル」
ソウリュウは自分の意に添わなかったイザベルを、あのコラ写真で辱めるつもりだった。一言の簡素な謝罪で、彼女を許すつもりなど無い。
そして逆に……イザベルも、ソウリュウを許す気は無い。
「本当に、ごめんなさい。あなたとは、一緒に行けない……私、他に好きな人が居るの……」
その言葉に、ソウリュウは目を見開いた。イザベルが今、自分に向けて何と言ったのか……理解できなかった。
絶句するソウリュウに、その場に居る全員の視線が集まる。特に、彼の仲間……【竜の牙】の面々からは、同情的な視線が向けられていた。
イザベルは、更に言葉を続ける。
「ここまでするくらい、あなたが私を想ってくれているとは思わなかったわ……でも、離れていた時間が長過ぎたの。ごめんなさい、あなたの気持ちには応えられない」
イザベルの言い方は、告白されたものの断る様な言い方だ。そして、それにリンド達も疑問を抱いていない。ソウリュウのイザベルに対する態度が、あまりにもそれっぽかったから。
「か、勘違いするなッ!!」
ソウリュウは勢い良く立ち上がって、机に勢いよく両手を叩き付ける。
「俺は決して、そういうつもりだったわけじゃないッ!!」
「違うの? 私は、てっきり……」
「お前の事が、好きだとでも思ったのか!? そんなわけないだろうッ!!」
ソウリュウが声を荒げて、イザベルの言葉を否定する。それは振られた事実を、誤魔化したがっている様にしか見えない。【竜の牙】のメンバー達の同情的な視線は、哀れなものを見る視線へと変わっていた。
「……ソウリュウ、気持ちが解るとは軽々しく言えん。しかし、どうしようもない事もある……解るだろう?」
「ち、ちが……っ!! 本当に、違うんだ!! 嘘だ、誤解だ、この女の勘違いだッ!!」
必死になって否定するソウリュウに、誰もが冷たい視線を向ける。もっとも【ラピュセル】の面々は、もっと滑稽に踊って貰いたいと内心で思っているのだが。
「勘違い……か。そう、解った……あなたがそう言うなら、それで良いわ」
首を軽く横に振りながら、そう言うイザベル。それはまるでソウリュウをこれ以上傷付けない様に、「そういう事にしておいてやろう」と言わんばかりだった。
それはソウリュウにとって、これまでの人生で最大の屈辱だった。
彼はこの場を去ったらすぐに、イザベルの写真を匿名で公開すると心に決める。もっと過激な写真も用意して、彼女を公の場に出られない様にしてやろうとまで考えていた。
「……これで、私達の関係は終わりなのね。それじゃあ、ソウリュウ……”あの写真”は、削除してくれるわよね?」
「……へ?」
写真の事を考えていたソウリュウは、イザベルが自分から写真の事に触れたのを意外に思っていた。
「写真……? それは、どういう……」
不思議そうな顔でリンドがそう問い掛けると、イザベルはハッキリとその事について説明した。
「私と彼が、二人で一緒に行動していた頃……そう、お互いにLQOを始めたばかりの頃。私達は、お互いに写真を送り合った……私が送ったのは、高校の制服を着た写真だった」
――このクソアマ、その程度で釘を刺したつもりか!? 甘いんだよマヌケ、匿名なら誰がやったか解んねぇ!!
彼は怒りのせいで、冷静さを欠いていた。衝動のままに突き進みかねない、危険な状態である。
だがそんな状態でも、イザベルが次に口にした言葉の意味は解った。
「そう、あなただけに送った写真……ねぇ、ソウリュウ……あれは、消しておいてくれるわよね?」
全員に聞こえる様に、ハッキリと。意味が理解できるように、ゆっくりと。イザベルが口にした言葉の意味は、誰もが理解していた。そう……ソウリュウも、その意味を理解できたのだ。
匿名だろうが何だろうが、関係ない。彼女の写真を持っているのは、自分一人だ。それを公開したら、自分が犯人だと簡単に解る。
そう、その行動を起こした瞬間……自分が彼女の写真を晒したのだと、誰でも解るという事だった。
――こ、こいつ……ッ!!
「お、俺にだけ……だと……!?」
「そう、あなたにだけ送ったの……」
「ほ、本当に!! 本当に俺だけなのか!? 他のヤツにも、送ってるんじゃないのか!?」
「……ひ、酷いわ……何で、そんな事を言うの?」
イザベルはそう言って、顔を伏せた。ソウリュウの言葉に傷付いて、涙が溢れて来たと言わんばかりだ。
「ソウリュウ……あなたは私が、そんな尻軽な女だと思っていたの……?」
「ベル……!?」
「大丈夫、ベル!?」
今の今まで【竜の牙】の方に立っていた【ラピュセル】の面々は、一斉にイザベルの方へと駆け寄る。
墓穴を更に掘ったソウリュウに、リンド達も表情を顰めていた。彼の言葉は、流石に看過できないものだったのだ。
「ソウリュウ、落ち着け!!」
「今の言葉は、流石に見過ごせないぜ?」
「そうよ、今のは彼女に対して失礼極まりないわ」
仲間達が一斉に、ソウリュウを叱責する。同情的だったはずの彼等の態度も、今の軽率な発言でソウリュウに対する評価を下げていた。
「もうやめろ、ソウリュウ。そして彼女の言葉を、受け入れてやれ」
リンドまでもが、そう言ってソウリュウを窘める。
「良いかソウリュウ、無いとは思うが念の為に言っておく……決して馬鹿な事は考えるんじゃないぞ」
その言葉は小声で、【ラピュセル】の面々には聞こえない様に告げていた。
「ヘタをしたら、警察沙汰になりかねない。大人しく、彼女の希望通り写真は削除しておくんだ。解ったな」
イザベルに対する切り札だと思っていた写真は、自分の首を絞めるものだった。それをようやく、ソウリュウは理解した。
そんなソウリュウ達の様子を見ていた【七色の橋】の面々は、小声で会話し始める。
「……想い人の写真を消すというのは、やはり後ろ髪をひかれるものなのでしょうね」
「そうかもしれない……でも言っちゃ悪いけど、女々しいんじゃないかな。もう話は付いているし、彼もさっきあんな事を言ったんだから」
レンとヒイロのその会話は、かろうじてソウリュウに聞こえる程の声量だった。聞こえない様にしているつもりなのだろうが、聞こえている。勿論、わざとである。
「イザベルさん、可哀そうです……」
「うん……僕もそう思うよ……」
「……これ以上は、イザベル様の為にも止めた方が宜しいかもしれませんね」
「そうですね、シオンさん……私もそう思います」
「俺も、アイと同じ意見ッス」
【七色の橋】の面々の言葉に、ソウリュウだけでなくリンド達も居た堪れない空気になって来た。
「……貴女達は、ベルを連れて行ってあげてくれるかしら? 少し、休ませてあげた方が良いわ」
「「はい!」」
アシュリィの言葉に従って、トップ三人以外は部屋から退室していく。そして残ったアナスタシア達三人は、最初に座っていた席へと戻って着席する。
「【竜の牙】のギルドマスター、これ以上はお互いの為にならないと思いますが……如何ですか」
咎める様なニュアンスが込められたその言葉に、リンドは反論の余地は無いと首を横に振る。
「異論は無い。ソウリュウの持つ写真については、俺が責任をもって削除させる」
「解りました。無論、流出防止にも努めて頂きます。万一は無いと思いますが……もしそんな事があった場合、我々も然るべき対応を取るつもりです」
リンドはその厳しい言葉に不服ではあったが、悪いのはソウリュウ(こちら)であると理解していた。
「その点についても、無論解っている。万一は無いと、誓おう」
「その言葉を信じます……それでは、皆さん。話は以上で宜しいですか?」
アナスタシアが最後に確認すれば、ソウリュウ以外の全員が首を縦に振った。
「それでは、これで閉会と致します。ありがとうございました」
挨拶もそこそこに、そのまま【竜の牙】はギルドホームを退出していった。流石にそのまま長々と居座るのは、立場的にも心象的にもまずいと解っていたからである。
彼等は今回の件で、何一つ収穫を得る事は出来なかった。むしろプラスどころか、マイナスといって良いだろう。
ギルドとしては【ラピュセル】と繋がる事は出来ず、【十人十色】への加入も叶わなかった。勢力を拡大するつもりでしていた行動は、何の実も結ばなかったのだ。
そしてソウリュウはイザベルを利用するつもりが、彼女に振られるという屈辱を受け……そして、切り札のつもりでいた写真を消さざるを得なくなった。更に、ギルドの仲間からの心象も悪くなった。
しかしソウリュウは、まだ気付いていない……自分の手元にあるのは、イザベルの普通の写真だけではない。そしてリンドが「責任をもって削除させる」と誓ったのだから、自分がその写真を削除するのを見届けるはずである。
その時、その写真以外のモノもリンドの目に触れるのだが……未だソウリュウは、その事に思い至っていなかった。
こうして何の憂いも無くなった【ラピュセル】は、晴れてクラン【十人十色】の一員となった。
早速[ウィスタリア森林]の城へと向かい、報告を待ち侘びていた仲間達からの歓迎を受けるのだった。
その後、公式掲示板に新たに書き込まれた情報……それによって日頃から賑やかなAWOプレイヤー達が、更に賑やかになるのだった。
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1930 クラン【十人十色】
この度、我々のクランにギルド【ラピュセル】が加入した事をご報告します
これは当クランのメンバーと【ラピュセル】のメンバーに縁があった為であり
当クランが加入希望者を募っていないのは変わりありません
その為、本文へのコメントに対するレスポンスは差し控えます
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次回投稿予定日:2024/7/28(掲示板)
ソウリュウが陰湿な感じでイザベルに迫っていたのは、こうしてイザベルに振られる為でした。
きっとイザベルも、今夜は枕を高くして眠れる事でしょう!
リンドの目論見もしっかりきっかり潰したので、後は脳を破か……いえ、何でもアリマセンヨ?