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忍者ムーブ始めました  作者: 大和・J・カナタ
第十五章 第四回イベントに参加しました・弐

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15-12 観戦エリア・5

 激戦が繰り広げられる、第四回イベント。その様子を観戦するプレイヤー達は、初日よりも激しい戦いを目の当たりにして興奮していた。


「やっぱり強いな、【桃園】」

「【天上天下】と【大魔導同盟】がやられて、これで【ファンタジスタ】もやられるだろうなぁ」


************************************************************


『オラアァッ!!』

『喰らえ、必殺……』

『当たらねぇよッ!!』

『『へぶぁっ!?』』


『ジョ……【ジョニー】ッ!!』

『【マイク】……!!』

『くっ、流石ダイス……!!』

『大技狙い過ぎの奴らに褒められて、喜ぶと思うか? 応援者の皆、さっさと終わらせるぞ!!』

『あいよぉ!!』

『任せなさいな!!』


************************************************************


「ダイスニキは余力ありそうだな」

「というか、あいつらの動きおかしくね?」

「なんか魅せプレイとか、神業プレイを再現したくてハイリスク・ハイリターンな動きばっかりしてんだよな……」

「昨日【大魔導】と戦っているのを見たんだけどさ。偶然一人が難易度高めの攻撃を成功させた時に、他の奴らがやたらと『お前、ファンタジスタか!?』とか叫んでいたな」

「アホ過ぎる……」


「それにしても、ダイスさんはやっぱり安定感があるな」

「的確に攻撃を捌いているよなぁ、流石が過ぎる」

「応援者を率いる姿も、第一回でのカリスマ性を思い出させるわね」


「てゆーか、ダイスってかなり優良物件なんじゃない?」

「まぁ、見た目・実力・性格……三拍子揃っているもんね」

「何気に、狙ってる女性プレイヤーは多いらしいわよ」


「チッ! やはりイケメンは敵だ」

「チッ、ダイスニキめ……勝てる要素がなくて悔しいです」

「チッ……そもそも参戦出来ない俺では、太刀打ち出来ぬ。無念……」

「そういうとこだよ、男ども」

「ひがむなひがむな」


「おぉっ!? こっちではフレイヤとゲイルが!!」

「何ッ!? フレイヤだと!?」

「フレイヤ姐さんだと!?」

「見たい見たい!!」

「そういうとこだぞ、野郎ども……」


************************************************************


『じゃ、邪魔だ!! そこを通せ!!』

『そう言われて通すとでも思うか?』

『くそぉ、応援NPCまで堅い……!!』

『後ろの奴らにゃ、近付かせないぜ!!』


『それじゃあ応援者の皆、一気に決めるわよ!!』

『おう!!』

『はい、フレイヤさん!!』

『せーのっ!! 【ファイヤーボール】!!』


『うおおぉっ!?』

『に、逃げろっ!!』

『バカ、おまっ……盾職なら受けぎゃあああああああっ!!』


************************************************************


「一斉にあの数の【ファイヤーボール】が飛んで来るって、よくよく考えたら怖いよね」

「ゲイル達が鉄壁防御で守ってたからな……そりゃ、じっくり詠唱出来るわな」

「でも【ファンタジスタ】も大技ばっか狙ってるとは言え、盾で受けてはいたよな? あんだけ受ければ、反動ダメージがそれなりに蓄積されると思うんだが。ゲイル、全然HP減ってないぞ?」

「んー、装備かスキルかな? もしかしたら両方の可能性もあるが」

「何かしらの回復スキルか……盾役だし、そういうのを揃えててもおかしくはないよな」


「それにしてもゲイルって、やっぱ見た目怖いよな……」

「良い人なんだけどなぁ……というか、ゲイルってスペックは高いんだよな」

「あー、まぁそうだよな。最前線級の盾職だもんな。それに料理も上手いという事実が解ったし」

「プレゼントイベでは、十位にランクインしてたもんね」

「で、性格は温厚で頼りになる……ホント、見た目で損してるよな」


「そうこう言ってる内に、終わったな」

「さらば、【ファ〇タ】……」

「ギルド名を炭酸飲料にしてやるなよ」


************************************************************


『お疲れ、ダイス』

『流石の立ち回りだったな』

『サンキュ、ゲイルとフレイヤも凄かったよ』

『ははは、俺はただ盾を構えて耐えただけだ。凄いのはフレイヤの方さ』


『ゲ~イ~ル~?』

『ハッ、しまった……』

『全く、アンタはもう! そうやって、すぐ謙遜するのを控えなさいよ!』

『す、済まん……』


************************************************************


「ん? 何だかあの二人、随分と気安い雰囲気じゃ……」

「これは……ッ!! 古き良きラブコメの波動を感じるッ!!」

「うわびっくりしたぁ!! いきなり叫ぶんじゃないよ!!」


「美女と野獣……」

「お前な、ゲイルさんに謝ってどうぞ」

「言い過ぎました、申し訳ありません」

「ゆ゛る゛さ゛ん゛!!」

「それ言いたかっただけだろ!!」


「しかし意外と、良い組み合わせなんじゃないか? 魔法職と盾職は相性が良いし、どっちも社会人。フレイヤがぐいぐい引っ張っていって、ゲイルが細かい気配りをする……」

「薄い本が厚く……!!」

「最後まで言わせねぇよ? あと描かせねぇよ? 最低でも本人の許可は取れ」


「ケイン達は拠点に戻ったんだっけ?」

「あぁ、そのお陰で【竜の牙(ドラゴンファング)】を撃退出来ていたよ。レオン達の判断勝ちだな」

「リンドだっけ? あいつも中々強かったよなぁ」

「後はバヴェルって眼鏡の兄ちゃんな。スパイ戦でも活躍してたけど、やっぱあの【ゴーストハンド】の使い方は上手いわ」


「おっと、こっちも面白そうだぞ! 【森羅万象】と【ラピュセル】がぶつかる!」

「マジでか! そりゃあ見逃せないな!」

「【ラピュセル】は確か、メンバーは女性限定のギルドだったか」

「だな。何でそうなったのかは知らんが、男性メンバー加入はお断りだとさ」


「んで? 【森羅】の方は、誰が向かっているんだ?」

「ラグナとシアちゃんだよ」

「ほほぅ……短槍使いと、聖女か」

「……あの性格で聖女は無理だろ」

「あの下ネタで聖女は無理だろ」

「あのおっぱいで……」

「最低」

「サイテー」

「先輩、最低です」

「お前はいつから俺の後輩になったんだ」


************************************************************


『おっと? あの格好、それに女性だけのギルド……ふーん、【ラピュセル】の人だよね』

『……そこらの小規模とは、雰囲気違うな。シア、援護は頼んだぞ』

『オッケーオッケー、任せときなさい』


『【森羅万象】……大規模ギルドと出会うとは、運がありませんね。とはいえ、負けるつもりはありませんが』

『アナさん……数の上では、こちらが勝ります。そこに勝機があるかと』

『えぇ、そうね。応援者の皆さん、力を貸して貰いますね』


************************************************************


「あの【アナスタシア】って人が、ギルマスだっけか?」

「名目上はそうらしいわ。ただ【ラピュセル】は、メンバー内で立場の上下は無いらしいわよ。一緒にいるのは、【テオドラ】っていう人ね」

「確か人数は、十二人だっけ? 小規模だし、リア友で立ち上げた身内勢かな」

「さぁ? 流石にそこまでは」


「それにしても、何だか儚い感じの人だな……シアちゃんより、聖女っぽくない?」

「いや、やめて差し上げて?」

「【ラピュセル】は『乙女』って意味らしいし、ジャンヌ・ダルクの逸話もあるし……確かに聖女っぽいかもね」

「おっ、始まるぞ!」


「あれ? 応援者が……」

「前衛……特にラグナに集中してるな?」

「ラグナが筆頭の【森羅】の前衛、五人……それを倍以上の数の応援NPCで抑える訳か」

「後衛はシアちゃん含む三人、二人は護衛役だろうが……そこに、プレイヤー二人で乗り込むとは……余程、自信があるのかね?」


************************************************************


『行きますよ、テオ!』

『えぇ! 応援者の皆さんは、そのまま前衛を抑えて下さい!』

『あいよぉ!!』

『任せな、嬢ちゃん達!!』


『応援者で前衛(ラグナさん)を潰して、後衛をメタろうってハラか?』

『シアさんを舐めてるとしか思えんな』

『もう詠唱が終わる、そこからはずっとシアさんのターンだな』


『【セイクリッドスフィア】!!』

『出た、シアさんの必勝パターン!!』

『【セイクリッドスフィア】!!』

『なん……だと……!?』

『相殺された!?』


************************************************************


「あれぇ!? アナスタシアが持ってるの、剣だろ!? 何で魔法が!?」

「長剣で魔法を使える? それじゃあ、おかしくないか?」

「あぁ、さっき話題になったケリィの【マジックブレード】と同じになるぞ」


「いや、違う。あれは長剣じゃない」

「はぁ?」

「刃の長さがギリギリ長剣じゃないんだ……あれ、ギリギリ短剣カテゴリーになる武器だよ」

「短剣……? あれで?」


「短剣には魔法発動媒体になる、≪儀式剣≫っていうモノがある。多分、あの剣もそうなんだろうな」

「≪儀式剣≫……確かに名前からだと、魔法が使えるって言われても納得できるけど……」

「じゃあ、あれはそういうモノなのか?」

「知らん、運営が用意した武器を全て網羅してるはずないだろ。出来ていたら今頃、あのイベントマップで無双してるわ」


************************************************************


『【ラピッドスライサー】!!』

『はぁっ!!』

『アナさんの攻撃が、捌かれた!?』

『悪いけど、前衛とやり合うのはしょっちゅうなんだよね!!』


************************************************************


「シアちゃんの杖捌き、あれ普通に長柄武器の取り回しじゃんな?」

「彼女も、接近戦が可能な魔法職なんだろうなぁ」

「レン様みたいにか」


「ちなみに≪儀式剣≫ってどういう性能?」

「一応武技は使用可能だけど、前衛向けステータスの強化率は大した事ないな。耐久値も低いし、剣として使うのには向かない。実質、剣の形をした杖だわ」

「普通に杖使った方が、魔法職にとっては良いらしいね」

「つまり……」

「ネタかロマン武器でしかない」

「道理で知らん訳だ」


「だとしたら、アナスタシアちゃんもシアちゃんには勝てんか。最前線級の魔法職は、甘くないって事だな」

「いや、待て!! アナスタシアさんの攻撃で、シアさんが苦い顔してるぞ!?」


************************************************************


『くっ……結構、強……いっ!!』

『貴女こそ……!! ここまで攻めても、まだ……落とせないなんてっ!!』

『シ、シアさんの援護を……!!』

『させないわ!!』


『く……っ!! シア、今そっちに……!!』

『行かせるもんかよ、来訪者の兄ちゃん!!』

『ちぃっ!! 応援の現地人……他のギルドの奴等より、出来るじゃないか……っ!!』


************************************************************


「【ラピュセル】は少人数のギルドだから、応援NPCに振り分けられるステータスが多いんだったか」

「思ったよりもちゃんと機能してるんだな……俺、その程度で大規模ギルドとの差は埋まらないと思っていたわ」

「使い方次第……じゃないかな。多分だけど【ラピュセル】の応援NPCは、相手の動きを封じる立ち回りを重視しているんだと思う。そうして敵を分断して、各個撃破しているんじゃないかな」


「というか≪儀式剣≫は、接近戦弱いんじゃなかったのか?」

「シアさんと良い勝負してるわね……」

「ふーむ……前衛を捌けるだけの実力を持つシアちゃんと、互角か……つまり、それなりの前衛レベルの実力があると」

「装飾品や防具で、前衛向けにステータスを上げているのかもしれないわね」

「でもさ、それなりって事は器用貧乏って事じゃないか? 前衛の立ち回りも、魔法職としての立ち回りもそれなりになるだろ」

「器用貧乏を舐めるなよ? 切れるカードの数が多いのは、十分なアドバンテージだ」

「ここで観戦しているヤツの台詞とは思えない自信だな……」


「でもAWOの場合、スキルオーブと装備の選択次第では化けるかもしれないぜ? そういう例が、実際に何人も居るじゃん」

「スキル面はやっぱり、【七色】のメンバーかな。後はアークさんとか、アーサーかな?」

「アークの場合は、装備面もあるだろうな。あの聖騎士っぽい装備には、武装スキルもあるだろ?」

「装備かぁ……まぁ、強い装備はやっぱり実力に直結するよな」

「まぁなぁ。ナイルちゃんの≪鎖≫もそうだし、あとは注目されている≪刀≫とか、【魔弾】や数名の≪銃≫かな」


「あー、≪銃≫って言えば……【魔弾】を全然見ないよな?」

「確かに。あれだけ目立つ連中なのになぁ……」

「スパイの時には姿を見たけど、それ以外はサッパリだな。拠点がどこにあるかも、解らん」

「観戦者には教えてくれよー、運営ェ……」

「観戦エリアでそれが解ったら、イベントエリアに情報を流すヤツが出るだろ。それを避ける為の措置なんじゃね?」

「連絡出来なくすれば良いのにね」

「そうすると今度は、外部サイトで情報のやり取りが出来るからな」

「なら、外部サイトにアクセス出来なくすれば良いじゃんか」

「それを俺に言われてもな……まぁ運営側としてはプレイヤーが、外部サイトにアクセス出来る利点があるんじゃねぇ?」


「……うん? 今のは……」

「お、どしたー?」

「今のプレイヤーって、まさか……えぇと、こっちに……」

「何を探して……って、噂をすれば!?」

「あん? ……おおっ! 【魔弾の射手】!!」

「メンバーは、レーナちゃんとルナちゃん。それにビィトか」


************************************************************


『おっと、これ以上行くとバレそうか』

『それじゃあ、ここからですかね?』

『うんうん、そうだね。じゃあ私は、予定通り隠れとくねー』

『オーケー、頼んだ。じゃあ応援の皆、頼むぜ?』

『任せな、兄弟。お前らと一緒にいると、本当に飽きないぜ』


************************************************************


「……え、あれ【魔弾】か?」

「レーナちゃんの顔を俺が見間違えるはずがない、確実だ」

「自信満々過ぎて、逆にキモいわー……」

「ぐふぅっ!!」


「女の子のマジレスにハートブレイクされた奴は置いといて……見た目からして、普通のギルドに見える……よな?」

「銃も、ローブやマントに隠しているね。あれじゃあ彼等が【魔弾】とは、パッと見では気付けないんじゃないかな」

「でも合理的ではあるわね。【魔弾】イコール銃使い、これはAWOで知らない者はいないってくらいの共通認識だもの」


「ビィトは……≪ハルバート≫か? 普通の前衛っぽく見えるな」

「レーナちゃんは軽装、だな。見た目は機弓使いにしか見えないぞ」

「ルナちゃんは、完全に普通の魔法職だ……あれはあれで、イイ……」

「応援NPCは普通に、ただの冒険者風装備だな。でも【魔弾】も九人だろ? 応援NPCのステ、結構ポイント振れるはずだよな」

「だな。これは、実に興味深い……」


「お、おい! こっちも【魔弾】が居たんだが……大変だ!!」

「どうした、ジェミーさんが美人女騎士にでもなっていたか?」

「いやいや、メイリアちゃんがフリフリドレス前衛の変装を……」

「願望垂れ流しじゃねぇかw」


「ちげーんだよ! 【魔弾】のミリアとメイリアが……」


************************************************************


『一瞬で、見破られた……』

『流石にこんな変装なんかじゃ、()()()騙せないよね』


『お、お友達と、戦うのは……正直、嫌だけど……』

『そうも言ってられへん、やろ? ワイも同じ気持ちさかい、解るで』

『仲良いフレンドさんでも、今回はライバルッス。本気でやらせて貰うッスよ』

『【七色の橋】のアイネ、いざ参ります!』


************************************************************


「……は?」

「…………はぁ?」

「「「「はぁぁぁっ!?」」」」


「【魔弾の射手】対……【七色の橋】だとぉぉっ!?」

次回投稿予定日:2022/9/10(本編)

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― 新着の感想 ―
[良い点] フレイヤゲイルせんせー成分ありがてぇ…(加糖 クベラさんの台詞、気をつかった上での優しい台詞なんだろうけど、関西弁も相まって強者感が強いw
[良い点] 観戦者のお蔭で 客観的に 試合が見れます 桃園 森羅 ときて 次は 魔弾VS七色 楽しみすぎて 待ち遠しいです [一言] 七色が出ると 自然に ワクワクが止まりません 最凶カップ…
[一言] 七色の橋は、「仲が良いからこそ全力勝負」ってタイプだし、激戦の予感? ただ、片やFPSの上位入賞者、片や実践経験者かサバゲーのプロかって対決で、銃を使用する人数ではハヤテが不利、人数は4対…
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