14-33 大乱戦の後でした
ジンがアンジェリカを吹き飛ばし、決着を付けたその後。スパイを抑えていた面々も、戦闘の収束を迎えていた。
「これで、終わりでしょうか?」
「……そうみたいです。ケリィさんが居ると、心強いですね」
「うふふ、そうですか?」
和やかに会話するケリィとレーナだが、傍から見たら異質な光景に見えるだろう。その理由は、彼女達の前に転がるスパイ集団の残党。そのHPはゼロになり、無様に倒れ伏している。残り数秒で蘇生猶予時間も底を尽き、そのアバターが消滅するだろう。
そんな戦場に、一人の青年がゆっくりと歩いてきた。最も青年とはいっても、年齢が不詳過ぎる謎の多い人物なのだが。
「アンジェリカ君の戦闘不能を確認したよ」
黒いコートの裾を揺らしながら、ユージンがそう声を掛ける。その言葉にギルド側の面々は表情を和らげて、逆に蘇生猶予時間を待つスパイ達は絶望の表情を浮かべた。
「くそ……っ!! アンジェちゃん……!!」
「お前らさえ、いなければ……!!」
地面に這い蹲りながら、そんな恨み言を口にするスパイ達。しかしながら、最早出せるのは口だけだ。それも、負け惜しみしか言えないのである。
そしてギルド側の面々はそんな負け惜しみを聞き流し、顔を見合わせて笑みを浮かべた。この大乱戦もついに終結し、スパイ達の暗躍を阻止したのだ。
「っしゃあ! 見たかコラ!」
「へっ、やってやったぜ!」
「スパイ共を倒したぞー!」
「俺達の勝ちだーっ!」
勝鬨の声を上げる者が現れ始め、その声は全体へと伝播していく。
「勝ったー! イェーイ!」
「イェーイ!」
センヤなど、付近に居た大学生くらいの女性とハイタッチをしてみせている。彼女らしいと言えば、らしいが。ちなみに応じたのは、【森羅万象】のメンバーである。
そうして他のプレイヤー達も、すぐ側に居たプレイヤーと勝利の喜びを分かち合い始める。それは、ギルドの垣根を越えたものだった。
【聖光の騎士団】の青年が、【森羅万象】の青年と握手を交わす。【遥かなる旅路】のメンバーが、【忍者ふぁんくらぶ】のメンバーの戦いぶりを称賛する。
「はは……本当、しんどかったな……」
そんな祝勝ムードの中、緊張状態から解放されたダイスが深い溜息を吐く。そんな彼に向けて、応援に駆け付けたシオンが柔らかく微笑んで応えた。
「そうね。でも苦労したからこそ、こんないい光景が見れたと思わない?」
そんなシオンの言葉に、ダイスは視線を巡らせ……そうして、ニッと笑ってみせる。
「だな。お互い、無事で何よりだ」
「えぇ、お疲れ様」
ダイスが突き出した拳に、拳をそっと当てて応えるシオン。何だかとても、良い雰囲気である。
何はともあれ、これで戦闘は終了。そう判断したジンは、ヒメノに視線を向ける。
「ヒメっ!!」
最後のトドメとなった、夫婦専用スキル【比翼連理】……それを躊躇う事なく使い、自分の背中を押してくれた最愛の存在。ジンは慌ててヒメノに駆け寄る。
「ジンさん!!」
あっという間にヒメノの前まで駆け寄ったジンは、愛妻に「大丈夫?」と声を掛けようとして……ヒメノに、思いっきり抱き着かれた。
「ジンさんが無事で良かったです!! 本当に、お疲れ様でした!!」
全力の抱擁で、愛しの旦那様を出迎える新妻ヒメノちゃんの図。これを見て、スパイ達を討伐し切った面々は完全に動きを止めた。
「……本当に仲が良いのだな」
かつてヒメノに恋心を抱いていたアークだが、含むところは無いようだった。彼も、ちゃんと失恋を吹っ切っているらしい。その証拠に現在は、二人の幸せそうな様子を微笑まし気に眺めている。
「それはもう。ちなみにあの二人、新婚でして」
「あぁ、ギルバート達から聞いている。ジンが本気で羨ましくなるな」
そんなアークの言葉に、律儀に対応するヒイロ。彼的には妹と親友のイチャイチャシーンなのだが、それを柔らかな笑みで見守っていた。
そうしているとスパイ達が一人、また一人と強制ログアウトしていく。彼等の視線は、総じてジンとヒメノに向けられていた。もしかしたら尊死したんじゃないかな? ないか。
それを見送りながら、主要ギルドの面々はこの騒動が終わりを迎えたのだと実感していた。
……
「これで騒動には決着が付いたとみて、良いみたいね~」
ヒイロとアークが並んでいる場所へ、優雅に歩み寄るのはシンラとクロードだ。
二人は平静を装っているが、仲間の裏切りに対する哀しみ……そして、そんな企みを阻止する事が出来た事に対する安堵を覚えていた。しかし、それを表に出す事はしない。
「ご無沙汰している……【森羅万象】のマスターに、サブマスター」
二人を出迎える様に、身体をそちらに向けるアーク。ヒイロとのやり取りとは打って変わって、堅い雰囲気を身に纏っている。
「お久し振りね~、【聖光】のギルマスさん。第二回の、決勝の後以来かしら~?」
それに応えるシンラも、間延びした口調ながら引き締まった雰囲気を醸し出す。その表情は笑顔だが、目が笑っていない。
更にそこへ、カイセンイクラドンとトロロゴハン、ケインとイリスも近付いて来る。
それを見て、ジェミーもやれやれといった表情を浮かべて歩き出した。伴にしているのは、恐らく最年長であろうクラウドだ。
「これは中々、壮観な光景になりそうだね。レンちゃん、アタシ達も行くだろう?」
愉快そうな表情を浮かべたシルフィに話を振られたが、レンは涼しい顔で頷いてみせる。ギルドマスターとサブマスターの顔合わせならば、ヒイロの隣で彼を支えなければ……と言わんばかりだ。
「勿論です」
さて、各ギルドのトップが集まりつつある状況。ここはスパイ殲滅作戦で大きな役割を果たした、あのギルドも行くべきだとジンは思う。むしろ、行ってくれ。
「あのー、行かなくていいんですか? アヤメさん、コタロウさん」
そう、【忍者ふぁんくらぶ】を率いる二人……アヤメとコタロウは、動く気配が無い。微塵も無い。これっぽっちも無かった。
どうやらそれよりも、抱き締め合うジンとヒメノを拝む方が大事らしい。仕方ない、推しと推しの仲睦まじい姿を前にしているのだから。
ちなみに現在のジンヒメ夫婦は、ヒメノがジンに全力ハグ状態である。ジンとしても恥ずかしいやら、柔らかな感触にドキドキするやらといったところだ。
それでもヒメノの背に手を添え、優しく撫でているのである。この辺りを無意識にやるあたり、流石はジンといったところか。
そんなジンの内心がこちら。
――むしろガン見されてて恥ずかしいから、あっちで真面目な話に参加して欲しいんだけど。
割と切実だった。イチャイチャをやめる気はないらしいが。
そんなジンの内心を知ってか知らずか、【忍者ふぁんくらぶ】のトップ二名は何でもない事のように首を横に振る。
「私共は頭領様と、【七色の橋】の皆様方の作戦をお助けする為に動いたに過ぎません」
「その通りです、頭領様。下部組織とでも思って頂ければ」
相変わらず、ブレない【忍者ふぁんくらぶ】。迷う事無き即答であった。
そんな即答をされて、思わず「勘弁して下さい」と言い掛けたジンだが……そのままでは、彼等の立場が悪くなる可能性もある。
今回の件において、【忍者ふぁんくらぶ】が果たした役割は大きい。その分、彼等が危険視される可能性は否めない。主に諜報とか、潜入とかその辺りである。協力ギルドは演技だったが、【天使の抱擁】に至っては実際にギルドクリスタルを盗み出したわけだし。
そんな【忍者ふぁんくらぶ】を危険視して、警戒心を抱かれる恐れがある。彼等はただのジン推しでしかないのだが、関わりが無いとそれも分かりにくいと思われる。
せっかくスパイ騒動に決着が付いたのに、似たような騒動に発展する可能性は大いにあり得るのだ。故にそういった疑念を抱かれないように、ここはちゃんとあの集まりに参加すべきだ。ジンはそう考えた。
「いや、それはちょっと。流石に参加した方が良いと思いますよ、あれ。ほら、ヒューズさんも行ってますし」
仲間を軒並み戦闘不能にされたが、ヒューズも単身でトップ陣に近付いて行っている。これで、あちらに行かないギルドは【忍者ふぁんくらぶ】だけになってしまう。
「ふむ……かしこまりました、頭領様がそう仰るのであれば」
アヤメがそう答えたので、ジンは自分の考えを汲み取ってくれたのか? と思い、こっそり安堵。
「左様ですな。頭領様と奥方様の代理のつもりで、誠心誠意務めて参ります」
全然違った、こりゃあ解ってないや。
「あの、ほんと普通でいいんで。これ、フリじゃないんで」
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アヤメとコタロウが輪に加わった事で、今回の作戦に参加した全ギルドのトップが一堂に会する。
「各ギルドの皆さん、今回の件では力を貸して貰いありがとうございます」
今回の作戦の発起人は、【七色の橋】だ。ギルドを代表して感謝の言葉を告げたヒイロに、他ギルドの面々はそれに神妙な顔をして頷いてみせた。
「スパイ達は、揃って強制ログアウト。俺達の仲間を暴行したカイトについては、現実の方でも手を打っていますし……」
「他のスパイに対しては、運営の手腕に期待しましょう。アンジェリカさんについては、まだ警戒が必要かもしれませんが……しかし今回の騒動で、【天使の抱擁】も離反者が出て来ると思われます」
ヒイロとレンがそう言うと、シンラが笑顔で頷いてみせる。
「そうね~、私達も獅子身中の虫を排除出来たし~」
すると、カイセンイクラドンもシンラに続いて声を上げる。
「あぁ、裏切られた事は残念ではあるが……それに気付けないまま、利用され続ける事態は避けられたしな」
ルシアを始めとする、スパイだった者達。彼等の討伐が果たされた今、ようやく後顧の憂いは無くなったと言えよう。
「では、ここからは本来の形に戻る……という事で構わないか?」
アークが鋭い視線で、この先について口火を切る。
「あぁ、ここからが本当の戦いだな」
「うふふ~、今回は負けないわよ~?」
「えぇ、思いっきりやりましょう」
「ハハッ、おっかないな」
「へっ、こっから巻き返してやるさ」
「こちらとしても、否はありません」
ケインが、シンラが、ジェミーが、カイセンイクラドンが、ヒューズが、アヤメが挑戦的な視線で肯定の意を示す。そうして彼等は、ヒイロに視線を集中させた。
年上の青年・女性達の視線を向けられ、それでもヒイロは笑ってみせる。ギルドマスターとして、仲間達の為にも無様な姿は見せられない……という事だろう。
「えぇ、ここからが本番。存分にイベントを楽しみつつ、競い合いましょう」
堂々としたその宣言に、各ギルドのトップ達が頷いて応える。
それでは、このまま解散……となりそうになる前に、レンが声を上げる。
「ちなみにイベントの後について、少し宜しいですか? 改めてご協力頂きました皆様のところに、ご挨拶に伺いたいのですが」
たおやかに微笑みそう口にする彼女は、この場において最年少とは思えない存在感を放っていた。口調・態度・纏う雰囲気……その全てが、完璧な淑女のそれである。
そんなレンの言葉に、姉妹ギルドである【桃園の誓い】の二人は苦笑した。
「俺達の事は気にしなくて良いんだよ」
「そうそう、姉妹ギルドなんだから。他人行儀は無しよ!」
二人がそう言ってくれるのは解っていたのか、レンは「そうですか?」とあっさりその言葉を受け入れる。それにクリスマスパーティーに招待するのだから、その時にでも……と考えたのだ。
「こっちも気にしなくて良いんだぜ? むしろ、ウチのメンバーのせいで君達は風評被害を受けたんだ。逆にこっちが、ギルメン総出でお詫びに行きたいくらいだ」
そう言うのは、【白狼の集い】のヒューズである。メンバーだったグランが、【七色の橋】晒しを行った……そのせいで、こんな大事になったのである。
「それを言ったら、アタシらも同じだろうさ」
「あぁ、そうだな。スパイを根絶出来たのは、君達が声を掛けてくれたお陰だ」
「我々も同意見だ。ここまで上手くいったのは、【七色の橋】のお陰だよ」
「えぇ、その通りだわ~。だから、わざわざお礼だなんだは考えなくていいわよ~?」
そう言って、大規模ギルドのトップが挨拶は不要と断りを入れる。しかし、その後に……。
「そうね、大袈裟な挨拶は要らないわ。でも、普通に遊びに来てくれるというのなら大歓迎よ?」
トロロゴハンが、先んじてそう発言した。その言葉を聞いた【聖光の騎士団】と【森羅万象】の面々は、一瞬だけだがムムッ! といった表情を浮かべる。
今回の件で、また【七色の橋】はその注目度を高めた。そして更にこれだけのギルドを協力させ、スパイを殲滅したその手腕は見事という他ない。ライバルであっても、友好関係を深めるべき存在。それが、主要ギルドを率いるトップ達の考えであった。
――正直、【七色】との同盟関係を構築するのは最重要事項。ここは後れを取る事は避けたい。
――実力も人柄も良しとなれば、協力関係を確立したいのは当然だわ。やはり、他も同じ事を考えているわね。
そんな主要ギルドの面々を見て、ヒイロは笑みを深め……もう一つの案を示してみせる。
「それは是非。もしくは皆さんを、ウチのホームにご招待するというのも考えているんです。皆さんがご迷惑でなければ、ですけどね」
ヒイロの言葉に、他のギルドの面々は表情を変える。【七色の橋】のギルドホームに、招待される。それは彼等との友好関係を確立するにあたり、かなり大きな一歩になると考えたのだ。
「それは魅力的な提案だなぁ」
「確かに。ちょっと興味あるわね~」
主要ギルドのトップ達は、その提案を好意的に受け止めている様だ。
――こういった流れに持って行けば、俺達のギルドは閉鎖的なギルドではないとアピール出来るはずだ。不正行為の疑念を緩和するのにも、迎え入れる姿勢は有効打のはず。
ヒイロとレンで話し合い、仲間達の了承を得たこのプラン。他ギルドとの友好関係を築きつつ、自分達に対する印象を良いものにしていくという策である。
その前提条件となるスパイ撲滅を達成した事で、本格的に不正騒動の収束にも手を付けられるのだ。
しかしこの場に居るメンバーだけでそれを決定すると、末端まで印象操作が行き渡らない可能性もある。そこで、更にヒイロは言葉を続けた。
「まぁ、この件はギルドの方達の意見もあるでしょう。ギルドクリスタルの制限時間もありますし、一度ここらで解散しますか?」
確かに、大乱戦で思ったよりも時間が経っている。ここは一度帰還し、ギルドクリスタルを台座に戻さなければならない。
それすらも勘定に入れて、ヒイロとレンは話を切り出したのだ。一度ギルドに話を持ち帰り、【七色の橋】の意思をギルドメンバーに浸透させる事を目的に。
ともあれ、ギルド側とスパイの戦いは終結した。ここからが、本来の戦いのスタートであった。
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他のギルドと分かれたジン達は、【七色の橋】のギルド拠点へと帰還を果たしていた。
「クリスタルの時間制限に間に合いそうで、良かったでゴザル」
「この件にはどうしても、他のギルドの力が必要だったからね」
「ッスね~。彼等と対等の条件でなければ、あの協力体制は取れなかったはずッス」
スパイをまとめて引き連れて行くには「ギルドクリスタルを盗まれた」という展開が、最も効果が見込める。しかしスパイを誘導する必要の無い【七色の橋】と【魔弾の射手】、【忍者ふぁんくらぶ】。彼等が現地にギルドクリスタルを持ち寄らないのは、フェアではない。
互いを見張り合う意味も含めて、ギルドクリスタルを全てのギルドが持ち出す。そういう手筈になっていたのである。
そんな会話をしていると、拠点に差し掛かる橋を渡り切った場所にPACと応援現地人達が佇んでいた。
「お疲れ様でした、皆様」
「拠点の方は、特に問題は無かったぜ」
明るく出迎えるPAC達は、今回は留守番だった。他のギルドと協力するにあたり、今回の敵味方入り乱れる乱戦では標的の判別が困難だったからである。
同様に留守番をしていた応援者達も、ジン達を笑顔で出迎えた。
「二度程襲撃があったが、返り討ちよ!」
「まぁ、この兄ちゃん姉ちゃん達のお陰なんだけどな」
「流石、アタシらが惚れ込んだ依頼人だね!」
日中の戦闘ですっかりと【七色の橋】に心を許した応援者達に囲まれて、ジン達はようやく一区切りが付いたと緊張を緩める。
「じゃあ、シオンさん。ギルドクリスタルを、定位置へ戻しましょうか」
「かしこまりました、ヒイロ様」
今回の戦闘で、最も生存率が高いと目されたシオン。万一に備えてと、取引の為にギルドクリスタルを所持していたのは彼女だった。
ギルドクリスタルは徐々に輝きを失っていったらしく、持ち出した時よりもどことなく暗い。それを台座に戻すと、台座に触れている面から徐々に輝きを取り戻していった。
「他のギルドは、間に合ったかな?」
「いざとなったら、ギルやアーサーが走るでゴザルよ。レーナさんも速く走れるし、【旅路】も層が厚いでゴザルからな」
各ギルドに、大体一人はAGI特化プレイヤーがいる。ギルバートとアーサーは元からだが、第二回イベント以降はAGI型のプレイヤーが増えている。
何故か? 決まっている、AWOにおいて最高峰のAGIを保有する忍者に少しでも対抗する為だ。
「ともあれ、一度休もう……本当に厳しいのは、ここからだ」
ヒイロがそう言うと、メンバーはどの順番で休もうかと相談し始める。そこへ、PACと応援者達が声を掛けた。
「見張りは引き続き、私達にお任せ下さい」
「主様達のお休み中、何人たりとも近付けはしません」
「はい、やってやるですよ!」
ロータス・リン・ヒナの力強い言葉に、他の面々も頷いてみせる。そして、ダナン達もニッと笑って同意してみせた。
「おう、寝ずの番くらい、何でもねぇ」
「私達に任せて休んで貰って良いのよ」
AIとは思えない、人間くさい笑みを浮かべる彼等の厚意。ジン達が折れるまで、そう時間は掛からなかった。
……ちなみに、ジンとヒメノはやはり同衾するのだった。
次回投稿予定日:2022/4/20(観戦エリアの様子)