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忍者ムーブ始めました  作者: 大和・J・カナタ
第一章 VRゲーム始めました
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01-10 エクストラクエストが始まりました

「財閥のご令嬢とは伺っていましたが、メイドさんがいらっしゃるんですね」

「まぁ、お目付け役も兼ねてです。こういうゲームですから、トラブルもあるでしょう?」

 ヒメノとレンが会話を始めるが、話し方が実に硬い。そこまで親しい間柄という訳では無さそうだ。


「お嬢様、もう時間が御座いませんが。二十三時を越える場合、私の判断で強制的にログアウト致しますよ」

 祠の前で、ヒメノとの会話を続けようとするレン。だが、シオンがそれを窘める。成程、こういう意味でもお目付け役なのだな……なんてジンは思ってしまうのだった。

「あら、いけない。もう時間が無いのね……そういえば、この後エクストラクエストが待っているのですよね」

「あ、はい。そうらしいですけれど、レンさん達は……」

 ヒメノが言い淀んだ言葉を、レンは察した。


 従来のボス戦とは異なる、強力なモンスターとの戦い。シオンと二人だけでは、苦戦するかもしれない。

 それに、ユニークスキル持ちのジン。同じ学校の生徒であるヒメノ。そして、シオンにユニークスキルを手に入れる事が出来るオーブを差し出したヒイロ……この三人に対する興味が、レンの中に生まれていた。


 ヒメノは弓使い、ヒイロは前衛の剣士兼盾職。これは間違いないだろう。ジンは、何でこの人忍者っぽい恰好なのだろうと思うが、おそらくはスピードタイプのビルドだろう。

 魔法職である自分と、盾職であるシオン……この二つのパーティが一つになるならば、役割分担は容易だ。盾職が被るが、よりボス戦向きになると思えば良いだろう。


 瞬時にそこまで判断し、レンは思考を巡らせる。シオンは何も言わず、レンの横に控えている。特に意見や提案を自分から切り出すつもりは無いようだ。

 いくつかの事を考えて、レンは一つ頷いた。彼女の中で、一つの結論が出たらしい。


「皆さんが差し支えないなら、一緒にエクストラボスに挑みませんか? 私は魔法職ですが、攻撃面では力になれると思います」

 レンの言葉に、シオンは表情を僅かに変える。それは、彼女と行動を共にしてきたからこそだった。

 これまでのレンならば、多少の利があっても他者を敬遠していた……レンの過去を知るシオンでなければ、予想し得ない事ではあるが。


 無論、レンは全てが全て善意で言っているのではない。

 同じ学校の生徒であるヒメノと遭遇した今、今後は会話をする機会が増えるかもしれない。その中で、自分に悪印象を抱かれるのはよろしくない。

 ここは善意を見せておいて、好印象を持たせる。そうすれば、ヒメノ経由でゲームやリアルでのトラブルが起きる可能性は下げられる。そんな打算があった。


 それと同時に、純粋にヒメノという存在を気にしているのもある。

 全盲の生徒だという事は、レンの耳にも入っていた。しかし成績は良い方だし、性格も悪くないという評判だ。

 そんな彼女がこの世界では、実兄やその友人とこうしてノビノビとゲームをしている。どんな少女なのか? そこに興味を抱いた部分もあった。


 そして、先程のヒイロの姿……その時の言葉が、表情が脳裏にこびり付いていた。

 無意識下での判断だったのだが、ヒイロをもっと見てみたいと言う想いが、レンの決断を促したのは間違いない。

 ついでに、忍者なジンも気になると言えば気になる。一応、ユニークスキル持ちだし。


 そんなレンの内心を、シオンも察していた。

「いいでしょう、シオンさん?」

「お嬢様がそう仰るのでしたら、私に否はございません」

 シオンは体勢を変えずにそう返答する。直立して目を閉じる姿は、正にメイドだった。


 シオンの了承を得たレンは、ヒメノに視線を向ける。ヒイロやジンではなく、リアルでの面識があるヒメノに確認を取るのも無理はないだろう。

「如何でしょうか、ヒメノさん?」

 ヒメノはその言葉を受けて、ヒイロとジンに視線を向ける。

「大丈夫だよ、ヒメ」

「ヒメノ殿のやりたいようにするでゴザル」

 ジンの言葉遣いにレンとシオンがピクリと肩を震わせたのだが、それは余談である。

「……はい! あの、レンさん……ご一緒しても、良いでしょうか?」

 ヒメノの言葉に、レンは笑顔で頷いた。


 ……


 五人でダンジョンを奥へ奥へと進み、ボス部屋の前で互いのパーティの戦力を確認する。

 とは言えステータスを見せ合うのは控え、互いに自己申告で済ませる。レンはレベル22の魔法職、シオンはレベル21の大盾職らしい。

「まだ、AWOのサービスが始まってから一月なのに……もうレベル20なんですね、レンさん達は」

 二人のレベルの高さに驚くヒイロに、レンが苦笑する。

「私とシオンさんは、βテストにも参加していましたので。レベリングに適したダンジョンも、知っているのです」

「魔法職のお嬢様には、このダンジョンも良いレベリングスポットなのでございます」

 二人は、事前知識があるらしい。それならば納得だと、ヒイロもそれ以上の言及を避ける。


「そちらはヒイロ様がレベル16の前衛職。ヒメノ様がレベル15の弓使い、ジン様がレベル11の短剣使いですね……短剣?」

 ジンの持つ二振りの小太刀。どこからどう見ても刀である。


 ちなみにヒイロとヒメノは、ジンとは違い収納ストレージに収めている。これは、刀の出処を探られるのを防ぐ為だ。

 通常、鑑定スキルは相手の同意が必要となる。しかし、それにも抜け道があるのだ。その抜け道を使われてジンの武器を鑑定された場合、それがユニークアイテムだと知られてしまう。これも問題だが、もっと問題なのはユージン製のプレイヤーメイドアイテムの方だ。


 まだ誰も知らない、刀剣のレシピを知る生産職人。それが公になれば、ユージンにプレイヤーが殺到しかねない。ユージンに迷惑を掛けるのはよろしくないと、三人で話し合って決めたのだ。


「和風の武器、ですね。他のゲームにあるのは聞き及んでいましたが……このゲームに存在していたのですか」

「確かにそうですね。βテストでも、刀は見覚えがありません……」

 詳細を話すべきか否か。ヒメノが迷った表情を見せるが、ジンが一歩前に踏み出す。

「実はこの刀、エクストラクエストの報酬なのでゴザルよ」

 ジンの言葉を聞いた二人は、目を見開いた。それが忍者ムーブに対してなのか、それともジンの発言内容になのかは解らない。

「この先で待つエクストラボス……それを倒す事で、手に入ると思うでゴザル」


「そうですか……このダンジョンのエクストラクエストもそうですが、他の物にも挑戦したい所ですね」

 レンの言葉に、ジンが頷く。

「もし必要とあらば、拙者も微力ながら協力するでゴザル」

 そんなジンの言葉に、ヒメノとヒイロも賛同した。

「そうですね、私もお手伝いします!」

「俺も手を貸しますので、良かったら声を掛けて下さい」

 曇りの無い善意を向けられたレンは、返答に詰まる。何と返していいのか、解らなかったのだ。


 最も、これまでのレンならば「いえ、結構です」と返しただろう。当然だが、相手を不快にさせないようにそれっぽい言葉を添えるが。

 しかし、今のレンは何と返したらいいのか解らなかった。それは、断るべきか否かを迷っているからである。


「……時間は有限ですので、そろそろ攻略に戻りますか?」

 シオンの言葉に、四人はハッとした。もう、それなりに良い時間になってしまったのだ。

「それじゃあ……行きましょう」

 レンの言葉に、ジン達も続く。


************************************************************


 ボス部屋の扉を開き、中に踏み込むジン達。重苦しい雰囲気が部屋の中に満ちていた。

「……いつもの、ギガントゴーレムです」

 部屋の奥で、侵入者を待ち構えるゴーレム。それはレンやシオンが何度も倒した、この部屋の主だ。

「特に変わった所は見受けられませんが……」

 レンとシオンから向けられる視線に、ジンも首を傾げる。


「あの黒いスキルオーブがあれば、発動するクエストだと思うのでゴザルが……」

 エクストラクエストの発動条件を思い起こし、ジンは思考を巡らせる。

「あ、もしかして……レンさん、パーティリーダーをシオンさんにして貰っても良いでゴザルか?」

 ジンの言葉に、レンは首を傾げる。パーティリーダーを誰にするか話し合った際、最もレベルが高いレンにしようという事になったのだ。


 疑念を抱くレンだったが、ジンから一切の悪意を感じられない。ここは一つ、話に乗るべきだろうと判断した。

「解りました、パーティリーダー役をシオンさんに譲渡します」

「はい。たしかに、これで私がパーティリーダーになりました」

 その瞬間、目に見える変化が起こった。壁に備え付けられた燭台。赤々と燃えていた炎の色が、青い炎へと変化したのだ。


「……やはり!」

 ジンの言葉に、他の四人が視線を巡らせる。現時点ではアンコクキュウビを討伐したジンだけが知る、エクストラクエスト。その開幕を報せるイベントである。

「あっ……火の玉が……」

 ヒメノの指摘通り、燭台の青い炎から火の玉が飛び出す。火の玉は奥に鎮座するギガントゴーレムに吸い込まれていった。


「多分だけど、クエストを進める時にパーティリーダーが条件を満たしている……そうじゃないと、発動しないクエストもあるのでは?」

 ジンの言葉に、レンが頷いた。

「確かに、そういったクエストは数多く存在します。成程、納得しました。エクストラクエストを始める条件を満たしたシオンさんをパーティリーダーにしなければならなかった、という事ですね」

「当てずっぽうだが、正解だったようでゴザルよ」

 そう言いながら、ジンは変化していくギガントゴーレムから目を離さない。


 ゴーレムの身体は、材質はそのままに更にシャープな人の形へ変貌していく。三メートル程の大柄な男、といった容貌だ。その顔には三つの眼が輝きを灯し、ジン達を睨んでいた。そして額からコメカミにかけて、鋭利な角が生えている。

「これが……エクストラモンスター、ですか」

「まるで、鬼ですね」

 レンの言葉に同意しつつ、ヒメノが呟いた言葉。それは正鵠を射ていた。彼等の前に立ち塞がったモンスターは、エクストラモンスター【アッキドウジ】という名のモンスターなのだ。


『エクストラクエスト【邪悪な鬼】を受けられます。クエストを受けますか?』

 五人の前に、システム・ウィンドウが浮かび上がる。これで全員がOKをタップすれば、エクストラクエストが始まるのだ。


「……よし、やるか」

「はい、頑張ります!」

「参りましょうか」

「私も問題ありません」

「行けるでゴザルよ」

 五人がそれぞれのシステム・ウィンドウで、クエストの受領を選択する。

『エクストラクエストを受領しました』

 アナウンスが流れると同時に、アッキドウジがジン達を睨み付けた。


「ジン!!」

「いつも通りにでゴザルな!!」

 いつも通り……ジンが敵愾心ヘイトを稼いで、攻撃を引き付ける役目。それがジン達の基本戦法だ。

 ヒイロの声に返したジンは、一気にトップスピードで駆け出す。その速さを目の当たりにしたレンとシオンが、何事かと目を見開いた。


「【スライサー】!!」

 アッキドウジの振り上げた腕を、武技で斬り付けるジン。しかし威力が足りないのか、アッキドウジの攻撃は止まらない。最も、目的はヘイトを集めてタゲを取る事だ。攻撃は止まらなくても構いはしない。

「道中のゴーレム同様、硬いでゴザルな」

 あっという間に攻撃範囲から逃れたジンは、両手に小太刀を構えて立つ。アッキドウジは、先制攻撃をヒットさせたジンに狙いを定めた。


「……え、速っ……」

「ほ、ほんの数秒で……?」

 レンとシオンが、ジンの速さに目を丸くしていた。初見の相手にとって、ジンというプレイヤーはビックリ箱の様な存在なのかもしれない。

「予定通りヒメの盾は俺が、レンさんの盾はシオンさんで!!」

 左手のラウンドシールドを構え、ヒイロがヒメノの前に立つ。その言葉に我を取り戻したシオンが、レンの前に立って大盾を構えた。


「では、魔法の詠唱に入ります」

 レンの足元に、魔法の詠唱中である事を示す魔法陣が描かれていく。この魔法陣が完成する事で、魔法を放つ事が出来るのだ。


「ジンさんが注意を引き付けてくれている間に……!!」

 ヒメノは弓に矢をつがえ、狙いを定める。魔法よりは弓矢の方が、威力は劣るのものの射撃が早い。

 今回のパーティ構成では、ダメージディーラーはレンに任せて前衛の援護がヒメノの役割だ。

「そこっ!!」

 そのはずだった。


 ヒメノの矢がアッキドウジに突き刺さると、そのHPバーが思いの外削れた。アッキドウジのHP自体は、まだ一割も削れていない。しかし弓矢の一撃と考えると、ヒメノの矢はレンやシオンの想定を越える威力だった。

「……あれっ?」

「……弓矢って、あんなにダメージ出ましたっけ?」

 とはいえ、ヒメノの攻撃はまだ常識の範囲内。ジンのAGI程、突き抜けた性能ではない……今は、まだ。


 そうこうしている内に、レンの詠唱も完了した。

「行きます……【ウォータージャベリン】!!」

 水属性の魔法で形作られたのは、投槍の形をしている。レンが魔法名を宣言すると、その投槍が勢い良くアッキドウジに向かって飛ぶ。

「おぉ!!」

 ジンの声が、ボス部屋に響き渡る。アッキドウジのHPが、これで一割削れたからだ。


「おかしいですね……弓矢と魔法攻撃が、同じ威力なんて聞いたことが無いです」

「弓矢の攻撃は命中精度がDEX、攻撃の威力がSTRに依存するはずでございます。ヒメノ様のSTR値は、相当に高いのではないでしょうか」

 思わず、レンとヒメノの攻撃が同等の威力であった事に思考を巡らせてしまう二人。

 無理もないのだが、現在はボス戦……それも、エクストラモンスターとの戦闘だ。思考を巡らせる猶予を与える程、アッキドウジは甘い相手ではない。


 先制攻撃で稼いだジンへの敵愾心ヘイトは、今の攻撃でヒメノやレンに向けられてしまう。二人に視線を向けたアッキドウジが、足に力を込めた。標的は……レンだ。

「シオンさん!!」

 ヒイロが声を掛けた事で、シオンも状況に気が付く。ジンを攻撃していたアッキドウジが、大きく跳躍して自分達に迫って来ているのだ。


「お嬢様、お下がりを! 【ガード】!!」

 シオンが武技名を宣言すると、同時。アッキドウジの振り下ろした腕が、大盾の表面に叩き込まれる。

「く……っ!?」

 その圧倒的な威力に、シオンは表情を歪める。大盾を持った両手が痺れていた。防ぎ切れなかった為か、そのHPが四割削られてしまった。

「シオンさん!!」

「お嬢様、お下がり下さい!!」

 更にアッキドウジはシオンと、その背後に居るレンを殴り付けるべく左腕を振り上げた。


「レンさん! シオンさん!」

 それを庇う様に、立ち塞がるヒイロ。ラウンドシールドを構えて、武技を発動する。

「【ストロングガード】!!」

 シオンの【ガード】で防ぎ切れなかった事から、ヒイロは【ストロングガード】を発動する事を選択した。これは【ガード】よりも、物理攻撃に対して強力な防御力を得られる武技である。

 しかし覚えたての武技である為、ヒイロの【ストロングガード】はレベル1と高くない。

「ぐぅ……っ!!」

 大きくノックバックされてしまったが、ヒイロは何とか耐えた。物理攻撃に対抗する【ストロングガード】の方が、ダメージを軽減できる様だ。


 更に追撃を喰らわせようとするアッキドウジ。だが、俊足忍者がそれを許さない。

「余所見をするなでゴザル!!」

 アッキドウジは巨体であり、顔の位置も高い場所にある。故にジンは跳躍し、その顔の正面に姿を現した。

「【一閃】!!」

 狙いは、アッキドウジの右目。その攻撃はクリティカルとなり、アッキドウジの右目を喪失させた。

 ジンはその顔を蹴り、大きく跳び退く。アッキドウジは目を失った痛みに怒り狂い、暴れ出した。


「鬼さんこ~ちら~でゴザルっ!!」

 ジンは挑発して、アッキドウジの注意を引き付ける。ヒイロ達が体勢を立て直す時間を稼ぐのが、回避盾であるジンの役割だ。


 ……


「大丈夫ですか、ヒイロさん!」

 衝撃に顔を顰めているヒイロに、レンとシオンが駆け寄る。ヒメノもジンを気に掛けつつ、ヒイロの方へ駆けて来た。

「あぁ……大丈夫です。皆、無事で何より」

「ヒイロ様が庇って下さったお陰です。ありがとうございます」

 シオンが感謝の言葉を告げると、レンが魔法の詠唱を始める。

「【ヒーリングサークル】」

 緑と白が入り混じった光の魔法陣が、レンを中心に広がった。これは魔法陣の範囲内に居る味方のHPを回復する魔法である。


「お兄ちゃん。ジンさんが時間を稼いでくれている間に、方針を決めるべきだと思うんですけど……」

「私も同意見です。先程の防御……【ストロングガード】のクールタイムは、どれくらいですか?」

 レンの質問に先に答えたのは、シオンだった。

「私のレベル3ならば、CTクールタイムは15秒ですね。ヒイロ様、熟練度はおいくつですか?」

「俺はまだ、レベル1ですね。20秒かかります」


 ヒイロとシオン、二人共が【ストロングガード】を使える。ヒイロのHPの減少が二割程度で済んでいる事を考えると、アッキドウジの攻撃を受けるのは【ストロングガード】が最善だろう。

「ヒメノさんと私がダメージディーラー。ヒイロさんとシオンさんで、ヘイトがこちらに向いた時の盾役。ジンさんは……」

「攻撃準備が整うまでの、回避盾だな」

 現在進行形で、アッキドウジの攻撃を回避しているジン。アッキドウジの攻撃パターンをある程度見抜いたのか、その動きは危な気を感じさせない。


「では、再度攻撃準備に入りますね」

「私とレンさんは、距離を空けた方が良いですね」

 レンはボス部屋扉の右側に、ヒメノは左側に陣取る。ヒイロとシオンはその間に位置し、どちらが狙われても良いように備える。

「ジンも、こっちに気付いたな」

 布陣を決めたヒイロ達を、ジンも横目に確認したようだ。そのままジンは、ボス部屋の奥側に方向転換。それを追い掛けるアッキドウジは、ヒメノやレンに背中を晒す事になった。


「ジン様、やりますね」

「本気で忍者染みて来たな」

 シオンとヒイロがそんな感想を口にした瞬間、ヒメノの矢とレンの魔法がアッキドウジの背中に突き刺さった。

MMORPGやってますが、僕は頭で考えて行動するの苦手です。

おかげで、描写が難しい……。

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わかるやれって言われたらやるけど出来れば脳死状態で戦いたいよね
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