01-01 VRゲーム始めました
何の変哲もない一軒家。その一室に設えられたベッドの上に腰かけ、ある機械を眺めている少年が居た。
彼の名前は【寺野 仁】、この春から高校に通い出した少年だ。
陸上界のホープと呼ばれていた仁は中学時代に、短距離走で新記録を打ち出した期待の選手。陸上競技に力を入れている名門高校から、スカウトが来る程だった。
しかし、それは過去の話となってしまった。
悲劇が起きたのは、中学二年生の冬の事だった。彼は交通事故に巻き込まれてしまったのだ。赤信号を無視したトラックが乗用車と衝突し、進路を変えたトラックが歩道に乗り上げて仁に衝突した。
幸いにして命に別状は無かったものの、仁の右足は機能障害という後遺症が残ってしまった。リハビリを続けるも、仁の右足が元通りに回復する事は無かった。歩く事は出来ても、走る事には耐えられない足になってしまったのだ。
陸上競技を続ける事が出来ず、目指していたオリンピック選手になる夢も途絶えてしまった。
以降、仁は無気力に日々を過ごしていた。家でも、学校でも、何処にいても笑わなくなってしまった。
そんな仁を痛ましく思い、親が気分転換にと買い与えた機械。それは、リクライニングシートに、ゴーグルとコンソールパネルが付属したハード機である。
数年前に実現したフルダイブ技術。それ以降、次々と発売された仮想現実世界を舞台としたゲーム。それをプレイする為に必須のハード、仁の目の前にある機械がそれである。
発売されてから数年が経っているが、未だに高価なアイテムだ。一緒に父親が買って来たのは、ちょうど三十日……つまり一カ月前に発売された最新作【アナザーワールド・オンライン】というゲームである。
「少しは、気晴らしになるんじゃないか?」
そう言って、リクライニングシート型の機械を購入して来た父親。その表情を思い浮かべて、仁は取扱説明書に目を落とす。
「……ゲーム内で、五感を再現する? 技術の進歩は凄いんだな」
視覚や聴覚だけではなく、嗅覚・味覚・触覚まで再現されるらしい。正に、仮想現実世界というわけだ。
「……流石に一切やらないってのも、父さんに悪いし……やってみようかな」
仁をいつも温かく見守り、応援してくれていた父親。
インターハイに出場して、将来はオリンピックに出場する選手になるんだと息巻いた仁。その夢を一切笑わずに、背中を押してくれた父親。
夢を絶たれた自分を思いやって、何とか励まそうと右往左往していた父親。
そんな父親の優しさを無碍にするような事は出来ないと、仁は思う。
リクライニングシートに身体を預けると、仁はゴーグルを頭に装着してコンソールパネルにある電源ボタンを押す。
『VRドライバーを起動します。途中で電源を切らないで下さい』
機械的な女性の音声が流れると、仁の意識がフッと途絶えた。
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気が付けば、仁は真っ白な空間に居た。
目の前には、宙に浮かぶ長方形の光るパネルがある。物理法則を無視したそれに、仁は自分がどこに居るのかを理解した。
「……凄い、本当に仮想現実世界なんだ」
パネルを見ると、アカウント作成の画面らしい。普段ゲームなどをやらない仁は、四苦八苦しながらもアカウント作成を進めていく。
「アカウント名……か」
パネルに【ジン】と入力し、OKボタンを押す。これで、アカウント作成が完了した。
すると、どこからともなく新たなパネルが浮かび上がる。
『アナザーワールド・オンラインがインストールされました。ゲームを起動しますか?』
仁……ジンは、指先でOKを選択。
『アナザーワールド・オンラインを起動します』
……
いざ、異世界へ! とはいかなかった。今度は真っ白ではなく、真黒な空間に居るのだ。当然、目の前にはパネル。
「……出鼻を挫くなぁ」
そう言いつつも光るパネルに目を通す。
「……プレイヤーネームの決定。それに装備の選択、ステータスポイントの振り分け? STR? なんだそれ?」
ゲームに詳しくない為、STRが力を示すストレングスの略だとジンは解らない。
「多分、力とか防御とかだよね……どれがどれだ? あ、ヘルプがある……」
早速ヘルプ画面を開くと、略語を調べてみる。
「STRが力、VITが生命力。DEXは器用さで、敏捷性がAGI。INTは知力でMNDは精神力……成程、そういう事か」
ウンウンと頷きながら、パネルを操作していく。
「色々な装備がある。剣や槍、弓矢か。剣だけでも色々とあるんだな……」
膨大な種類の装備を見て、ジンは首を傾げる。何を使いたい、という明確なイメージは無いのだ。
そもそも、自分は気晴らしでゲームをやるのだ。ゲーム知識があるわけでもないし、MMO・RPGをやった事すらない。何をする為に、仮想現実にフルダイブするのか?
「……ゲームの中なら、走れるのかな」
ならば溜まった鬱憤を、鬱屈した思いを解消したい。目標を持って打ち込んでいた頃の様に、全力で駆け抜けたい。
どうせなら、早く。誰よりも早く走りたい。
ジンは、方針を定めた。
初期所有ステータスポイントは5ポイント。それを、全てAGIに振る。装備する武器は、最も軽い武器の短剣。
「ついでに、髪の色を茶色にしてみよう。少しだけ、興味があったんだよね。髪型はこんなのかな」
周囲のクラスメイトが、髪を明るく染めただのと盛り上がっていたのだ。ジンは、親からやめるようにと言われていた。しかし、人並みに興味はあったのだ。
「うん、これで良いかな」
設定終了のボタンを押すと、音声ガイダンスが再び流れて来た。
『初期装備に短剣を選択すると、スキル【短剣の心得Lv1】を取得します。設定を完了してよろしいですか?』
スキルという物に疑問を抱いたジンは、ポップされた【短剣の心得】をタップする。すると、新しいウィンドウが開いて詳細が表示された。
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スキル【短剣の心得Lv1】
説明:短剣の習熟度を示す。習熟度が向上すると、新たな武技を習得する。
効果:短剣による攻撃時、STR+1%、DEX+1%、AGI+3%。
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「攻撃する時に、ステータスを一瞬上げるのか。で、習熟度が上がれば武技が増える……武技って技の事だよね?」
もっと詳細を確認しようと、ジンは武技の項目をタップする。すると画面が切り替わり、【短剣の心得】で習得できる武技が表示された。
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武技【スライサーLv1】
効果:短剣による斬り付け攻撃。攻撃時、STR+1%、AGI+2%。武技発動後、再使用まで30秒。
Lv2 【デュアルスライサー(未習得)】
Lv3 【エイムスライサー(未習得)】
Lv4 【ライジングスライサー(未習得)】
Lv5 【フェイタルスライサー(未習得)】
Lv6 【ラピッドスライサー(未習得)】
Lv7 【クインタプルスライサー(未習得)】
Lv8 【サイクロンスライサー(未習得)】
Lv9 【ダンシングスライサー(未習得)】
Lv10【アサシンカウンター(未習得)】
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「ほほぉ……色々な技があるんだな」
更に言うと、スキルオーブをセットする為の【スキルスロット】というシステム。これによって、プレイヤーはスキルを厳選して育てる必要があるのだ。初期数は3スロットで、レベルが20上がる毎に増えるらしい。レベル100の時点で、スキルスロットは8になる訳だ。
やり込めばやり込む程、プレイヤーキャラクターは使用出来る武技やスキルが増えていくのだろう。それに費やされる時間や労力は、如何程か。
「まぁ、反復練習とかには慣れているし……少し育ててみるのも良いかもな」
ジンは独り言ちると、最後に自分のステータスを確認する。
最終確認のボタンをタップすると、ジンの前に今の自分を映す鏡の様なパネルが現れた。
白いチュニックの上に、ベスト型の茶色い革鎧。革鎧と同色のズボンで構成された初期装備姿。初心者装備に相応しい、地味な感じだ。まさに、身一つで冒険に出る所です! と言わんばかりである。
「まぁ、とにかく走れればいいか」
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■プレイヤーネーム/レベル
【ジン】Lv1
■ステータス
【HP】50/50
【MP】10/10
【STR】10
【VIT】10
【AGI】15
【DEX】10
【INT】10
【MND】10
■スキルスロット(1/3)
【短剣の心得Lv1】
■装備
≪初心者のチュニック≫
≪初心者のパンツ≫
≪初心者の靴≫
≪初心者の革鎧≫
≪初心者のポーチ≫収納上限50
≪初心者の短剣≫
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初期設定も終わって、いよいよゲームスタートだ。
「サーバー? 七つあるのか。えーと……どれでも良いのかな? んー、じゃあこの[フロウド]サーバーで」
ジンはパネルに指を伸ばし、ゲームスタートのボタンを押す。
『初期設定が完了しました。アナザーワールド・オンラインの世界へようこそ!』
そのアナウンスと共に、ジンの身体が発光し始める。眩しくて目を閉じると、一瞬の浮遊感があった。
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まず、耳に届いたのは人々の話し声だった。
「……うわ、凄いな」
目を開けてみると、そこは大きな広場だった。非常にリアルなグラフィックは、現実世界にも引けを取らないのではないかと思わせる。
更には、広場の隅っこにある屋台から漂う匂い。日本人なら誰もが慣れ親しんだ、焼き鳥の匂いだった。
「凄い、本当に匂いまで再現しているんだ……」
ジンは一つ一つの再現度に、クリエイターの熱意を感じた。そして、同時に思う……ゲーマーという人達が熱中するのも解るな、と。
さて、ジンは初心者である。ゲームデビューしたばかりなのだ。そんな彼は、初ログインしたプレイヤーが最初にやる事を知らない。
だから、何を差し置いてもまず……自分が一番やりたい事を試してみる事にした。
「よし、走ろう」
まずは、足の感覚を確かめるように歩き出す。その行き先は、町の外だ。
この町は、いわゆる始まりの町。プレイヤーはこの町で冒険のノウハウを調べ、道具を揃え、外へ向かう。
武器も防具もポーションも、何もかもが初期状態のままで飛び出したジン。
心優しい熟練プレイヤーが見掛けたならば、それをレクチャーしただろう。だが他のプレイヤーはジンに目もくれていなかった。
……
町からフィールドに出ると、そこは平野だった。岩や木がそこらにあるものの、開けた広大な平地。走る分には、申し分なさそうだった。
現実世界では動かなかった右足が、この場所では思い通りに動いている。違和感は、全くと言って良い程無い。
「……さて」
体に染み付いた、走り出す為の体勢。
「……ふっ!!」
ジンはイメージの中で、ピストルの音を聞いた体で走り出す。多少の凹凸は気にならない。腕を振り、地面を蹴り、自分の思い描く最高のフォームで駆け抜ける。
アナザーワールド・オンラインの世界では、スタミナ値は設定されていない。あえて言うならば、プレイヤーの意識だ。自分が走れるのはここが限界だと感じると、それに従って体の動きが鈍っていく仕様である。
だが、一心不乱に駆け抜けるジンには限界が無かった。久方ぶりに、己の足で駆け抜ける事に夢中だったのだ。故に思い描く通りに、どこまでもジンは走っていく。
胸の奥底から、熱く滾るような何かを感じる。それは、歓喜だった。
――走れる!! それも、早く!! イメージ通りに身体が動く!!
事故に遭ったあの日から心を凍てつかせていた氷を、ジンの心に宿った情熱という名の炎が溶かしていくようだった。
喜びのままに、ジンはフィールドを駆け抜けていく。広がる大草原の雄大さも、ジンの心の琴線に触れた。
だが、ここは人間だけが居る世界ではない。MMO・RPGの世界なのだから、当然である。ジンの耳に、獰猛な鳴き声が届く。
「あ……っ!!」
進路に飛び出して来たのは、狼だった。だが、普通の狼とは全く違う。二本の鋭い牙が長く伸びており、図鑑で見たサーベルタイガーの牙の様だった。
唸り声を上げる狼……見た目の通り【サーベルウルフ】というモンスターは、適正レベル5から10のモンスターである。
序盤から何故そんなモンスターが現れたかというと、単にジンが遠くまで駆け抜け過ぎたのだ。
慌てて立ち止まったジンに、サーベルウルフが飛び掛かろうとする。
素早い動きで飛び掛かって来る、サーベルウルフ。その姿が、自分の右足を潰したトラックとダブってしまう。
「うわっ!!」
反射的に、ジンは飛び退こうとした。AGIに振り分けた5ポイントが、ここで生きた。全力で跳んだお陰で、ジンは見事にサーベルウルフの攻撃を回避したのだ。
しかし、サーベルウルフはジンをロックオンしたままだ。15秒ほどジンを睨むと、サーベルウルフは再び攻撃して来た。
「うおっ!!」
それを更に、ジンは躱す。飛び掛かり、躱す。飛び掛かり、躱す。必死になって、ジンは回避に意識を集中する。
そして、ジンが十度目の回避に成功した瞬間だった。
『スキル【体捌きの心得Lv1】を習得しました。武技【クイックステップLv1】が解放されました』
脳内に、アナウンスが流れる。
「えっ、スキル!?」
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スキル【体捌きの心得Lv1】
説明:体捌きの習熟度を示す。習熟度が向上すると、新たな武技を習得する。
効果:疾走・跳躍・回避等の行動を行う時、AGI+3%。
武技:【クイックステップ】
武技【クイックステップLv1】
効果:回避時AGI+3%。武技発動後、5秒間持続。効果終了後、再使用まで10秒。
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勿論、初心者のジンが戦闘中に取得したスキルを確認出来るはずもない。突然の出来事に混乱しながらも、視線はサーベルウルフから離さなかった。
最もそのお陰で、ジンは更なる追撃を回避していく。
スキルというものについて、何となく予想は出来るジン。しかし、どう使えば良いのかは見当が付かない。
「えぇと……【クイックステップ】!!」
真っ先に思い付くのは、武技名を口にする事。それは、幸いにして正解だった。武技の名称を宣言した事で効果が発揮され、ジンの両足が光り輝くエフェクトに包まれる。
迫るサーベルウルフの攻撃を躱そうと足に力を込めると、思った以上の距離を移動したのだ。更に、身体も自然と回避行動に適した体勢になっていた。
「おぉ……」
瞬時に二メートル程の距離を稼いだ事で、ジンは一度落ち着く事が出来た。腰に下げた短剣を抜き、構える。いよいよ反撃と意気込むが、ジンの目の前にもう一匹のサーベルウルフが現れた。
「……やばっ」
流石にこの状況がまずい事には、初心者のジンでも思い当たった。
一匹目が飛び掛かって来ると同時に、ジンは【クイックステップ】を発動して攻撃を回避する。回避して動きを止めたジンに、二匹目のサーベルウルフが飛び掛かった。
「くっ!!」
【クイックステップ】の効果が続いている内に、ジンは更に地面を蹴って回避する。そうして何度も回避を繰り返す内に、ジンの回避回数はどんどん増えていく。
徐々に【クイックステップ】の扱いにも慣れていくジン。というのも、サーベルウルフの攻撃頻度と【クイックステップ】のクールタイムが噛み合うのだ。
サーベルウルフの攻撃頻度は、15秒に一度。序盤に対峙する敵であるが故に、連続攻撃はして来ないのだ。
対する【クイックステップ】は使用後、10秒が経過すると再使用が可能な武技である。故にサーベルウルフは、ジンが回避スキルの準備が整うまで攻撃を待っている形になっていた。
『【クイックステップLv1】が【クイックステップLv2】に進化しました』
脳内に、アナウンスが流れる。
「レベルアップ……もっと使いやすくなったのか」
武技レベルが上がった事で、ジンの心に欲が生まれる。
「……もうちょっと、レベルを上げたいな」
安定して回避行動を取れているのだ。このまま続ければ、もう一つ上のレベルに出来るのではないか? ジンはそう考えたのだ。
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時間を忘れて、ジンはサーベルウルフの攻撃を回避し続けた。
気が付けば、ゲームを開始してから三時間も経過していた。サーベルウルフの攻撃を回避する、謎の修練を開始してからは二時間半程である。
その間、ジンは延々と回避だけに時間を費やしていく。更に上のスキルレベルに上がった事を報せるアナウンスの声と、サーベルウルフの獰猛な唸り声だけをBGMにして。
その間に【体捌きの心得】はレベル3となり、ひたすら使用していた【クイックステップ】もレベル5まで進化している。
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武技【クイックステップLv5】
効果:回避時、AGI+4%。武技発動後、7秒間持続。効果終了後、再使用まで8秒。
武技【ハイジャンプLv1】
効果:跳躍力+0.5m。効果終了後、再使用まで10秒。
武技【トライジャンプLv1】
効果:壁を足場にして三角跳びが可能。効果終了後、再使用まで10秒。
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ジンも感覚的に、武技を発動した際にAGIが上昇したのには気が付いた。そこで、長時間に渡る攻防にケリを付けようという意識が生まれる。
「もしかして、これなら……試してみよう」
流石にジンも、サーベルウルフの攻撃にある程度の間が開く事に気付いていた。
サーベルウルフの攻撃をギリギリまで引き付け、【クイックステップ】を発動してバックステップで回避する。そして、サーベルウルフが攻撃行動を終えた瞬間。
「よっ!!」
スキル持続時間を利用して、サーベルウルフの背後に移動する。
初めて、ジンが攻撃を繰り出した。
「はっ!!」
サーベルウルフの背中を短剣で斬り付ける。するとサーベルウルフの背中に、赤く光る線が走った。
この赤い線は、ダメージを与えた事を表現するエフェクトだ。アナザーワールド・オンラインは、PvPもあるゲームである。暴力的な表現を自重している為、血が噴き出すような表現は無い。
ジンの攻撃は成功した。しかしサーベルウルフは死んでおらず、すぐにその場を離れると体勢を立て直す。その頭上に浮かぶ残りHPを示すバーは、一割程度も減っていない。
「……STRにポイントを振っていないせいかな?」
ジンの予想通りだ。適性レベル5から10のモンスターが、STR初期値であるジンの攻撃で一撃死するはずもない。
更に、もう一匹のサーベルウルフがジンに襲い掛かる。その攻撃を躱して、ジンは素のAGIを駆使して背後を取り斬り付けた。
「それなら、武技も使って……【スライサー】!!」
武技を使っても相変わらずの攻撃力の弱さだが、それは自分が招いた種。その事に不平不満は言わないで、ジンはひたすら攻撃と回避に意識を集中する。
そんな攻防を繰り返し、一匹のサーベルウルフのHPが0になる。硬直したサーベルウルフが倒れたのだ。
『プレイヤーレベルが、レベル3になりました』
もう慣れて来た、脳裏に直接響くアナウンス。レベル2を通り越して、一気にレベル3になった。
仲間が倒された所を見た二匹目のサーベルウルフが、一際大きく鳴く。しかし序盤の敵であるサーベルウルフは、ダメージや仲間の死で行動パターンが変わるようなモンスターではない。
引き続きヒットアンドアウェイを繰り返すジンに、二匹目のサーベルウルフも攻撃を当てる事無く倒された。二匹目のサーベルウルフが倒れ伏すと、ジンの脳裏にアナウンスが入る。
『プレイヤーレベルが、レベル4になりました』
こうして、ジンの初戦闘はノーダメージでの勝利という白星を挙げる事となった。
ご閲覧ありがとうございます、大和・J・カナタです。
新作「忍者ムーブはじめました」の初投稿となります。
作者はデスゲームなオンラインにハマったクチなので、似た設定が出てきたら私のオリジナリティ不足です。
あと、巷で流行りの極振りプレイ。スマホで出来るMMORPGをやってるんですが、極振りプレイしてます。トー○ムオンライン楽しいよ!
そんなこんなで、VRMMOと極振りさんと忍者を書いてみたいと思って、手を出しました。
今後とも、よろしければご覧下さいませ。ジン君達を、何卒よろしくお願い致します。