口裂け女を好きになった僕。
僕の好きになった女性は... 『口裂け女』 です。
車で仕事帰り細い路地裏を走っていると......?
彼女が僕の前に現れた。
真っ白なワンピースに白に帽子に白の手袋と真っ白なマスクで
僕の前に現れた。
流石に、暗闇でも目立つ格好をしていたので僕が運転席側の窓ガラスを開けて
彼女に向かって言った。
『こんな遅い時間に何をしているんですか?』
『......』
『良かったら、貴女のお家まで送りましょうか?』
『......』
『どうしたらいいのかな...?』
『あなたの家へ』
『僕の家ですか?』
こくりと彼女が頷いた。
『わかりました、車に乗ってください』
そうすると...? 彼女は後ろの後部座席に座った。
『あのね? 一応、僕の家に向かうけど? 少しだけだよ~
ちゃんとキミの......? 名前なって言うの?』
『クチナです』
『可愛い名前だね? クチナちゃんは何処に住んでるの?』
『○○近辺です。』
『○○近辺って、ハッキリした住所は......?』
『転々としているから? ハッキリした住所はありません。』
『家族は?』
『私1人です』
『そうなんだ~ なんか悪い事、聞いちゃったかな~ ごめんね。』
『いいんです。』
『なんか? ご飯食べた?』
『まだ、食べてません。』
『そっか! じゃ~どっかに寄ろうか?』
『ダメ!』
『えぇ!? 買って帰るならどうかな?』
『うん』
...と言う事で、コンビニに寄った。
なんせ? 彼女はコンビニでも目立つ! 全身真っ白でスラット長い黒髪
サングラスをかけているから? ひょっとしたら...芸能人なのかと...?
周りのお客さんからもチラチラ見られている。
結局、芸能人じゃないから? 声をかけられる事はなかった。
しかし、怪しい女だと思われているだろうなぁ~
そうしている間に、僕の家に着いた。
彼女と一人暮らしの僕のマンションへ。
珍しくそういう時に限って、管理人さんとばったり会う。
『あら~ お仕事帰りですか? 隣にいる方は彼女さん?』
『まあまあ、そんな感じですよ~あはは。』
...とそそくさと僕と彼女は僕の部屋の505号室に向かう。
エレベーターに乗り5階で降りて505号室の前で鍵穴にカギを入れる
ところで、隣の504号室の人に会う。
偶然にしても、こんなに会うことがあるのか? 普段は会わない人たちなのに。
僕は504号室の男性に会釈をして部屋に2人とも入った。
なんだか? 物凄く疲れたけど......?
彼女と会えたから、今日は僕にとって最高の日だ!
彼女は部屋に入っても、帽子もサングラスもマスク取らなかった。
僕が彼女に言う。
『部屋の中では、帽子もサングラスもマスクも取らないとダメだよ。』
『......』
『ここは僕の家だから、僕の言う通りにしないとダメだからね!』
『......』
彼女はしぶしぶ、帽子を取った、それとサングラスも......。
物凄く美人で綺麗な女性だった。
でも、マスクを取りたがらない。
『マスクもダメ!』
...少し時間をおいてクチナが話し始めた。
『マスクを外すのはいいのですが、ビックリしないでください。』
そう言うと、彼女はマスクを外した。
そして、マスクを取った彼女の口が裂けている。
しかも? 大きく裂けている。
ひょっとして...? 『口裂け女』 なのか?
僕が彼女に素直に言った。
『ひょっとして? クチナちゃんって口裂け女なの?』
『は.はい』
『そうなんだ~ お腹空いたねぇ~ ご飯食べよう!』
『私を見て! ビックリしないんですか?』
『別に...それとも? ビックリして欲しいの?』
『いえ、違います。』
...そう言うと? 彼女は泣き出してしまった。
ずっと、辛い思いをして生きてきたのだろう。
僕はそんな彼女を全て受け入れた。
僕たちは二人で寝ずに話し続けた。たくさん彼女は苦しんできた事や
僕がはじめて受け入れてくれた事、いろんな事を話した。
◆
そして、僕たちは付き合いだした。
不便な事もいっぱいあるけど......? 僕は彼女の事をこれから一生
守っていくと決めた。
口裂け女だって? 【恋愛】してもいいでしょ?
今では、 『僕の素敵な奥さん』です。
最後までお読みいただきありがとうございました。




