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スキル練習

 そしてエクストラスキルのブラッドワールド。多分これが僕専用のスキルなのだろう。

 スキルの中にある鑑定で他のスキルの使い方や説明が、見られないか試してみる。


鑑定 鑑定したいものを見るとそのもののステータスやスキルが分かる。

吸血 一定のペースで吸血をしないといけなくなる。

ブラッドアルマ 自分の血を様々な武器に変えることができる。

時空魔法 時間や空間を操り時空に干渉できる魔法

魔力操作 自分の魔力の調整が簡単になる

ブラッドワールド ??????


 何故かブラッドワールドだけが鑑定しても何も分からない。鑑定のレベルが足りないのかそれとも元から見られないようにされているのか。

 考えても仕方ないので取りあえず今度はスキルを使ってみることにした。


「鑑定で魔物の情報も見てみるか……」


今、自分の前にいる死体の魔物を鑑定してみた。


名前 ローウルフ

種族 魔獣

レベル 3

生命力0/100 筋力/52 魔力量/40 敏捷性/70 

習得スキル なし


 ローウルフのステータスがちゃんと見えた。

 レベルはそんなに高くはないが、敏捷はそれなりにあると思う僕のステータスが高いだけでこのぐらいが普通なのだろう。


 次はブラッドアルマを試してみる。これは自身の血を使うみたいなので、自分の歯で血を少し出した。

 ブラッドアルマは血を武器に変えるスキルらしいから、この血を片手剣の形になるようなイメージをして見る。


「ブラッドアルマ 剣」


 血が片手剣の形に変わっていった。

 どうやらこの血の片手剣は、手に持ってなくても自分の意志で自由に動かすことができるみたいだ。

 この剣の強度がどのくらいあるのかわからないけど、木ぐらいは簡単に斬ることもできる。少しの血で片手剣が一本作れるみたいで、ある程度の血を出せば複数の武器を作り出すことも可能だった。


 時空魔法の中にある次元空間これは、時空に裂け目を作り、その中にいろんなものを入れることができた。

 この次元空間には、詠唱は使わないみたいだ。しかし、それはこれだけで他の魔法を発動させるときは詠唱が必要なようだ。


 詠唱と言っても長い詠唱は必要ない。発動させる技の名前を発することで、その魔法が発動する。


 他の時空魔法は、時空を繋いで一瞬で転移することができる魔法のディメンションワープ

 指定したもの以外の時間を遅くする魔法クロックスロー。

 相手を空間の穴に吸い込むブラックホール。

 時空ごと切り裂きことができるスペースタイムリッパー。

 他にも魔法はあるがこの3つは、レベルMaxで手に入る魔法の様だ。


 回復魔法もレベルMaxだから結構すごい魔法が使える。

 命が失われていなければ、どんな大怪我でも再生できるグワリーレ。

 状態異常や呪いを治せるステートヒール。


 闇魔法はレベルが低いので使える魔法はダークファイアという初歩の魔法しかない。

 

 僕は暫く全てのスキルを練習してある程度使える様にした。

 

 上級の魔法を使うと結構な魔力を失うが僕の魔力は、それなりに多いみたいで連発さえしなければ魔力切れの心配は余りなさそうだ。

 魔法を使い減った魔力は休んでいれば少しずつだが回復していった。


 練習をしているうちに周りが暗くなり、いつの間にか夜になってしまった。随分と熱中してしまっていたみたいだ。しかし、吸血鬼だけあって暗い森でも僕の目にはお昼とあまり変わらなぐらいに物が見えている。これなら魔物が近づいてきても、すぐに気付くことができるだろう。

 それに嗅覚や聴覚もかなり敏感だから奇襲の心配は少ないと思う。


 ずっと魔法の練習をしていたから、ご飯も食べてないのだが、全然お腹が空いていない。やっぱり吸血鬼だから、普通の人とは違うのかもしれない。それに、吸血鬼の好物と言えば人の血と言う印象しかない。もし、この世界の吸血鬼も血を飲まないといけないような存在だったら、何時かは僕も誰かの血を吸わないといけないことになる。


 木に腰掛けながら空を見上げた。

 アルティアの月は地球と殆ど変わらない。いつもの見慣れた月の周りに沢山の星が輝いている。これだけを見ていたら、此処が異世界だとは思わないだろう。


「けど、此処は異世界なんだよね」


 魔法や魔物が存在しているのだ。普通に見れば地球の森や空に違いなくても森には魔物が闊歩しているし、空には時折何かが飛んでいる姿も見えた。


「本当に転生したんだ。これでもうあの家に帰らなくていいんだね……」


 ずっと両親が怖かった。別に叱られたりして怖いとかじゃなく、あの人たちの僕に向けていたあの冷たい目が怖かったのだ。成珠に向ける目とは全く違う目。

両親は近所からは評判のいい人たちだから、人前ではそんなじゃないが、家で顔を合わせた時の両親の表情は無感情だ。

 まだこれが嫌な表情をしていたとかなら、少しは楽だったかもしれない。あの本当に僕に興味がなさそうな目は絶対に忘れることが出来ないだろう。


「疲れたし、今日はもう休もうかな」


 慣れない魔法の練習でかなり疲れてしまった。今の僕の周りは魔法の練習に使った木の残骸や練習中に出てきた魔物が転がっていた。

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