第5話
ピピピピヒッ―・・・
「んッ―・・・・」
カーテンから、春の日差しが差し込んでいる
普段低血圧のせいで遅起きの歩だったが
この日は、なぜか目覚めが良かった
「ん―ッ?」
やけに、布団が生暖かいことに歩は気づいた布団をめくると
そこには
義理の弟文也の姿・・・・・
歩は、パニックになりながらも昨日あった事を振り返ってみる
昨日は、時田家に引っ越してきて・・・・
引越しの荷物を自分の部屋に置いて
もぅ12時をまわっていたので歩はベッドに入ろうとした瞬間
文也が部屋に入ってきて・・・・・
そこからの記憶が無い・・・・・・
アタシは、焦って文也を叩き起こす
「んー・・
なんだよ・・・・」
「なんだよじゃないでしょー?!!
何でアタシのベッドに文也が居るのよ?!」
「そりゃあ・・・
まぁ世間一般にゆう夜這いってやつ?」
アタシが一番弱い彼のあの笑顔がアタシに向けられる
「よっ夜這いって!
お母さんたちに見つかったらどぉすんのよっ!!!」
「あー父さんたちならとっくに仕事行ったし・・・・
今日は、学校休みだし、俺と歩の2人っきりって事だね」
「ふっ二人っきり!!??」
「そーんなに俺と2人きり嫌かよ」
文也は、子供のようにほっぺを膨らます
可愛い・・・
それは、もぅ抱きしめてあげたくなる程だった
「文也ーごめーん
機嫌直してー??」
「じゃあ、俺の言うこと聞いてくる??」
また、この子は可愛らしい事を・・・
なんて思いながらも歩は頷く
「じゃあ、これから歩は俺の彼女ね」
「え・・・―??」
それは、思ってもみない言葉だった
「表上は、兄弟って事にしてあげるけど
裏では、歩は俺のモノだからな」
真剣な文也の表情に不覚にも歩は、凄いときめいていた
顔を赤らめながらも縦に2回コクンと頷く歩
「やった!」
急に文也に抱きつかれた歩は、驚いてベッドに倒れこんだ
え・・・
今のこの状況かなりヤバイよね・・・・
文也が歩を押し倒している光景
その恥ずかしさに歩は、耐え切れず思わず目を瞑る
「すごい、警戒してるね・・・・
俺たち恋人同士なんだよ??そんな警戒しちゃ駄目でしょ」
文也は、ぷッと笑いながら歩の上から降りた
「―ッ//」
歩は、何も言えずに顔を真っ赤にしている
「そぅだ!
歩が、今日出かけない??」
思いもよらないお誘い
いわゆる世間一般でゆう【デート】てやつですか?
「勿論、ひ・・・・」
そこまで言いかけたとき
♪〜♪〜♪
アタシの携帯がなる・・・・
この着信音は
「美奈だ・・・」
画面を開いて通話ボタンを押すと
『おは〜!!
歩起きてた??!!』
朝だとゆうのにも関わらず美奈は、凄いテンションが高い
「ん・・・
起きてたよ・・・」
歩は、チラッと文也の方を見ると口パクで
だれ?
と聞いているのが分かる
みな
アタシは口ぱくで文也にそぅ答える
『歩〜
今日暇??』
歩は、困った友人を取るべきか恋人兼弟を取るべきか・・・
「美奈え・・・とねん〜と」
『まじで?!!
やった歩あリがと超大好き!じゃあ、10時に駅ね!!
んじゃばーい』
まだ、何も言ってないのに・・・・・
恐るべき美奈のポジティブさ
「文也〜ごめん・・・・・」
歩は、申し訳なさそうに文也を覗き見る
「だいたい分かるよ・・・・
美奈のヤロ〜!!
せっかくの初デートを!!!」
「ごめんなさい・・・」
「別に良いよ
朝は、美奈に歩を貸してやる!!!
でも夜は、歩は俺だけのモノだからな?」
また、あの奇妙な微笑みを浮かべる文也
「っ//うん」
「じゃ、俺も信吾と遊び行こ〜!
じゃあまた夜な、歩・・・」
そぅ言って文也は、
歩の部屋をあとにした
「よし!
支度するかっ!!!」
歩は、大急ぎでメイク道具を引っ張ってきた
************
「美奈〜
ごめん待った?!」
歩は、息をきらして美奈のもとへと向かう
「大丈夫〜!
じゃあ行こっか♪」
「で、美奈今日はどうしたの?」
「え〜と・・・
歩彼氏いる??」
え・・・・?
まさか、文也と付き合ってる事バレた―・・・・・?
「いないけど・・・・」
とっさに歩は、嘘をついた
「なら良かった〜!!
今日うち等、女2人てのも寂しいでしょ?
隣の男子校の生徒も呼んでおいたの♪」
え・・・・・・
歩の額から冷汗が滲みでていた・・・
「アっアタシ!」
美奈に帰ると告げようとした時・・・・
「うわ〜
美奈のトモダチめっちゃ可愛いじゃん!!!!」
歩の目の前に2人の男が現れた
1人は、茶髪で長身の世間一般でゆう
【イケメン】とゆう言葉がピッタリの男
2人目が・・・
今時風に無造作に立てられた
赤茶色い髪が印象の眼鏡の男
2人の、モテそうだなとは、思うが歩のタイプではなかった
やっぱ、文也が一番かっこいい・・・・
歩は、心の中一人で惚気を言っていた
「ほら、一人ずつ歩に自己紹介してっ!!」
美奈が取り仕切る中1人目のイケメン君が挨拶を始めた
「タクヤで〜す
よろしく歩チャン♪」
「はぁ・・・」
歩は一つ発見した事があった、こうゆうチャラい人って、
【タクヤ】だとか
【タクミ】だとかって言う名前が多いんだよね・・・・
一人で笑いそうになるのを必死で堪えた
「俺は、渉!
歩ってよんでいい〜??」
「はぁ・・・」
歩は、相変わらずの適当な返事をしておいた
「ずるいぞ渉!!」
なんて、タクヤとゆう男の批判を浴びながら
渉とゆう男はニッと笑った
2人目の眼鏡男子君は文也とは、違って
いわゆる伊達眼鏡
なんで、目悪くねぇのに眼鏡掛ける必要があんだよ!!!
とまたもや、歩は心の中で一人つっこんでしまった
「はぁ・・・・」
「え・・・と歩です
よろしく・・・」
歩は適当に自己紹介をして美奈にテレパシーを送ってみた
美奈もぅアタシ帰りたい・・・・
「なに、歩アタシ見てんのよ〜
この中で気になる男でもいた??」
小声で美奈は歩にそぅゆう
やっぱ駄目か・・・・
歩は、苦笑いしながら美奈の方をみた
「よ〜し!
じゃあ行こっか!」
タクヤが取り仕切る
「美奈ところで今日は何処行くの??」
「ん〜服とか靴とか欲しい物いーぱいあるからー
それ買って帰りご飯たべよ〜??
やっぱ、荷物運びに男は必需品でしょ!!
しかも、みんなアタシの元同中で一番モテてた3人だから
隣にいるだけで目立つでしょ〜?」
「はぁ・・・」
歩は、もはや疲れきっていた
「歩の、好きなタイプは〜??」
隣でさっきからしつこい男タクヤ・・・
「真面目っぽそうで、眼鏡とかかけてる人・・・・」
アタシは、タクヤと正反対のタイプを言ってみた
「それ、俺じゃ〜ん?」
後ろから、ひょいと渉がでてくる
「俺、眼鏡男子だし〜!!」
「渉お前その眼鏡俺にかせや!!!」
タクヤが渉の眼鏡を取ろうとする
「やめろー!馬鹿っ
アハハハハハ!!」
なんだかこの人たち、悪い人では無いんだなーと歩は思った
「あーこの服可愛い!!!
歩見てみて〜☆!」
美奈のもとへと行くと美奈はレトロな模様の可愛いいワンピースを手にしていた」
「本当だ〜
美奈きっと似合うよー!!」
「アタシちょっと試着してくるね♪」
そぅ言って美奈は試着室へと走っていった
**********
「文也今日機嫌悪くね??」
それもその筈今日は歩とデートのはずだったのに
美奈のせいで行けなくなったのが文也は気に食わなかった
「その表情は女絡みだな〜??
そうだ、今から女の子でも呼ぶ??」
「今はそーゆー気分じゃねーし・・・
てか、俺の親父再婚したって信吾に言ったよな?」
「あー中学とき聞いたぁ!
もぅ正式に再婚したんだぁ!」
「それだ、再婚相手に俺と同い年の娘いるってのも言ったよな??」
「そぅそぅ、
文也その子の事
わざわざ隣の中学校まで行って
毎週見にいってたよな」
「そこまで俺信吾に言ってたっけ・・・」
「忘れちゃったのー??
それで、その子に雪道で転んだ所見られたって
文也超落ち込んでたじゃん!!」
その時文也は俺って信吾になんでも話してたんだなと実感した
「その子の事文也好きなんでしょ??」
俺は、飲んでいたコーラを思わず噴出した
「うわぁー
文也汚いー」
「俺そんな事までお前に言ってたのか?!」
「文也みてれば分かるよー
で、その子どんな子なのー??」
信吾は、ニヤニヤと文也の顔を見る
信吾にならもぅ全部話しても良いか・・・
「俺のクラスにあゆ・・・・・」
文也は、そう決意して信吾に歩と付き合っていることも言おうとした
「どぅしたの文也?」
信吾が文也の視線の先を追っていくと
「あ、アイツ昔同じクラスだった渉とタクヤじゃん!!
隣にいるのが、
え・・・歩じゃん・・・
なんであいつ等・・・」
「・・・・・・」
文也が無言で立ち上がり歩たちのもとへと向かう
********
「それで、コイツ馬鹿なんだって
アハハハハハ!」
歩は、すっかり渉とタクヤにも慣れて渉の昔話なんかをしていた
「あ!
タクヤあれ、文也じゃね??」
「本当だ!!
おーい文也ー!!」
え・・・・・?
歩はタクヤたちが手を振っているほうを見る
「嘘でしょ・・・・??」
30メートル程先には、凄い怒った顔の文也
「文也久しぶりー
元気してたー??」
渉が文也の肩に手を回す
「歩
お前こんな所で何してんの?」
歩は、下を俯く文也の痛い視線だけを上から感じる
「え・・・?
歩と文也知り合い?」
全く場の空気をよめないタクヤと渉は
ポカンと口を空けるしかできなかった
「文也ー!!!」
後ろから、信吾の声がする
歩は、もぅどうしていいか分からずに
ただただ、ずっと下を向いていた
「もぅいい
お前の気持ちは、分かった・・・・
もぅお前と俺は、何の関係もねぇから安心して
こいつ等と遊べよ」
文也の冷たい目
「やぁ・・・ふみやっ・・・やだよっ・・・」
歩は、子供のように泣き出す
「もぅ俺の名前呼ぶな」
文也は、そう言い残すと歩の前から、消え去った
「っ―・・・やぁ・・ふみやぁ・・・・」
「歩大丈夫か??」
渉が優しく歩の涙を拭ってあげる
「ありがとう、渉っ・・・―」
「歩ー!」
少し先には、さっきの店の紙袋を持った美奈が手を振っていた
「なんで歩泣いてる?!!!
ちょっと!タクヤあんたでしょ!!!」
「ちっ違うの美奈ッ!
あ・・・アタシ気分悪いからもぅ帰るね?」
「え・・・?」
「俺歩送っていくからタクヤと美奈は、2人でまだ買い物してなよ」
「・・・・・歩大丈夫?」
心配そうに美奈は歩を覗き込む
「うん大丈夫!
ごめんね心配かけて」
「よし!
じゃあ美奈俺と買い物しよーぜ!!」
「ちょっ!
タクヤ?!!」
そぅいってタクヤは、美奈も手を引き
歩たちから、離れていった
「ごめん渉・・・
渉も美奈たちと買い物してたほうが・・・」
結局歩は、渉に家まで送ってもらう事になった
「いや、俺も丁度帰りたいと思ってたし
歩一人で帰らすなんて俺には出来ないよ・・・」
「ありがとう渉・・・・」
「・・・歩?
答えたくなかったら良いんだけど、
文也とは、どーゆう関係なの??」
「・・・・・・・・・」
歩はまた、涙が出てそうなのを堪えた
「あ・・・ごめん変な事聞いて・・・」
「ううん・・・
こっちこそごめん・・・」
「歩の家ここら変なの??」
「あ・・・うん」
この時歩は、ある事に気がついた・・・
今日は、お母さんもお義父さんも仕事だ・・・
もし、帰って文也がいたら凄い気まずい事になる・・・
「渉ぅ・・・」
歩は、また涙を流しながら渉の服の端を引っ張る
「まだ、家に帰りたくない・・・―」
「え・・・・・・??」
「今、家に帰ったら文也に怒られるっ・・・」
「そっか、
じゃあここの近くに俺がよく行く店あるんだけど行かない??」
「いいの・・・?」
「勿論!
ほら、涙ふいてっ」
渉の微笑みの中には
裏の渉がいること
そんな事歩は分かるはずなかった・・・




