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花開くは何処  作者: Bucket
6/9

5.

依杏ら他2人がいる、現在のトランクルームで。

「空中庭園」に関わった人物で、携わっているのは五堂義明。

今、依杏の目の前にいる五堂絵卯。彼女は系列店を移って、黒敷に。

図書館もある。

そこには、萩原洋一が勤めている。


絵卯の言う、つけねらい。着け狙い?

それから、駐輪禁止の嫌がらせは、絵卯が五堂忍の「空中庭園」へ向かう、1ヶ月くらい前から、だという。

起こり始めたのが。


樅ノ木は「差し支えない」というが。

絵卯はそんな様子でもなく、言う。


「尾行されている感覚っていうか、狙われている感覚みたいな感じ」


樅ノ木にではなく、依杏に。


「実際に怪しい人物を見たとかでは、ないんですが」


トランクルームに来る前、樅ノ木の探偵事務所周辺で。

依杏の見た、フードの男。

もっとも、今の樅ノ木もフード服だが。

前者が怪しいとすれば? 怪しいのは、そいつか?


「五堂義明は、姉のエリカの旦那さんです」


と絵卯。


「同じ姓で、関係者だけれど。五堂っていうものに、あまり首を突っ込めてないです。私」


と苦笑。


「つけねらいとかいろいろ、ネット小説やってれば、駐輪禁止みたいな嫌がらせって、他の人にないっていうわけでも。ないみたいですし。大して前は、気にしていませんでした。実際に自分に、起こる前までは。私自身をつけねらっているかもしれない、っていうのもヤですけれど。自分の文章とか、それから派生した映像作品が狙われてたら、と思うと、そっちも嫌ですね」


「小説以外に、心当たりないんですね」


と依杏。


「嫌がらせの」


「ないです。ほとんど。顔バレした以外は、全然思いつかないです」


「じゃあ……」


と依杏。


「顔バレしたっていう心当たりは、あるんですよね」


少々、間。


「あ、待ってください。駐輪禁止のやつ、何回も、ですよね」


肯く絵卯。


依杏。


「何回もやるなんて、それこそ怪しまれるのに、やるんですね。駐輪をちゃんとしているのに、嫌がらせなんてしたら、なおさら」


「入口には防犯カメラね」


と樅ノ木。


「ここは、あるし。入口にはね。というか店に出入りする所って言ったらいいか。トランクルーム内は別だよ。とにかく、怪しい人物が入って来るんなら、即分かると思う。顔認証システムも導入してあるしな。ただ、何回も駐輪禁止の札を巻いて、怪しまれない人物もいるってことだ」


と、ニヒルに笑いつつ。


絵卯。


「だから、樅ノ木さんかと思ったんですよ。嫌がらせが……」




駐輪禁止の札を巻かれるのは、黒敷地区内の駐輪場に停める時。

と絵卯は更に、依杏へ言う。

ただ、つけねらいと感じる現象が起こったのは、黒敷の系列店に拠点を移す、その前からだそうで。


狭いトランクルームでは、結局絵卯の住所にまで、話が至ることはなかった。

ただ、依杏の目的は、遺品整理の九十九社というより、もっと別にある。

数登と同じく、怪しいことがあったら。無視できない。

ので、住所ではなく、絵卯が黒敷地区内で活動している時間帯を把握することになった。


そして、滞在。

依杏が張る時間帯としては、といっても後ろからの尾行には全然慣れてはいないが。

絵卯が黒敷地区内のコンビニで、シフトの入っている時間帯の前後。

帰宅時間も含め。


さらに、「アカリ」の件。

もし、黒敷地区内を依杏が張っている間に、「アカリ」が出たら?

で、樅ノ木は数登にも接触をはかることになった。

らしい。


今のところ、五堂忍を刺したのは、架空の人物ということになっている。

それが「アカリ」で、絵卯の小説に出てくる人物。の映像版ということになる。

架空の人物ではなく、コスプレだったら?

絵卯のつけねらいも、もし「アカリ」だったら?

空中庭園に居た、いない7人目だとしたら?


ただ、居ない7人目というのは、あまりにも架空の話になってしまう。

依杏の中では、五堂忍を殺したのは当日「空中庭園」に居た6人のうちの、誰かという予想で、変わらない。

そのうちには、絵卯と、「探偵」がバレても明かさない樅ノ木も含まれる。


セキュリティに工夫を凝らしたトランクルーム。

そして、あまりにも駐輪場のセキュリティ? を通過しすぎている、嫌がらせ犯……。




樅ノ木の動きは、相変わらず不信で、不思議そのものだ。

あちこち見渡すし、並木道で依杏が彼を尾行していた時と、同じ動き。

トランクルームを出て、廊下に出てから。

部屋の隅々まで、凝視し続けている。


彼は本当は、顔認証も、セキュリティも、信用していないのかも。

と依杏は思う。


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