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当たれえええええ!これで目覚めてやるうううう!


 にやにやにや。

 にやにやにや。

 にやにやにや。

 にやにやにや。


「ディーラーが表か裏かと言ったんだ。そしたらロアルさんはなんて言ったと思う?」


「私は裏だと思う。そう彼は自信満々に言いました」


「俺は表だと思ったさ、盗賊の俺から見ても明らかにそう見えたんだ。しかしな……」


「そしたらディーラーの顔が、しなしなになりました」


「……」


「じゃあこれはどうだ?ルーレットの話だ。俺は黒色が怪しいと思った」


「私は赤だと思う!そう彼は笑みを浮かべて言いました」


「そうだ。その時のロアルさんの表情を、俺はいまだに忘れられないよ。そしてまた一儲けをしてしまったんだ……」


「……そんなの、ただ単に運が良かっただけよ、二分の一だもの。ただのビギナーズラックよ」


「最後の話だ。スロットをした。俺もさすがにそろそろ頃合いかと思っていたさ。

引くならここかもしれない……とね」


「さすがのロアル様もそろそろ眠くなってきたのかなと思いきや、今日は帰らないぞぉとの連呼」


「いや、あそこまでの迫力で言われるとねえ、俺たちもさすがに帰れなくなっちゃってさ。

お目目パッチリで、私はまだ眠れないんだ!って」


「やっぱり何としてでも、私が止めるべきだったわね……」


「そしてついにやりやがったんだ。ロアルさんは伝説の幕開けを……」


「ロアル様はその時、当たれえええええ!これで目覚めてやるうううう!って言ってたんだよ!

すごい勢いで私……隣で見てたんだけど、カジノの恐ろしさの片鱗を知ってしまったのよ」


「はあ……私、何だか頭がくらくらしてきたわ……」


「そしたらな、ドラゴン10体分はゆうに倒しているお金になってたってわけ」


「桁何桁?ねえ、桁は何桁?」


「それで……そのロアルは今どうしてるの?」


「え?」


「……今はぐっすりとおやすみちゅう?」


「そう……」


「俺たちもわかってはいたさ……」


「それでも、ね……なかなか止められなくて……」


「可哀そう……じゃない?」


「……」


「……」


「もう止めるよ……。私ロアル様に甘えてた」


「ああ、もうカジノになんかに連れて行ったりしない。俺が連れて行かせない」


「本当に……?」


「ああ、俺たち行き過ぎてたよ」


「深く反省するよ……」



「さあて、今日もカジノに参ろうか」

 今日は、カジノなんて絶対に行かないからな。


「わあい!私ロアル様大好き!」


「さすが、それでこそ男だぜ!」


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