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私だって軽い攻撃魔法ぐらい……できるんだからねっ


「おいルビア、悪いけど……俺疲れた。少し休ませてくれ」


「何言ってるのルクス、あなたそれでも男でしょ?」


「ださ」


「ほら、アイラだってこんなに頑張っているのに」


「ロアル様を見習いなよ、あんなにずんずん先に行っちゃって、もうここからじゃ見えないぐらいだよ」


「私に出来ないことはない」

 俺、山なんか登りたくないよ。


「魔物も比較的出てきてないし、これは自分との体力勝負だね」


「でもなあ、ルビアの転移の魔法でさ、ひょいってしてくれるだけ良いじゃん?」


「何言ってるの、今はできるだけ魔力は温存しておかないと」


「そうだよ?まだ山頂にボスがいるんだから」


「そうだけどよ……俺盗賊だし、体力ねーんだよな」


「あ、鳥の魔物!西の方向から!」


「ほら、こういう時こそ盗賊の真価が発揮されるのよ!」


「仕方ないな、たまには俺のナイフ捌きを見せてやるか」


 ピシュ!ピシュ!


 ルクスのナイフは的確に鳥の魔物を捉え、闇に葬った。


「やるねえ!けどまだまだいるよ、後ろだよ!」


「まだ、いんのかよ」



「……ま、まあ盗賊の目があれば、鳥の魔物なんか楽勝よね」


「俺一人で……全員やって、やったぜ……」


「今ので大分、魔力を節約できたから、さっきの話……考えてあげてもいいわよ」


「お、それは助かる」


「ルビアに感謝しなさいよ?」


「なんでお前に言われなきゃならないんだ……」


「そんなことより二人とも!ロアルがもう山頂に着いてるかもしれない」


「確かに、ここで手間取りすぎたな」


「ロアル様のことだから簡単にはやられはしないだろうけど……万が一のこともあるよ、山頂に急ぎましょ」



 この山のボスとなった怪鳥か……。

 しかし剣士の俺には、遠距離攻撃はないんだ。

 さすがに積んだか?


 ぎゃるるるるるる!


 怪鳥は大きな雄たけびを挙げて、風魔法を繰り出した。


 バジジジジジジ!


 くっ!


「ロアル様!」


 きゅるるるるるるる、ピカーーーン!


 その瞬間、ロアルの体にバリアが張られた。


「どうやら間一発だったみたいね……」


「早いぞ」

 遅かったな。


「おっ、一人でやれたってか?」


「でも私たちにも、経験値分けてもらわないとねっ!」


 シュイーーーーーーン、パチパチパチ!


 ルビアの雷魔法はあたりにはじけ飛んで、怪鳥にダメージを与えた。


「こいつは私の獲物だ、一人でやれる」

 ここは分が悪い、みんな頼んだ。


「そんなこと言ったって今日こそは、俺たちが仕留める番だぜ」


「そうそう、私だって軽い攻撃魔法ぐらい……できるんだからねっ」


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