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わたしは、”孫ほど離れている女の子を心から好きになってしまった!”

作者: 七瀬





わたしは、”孫ほど離れている女の子を心から好きになってしまった!”




・・・わたしは現在、82歳、一人暮らしをしている。

もう今は年金暮らしで、妻は10年前に亡くなった。

だから私の孫がたまに家に来て、わたしの世話をしてくれるのだ。

孫は? 今、24歳で仕事は介護をしている。

もともと、わたしや妻の事が大好きだった孫。

私の娘に似て、とても可愛らしい女の子なのだ!

そんな孫が? ”わたしに会わせたい女性ひとが居ると言って連れて

来た女の子にわたしは一目惚れをしてしまった!”

その女の子は、孫と高校からの同級生で今でも時間が合えば、食事に行く

仲らしい。




それより何より彼女の美貌ときたら? わたしの心を簡単に動かしてしまう

ほどキレイで可愛い女の子だった!

わたしは亡くなった妻にでさえ、こんなに心を奪われた事はない!

こんな歳でまさか? ”孫と同じ歳の女の子に恋をするなんて、、、!?”

わたしの心は久しぶりにトキメいてしまう!

こんな気持ちは、何十年ぶりになるのだろう。

”私はまた恋をしているのだ!”



『ねえねえ、おじいちゃん?』

『うん? なんだい?』

『彩奈がお腹空いたから何か食べに行こうって!』

『もぉ~純玲! ワタシが先に言った訳じゃないでしょ!』

『ごめんごめん! 嘘だよ、私が先にお腹空いたから言っただけ。』

『別にいいが、何が食べたいんだい?』

『回転ずしとかどうかな?』

『あぁ! そう言えば、この近くにく○寿司があったよ。』

『じゃあーそこにしない?』

『よしよし! そこにしょう!』

【うん!】





孫と話している彼女を見ていると? わたしも若返った気がしてしまう。

今のわたしなら? ”彼女にスキと言えるんじゃないかとか変な事まで

考えてしまうんじゃー!”

そんな事はあってはならないのにな。

わたしは、”どうしてもこの恋を成就したいと強く想ってしまう!”

ダメだと分かっているから、余計にわたしはあの子を諦められないんじゃ。



『おじいちゃん、何食べる?』

『ああ~鯖がいいの~』

『やっぱりおじいちゃん、通だね!』

『鉄男さんって、本当に美食家なんですね!』

『・・・わ、わたしが? わたしは普通の味覚だよ。』

『そんなことないですよ、鉄男さんは美食家だとワタシは思います!』

『彩奈ちゃんは、少し大人ぽいんだな~純玲なんて! 軍艦巻きしか食わんよ。』

『もぉ~舌が子供っておじいちゃん言いたいんでしょ~』

『アハハ~そうじゃな~!』

『”二人が仲が良いの羨ましいな~”』

『そういえば? 彩奈ちゃんのおじいちゃんは、まだ元気なのかい?』

『ワタシのおじいちゃんやおばあちゃんは既に亡くなってるので、もっと

おじいちゃんと話してれば良かったなって、今は後悔してるんです。』

『・・・そうか、悪い事を聞いたね。』

『いいんです、今はこうやって鉄男さんと仲良くさせてもらってるので。』

『・・・彩奈ちゃん、』

『だから! おじいちゃんも彩奈と仲良くしてやって!』

『勿論じゃよ!』

『ありがとうございます。』





・・・本当に彼女はいい子だ!

孫とも仲が良く、わたしにもとっても良好的に接してくれる。

”でも? わたしは彼女を孫のようには見ていない! 一人の女性として

わたしは彼女が好きなんじゃー!”

こんな気持ちになるのは、年寄りのわたしが想うのはおかしいと分かって

いるのだが、それでもわたしの心は彼女に完全に向いている!

”もう止められないんじゃよー!”

少しでイイ! あの子にわたしを男として見てくれんかのう。

そんな願いは叶う訳がないと思っているのだが。






でも、まさか? ”彼女が孫が一緒じゃなくても家に来るようになって

この想いは加速していったのじゃー!”

わたしはとうとう彼女に自分の想いを伝える日が来た!



『こんな年寄りがこんな事を言うと彩奈ちゃんに嫌われるかもしれんが、』

『・・・えぇ!? なんですか?』

『”わたしは彩奈ちゃんを心から愛しとる!”』

『えぇ!?』

『もう自分の気持ちに蓋をし続ける事はできんのじゃー!』

『・・・て、鉄男さん、』

『私の気持ちを彩奈ちゃんに受け取ってほしい!』

『鉄男さん、ワタシは、』

『やっぱりこんな年寄りに告白されても困るよな、すまない。』

『”ワタシも鉄男さんが好きです!”』

『・・・えぇ!? あ、彩奈ちゃん、』

『鉄男さん! ワタシと付き合ってください!』

『いいのかい? わたしで本当にいいのかい?』

『勿論です!』

『良かった、こんな歳になってこんなに嬉しいことはないよ!』

『鉄男さん、』

『・・・でも? 純玲にはなっていいのか?』

『”ワタシから純玲に話します!”』

『いや? 二人で話そう、これは二人の問題だからな。』

『はい!』








こうしてわたしと彼女は、孫の純玲に二人が付き合い出した事を話した。

はじめは、”大反対だった孫も、次第に理解してくれるようになった。”

今ではまた3人で食事にも行く仲になり、わたしと彼女が孫の居る前で

イチャイチャしていても、孫に普通に揶揄われるようにもなったのじゃ。

わたしは、今幸せだ。

”こんなに若い彼女ができたのだから!”

本当に若い女の子はいい、この年で思うなんて思っても見みなかったがのう。



最後まで読んでいただいてありがとうございます。

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