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69.燦燦たるファノース

ネオン大阪城の傷んだ遺跡から四点の星が強烈な光を照らしている。


目を凝らせば必ず知覚できる。


死んだ空洞の天蓋に誇らしく輝く四つの星は低空にいる。


四人のライターズのカルディアは溶岩のように煌めいている。


ライターズは目を閉じたまま、何か待っている。


ウバのブラックビームは見事に消散している。


驚愕のあんまりだ。


瞬く隙に地球の宿命が覆る時。


「Believe my light!!!!!]


ライターズの希望のこだまは滅びた組織を切り裂く。


プリズムの光束は走る。まるで漆の夜を克服できる約束。


定かな形のない織物を織る光芒は巡航する挙句の果て、折り畳んでライターズの身体を包み込む。


虚数の線は傲然たる日神衣に象る。


ライターズは奏でる白銀の鎧いからParthenona Fos は火花の舞いとともに引き抜かれる。


これは光と闇の戦いだ。


ライターズは成長した甲斐甲斐しい姿で登場する。


「残念だけど、あなたは計算できなかった変数がある。


ウバ……人間の魔法だよ。そう魔法。魔法って存在しないと思うでしょう。


超能力に見えるもの全ては最高に引き伸ばした技術の賜物と思っているでしょう、繊維獣?」


ウバは怒りで尖った歯を噛み締める。


「だけど、説明できないこともある。起きるはずがない、蓋然性の極めて低い現象が起きることもある、それ予め計算できないもの、君のような打算的な生き物でさえね。


蓋然性が大変低くても、起こり得る現象は、なぜあると思う?


想像もできないでしょう?その矮小な可能性の導きは信じる心。


そう生産性がなくても、効率悪くても信じる、それこそ人間の魔法、それこそ人間の力だ!」


「それはあなたもかつて信じたでしょう。相対的微量生存圏だよ!]


貴様どうやって。。。。」



凛として聳え立つネオンライトは杖/ Corona Australis を前に突き出す。

欝憤に歪曲したウバの肌から紫光は漏洩している。


「行こう皆、イニシエィト ! module Sophrosyne 可視光線の型:心線射出ーバースト」


「行こうぜ!繊維獣は足を踏み入れるところじゃない;X線の型:鏑矢昂りーヘェィル!!!」


「よっしゃ!!これで懲りてくれるうううう?仲間に伝えて頂戴、人間はしぶといよ!、山鉾ガンマ線の型:山鉾猛蛍ールプス!」


「ライターズは概念戦争の終止符を打つのよ、ガンマ線の型:混沌瞬華ーフュージレイド!!!」


ライターズのそれぞれのParthenona Fos から光弾たちは、冠、弓矢、琴と狼を創作する。


一旦広がった光線は高エネルギーの柱にウバを垂直ポイントにして向心力を増して、疾駆する。


ウバは古代カルニクスを翳す。


「2%¥-*###¥3!!」


まるで液体の黒平水晶原石と橙色の琥珀は発射線となってぶつかり合う。


エネルギーが凄まじい。


地面にひび割れ、空気の気温が急上昇している。


投げ合う概念の戦い。


宇宙人の中に混じり合う光弾に記憶と情緒のかけらが流れこむ。


内心が犯されているウバは退ける。


「貴様ら、知能値数の高い種は抱えている重荷、わかるもんか、我が脳に覗くじゃない。端的な結論に至るな」


「8¥&433””)]


黒平水晶原石の柱は強大化する。


「クセソーティアソまずい、出力の光芒が足りないんだ」 ソーラルのエンジン剣Sagittaは交信している光線はオーバーチャージして、揺さ振れている。


「クセソーティアソくん、皆、私たち一緒になったら無敵よ、感じる。心からバーストするエネルギー!」


ラックーサは光線の放出力を保ちながら仲間に向かって囁く。


「うん、今こそライターズひとつとなるのだ!!」

「せーーーの!」


「ライターズの併存コンフィグレーション ; パトースヘノシス光存精線;ー顕現せよおおおお」


ユニゾンの掛け声。


詠唱に召喚されたように檻に閉じこもっているルチアの胸から小さな粒の残存の光が


伸張するライターズの日光線と合流する。


光存精線の器械体に合体。


通じ合う心が言葉に依存しない空間。


「ラディアント中間弾光芒!!!!!」


自由自在に操れる光の鞭。


「任せたね!!!」


光存精線の器械体の右腕に位置するスフェアリーはアクションの担当だ。


「光芒、どんどん注ぐよ!!!左腕に位置するラックーサは調整役割を果たしている。


肥大化した橙色の琥珀は光の柱だ、ウバのブラックビームと匹敵する光輝を発揮している。


「いけええええええ、、この調子で発射継続するのだ」


胴体のソーラルは闘気とテンポを刻んでいる。


衝突する光線の中間位に紅蓮の炎と劫火は円球を紡いでいる。


「何これ?皆予想外の現象が起きている。光線を断滅させないように、少し退くのだ」


頭部に位置するクセソーティアソを率いている。


「ライターズ!あなたたちも少し頑張るのです、現在グラウンドメタには前代未聞の事情が発生しています。簡単に言うとシマウマのしま模様みたいなものですよ、概念侵食されている、されていないストリングエリアが混在しています。これは繊維獣にとって大きなハンデなので、利用しましょう!ちなみに私とアダマンティヌースさんは無事です。避難作業も再開し、順調に進んでいる。侵食に巻き込まれてご迷惑をおかけした」


アブレイズクロックの向こう側クォーツリナのいつもの声を聞くのは何より安心だ。


「クォーツリナさんお願いします。ちなみに何か起きている、何か情報ありますか、あの衝突エリアの周囲はおかしいです。何か物体が見えるよだ」

少年は端的に問いかける。


「あれ…………高濃度の放射線を感知できている、確かに……」

「割り込んでごめんなさい、ライターズ、氷茂です。あれは星の爆発で発生する爆風ですよ。もっと膨大なスケールで、私たちの太陽は五十億年以上前生まれた同じ現象と断定できます。


あの灼熱をよく見れば、うすいガスやチリが大きな渦を作り上げています。

渦の中心には物質が集まって、どんどん高温となり、やがて核融合反応が起きる流れと思われます。


つまりあの中に小さな太陽が生まれているのよ!!!」


「ええええ、太陽が生まれているの?だーだけどなぜ、あの宇宙人は人類の文明を滅ぼしたいはずだね」


スフェアリーは矛盾を指摘する。


「ライターズのおかげで、希望の概念は修繕されているだけではなく、新規機能獲得しているのでは?


ライターズはあなたたちは光の概念を生み出している……」


アダマンティヌースは淡々と目まぐるしい考察を言う。


ウバとライターズは手を引かない。お互いの光線は凄まじい勢いで相手から発生したものとぶつかり合う。


破壊をもたらすのではなく、小さな宇宙を生み出しているのだ。

熾烈な円球の周囲に宇宙が生まれている。


四人は驚異で見つめている。


ウバは己の目を疑うような恐ろしさで古代カルニクスからブラックビームを降り注ぐ。


中間位の星の周囲にぐるぐるまわっている渦の中では、ガスが冷えてこまかな粒子ができている。


粒子は群集となり、やがて微惑星のようなかたまりになった。


あれは惑星の原型だ。原始の小さな地球。惑星の原型から、木の枝が生えている。


地球に見たことのない花が咲いている。


シルバーで半液体の花びらが奇怪と同時に魅了的な光を放っている。


「ライターズ気をつけるのだ。この宇宙の原型はおそらく私たちにとって脅威ではないが、少なくとも部分的でも指数関数的成長を成し遂げると思われます」


クォーツリナのいう通りだ。いつの間にか、名前の知らない花は枝垂れ桜のよう、ネオン大阪城遺跡の地面に辿り着く。


このような光は皆さん見たことがない。衰光エラ前の光のようだ。


「わああああああ」ラックーサの嗚咽は皆を代弁する。


うっとり見惚れている四人は宇宙の原型に注ぐ光線を発射し続ける。

「馬鹿な、馬鹿な……。もう降り注ぐもんか」。


狼狽えるウバは困難な立場だ。


彼の漆黒の光線は宇宙の原型の種になっている、同時に今引いたら、ライターズの光線を浴びる。


猪の口に咥えているブラックランプは玉虫色。限界に近い。


「ああああああああああああああ」

やっとライターズの光線は縄引きに勝ち、宇宙人を照射する。

ウバは飛ばされる。


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